ケルンからベルリンまでICEに乗る

記事上部注釈
弊サイトでは実際に利用したサービスなどをアフィリエイトリンク付きで紹介することがあります

今回の旅行で初のドイツ高速列車(ICE)への乗車。乗車区間はケルンからベルリンです。ルール工業地帯というドイツの産業の中心地から、首都ベルリンまで結ぶ重要な路線です。鉄道ジャーナルの表現を借りると東海道線のような路線ですね。

8/12の朝に起きてすぐに身支度を整えて、ケルン中央駅に向かいました。ICE855列車(ケルン7:48→ベルリン12:09)ですが、この日はケルン-ヴッパータールで工事中だったので、7:28発に変更されていました。大回りするぶん、発車時刻を早めているわけですね。

写真1. ケルン中央駅でのICE855の表示

この列車はベルリン中央駅どまりではありません。ベルリン市北部の駅まで向かうのです。私が観察した限り、ベルリン中央駅どまりの列車は少なかったです。

さて、列車が入線してきました。

ケルン中央駅に入線するICE2

写真2. ケルン中央駅に入線するICE2(ブレブレですね…)

ICEにはいくつかの種類がありますが、ICE2は初代タイプと同等なのですが、分割が可能な仕様になっているのが特徴です。wikipedia大先生に聞いてみたら、以下の回答が返ってきました。

編成の一端に動力車を、もう一端には制御客車(運転台付き客車)を配し、この間に6両の客車を連結して8両編成の構成とした。短い編成とすることで需要の少ない区間への乗り入れを行えるようにしたほか、分割併合に対応することにより複数の行先をカバーできるようになった。制御客車を先頭に走行する際には最高速度が200km/hに制限される。そのため高速運転時での運用に支障が生じるため、高速新線上では原則として、制御客車同士が向き合う形で2編成を併結して運行される。しかし、そのために輸送力の過剰化などのデメリットも否めない点が同系列のウィークポイントとなっている。

結局、輸送力の適正化が無理な仕様なんですね…。何のための短い編成なんだか。

さて、私の感じた特徴は以下の通りです。
・進行方向と逆向きの席がある(ドイツには回転式シートのような芸当はありません)
・窓割と座席割が一致しない(何のための新造車なんだか…)
私の予約席は「進行方向だが、窓割は最悪」というポジションでした。

窓割が合わないので、景色が望めない座席(ICE2)

写真3. 私の席(半分以上は壁でした)

そういえば、ホテルで朝食は出されていません。朝食はどうしよう…。

ICE2の食堂車車内

写真4. 食堂車の内装

ということで、食堂車にやってきました。窓割と座席割が一致しています(写真4)。やればできるじゃん、DB(ドイツ鉄道)!チーズとハムの入った暖かいパンをいただきました。ICEは全列車に食堂が付いており、温かい食事をいただくことが可能です。日本の食堂列車と異なり、普通の料理が出てくるのです。日本の感覚でいえば、カレーライス、スパゲティ、和定食など何でもあるけど美味しくない料理店で出されるような庶民的な料理が出てくるのです。

ホットサンド(というのですか)を頂き、食後のコーヒーを飲みながら贅沢なひとときを過ごします。

ICE2の食堂車車内(照明を強調)

写真5. 幻想的な照明を使用した内装

トンネルに入ると、食堂車の内装が幻想的にうつります(写真5)。照明の使いかたといい、食堂車サービスがある点は、ドイツのほうが優っているでしょう。

ICE855が時速160km/hを出しているICE855が時速160km/hを出している

写真6. 160km/h出ている様子

ICEはこのように速度表示があるため、面白いです(写真6)。この区間(ケルン-ヴッパータール)では、190km/h出している場面も見られました。ICEは高速新線以外も走るので、常に最高速度250km/hを出すわけではありません。

ICE2から眺めたかわいらしい家

写真7. 雨に浮かぶかわいい家(住んでいる人がかわいらしいかどうかは別問題です)

なお、食事をしている最中、デュッセルドルフを通過しました(そして写真を撮り忘れました)。それを見た地元の乗客が乗務員に「ヴッパータールに行きたいのに、デュッセルドルフを通過した。何だ!」と問いただし、「行くから問題ない」というやり取りがありました。通常はケルンからヴッパータールに向かう列車はデュッセルドルフを通らないのです。それを全くの異国人の私が知っていて、地元の人が知らないというのも…。

ハム駅で連結のため停車

写真8. ハム駅での贅沢な時間(私はハムサンドを食べ終わっていました)

ヴッパータールで元のルートに復帰し、ハム駅で連結します。ハム駅からは16両編成です。ここで食堂車から自席に戻ります。
※食堂車には時間制限はありません。ただし、注文しないといけません。食堂車はけっこう賑わっていますが、短時間で降りる(食堂車からそのまま駅に降り立つ)人も見られました。

ICE2の食堂車入口部分(車内)

写真8. 食堂車の入口部分

ICE2のデッキ部分

写真9. ナウいデッキ部分

デッキ部分を見ると、ガラスによる仕切扉と木目調のデザインに気づかされます(写真9)。一番手前の席も目の前が壁であることに、ブログ執筆中に気づきました。

ベルリン近くの田園地帯

写真10. 田舎の風景

なお、私は予約がない席であることを良いことに、途中で景色の良い席に移りました(さすがー)。そんなことすると元の席が無駄になる?そんな心配は無用です。彼らドイツ人は人の席でもお構いなく座ります。自分の席ならば「ここ自分の席あるよ」と言えば良いのです(翌日経験しました)。

高速新線で235km/hを記録

写真11. 時速237kmの表示

ICE2から眺めた風車(ベルリン近く)

写真12. 風車が回る光景

首都ベルリンが近づいているのに、一向に都会になる気配がありません(写真10、12)。そんな中、高速新線で時速230km/hで飛ばします(写真11)。高速新線が建設されているのは、ハノーファーからベルリンで人口が少ない地帯です。そう、ベルリン周辺は人口が多くないのです。この理由は旧東ドイツだからと理解しましょう(ドイツで最も人口が多い州はケルンがあるノルトライン・ベストファーレン州です)。

ICE2から眺めたベルリン市内

写真13. 突如現れたベルリン市街

そんな中、急に都会的な景色に変わりました(写真13)。ベルリン市内に入ったのです。

ICE855(ケルン→ベルリン)がベルリンに到着する直前の車内

写真14. ベルリン直前の混雑している車内

車内は混んでいました(写真14)。そうして、私はベルリン中央駅に着いたのです。

この移動の前後を読みたい!

さて、この移動の前後はどこに行ったのでしょうか?

←(前)16年夏ドイツ鉄道旅行記~ケルン観光:ケルン大聖堂と有名な鉄橋

16年夏ドイツ鉄道旅行記~ケルンからベルリンまでICEに乗る:今ココ!

(次)16年夏ドイツ鉄道旅行記~ベルリン観光概要とブランデンブルク門 →

※それぞれ別ウィンドウで開きます。

参考リンク

今回、旅行した国、ドイツ。そのドイツを鉄道で旅行するうえでの基本的なノウハウをまとめました。

ドイツ鉄道旅行の基本情報

ヨーロッパの鉄道大国、ドイツ。そのドイツには多くの鉄道網が発達しており、とても楽しい旅行が楽しめます。そんなドイツの鉄道旅行の基本知識を丁寧に詳しくまとめました。
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする