デジタルまわりゃんせとまわりゃんせのどちらが得か?

記事上部注釈
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伊勢方面への旅行に向かうのであれば、近鉄のまわりゃんせは非常に便利です。そのまわりゃんせには特急券ありと特急券なしがあります。どちらが得なのでしょうか。

写真1. スペイン村を満喫すればいずれにせよ元は取れると思う

復習:まわりゃんせとデジタルまわりゃんせの比較

近鉄で伊勢方面で旅行に向かう際はまわりゃんせはかなりお得で便利です。

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まわりゃんせ(近鉄公式サイト)より引用

簡単にいうと、往復の近鉄電車と現地の交通機関がセットになったものです。ここでのポイントは2点あります。

  1. 入口側の駅と出口側の駅が異なっても良い
  2. 特急券付き(11,000円)と特急券なし(8,600円)が設定される

1は画期的なシステムです。

図1. 乗車券の適用範囲(近鉄公式サイトより引用)

近鉄が示している路線図です(図1)。名古屋、京都と大阪地区から使えます。ただし、これ以外の駅から使えません。例えば、米野(名古屋の隣の駅)からはまわりゃんせは使えません。

逆に、図1に示される駅からであれば往路と復路の利用駅を変えて構いません。常識の範囲であれば、往路は大阪難波から使い、復路は近鉄日本橋まで使うという利用方法です。もっと柔軟に考えると、往路は名古屋から使い、復路は京都まで使うという旅程にも適用できます。このようなことをやる人はいない?少なくとも私はやりました…。

2はちょっと難しいです。特急券付きは4回ぶんの特急券が付いています。往路と復路で各1回、現地移動で4回の特急利用が想定されています。旅程の都合で5回以上の特急利用の場合、伊勢市-賢島で完結する区間についてインターネットでチケットレスサービスを適用すると、原則として320円で済みます(伊勢志摩チケレス割)。

特急券なしの場合、特急券を別途購入する必要があり、ある程度特急に乗る場合は高くつきます。逆に名古屋などから急行で向かうという手段をとることもできます。

デジタルまわりゃんせ特急券なしタイプです。

デジタルまわりゃんせとまわりゃんせの比較

今回の旅程の一部を切り取り、3つのシナリオを考えます。1つ目が個別に購入した場合、2つ目がデジタルまわりゃんせの場合、3つ目がまわりゃんせ(特急券付き)です。

表1. デジタルまわりゃんせのお得度の一覧

区間個別デジタル特急券付き
チケット0円8600円11000円
名古屋→伊勢市3080円1340円0円
外宮→内宮470円0円0円
内宮→宇治山田470円0円0円
宇治山田→賢島1140円320円0円
賢島クルーズ1800円0円0円
賢島→京都4990円1930円0円
合計金額11950円12190円11000円

ここだけ切り取ると、まわりゃんせ(特急券付き)が最も安く、デジタルまわりゃんせが最も高いです。私は時間が余ったので、スペイン村に少しだけ寄ってスペインの雰囲気を感じました(本サイトには記載していません)。アトラクションをやっきになって回ったわけでもなく、5700円の入場料ぶんを満喫したとは言いがたいですが、1000円ぶんは満喫できたでしょう。そうであれば、個別購入のほうが高くついたでしょう。

つまり、往復の特急に乗る場合は、まわりゃんせ(特急券付き)がお得です。往復の特急で乗れるパターンで最も安い区間の名古屋-松阪が1340円で、往復で2680円です。特急券有無による違いは2400円ですから、往復に特急を使うだけで280円ぶん安くなります。これに現地での特急利用や距離の長い区間の特急料金を加算すると、差は広がります。つまり、私の移動パターンに限らず、往復特急利用だとこれは変わりません。

しかし、車両にこだわりがある場合は、そうはいきません。こだわりのある車両は競争率が高く、当日購入ではなく事前に購入したいところです。インターネットで事前購入するの場合は以下の手順です。

  1. あらかじめ近鉄のインターネット予約サービスの会員に登録
  2. 仮予約で事前に座席を指定
  3. その7日後までに近鉄の駅でまわりゃんせの特急券引換券で引き換え(特急券の仮予約を参照)

近鉄のインターネット予約サービスの会員に限り、仮予約という制度があります。しかし、仮予約の期限は7日間しかなく、7日後に本物の特急券に引き換えねばなりません。言葉遊びのようですが、近鉄の特急券は近鉄の駅で売っています。つまり、7日後までに近鉄の駅に行けることが前提の制度です。近鉄の駅が生活圏にない人はこの制度は利用できません。

例えば、私は東京都に自宅があり、近くには近鉄の駅はありません。そのような者にとっては1か月前に仮予約、その7日以内に近鉄の駅で特急券引き換えは不可能です。したがって、車両にこだわりがあり、生活圏に近鉄の駅がない者デジタルまわりゃんせが唯一の選択肢です。

補足

私がしまかぜを予約したのは4/26です。5/3までに引き換えれば問題なかったのですが、その間の4/30に大阪に旅行していました。しかも、あべのハルカス(=近鉄の駅の上)に立ち入っていました。まわりゃんせ(特急券付き)でも問題なかったじゃん!

旅行は前後も含め、つながりが重要なことをこの記事を書きながら思い知りました。

参考:デジタルまわりゃんせの使い勝手

最後にデジタルまわりゃんせの使い勝手を簡単にまとめます。

Step1. デジタルまわりゃんせの購入

デジタルまわりゃんせは当日でも購入できます。私はうっかりしていて、当日に公式サイトで購入していました。

購入すると、下記のメールが届きます。

題名:【重要】購入完了(きんてつチケットEモール)

本文:

このたびは、きんてつチケットEモールのご利用ならびにチケットをご購入いただきありがとうございます。ご購入内容は以下のとおりです。

〇ご購入日時:
2024年05月24日 10時08分

〇ご購入商品:
伊勢・鳥羽・志摩スーパーパスポート“デジタルまわりゃんせ”

〇有効期間:
05月24日から05月27日

〇ご購入種別:
大人 1枚

〇チケット番号:

〇支払いID:

〇購入時に使用したログインソーシャルアカウント:

〇決済方法:
クレジットカード

きんてつチケットEモールより送信のメール

近鉄の購入結果のメールはえてしてこのような簡単なタイトルです。特急券を購入した際のメールの題名は「特急券購入結果」です。

Step2. 実際の利用

写真2. 駅のQRコード改札を通る

デジタルまわりゃんせは携帯電話の通信機能を使い、チケットレスを実現しています。そして、駅ではQRコード付きの自動改札を通ります。省人化への最先端を走っている感覚です。

写真3. 当該のチケットを開く

当該の特典が表示されます(写真3)。例えば、近鉄名古屋駅で松阪方面の乗車券を使うには、いちばん上の近鉄 ゆきの乗車券をタッチします。

写真4. QRコードは5分間のみ表示される

QRコードは5分間のみ表示されます(写真4)。カウントダウンがされ、ちょっとあせります。

困ったことに、私の電話機にはモバイルSuicaが入っており、もちろんモバイルSuicaでも(ICカード相互利用が可能な以上)改札を通れてしまいます。人間の習性とはこわいもので、賢島駅で1回だけモバイルSuicaでタッチしてしまいました。改札わきの駅員さんに事情を説明し、モバイルSuicaで入場したことを取り消してもらい、デジタルまわりゃんせで再入場しました。

特急列車の座席指定券は近鉄の公式サイトから購入し、(発売済の座席に座っていたことから)検札も受けませんでした。近鉄特急は乗車券に制約がなく、(原理上)特急列車の車内では座席指定券の確認だけで完結します。そして、今や乗車券はICカードが主流となり、双方を合わせチケットレスが進行していることを実感します。

デジタルまわりゃんせの特急券付きのバージョン(仮予約可能で1週間以内にデジタルまわりゃんせのチケット番号を入力することで本予約となるようなシステム)になれば最強です。今後はそれをお願いしたいところです。

前後を読みたい!

果たして前後はどこに行ったのでしょうか?

(←前)特急しまかぜの乗車記(賢島→京都)

デジタルまわりゃんせとまわりゃんせのどちらが得か?:現在地

ホテル京阪 京都駅南の宿泊記(→次)

★今回の旅行の全体像は24年伊勢・京都旅行の振り返りに記載しています。

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