西鉄特急に乗る(大牟田→福岡天神、18年夏長崎・福岡鉄道旅行記)

日本で最も西に位置する大手私鉄、西日本鉄道、通称西鉄。この西鉄には魅力的な特急電車が走っています。車両やのり心地はどうでしょうか?この特急の全区間に乗ったので、その実情を見せましょう。


西鉄特急の概要

西鉄特急の概要を示します。

西鉄特急の概要
区間:福岡(天神)-大牟田
所要時間:62分~64分
運転間隔:30分ごと
停車駅:薬院、大橋、二日市、久留米、花畑、大善寺、柳川、新栄町

西鉄特急は福岡(天神)と大牟田を最速で結ぶ交通機関です。所要時間は大牟田行きが64分、福岡(天神)行きが62分です。以前は60分を切っていましたが、一部区間の高架化工事のために徐行せざるを得なくなり、所要時間が伸びています。古い情報では大橋を通過と書かれていますが、2017年8月のダイヤ改正から停車しています。

車両は3000形を中心に使用しています。クロスシート車で景色を楽しめる車両です。ただし、ラッシュ時を中心にロングシートの車両も使われると聞いています。私が訪問したのは休日でしたが、夕方もクロスシート車です。

西鉄3000形特急

写真1. 西鉄3000形車両

JRの快速は20分間隔で、一見JRよりも本数が少ないように見えます。しかし、西鉄は特急の他に急行も走らせており、二日市あたりまでは急行と特急を合わせてほぼ10分間隔、久留米まで30分に2本と、西鉄のほうがトータルの本数は確保されています。西鉄の急行と特急はそこまで所要時間に差がないのが特徴です。しかし、柳川や大牟田という遠方まで向かうのは特急しかありませんから、特急に混雑が集中してしまいます。

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西鉄特急の実際

私が大牟田についた時には、3000形が停車していました。「当たり」の車両だったのです。

水都ラッピング車の車内観察

写真2. 水都の前面

私が乗った特急は「水都」のラッピングがなされていました(写真2)。以前は8000形に水都のラッピングがなされていましたが、8000形は2ドアで乗り降りが不便だったのか、全てが廃車になっています。8000形よりも古い5000形が現役で、8000形が全廃とはね…。

写真3. 3両編成が2編成連結されている

3000形は3両編成が2編成連結されて6両編成になります(写真3)。短い編成を組んで自由自在の両数にすることができるという長所を重要視しているのでしょう。特急停車駅は全て8両対応(昔、朝の快速急行は8両編成でした)ですから、朝夕はこれに2両をつなげた8両編成にすべきでしょう。

写真4. 車両端部はロングシート

車内を見てみましょう。3000形はクロスシート車という位置づけがなされますが、車両の端部はロングシートです(写真4)。ロングシートを好む人がいることや、立ちスペースを確保したいという意図があるのでしょう。これはこれで考えられた座席配列でしょう。

写真5. 車内中央はクロスシート

車両中央部はクロスシートが並んでいます。5列のシートが並び、全てが座席を進行方向に向けることができます。この座席配列が採用されている車両で有名なものはJR東海313系5000番台があります。

写真6. 8000形を思い出させるカラー

車内の座席はどこか8000形を思い出させるカラーリングです。

写真7. よく見ると座席割と窓割が一致していない

写真8. よく見ると座席割と窓割が一致していない

クロスシートなので、景色がよく見えます。と書きたいところですが、座席割と窓割が一致していません。そのため、展望が良い席と悪い席が出てしまいます。3000形は改造車ではないはずですから、このような配慮は車両設計の段階でできたはずです。それを怠ったのは西鉄の怠慢と思えてしまいます。横を走るJR九州もそのような電車や観光特急を走らせていますから、九州という土地柄に何かあるのかと思えてしまいます。

実際の車窓を楽しむ

大牟田では座席を選ぶ余裕があるほど空いていますので、景色を楽しみやすい席に座ることにします。

写真9. 大牟田を発車して市街地を走る

大牟田を出ると、続いて新栄町に停車します。その間は市街地といった風情です(写真9)。ただし、大牟田市は過疎自治体に指定されています。意外なことに小樽市も過疎自治体です。

写真10. 福岡県南部の田園地帯を行く(手前は田んぼではない気がします)

