ヨーロッパの十字路といわれるベルギー。その首都ブリュッセルは独特の風情を持った都市です。そんなブリュッセルの街歩き観光の情報をまとめました。

写真1. 夜のグランプラスも印象的
重要本記事ではそれぞれの観光地の詳細を紹介するのが主眼でなく、全体像を示すのが目的です。それぞれのエリアについては詳細を記した記事をご覧ください(写真をクリックすると当該の記事に移動します)。
復習:ブリュッセルの概要
ベルギーの首都、ブリュッセルの概要を紹介します。
図1. ブリュッセルの位置(googleマップより引用)
ブリュッセルの位置を示しました(図1)。狭義のブリュッセルではなく、広義のブリュッセル(ブリュッセル首都圏)を示しています。
そのブリュッセルの中心になるのが、グランプラスです。グランプラスは豪華さを感じさせる広場です。その広場周辺の街歩きも楽しく感じます。
グランプラスの周囲から少し離れ、東側の山の手地区に向かうと雰囲気が変わります。芸術の丘から坂を上ると王宮地区に達します。
さらに東に向かうと、欧州連合の施設などがある官庁街に達します。観光地ブリュッセルと異なる風景が広がります。
図2. グランプラスから欧州連合本部付近の経路(googleマップより引用)
ここまでの経路を簡単に示しました(図2)。この通りに歩く必要はなく、大まかな位置関係を示すための意図で地図を表示しています。
ブリュッセルの各地区の様子
では、ブリュッセルの各地区の様子を簡単に示します。

写真2. 夕方のグランプラスの光景
まずはグランプラスでしょう(写真2)。昼間以降に行くと観光客が多く、人気ぶりがうかがえます。私はある程度の人ごみであれば観光にはむしろプラスと思っているので、この人々の群れもむしろ観光の1つの要素です。
せっかくグランプラスに行ったら、その周囲も歩くと良いと思います。

写真3. ギャルリー・サン・チュベールは日本のアーケードと一味違う
グランプラスの北側のギャルリー・サン・チュベールは高級店が並ぶアーケードです。高級店が立ち並ぶエリアといえど、極端にいうと「路上」ですから、入場料もかかりません。

写真4. 証券取引所周辺も良い雰囲気
グランプラスの西側、証券取引所周辺の街歩きも心躍るものがあります(写真4)。このあたりになると人通りもやや減り、少しゆったりとした散策を楽しめます。

写真5. 芸術の丘や王宮付近の雰囲気
芸術の丘や王宮付近は、上品な雰囲気を味わえます(写真5)。王宮は夏場しか開いていませんので、王宮にどうしても行きたい人は7月下旬~9月上旬にブリュッセルに行く必要があります。また、このエリアから少し南側に向かうと、観覧車もあります(ブリュッセルの観光ガイドにはたいてい観覧車が掲載されていないので、弊サイトは貴重な存在だと思うよ)!

写真6. 鉄原子(体心立方格子)をイメージしたアトミウム
ブリュッセルの北の外れには鉄原子をイメージしたとされるアトミウムがあります。万国博覧会をイメージした意外と人気の施設で、早い時間から待つほうがストレスがありません。
アトミウムのことを「分子の形をした珍しい巨大モニュメント」と表現しているサイトなどがありますが、正確には分子ではなく原子です。これは、分子の定義が共有結合をもっていることというものがあるためです。ご承知の通り、鉄に限らず金属は自由電子が存在しているため、共有結合がないのです。
イオン結合も分子の定義には当てはまりませんが、どこまでイオン結合でどこまでが共有結合かいうことを考えるときりがありません。有機金属化合物はどうなのでしょうか(個人的には遷移金属錯体でなければイオン結合とみなして良いと思いますが)?
ブリュッセルの交通事情
そのブリュッセルを移動するには鉄道などの交通手段を使えたほうが良いことは間違いありません。
写真7. ブリュッセル中央駅の光景
ブリュッセルの地下鉄は比較的単純で、都心の東西軸、南北軸、そして環状軸という位置関係です。さらに単純なことは、クレジットカードのタッチ決済で乗車可能であり、かつ1日の上限額が決まっていることです。そのため、1回ずつ買ったほうが良いのか、1日券を買ったほうが良いのか、という点に迷う必要はありません。ブリュッセル市交通局が消費者に有利な形で計算してくれるのです。

