ドイツ最古の登山鉄道(ドラッヘンフェルス鉄道)とその周辺

記事上部注釈
弊サイトでは実際に利用したサービスなどをアフィリエイトリンク付きで紹介することがあります

ドイツの登山鉄道といえば、どこを思い浮かべるでしょうか。多くの人は山が多い南部を思い浮かぶでしょう。そのドイツ最古の登山鉄道は意外な場所にあります。その登山鉄道に乗りました。

写真1. 古城(に見せかけた個人宅)最寄駅を出発する登山電車

ドイツ最古の登山鉄道:ドラッヘンフェルス鉄道

ドイツは南部に山があり、ドイツ最高峰も南部の山岳地帯にあります。しかし、ドイツで最古ともいえる登山鉄道はドイツ北西部のノルトラインヴェストファーレン州に位置します。その登山鉄道の名は、ドラッヘンフェルス鉄道です。

ドイツで最も古いラック鉄道

ドイツ最古の歯車式鉄道に乗ることは、子供の夢をはるかに超えています。1883年以来、ライン渓谷にあるケーニヒスヴィンターの旧市街と、ドラッヘンフェルス高原で終わるジーベンゲビルゲを結んでいます。ドラッヘンフェルスバーンは、ジーベンゲビルゲを通って4,000万人以上の乗客を運び、最高のエンジニアリングスキルとロマンチックなライン渓谷の夢のような景色で老若男女を興奮させます。

公式サイトより引用

鉄道会社自ら「ドイツで最も古い」ことを宣伝しています。登山鉄道の定義は多くありますが、ドラッヘンフェルス鉄道では「歯車鉄道」を前面に出しています。確かに、この鉄道路線、大した山を登るわけではなく、「登山鉄道」という定義を出すのははばかられるという側面もありましょう。

その利用するうえでの概要を紹介します。

  • 鉄道名:ドラッヘンフェルス鉄道(Drachenfelsbahn)
  • 起点:ケーニヒスヴィンター(Königswinter)
  • 料金:往復12ユーロ
  • 運転間隔:30分間隔(多客時は15分間隔)
  • 所要時間:片道8分程度

列車は、正時または30分ごとに下部の駅から出発します。いずれの場合も15分後の頂上駅から。

訪問者数が多く、ドライバーがいる場合、列車は下部駅と上部駅から15分ごとに運行しています。同じことが、連結トラクションユニットの操作にも当てはまります。

公式サイトより引用

このようにそれなりに本数が確保されているのです。

その舞台はドイツ北西部に位置します。

図1. ドラッヘンフェルス鉄道の起点の位置

その位置を示しました(図1)。ドイツ北西部に位置します。近くの大都市はケルン、もっと近くの中都市はボンです。そう!南部のミュンヘンなどの近くにはなかったのです。

ボンの中心部から市電の66系統で向かうことができます。中心部近くでは10分間隔で運転されますが、ケーニヒスヴィンターへは20分間隔でしかありません。それだけボンの中心部からの距離があるということです。現にボン市の外に位置しています。

ドラッヘンフェルス鉄道へのアクセス

ドラッヘンフェルス鉄道へのアクセスを紹介します。

図2. ケルンとボンの路線図(VRSの公式サイトより引用)

ケルンとボンの路線図を示します(図2)。これで一目瞭然ですね!

図3. ボンの路線図(VRSの公式サイトより引用後に加工)

ちょっとわかりにくい?そこで、ボンの路線図を示したうえで編集しました(図3)。66系統のKönigswinterだとやや遠く、Königswinter Fähreが近いです。似た駅名が多くて戸惑いますし、66系統のKönigswinter行きだとKönigswinter Fähreまで向かわず、その点も戸惑います。

場合によってはドイツ鉄道のKönigswinter駅に向かっても良いでしょう。

私はトラム66系統で向かいました。

図4. 今回の歩行経路(googleマップより引用)

写真2. トラムの駅を降りる

トラムの駅を降ります(写真2)。単線の駅なので簡素です。

写真3. ボンの市街地のほうに少しだけ戻る

ボンの市街地のほうに少しだけ戻ります(写真3)。

写真4. 丘のほうに向かう

丘のほうに向かいます(写真4)。

写真5. 細い道を歩く

細い道を歩きます(写真5)。

写真6. さらに歩く

さらに歩きます(写真6)。

写真7. ドイツ鉄道の踏切がある

ドイツ鉄道の踏切があります(写真7)。

写真8. 小さな駅らしい建物が見える

駅らしい建物が見えてきました(写真8)。

写真9. 駅が見えた

駅が見えました(写真9)。

ここまでgoogleマップと現在地表示に大いに助けられました。海外における電波はある意味必需品ですので、例えば、グローバルWiFiで最低限のインターネット環境を整えることはこのような場面で重要と思いました。

ドラッヘンフェルス鉄道を楽しむ

さて、駅から実際に楽しみましょう!