そんな市街地を抜けると、農業が行われている様子がわかります(写真10)。

写真11. 川を渡る

そんな中、川を渡ります(写真11)。

写真12. 柳川には7000形も留置されている

大牟田市内を出て最初の停車駅、柳川です。柳川は観光地として売り出しています。千葉県の佐原と同様、大都市からの日帰りという位置づけの観光地のようです(私は柳川に行ったことはありません)。

写真13. 福岡県南部の散村を行く

写真14. 農業が行われている

柳川を出ても街はそこまでありません。やはり特急停車駅以外はそこまで発展していないのです。

写真15. 九州新幹線と交差する

花畑に到着する前に九州新幹線などと交差します(写真15)。しかし、駅はありません。久留米市内でJRと西鉄の連絡は悪いです。たいていの移動パターンはJRと西鉄の乗りかえの必要がありませんが、例えば柳川から湯布院(駅名は由布院)への移動はとても不便です。

写真16. 久留米の市街地を行く

花畑は久留米第2の駅という位置づけでしょう。ここからしばらく市街地を走ります(写真16)。久留米はJRの駅より西鉄の駅のほうが市街地に近いです。

写真17. 久留米の駅前

市街地を走ると、久留米です(写真17)。あまり知られていませんが、久留米は福岡県第3の都市です。

写真18. 久留米市内で川を渡る

その久留米市内にも川が流れています(写真18)。久留米から先、JRは佐賀県に入りますが、西鉄は佐賀県は入りません。全線が福岡県内に収まっています。

図1. 佐賀県近くを走る西鉄(味坂-宮の陣)

ただし、宮の陣から味坂の間で佐賀県まであと100m以内というところまで迫っています。まるで、スロバキアに接近しながらスロバキアに入らない列車のようです。

写真19. 福岡(天神)に近づくと住宅が増えてくる

少しずつ住宅が増えてきます(写真19)。

写真20. ジャンクション二日市に停車

西鉄でも大きめのジャンクション、二日市に停車します(写真20)。ここで、太宰府方面に乗りかえられます。

写真21. 太宰府方面が分岐

太宰府方面が分岐します(写真21)。流動は福岡(天神)-太宰府というほうが多いのに、この流動に対応する直通電車を走らせると二日市で必ず進行方向が変わるのはやりにくいことでしょう。ここの駅は筑紫野市に位置します。二日市という自治体はありません。

写真22. 川を渡る

川を渡ります。大牟田から何度も川を渡っています。それだけ日本には川が多いことを実感いたします。

写真23. 高架化工事で仮の姿になっている

今まで高速運転していた特急のスピードが落ちてきました。その原因は高架化工事のための徐行です(写真23)。この区間の最高速度は65km/hに過ぎません。徐行なしの工事を行うべきでしょう。

写真24. JR鹿児島本線をまたぐ

花畑手前(正確には試験場前手前)でまたいだ鹿児島本線をまたぎます。ここでも駅はありません。乗りかえたい人はJRの南福岡と西鉄の雑餉隈(ざっしょのくま)を歩きましょう。確か徒歩10分程度です。余談ですが、国鉄の雑餉隈が南福岡に駅名を変えたときには、「昔ながらの駅名がなくなった」と言う(知識のない)知識人がいたようですが、なんのことはありません。その「なくなった駅名」のところから東に1kmも歩かないうちに「なくなった駅名」の駅は残っているのです。物ごとを批判することは自由ですが、正しい知識をもった上で批判して欲しいものです(私ですか?私は自分に甘いルールを採用しているため、問題ありません)。

写真25. 九州新幹線をくぐる

九州新幹線もくぐります。この付近で180秒のCMの撮影をしたのでしょうか?

写真26. 川を渡る

川を渡ります。飲み水の確保は大都市成立の重要な要素です。このように川が多ければ飲み水の確保はできるでしょう。世界的な都市は川の近くにありますね、東京、ベルリンプラハ、ウィーンなど。

写真27. 大橋での混雑状況

大橋に停車中の混雑状況です(写真27)。立ちが多少いる程度ですので、そこまで混雑が激しいということはありません。弊ブログの指標だと100ポイントという程度でしょう。

写真28. 福岡の繁華街を走る

博多地区へのチャンネルとして薬院に停車(博多まで100円バスあり)し、福岡の繁華街を走り、天神に到着します。

水都3000形

写真29. 福岡(天神)で下りの特急として折り返す

ここから水都は大牟田に向けて新たな旅が始まります。

前後を読みたい!
さて、前後ではどこに行ったのでしょうか?

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※それぞれ別ウィンドウで開きます。



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