写真8. 小規模ながら国内の多くの方向に向かえるブリュッセル中央駅
ちょっと遠くの場所に行きたい場合は、ベルギー国鉄のお世話になるでしょう。その拠点として有力なのがブリュッセル中央駅です。駅の規模こそ大きくありませんが、芸術の丘やグランプラスに近く、治安も良好な場所にあることが魅力です。

写真9. 大規模なターミナル駅のブリュッセル南駅
実はブリュッセル中央駅は、フランス、イギリス、ドイツ方面の国際列車は停車しません。これら国際列車が停車し、事実上のターミナル駅はブリュッセル南駅です。ブリュッセルの環状軸の地下鉄と南北軸の地下鉄がやってくることもあり、市内アクセスもそこまで不便でありません。実は、チェコ方面やオーストリア方面の夜行列車もやってきます。
ブリュッセルのホテル
ブリュッセル観光の拠点となる、ホテルはどこが良いのでしょうか。私は市内の鉄道移動が苦にならない性格、かつ夜はゆっくり眠りたい(=あまり騒がしい場所は宿泊場所にしたくない)、そしてキッチンやランドリー付きで旅行中に洗濯したり、外食続きの食生活を避けようと思いました。
そのようなホテルはあったのでしょうか。

写真10. アダージョ アクセス ブリュッセル ヨーロッパの様子
そのようなホテルがありました(写真10)。部屋はやや狭く感じましたが、便利な立地、機能的でおしゃれな配色の館内など満足できるものでした(部屋に滞在する時間の多くは睡眠なので、部屋の広さはあまり関係ない)。
ブリュッセルから行ける日帰り観光地
ブリュッセルだけの滞在はある意味もったいないです。1日かけて日帰り旅行というのも良いでしょう。

写真11. 日帰り観光にオステンド(オーストエンデ)は魅力的
日帰り観光で向かう場所は迷いました。ブリュッセルのような都市と一線を画した土地ということで、海岸沿いのリゾート地のオステンドを選択しました。夏に向かったこともあり、海岸沿いのオステンドはにぎわっていました。夏のリゾート地というのも良いものです。

写真12. オステンドからブリュッセルの列車移動
オステンドへの列車は比較的頻度が高く、想像よりも移動しやすいです。また、指定席がなく、自由度の高い移動プランを考えられる(混雑する列車を避ければ着席可能)点も魅力です。
ブリュッセルの最適シーズン(気温からのアプローチ)
旅行のシーズンを決めるものは何でしょうか?多くの要素があると思いますが、1つの大きな要素は「快適な気温で観光できるか?」というものです。そこで、ブリュッセルの気温について簡単にまとめました。
表1. 各月の1日と15日の平均気温

小難しい理屈を下に並べましたが、7/1~9/15であれば、比較的快適に旅行できるという見込みです。逆に11/15~3/15(とりわけ1月)はとても寒く、旅行にはそぐわない季節です。もちろん、日によって気温差がありますので、約束された気温ではありませんが、目安になるでしょう。
補足体感については、以下の順序で判定しました。これも個人差や体調差があるので目安です。
- それぞれの月の1日と15日について、過去の統計データから最高気温と最低気温をリストアップ
- 観光する時間帯は最高気温よりの時間帯が多いと予想し、1の最高気温と最低気温を1:3に内分する気温をその日付の平均気温と定義
- 東京の季節変化に応じ、「快適な気温」の上限と下限を定義(夏は暑さに、冬は寒さに慣れる、慣れの意味から、12/1、3/1、6/1と9/1については一般的な季節より前の季節と定義した)
- 3の「快適な気温」からの差異を求め、「とても暑い」「暑い」「快適」「涼しい」「やや寒い」「寒い」「とても寒い」として指標化
※4の指標の定義は便宜上、以下の通りとしました。例として10/1時点での(快適上限は24℃、快適下限は20℃)各指標に合致する気温も併記しました。
- とても暑い:快適上限より5℃以上高い気温(29℃超える気温)
- 暑い:快適上限~快適上限より5℃高い(24℃~29℃)
- 快適:快適下限~快適上限(20℃~24℃)
- 涼しい:快適下限-3℃~快適下限(17℃~20℃)
- やや寒い:快適下限-6℃~快適下限-3℃(14℃~17℃)
- 寒い:快適下限-11℃~快適下限-6℃(9℃~14℃)
- とても寒い:快適下限より-11℃以下(9℃未満)
果たして前後はどこに行ったのでしょうか?
ブリュッセルの街歩き観光のまとめ(気温も記載):現在地
★本旅行記については、24年夏旅行のまとめで全体像(予算、日程、感想、そして次回への改善点)をまとめています。