写真10. 駅の階段を登る

駅の階段を登ります(写真10)。

写真11. 窓口に向かう

窓口に向かいます。私は「アップアンドダウン」と片言の英語を発し、先方は有効な乗車券を渡してくれました。

写真12. ラックレールがある

急こう配なため、ラックレールがあります(写真12)。簡単にいうと、ここの溝に車両の歯車をかませて車両が坂道で滑らないようにするのです。

写真13. 古豪がお出迎え!

古豪が出迎えてくれました(写真13)。

写真14. 古豪の車内

その古豪の車内です(写真14)。

写真15. ゆっくり発車!

ゆっくりと発車しました(写真15)。

写真16. 風景はそこまで良くない

風景はそこまで良くありません(写真16)。

写真17. Drachenfelsbahn Mittelstation - am Schloss Drachenburgに停車

城の最寄駅に停車します(写真17)。15分間隔運転の際はここですれ違います。

写真18. だいぶ開けてきた

だいぶ開けてきました(写真18)。ただし、標高はそこまで高くありません。

写真19. 山頂に到着!

山頂に到着しました。竜の岩山とされる伝説の山の頂上駅に到着しました。

写真20. 山頂駅に停車中の電車

山頂駅に停車中の様子です(写真20)。

写真21. 山頂駅からの風景

山頂駅からの風景です(写真21)。これはなかなかの絶景です。

ドラッヘンブルク城を訪ねる

そのまま戻っても良かったのですが、せっかくここまで来たので、途中のドラッヘンブルク城に訪問しましょう!

図5. ドラッヘンブルク城の位置(googleマップより引用)

ドラッヘンブルク城の位置を示しました(図5)。ここまで「城」と書きましたが、実は城ではありません。個人の邸宅です!

歴史は公式サイトに掲載されていますが、19世紀に個人の邸宅として建造され(城としては相当新しいほう)、個人の邸宅や鉄道の訓練施設などとして活躍後には放置されていました。それを州が整備し、現在に至っています。州営のためか8ユーロで入れます。意外と安いです。

写真22. 城本体の建物

城本体の建物です(写真22)。庭園もきっちり整備されています。

写真23. 城に入る

城に入ります(写真23)。

写真24. 城内を歩く

写真25. 喫茶店でひと休み

この日はとても暑く(33℃でした)、喫茶店に立ち寄りました(写真25)。

写真26. 塔に入る

塔に入ろうと思ったら、人数制限のために足止めです(写真26)。この後、出てくる人がいて、無事に入れました。

写真27. 塔の内部

塔の内部も公開されています(写真27)。

写真28. 塔の内部をさらに登る

塔の内部をさらに登ります(写真28)。らせん階段が昔の建物という風情を醸し出しますが、金属製の階段というのは中世の古城とかけ離れています。

そう、ここは中世の古城ではなく、近代の個人宅でした。

写真29. 北側の風景

北側の風景です(写真29)。

写真30. 南側の風景

南側の風景です(写真30)。ライン川沿いということもあり、風光明媚な場所という性質上、ここに城を建て、登山鉄道をつくったのでしょうか。

写真31. レセプションルーム

レセプションルームという表記がありました(写真31)。客人をもてなす部屋ということです。

写真32. レセプションルームの様子

レセプションルームの様子です(写真32)。個人宅でここまでの部屋は必要なのでしょうか。

写真33. 教会然とした部屋

教会然とした部屋もありました(写真33)。繰り返しますが、これが個人宅です。これはすごい!

写真34. 庭園には鹿がある

庭園には鹿がありました(写真34)。これが個人宅だったというのですから、驚きです。

ドイツ初の登山鉄道と周囲を散策して

写真35. 山頂から電車がやってきた

今回、ドイツ初の登山鉄道とその周囲を散策しました。一般的な登山鉄道というよりも気軽に乗ることができ(運賃もそこまで高くない!)、展望台からの風景は楽しめました。

また、その途中にある城は、個人の邸宅だったこともあり、一般的な城と異なる風情を感じることができました。この登山鉄道も城もメジャーではありません。しかし、有名観光地に行くばかりが旅行ではありません。日常から離れた場所に行くことが旅行なのです。

前後を読みたい!

果たして前後はどこに行ったのでしょうか?

(←前)アハト シターンホテル ボン(ACHAT Sternhotel Bonn)の宿泊記

ドイツ最古の登山鉄道(ドラッヘンフェルス鉄道)とその周辺:現在地

ドイツ連邦共和国歴史博物館への訪問(→次)

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする