ドイツ西部を流れるライン川。その沿岸には魅力的な場所が多くあります。その1つ、リューデスハイムで観光しました。
写真1. リューデスハイムといえばつぐみ横丁
リューデスハイムの位置とアクセス
まず、リューデスハイムの位置を確認します。
図1. リューデスハイムの位置(googleマップより引用)
リューデスハイムの位置を示しました(図1)。最寄りのメジャーな都市はフランクフルトです。リューデスハイムに行くには、フランクフルトを拠点とすると良いでしょう。逆にベルリンやミュンヘンだと非常に遠いです。
では、どの程度の所要時間でしょうか。主要な都市からの所要時間と料金(いずれもDB公式サイトから算出)を示します。
表1. ドイツの主要都市からリューデスハイムへの所要時間
所要時間 | 運賃 | 運転間隔 | |
フランクフルト | 68分 | 14.8ユーロ | 毎時2本 |
ケルン | 約2時間 | 約50ユーロ | 毎時1本以下 |
ベルリン | 約5時間半 | 約100ユーロ | 毎時1本以下 |
ミュンヘン | 約5時間 | 約100ユーロ | 毎時1~2本 |
検索結果を簡単に並べました(表1)。ここで重要な事実は、ミュンヘンやベルリンからリューデスハイムに向かうには、フランクフルトを通るということです。
リューデスハイムを通る鉄道路線は1つしかなく、ライン川右岸線です。
図2. ラインラント=プファルツ州の路線図(地域サイトから入手)
リューデスハイムはヘッセン州に位置しますが、リューデスハイムを通る路線図はむしろ、隣接する州の路線図のほうがわかりやすいです(図2)。これを見ると、RB10系統(ドイツでは路線名よりも系統番号で区別することが多いので、ライン川右岸線というよりもRB10系統と呼びます)が通っていることがわかります。
図3. RB10系統の周辺の路線図(地域サイトから入手後に加工)
もう少し範囲をしぼりました(図3)。これでわかりやすくなったでしょうか。フランクフルトからRB10系統で1本で向かえます。また、逆方向からのアプローチも可能であり、ケルン、ボンやコブレンツから向かうこともできます。ただし、逆方向はコブレンツ(とその少し北側)までしか直通せず、本数も少ないので、ケルンからの日帰り旅行というのは難しいです。
つまり、リューデスハイムに向かうとしたら以下のアプローチが良いでしょう。
- フランクフルトから日帰り
- フランクフルトからケルン方面への移動(逆方向も可能)に立ち寄り
また、裏技としてフランクフルト国際空港からダイレクトで向かうことができます。その場合は、フランクフルト空港からヴィースバーデン中央行きのSバーンに乗り、ヴィースバーデン中央からRB10系統(フランクフルト中央行きに乗らないように注意!)に乗りつぎます。
なお、朝9時以降(土曜・休日はその制限はない)に利用する場合、州乗り放題チケットも考慮すると良いです。この場合、IC、ICE、ECは使えません。フランクフルトからの日帰り利用(ヘッセン州チケット)かフランクフルトからケルンへの通り抜け(全土チケット)のどちらかに限定したシナリオを想定しています。
表2. RE、RB、Sバーン利用可能な1日乗車券の価格(2人以上の場合は同一行動の全員ぶんの価格)
州(日本語表記) 州(ドイツ語表記) | 1人 | 2人 | 3人 | 4人 | 5人 |
---|---|---|---|---|---|
全土 Quer-Durchs-Land-Ticket | 44.0 | 51.0 | 58.0 | 65.0 | 72.0 |
ヘッセン Hessen | 38.0 | 38.0 | 38.0 | 38.0 | 38.0 |
たとえば、2人利用の場合、フランクフルトから往復利用で2人で38ユーロ、単純に往復2人ぶんだと59.2ユーロですから、安くなります。
そのチケットについて詳細に紹介しています。
ここまで(そしてリューデスハイムから)の実際の列車移動については以下の記事で述べています。
リューデスハイムの絶景観光
リューデスハイムに着いたら、絶景を堪能したいところです。
Step1. リフトのりばまで歩く
図4. リューデスハイムの展望リフトへのアプローチ(googleマップより引用)
駅から展望リフトまでの道順を示しました(図4)。とはいってもそんなに難しくありません。
写真2. フランクフルトからの列車を降りる
フランクフルトからの列車を降ります(写真2)。
写真3. 駅舎を通る
駅舎を通ります(写真3)。googleマップの口コミでは「ドイツで最も汚い」とか書かれていましたが、もっとひどい駅はあり、問題なく見えました。
写真4. 駅前に道路がある
駅前に道路があります(写真4)。ここを右折します。街の中心に近いほうに駅を設置すれば良かったのに…。
写真5. 道なりに進む
道なりに進みます(写真5)。夏場のような観光シーズンであれば、多くの人が列をなすので、途中までは付いて行けば問題ありません。
写真6. リフトが見える
リフトが見えます(写真6)。あのリフトの地上側ののりばがとりあえず目指す先です。
写真7. リューデスハイムの地図
リューデスハイムの地図が描かれていました(写真7)。
写真8. 右岸線には貨物列車がやってくる
右岸線には貨物列車がやってきます(写真8)。ドイツの南北軸の1つとして機能している様子が伝わります。
写真9. リフトのほうに古風な建物が見える
リフトの位置を確認していたら、古風な建物が見えました(写真9)。何だろう?
写真10. 市街地に近づいてきた
市街地に近づいてきました(写真10)。
写真11. 道なりに歩く
道なりに歩きます(写真11)。
写真12. ビールサーバーがある
ビールサーバーがあります(写真12)。さすがビール大国、ドイツですね!
写真13. つぐみ横丁がある
つぐみ横丁がありました(写真13)。地球の歩き方先生によると、ここがリューデスハイムのハイライトとされています。通ってみましょう!
写真14. つぐみ横丁を通る
つぐみ横丁を通ります(写真14)。
写真15. つぐみ横丁を通る
つぐみ横丁を通ります(写真15)。
写真16. つぐみ横丁の終点
つぐみ横丁の終点にやってきました(写真16)。
写真17. 線路と同じ向きに進む
先ほどの線路沿いの向きと同じ向きに方向転換します(写真17)。
写真18. 道を進む
道を進みます(写真18)。
写真19. リフトのりばにやってきた
リフトのりばにやってきました(写真19)。「アップアンドダウン」という片言の英語で通じました。そして、コインロッカーはありませんでした。全旅程の荷物を持っているのですが、かなりコンパクトにしていた(スーツケースを持っておらず、航空機に預け入れ手荷物なし)からまあ良いか!
そう、旅行の荷物は「軽いは正義」であり、その正義が私を救ったのです。
写真20. 10ユーロを支払う
10ユーロをエポスカードで支払います。意外と安かったです。また、この旅行はこのあと、エポスカードが大いに活躍しました。
Step2. リフトを楽しむ
さて、実際にリフトを楽しみましょう!
写真21. リフトは随時運転
リフトタイプなので随時運転されます(写真21)。人が多い場合を除き、待ち時間は原則として発生しません。スキー場のリフトとは異なり、足元まで守られています。安心感があります。
写真22. いよいよ登る
いよいよ登ります(写真22)。
写真23. ライン川が見える
ライン川が見えます(写真23)。
写真24. ライン川を眺める
ライン川を眺めます(写真24)。
写真25. ブドウ畑と対岸を眺める
ブドウ畑と対岸を眺めます(写真25)。
写真26. 対岸の列車を眺める
対岸の列車を眺めます(写真26)。ちょうどICEが通過しました。通常ダイヤだと1時間に1本の割合でICEまたはICが通過します。もっとも、対岸のビンゲンにも停車しません。ビンゲンに向かうには2時間間隔のREかマインツで毎時1本のRBに乗りかえるかです。
写真27. まもなく頂上に到着!
まもなく頂上に到着します(写真27)。
Step3. 展望台での絶景
さて、リフトでたどり着いた先は展望台です。
写真28. 展望台に歩く
展望台に向かって歩きます(写真28)。
写真29. 展望台が見えた!
展望台が見えてきました(写真29)。
写真30. 展望台がデーン!
展望台がデーンと建っています。正確な名称はニーダーヴァルテンペル - リューデスハイム・アム・ラインです。
写真31. 展望台からの風景
展望台からの風景です(写真31)。絶景というのはちょっと…。ここに来るまでのリフトの風景込みで絶景ということです。
写真32. 展望台からの絶景
展望台からの風景です(写真32)。疲れていたらカフェ(室内の席は使えなかった)もあるので、そこは各自の選択です。私は疲れていたので(この日にフランクフルト空港着、その後列車でここに到着)、ひと休みしました。
つぐみ横丁の散策
リフトで降り、つぐみ横丁付近を散策します。
写真33. リフトのりば周辺
リフトのりば周辺です(写真33)。つぐみ横丁方面です。
写真34. リフトのりば周辺の様子
反対側の様子です(写真34)。
写真35. つぐみ横丁を下る
つぐみ横丁を下ります(写真35)。
写真36. つぐみ横丁を下る
つぐみ横丁を下ります(写真36)。
写真37. だいぶ下ってきた
だいぶ下ってきました(写真37)。
写真38. 坂を振り返る
坂を振り返ります(写真38)。
写真39. 川沿いに近づいた
川沿いに近づきました(写真39)。
リューデスハイムに関するギャラリー
以上、2つの観光名所に取り上げなかったリューデスハイムの写真をギャラリー形式で紹介します。
写真40. つぐみ横丁より街はずれの横道
写真41. ぶどう畑を眺める
写真42. リフトのかご番号が飛び飛び
写真43. 小道を眺める(写真40と異なる)
写真44. Weinhaus Drosselhofで昼食
写真45. Weinhaus Drosselhofで外の席に通された
写真46. Weinhaus Drosselhofでの昼食
写真47. 昼食時間帯はやっていない店もあった
写真48. 駅舎のドアは発車直前にならないと開かない(貨物列車が頻繁に通過するためと思う)
写真49. 駅舎のドアが開いた
写真50. ライン川右岸線と道路
写真51. 列車到着時に降りる乗客
リューデスハイムを訪問して
今回は3時間の滞在でしたが、風景、街並、食事、どれをとっても満足できるものでした。場合によってはどうしても旅程を詰め込みたくなる海外旅行、ここで「休暇」を取ることも良いと思いました。そのときには対岸のビンゲンも組み合わせると良いでしょう(昼間はフェリーで渡ることが可能です)。
非常に満足できた滞在でした。
重要ここまで詳細に解説しました。公式サイトから確認できると思いますが、日本語で予約できないことに不安を感じる人もいるかもしれません。下記のサイトであれば、日本語で予約できるので安心です。
Omio:ヨーロッパ鉄道旅行交通予約サイト
また、その予約にはクレジットカードが便利です。
個人的にはエポスカード がおすすめです。海外旅行に使えるカード:エポスカードで詳細を紹介しています。