ブリュッセルのアトミウムを楽しむ

記事上部注釈
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ブリュッセルにはアトミウムという斬新な観光名所があります。中心市街地から外れた場所にあり、行く観光客はあまり多くありませんが、訪れると楽しい施設です。意外と人気なアトミウムを堪能しました。

写真1. 体心立方格子(鉄原子の結晶構造)を模したアトミウム

復習:アトミウムの概要

まず、アトミウムの概要を紹介します。

図1. アトミウムの位置(googlマップより引用)

アトミウムの概要

  • 名称:アトミウム(Atomium、フランス語、オランダ語表記で共通)
  • 住所:Pl. de l'Atomium 1, 1020 Bruxelles, ベルギー
  • 入場料:16ユーロ/人
  • 営業時間:10時~18時(入場券発売は17:30まで)
  • 概要:万国博覧会のためのモニュメント

アトミウム万国博覧会のモニュメントとして建造されました。鉄の結晶構造を再現した形で、この万国博覧会の「科学技術とヒューマニズム」に基づきました。

1950年代の未来がかいま見える建造物です。2024年に訪問しましたが、果たしてこのときに思い描いた未来になったのでしょうか。

このモニュメントには16ユーロ必要です。「ブリュッセルの郊外で有名でない観光名所だから空いているでしょ?」と予想していましたが、googleマップの口コミを見ると、混雑していて開場前に到着したほうが良い、とありました。

化学だの物理だのが好きな私にとってはとてもわくわくする施設です。ある意味、ブリュッセルの観光の目玉です。アトミウムを訪問せずにブリュッセルを訪問したとは言ってはいけない、ともいえます。

補足

鉄の結晶構造という概念が発生しました。ここで鉄の結晶構造について簡単に復習します。鉄原子は体心立方格子という構造です。簡単にいうと立方体の中心と各頂点に原子が配置されている構造です(図2)。

図2. 体心立方格子の模式図(wikipediaより引用)

一般に分子という表現も使われますが、金属原子の場合は自由電子を介し、原子がずっと連なっています。そのため、共有結合を持たない単体や化合物は分子という概念はそぐわないです。

以上は単体の鉄原子について述べたものであり、鉄の化合物は原子構造が異なります。

アトミウムへのアクセス

アトミウムはブリュッセルの中心部から離れており、何かしらの交通機関によるアクセスが必須です。その点が市内中心部の観光スポットと異なります。

図3. ブリュッセルの市内交通(公式サイトより引用)

ブリュッセルの市内交通を示しました(図3)。アトミウムは左上のB3エリアに位置します。

図4. ブリュッセルの市内交通(公式サイトより引用後加工)

ブリュッセルの市内交通を拡大したものを示しました(図4)。地下鉄6号線、トラムの7号線と62号線で向かうことができます。地下鉄6号線は中心部の近くに向かいますが(中心街を囲む形態の環状道路沿いを走る)、トラム7号線と62号線は中心部から東側に反れてしまいます。おそらく旅行者が行かないエリアです。

そのため、地下鉄6号線Heysel駅(フランス語表記、オランダ語表記ではHeizel駅)向かうのが一般的です。

図5. Heizel(Heysel)駅の位置(googleマップより引用)

写真2. 地下鉄6号線から降りる

地下鉄6号線から降ります(写真2)。私はホテルの最寄駅が地下鉄6号線の駅でしたので、乗りかえなしで来ました。

写真3. アトミウムへの看板がある

アトミウムへの看板があります(写真3)。迷うほど出口がない駅ですけど…。

写真4. 駅の外に出る

駅の外に出ます(写真4)。出口も1つしかないので迷うこともありません。

写真5. 路面電車が見える

路面電車が見えます(写真5)。アトミウムは見えているので、迷うことはないでしょう!

写真6. 線路を渡る

路面電車の線路を渡ります(写真6)。

写真7. 公園の駐車場を歩く

公園の駐車場を歩きます(写真7)。

写真8. アトミウムが正面に見える

アトミウムが正面に見えます(写真8)。よく見ると端の8つが立方体の頂点、真ん中の1つが中心部の体心立方格子を構成しています。ステンレス製というのも(ステンレス鋼は鉄を含んだ合金なので)鉄原子を表現しているように見えます。

左には観光バスもとまっており、アトミウムの人気さがうかがえます。

アトミウムを楽しむ

せっかく来たのだから、アトミウムを楽しみましょう!

Stage1. 入場から展望台まで

写真9. 9:15に到着!

9:15に到着しました(写真9)。さすがに45分前行動は早すぎました。

写真10. 9:45には行列!

9:45には行列ができていました(写真10)。9:30ごろに着くのが適正かもしれません。

写真11. いざ入場!

10時の営業開始に合わせ、いざ入場です(写真11)。この行列を見ると、9:30から営業しては?

写真12. 中は意外と普通

中は未来感があまりありません(写真12)。

写真13. 天井は近未来感がある

そう思って目線を上に向けたら、近未来感がありました(写真13)。

写真14. エレベータで上に向かう

エレベータで上に向かいます(写真14)。

写真15. エレベータの天井はガラス張り

エレベータの天井はガラス張りです(写真15)。

写真16. 頂上は展望台兼展示

頂上は展望台と展示を兼ねています(写真16)。かつての万博の様子でしょうか。

さて、風景を眺めます。

写真17. 駅のほうを眺める

駅のほうを眺めます(写真17)。こちらは郊外側なので緑が多いです。

写真18. 公園一帯

公園一帯です(写真18)。

写真19. 郊外の住宅街も見える

郊外の住宅街が見えます(写真19)。日本より土地に余裕があるためか、低層住宅が多いです。

写真20. アトミウムを眺める

アトミウムの骨格が見えます(写真20)。やはり特別な建物にいるのです。

写真21. 中心街の方角を眺める

中心街の方角を眺めます(写真21)。

写真22. 中心部を拡大!

中心部の方角を拡大しました(写真22)。こちらを見ると都市を感じます。

写真23. 東京の方角を発見!

東京の方角を発見しました(写真23)。スケールが大きい…。

写真24. ミニヨーロッパが見える

ミニヨーロッパという公園が見えます(写真24)。ヨーロッパの名所を1/25のサイズで再現したミニチュア公園です。私はビッグヨーロッパを旅しているので、わざわざミニチュア公園に行くこともありませんが…。

写真25. 上にレストランがある

上にレストランがあります(写真25)。

写真26. レストランというよりもバーという内装

レストランというよりもバーという内装です(写真26)。宇宙船のようなイメージでしょうか。

18時に閉まるので、バーのような内装の本領が発揮されないようにも思えます。

写真27. 配管が露出するなど未来的

未来的な印象を受けたのは、黒系を中心とした配色、比較的彩度の高いいす、配管が露出した設計によるものでしょうか。

写真28. ライトも印象的

ライトも印象的です(写真28)。原色を使い、印象を高めています。ここで巧みなのは、3原色が混ざると白色の光になり、その空間に滞在する人に違和感を抱かせない仕組みです。

Stage2. 未来的な演出を楽しむ

次に未来的な演出を楽しみましょう!

写真29. アトミウムの構造

展望台の前のエレベータ近くにアトミウムの構造が掲載されていました(写真29)。このように行くことができます。

写真30. 入口階からエスカレータで昇る

入口階(0F)からエスカレータで昇ります(写真30)。

写真31. 入口側を振り返る

入口側を振り返りました(写真31)。

写真32. アトミウムの模型

アトミウムの模型があります(写真32)。

写真33. アトミウムの建設中の様子

アトミウムの建設中の様子がありました(写真33)。

写真34. 階段がある

階段があります(写真34)。

写真35. こちらは立入禁止!

こちらは立入禁止でした(写真35)。地面からダイレクトに支えられておらず、人間の重量がかかると危険という見識でしょうか。

写真36. 不思議なエスカレータで昇る

不思議なエスカレータで昇ります(写真36)。

動画1. エスカレータで昇る様子

その様子を動画に収録しました(動画1)。アトミウム建設当時の「近未来」をイメージしたと想像しますが、今でも「近未来」を感じさせます。

写真37. 未来を感じさせる空間

未来を感じさせる空間です。人間が大幅に進化するまではこのような空間で生活するのは難しそうです。そのため、このような空間は永遠の近未来なような気もします。

写真38. 光の演出がすごい!

光の演出がすごいと感じます(写真38)。

動画2. 光の演出の様子

このフロアの光の演出の様子を収録しました(動画2)。

写真39. 次のフロアに向かう

次のフロアに向かいます(写真39)。

写真40. ここも近未来的な空間

ここも近未来的な空間です(写真40)。しかし、先ほどよりも明るく安心感があります。

写真41. 安心感ゆえか休んでいる人が多い

安心感ゆえか腰をかけて休んでいる人も多いです(写真41)。

写真42. 階段を降りる

階段を下ります(写真42)。

写真43. 階段を振り返る

階段を振り返ります(写真43)。

写真44. 展示物がある

万博に関する展示物でしょうか(写真44)。

写真45. 展示物

このような展示物があります(写真45)。

写真46. 行列がすごい!

ふと下を眺めました(写真46)。行列が長くなっています。

写真47. 他の鉄原子を眺める

他の鉄原子を眺めます(写真47)。

写真48. 展示物

展示物がありました(写真48)。

写真49. 鉄原子の中を歩く

鉄原子の中を歩きます(写真49)。

写真50. 最後まで演出を忘れない

最後まで演出を忘れていません(写真50)。

写真51. 演出を忘れない

現代に戻る様子を演出しているのでしょうか(写真51)。

動画3. 最後の演出

最後の演出を記録しました(動画3)。

写真52. 入口に戻る

入口に戻ります(写真52)。

写真53. 記念写真が売られる

記念写真が売られていました(写真53)。私は買いませんよ!

写真54. 出口に行く前にショップを通る

出口に向かう前にショップを通ります(写真54)。なかなかの商売上手です。

写真55. 行列が長くなっていた

私は10:00に入場し、11:30までかかっていました。つまり、1時間半ほどかかる観光名所ということです。お昼前という時間帯か、行列が伸びていました。朝一番に向かうのが良さそうです。

アトミウムを訪問してみて

写真56. 21世紀の空間例(ホテルで撮影):写真51とは異なる印象

今回、ブリュッセル地区で特異的な建物のアトミウムを訪問しました。この日はここに照準を合わせたといっても過言ではありません。

グランプラス周辺と異なり、いかにも観光という人は少なかったですが、地元の人でにぎわっていました。海外旅行の人と地元の人で行きたい箇所が異なり、趣向の違いを実感しました。

また、アトミウムの建設当時は化学工業が興隆を極め、化学は何でも解決すると考えられていた時期に思われます。究極、化学は原子の組み替えにほかならず、原子の組み合わせでしかない化学は万能ではありません。これは科学のどの分野にも適用できる基本原理です。

そのようなことも少し考えながら、そしてそれ以上に当時思い描いていた近未来とは異なる未来が到来していることも現在なのです。

重要

ホテルはお決まりですか?中央駅から地下鉄でも行くことができ、キッチンとランドリー付きのこちらのホテルもおすすめです。

前後を読みたい!

果たして前後はどこに行ったのでしょうか?

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ブリュッセルのアトミウムを楽しむ:現在地

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