江戸時代。一生に1回でも行きたいところといえば、伊勢神宮でした。現代では交通機関を駆使することで誰でも行くことができます。そんな伊勢神宮に行きました。アクセスについてはかなり詳しく解説してます。

写真1. 内宮にある伊勢神宮宇治橋
復習:伊勢神宮の概要とそのアクセス
復習1. 伊勢神宮の内宮と外宮
伊勢神宮には外宮と内宮があります。それらの2か所について簡単に紹介します。
図1. 伊勢神宮の外宮と内宮の位置関係(googleマップより引用)
外宮と内宮の位置関係を示しました(図1)。宗教的な意味合いとしては、外宮、内宮の順に行くのが良いとされています。
外宮の最寄駅は伊勢市、内宮へは宇治山田駅が便利とされます。そのため、伊勢市駅→外宮→内宮→宇治山田駅のルートが良いでしょう。
復習2. 伊勢神宮へのアクセス
外宮へは伊勢市駅から歩くことが可能です。
伊勢市駅(宇治山田駅でも電車に乗る時間はそう変わらない)までのアクセスは以下の通りです。
- 東京方面から:東海道新幹線で名古屋まで移動、近鉄名古屋から近鉄特急で90分足らず
- 大阪方面から:大阪難波から近鉄特急で2時間足らず
- 名古屋から:近鉄名古屋から近鉄特急で90分足らず
いずれにせよ、大阪難波(大阪上本町や鶴橋でも可能)や近鉄名古屋からだとスムーズということです。
表1. 大阪難波や近鉄名古屋からのアクセス概要
大阪難波 | 近鉄名古屋 | |
所要時間 | 1時間50分程度 | 1時間25分程度 |
運賃+特急料金 | 3510円 | 3080円 |
運転間隔 | 毎時1本 | 毎時2本 |
近鉄特急は1時間に1本は運転されており、それなりの利便性を誇ります。多くの車両が使われますが、細かな違いに力点を置くマニアでは無ければ、いずれの車両もそれなりに快適です(写真群1)。




写真群1. 近鉄特急の車両群
近鉄名古屋から伊勢市まで、実際に特急に乗っています。写真群1の右下の伊勢志摩ライナーという車両です。
ただし、近鉄特急で気をつけるべきことは、多くの行先の特急が走っていることです。伊勢市や宇治山田に向かう系統とそうでない系統を簡単に記しました。
- 伊勢市や宇治山田に行く系統:宇治山田行き、五十鈴川行き、鳥羽行き、賢島行き
- 伊勢市や宇治山田に行かない系統:大阪上本町、大阪難波、近鉄名古屋、名張、松阪、津など
このほかに、JR線の快速みえが名古屋と鳥羽を結んでおり、伊勢市を経由します。本数が少なく(毎時1本だけ)、大阪方面へのアクセスは不便ですが、青春18きっぷなどでJR線を選択する理由があれば、1つの手でしょう。
伊勢神宮に実際に参拝
実際に参拝しましょう!私はセオリー通りに外宮から行きました。
Stage1. 伊勢市駅から外宮へのアクセス
図2. 伊勢市駅から外宮までの経路(googleマップより引用)
伊勢市駅から外宮までは1本道を歩けば迷うことなく行くことができます(図2)。

写真2. 伊勢市駅で特急を降りる
伊勢市駅で特急を降ります(写真2)。伊勢市駅はJRと近鉄の共同使用駅で近鉄の乗車券をもっていてもJR線の改札を通ることができます。

写真3. ホームに掲示がある
ホームに掲示があり、出口に迷うことはありません(写真3)。

写真4. JR側出口に進む
JR側の出口に進みます(写真4)。微妙な色相、明度や彩度に違いはありますが、日本国内であれば駅の出口は黄色の看板ですので、それを目指します。

写真5. JRの1番線に進む
近鉄の乗車券を持ち、JRのホームを歩く(写真5)のは変な気がしますが、前述の通り、JR線と近鉄線は駅構内を共有しているので、この行為に問題ありません。

写真6. JRの改札を通る
JRの改札を通ります(写真6)。デジタルまわりゃんせを使っていました(QRコードをかざす)が、JRの改札口でも問題なく通れました。

写真7. 駅から鳥居が見える
伊勢市駅から鳥居がそびえ立っており、伊勢神宮に近いことを実感します(写真7)。

写真8. 参道を歩く
参道を歩きます(写真8)。外宮に行く人(内宮もそうだが)の多くが自動車でのアクセスなのか、人通りが少ないです。近鉄の一般列車の宇治山田乗り入れを増やし、伊勢市から内宮までの路面電車があれば、みんな公共交通機関で向かうのかな?

写真9. 参道を歩く
参道を歩きます(写真9)。

写真10. 外宮が見えてきた
外宮が見えてきました(写真10)。目の前のこんもりとした森がそれです。

写真11. 外宮がデーン!
外宮が出迎えてくれました(写真11)。
Stage2. 外宮を歩く
さて、外宮を歩きましょう。
表2. 外宮の概要(公式サイトを参照)
名称 | 豊受⼤神宮(とようけだいじんぐう) |
営業時間 | 5:00~17:00(10/1~12/31) ※1-4月と9月は18:00まで ※5-8月は19:00まで |
参拝料 | 0円 |
意義 | 豊受大御神をお祀り |
住所 | 三重県伊勢市豊川町279 |
外宮の基本情報を示しました(表2)。由緒正しい神社です。

写真12. 外宮の情報
外宮の情報が書かれてます(写真12)。

写真13. 外宮の地図
外宮の地図です(写真13)。外宮はショッピングセンターの類ではないので、中にはトイレはありません!

写真14. 外宮を歩く
さて、外宮を歩きましょう(写真14)!

写真15. 緑の中を歩く
緑の中を歩きます(写真15)。

写真16. 荘厳な建物がある
荘厳な建物があります(写真16)。

写真17. 正宮周辺
正宮周辺です(写真17)。この先は撮影禁止エリアでしたので、撮影はここまでです。実際に行ってみてください!

写真18. 土宮
土宮です(写真18)。そういえば、鳥居が赤くありませんね!一般的な神社といえば赤い鳥居のイメージなので、神社の本家本元のここがここまで地味とは思いませんでした。

写真19. 境内の光景
土宮周辺の光景です(写真19)。

写真20. 多賀宮
多賀宮です(写真20)。

写真21. 風情ある境内
風情ある境内です(写真21)。カメラの撮影時刻を見ると13:21に外宮入りし、13:51にはバス停に並んでいましたので、30分程度が外宮の目安といえましょう。
Stage3. 外宮から内宮への移動
外宮から内宮まで3.8kmあり、とてもではありませんが徒歩での移動は困難です。そのため、バス利用が一般的でしょう。

図3. 伊勢地区の路線図(三重交通の公式サイトより引用後加工)

写真22. 外宮前のバス停
外宮前のバス停です(写真22)。三重交通の公式サイトで外宮前の時刻表を確認できます。PDF時刻表を見る限り、平日は毎時0分からの12分間隔(なぜか36分発はない)、土曜・休日は毎時4分からの10分間隔(なぜか14分発はない)です。特急便を毎時1本増発し、平日は12分間隔で発車、土曜・休日は10分間隔で発車としてほしいですね!

写真23. 内宮前行きがやってきた
内宮前行きがやってきました(写真23)。

写真24. ブンブン走る
ブンブン走ります(写真24)。となりに自動車が走っていますが、バスを待つことのない機動性はうらやましいです。

写真25. 郊外らしい風景を走る
郊外らしい風景を走ります(写真25)。

写真26. ドライブスルー店舗もある
ドライブスルー型の店舗もあります(写真26)。

写真27. 大きな交差点がある
大きな交差点があります(写真27)。このあたりに駐車場の満車表示があった記憶があります。自動車で観光地をめぐる大きな欠点です。

写真28. 内宮に近づく
内宮に近づきました(写真28)。

写真29. 内宮に到着!
内宮に到着しました(写真29)。
Stage4. 内宮を歩く
次にメインステージの内宮です。
表3. 内宮の概要
名称 | 皇⼤神宮(こうだいじんぐう) |
営業時間 | 5:00~17:00(10/1~12/31) ※1-4月と9月は18:00まで ※5-8月は19:00まで |
参拝料 | 0円 |
意義 | 天照大御神をお祀り |
住所 | 三重県伊勢市宇治館町1 |
内宮の概要を示しました(表3)。簡単にいうと天皇にゆかりのある場所です。日本は天皇と切っても切れない関係にあり、それだけに江戸時代でも伊勢神宮への参拝が奨励されたのでしょう。

写真30. 内宮に入る
内宮に入ります(写真30)。やはりここの鳥居も赤くありません。

写真31. 内宮の説明
内宮についての説明です(写真31)。

写真32. 橋を渡る
橋を渡ります(写真32)。

写真33. 五十鈴川が見える
五十鈴川が見えます(写真33)。日本の国旗が良い味を出しています。

写真34. 内宮に入る
橋を渡り、いよいよ内宮に入ります(写真34)。

写真35. 参道を歩く
参道を歩きます(写真35)。

写真36. 色とりどりの植物が並ぶ
色とりどりの植物が並びます(写真36)。

写真37. 松がていねいに栽培されている
ていねいに栽培されている松の木がありました(写真37)。

写真38. 現在地が示される
現在地が示されます(写真38)。

写真39. 参道を歩く
参道を歩きます(写真39)。神社というよりも森のなかを歩いている印象です。広い山を贅沢に使った神社です。

写真40. 参道を歩く
参道を歩きます(写真40)。

写真41. 正宮が見える
正宮が見えます(写真41)。外宮の正宮と同じく、撮影禁止です。

写真42. 荘厳な境内
荘厳な境内です(写真42)。どちらかというと地味な橋が良い味を出しています。

写真43. 清流が見える
清流が見えます(写真43)。

写真44. 帰路につく
内宮を満喫しましたので、帰路につきます(写真44)。

写真45. 馬は不在
馬は不在でした(写真45)。どうやら外宮にいたようです。どうやって移動したの?自らの足?トラックによる輸送?
予想よりも地味な神宮でしたが、日本人としてはぜひとも行くべき場所と思いました。そして、駐車場満車という事態に備え、公共交通機関でのアクセスが必須とも感じました。近鉄特急は1時間に1本から2本の運転、バスも毎時4本以上確保と公共交通機関でのアクセスに不便はありません。
Stage5. 門前町(おはらい町)の散策
伊勢神宮の参拝の楽しみの1つといえば、門前町の散策でしょう。
図4. おはらい町の位置(googleマップより引用)
おはらい町の位置を示しました(図4)。

写真46. 門前町の風景
門前町の風景です(写真46)。江戸時代を感じさせる良い雰囲気です。適度な人通りがにぎわいを産み出し、観光地としての魅力を高めているように感じます。

写真47. 横道も風情がある
横道も風情があります(写真47)。

写真48. 江戸時代にタイムスリップした感覚
江戸時代にタイムスリップした感覚です(写真48)。すべての都市がこの光景だと飽きそうですが、このような光景の都市があっても良いですね!江戸時代を感じさせる光景が実現しているのは、自動車交通を排除しているためとも評価できそうです。自動車交通は隣の国道23号線にゆずり、ここは歩行者が中心となっています。

写真49. ひと休み!
カップジュピーでひと休みしましょう(写真49)!

写真50. レトロな店内
レトロな店内です(写真50)。参拝疲れの体をいやせました。

写真51. 五十鈴川沿いに行く
せっかくなので道を外れ、五十鈴川沿いに行きましょう(写真51)!

写真52. 五十鈴川の風情
五十鈴川の風情です(写真52)。

写真53. 五十鈴川の風情
別の角度から撮影しました(写真53)。

写真54. 五十鈴川の清流
五十鈴川の清流です(写真54)。

写真55. 小道を戻る
小道を戻ります(写真55)。
Final Stage. 内宮から宇治山田駅までの移動
内宮を堪能したら、宇治山田駅に戻りましょう!別に伊勢市駅でも良いのですが、行程の関係で宇治山田駅に向かうことにしました。伊勢市駅に向かう場合でも同等のオペレーションです。

写真56. 毎時4本のバスがちょうどやってきた
毎時4本のバスですが、ちょうどやってきました(写真56)。詳細な時刻は三重交通の公式サイトで確認できます。

写真57. 郊外の道路をブンブン走る
郊外の道路をブンブン走ります(写真57)。

写真58. 外宮付近を走行中
外宮付近を走行中です(写真58)。

写真59. 伊勢の市街地を走る
伊勢の市街地を走ります(写真59)。

写真60. 宇治山田駅に近づく
宇治山田駅に近づきます(写真60)。伊勢地区の近鉄電車の拠点です。正面出口に到着です。伊勢市駅に着いたのが12:30ごろですので、トータルで4時間近くの堪能でした。
伊勢神宮に行ってみて
今回、日本人の心のふるさとともいえる伊勢神宮を訪問しました。静かな空間は心を洗われ、行って良かったと感じました。おはらい町は江戸時代を感じさせる風情があり、伊勢神宮周辺の魅力を高めていると感じました。
公共交通機関でのアクセスが比較的便利な一方、駐車場不足を感じました。これは伊勢神宮付近が山がちであり、駐車場の整備が難しいという事情もありましょう。公共交通機関が比較的便利であることは知られていないと思います。
そうであれば、公共交通機関が便利であることを示すように、軌道系交通機関の整備が重要と感じました。外宮付近-宇治山田駅周辺-内宮周辺のルートであれば、ルートに無理がないようにも感じます(図5)。この経路で10分間隔で2両編成の電車を運転すれば、周辺の道路事情も改善し、公共交通機関での周遊もやりやすくなると思います。
図5. 軌道系交通機関の想定ルート(googleマップより引用)
そんなことも考えながらの日本の心のふるさとの訪問を終えたのでした。
果たして前後はどこに行ったのでしょうか?
伊勢神宮への参拝(アクセスも紹介!):現在地
宇治山田駅を観察する(→次)
★今回の旅行の全体像は24年伊勢・京都旅行の振り返りに記載しています。