水間鉄道1000形の車内

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水間鉄道で活躍している1000形。その車内は東京急行時代を彷彿させるものです。そんな水間鉄道1000形の車内を紹介します。

写真1. 1000形の前面

復習:水間鉄道の車両

最初に水間鉄道の車両事情について簡単に紹介します。

水間鉄道1000形の概要

  • 車体:ステンレス車体
  • 車両:3ドアロングシート車(18m車)
  • 編成:2両編成
  • 水間鉄道導入時期:1990年(2006年~2007年に車体更新工事実施)

水間鉄道は貝塚と水間観音を結ぶ鉄道です。水間鉄道は地方民鉄らしく自前で新車を導入することはしていません。そのため、大手民鉄の中古車を導入しています。

その車両が7000系です。東京急行で余剰となった7000系を1990年に導入しました。その後、2006年度から車体更新工事を実施し、1000形と称されるようになりました。

1000形の先頭車には貫通型と非貫通型があります。前者はもともと運転室があった車両、後者はもともと中間車だった車両です。私が乗ったときは貫通型の車両は車庫で休んでいました。

写真2. 車庫で休んでいた貫通型先頭車

写真3. 今回の紹介対象、非貫通型の先頭車

水間鉄道1000形の車内

御託はこの程度にして、実際に車内を眺めましょう!

写真4. 1007号-1008号と組成される

東急1000系らしい先頭形状です(写真4)。

(参考)写真5. 一時期の東急電鉄の先頭形状(溝の口で撮影)

参考に東急電鉄の先頭形状を示しました(写真5)。

写真6. 車内全景

車内全景です(写真6)。

写真7. 車端部の様子

写真8. 運転室仕切壁

運転室と客室の仕切壁です(写真8)。大型の仕切窓があり、開放的な雰囲気です。ワンマン対応で運賃箱も付いています。

写真9. ドア間の座席

ドア間の座席です(写真9)。昔の車両らしく座席は1人ずつ区分されていません。

写真10. 吊革の様子

吊革の様子です(写真10)。

写真11. 東急時代からの表示

吊革をよく眺めると、東急時代からの表示があります(写真11)。

写真12. 着座時の視線から

着座時の視点から車内を眺めました(写真12)。

写真13. 天井の様子

天井の様子です(写真13)。昔の車両らしく扇風機が付いています。東急7000系の新製時は非冷房車として登場しており、その当時は扇風機は必須でした。

写真14. 天井の様子

後年の改造(水間鉄道入線時でしょうか)で冷房が設置されています(写真14)。

写真15. ドア横の視点から

ドア横の視点から車内を眺めました(写真15)。照明はカバー無しであり、カバーありの関西民鉄車両に慣れていると違和感があるかもしれません。

写真16. 客用ドアはステンレスがむき出し

長い間の東急の車両らしく、客用ドアはステンレスがむき出しです(写真16)。2006年ごろは化粧板付きのドアで複層ガラスの採用が拡大していた時勢ですが、この車両はそのままでした。利用人数が限られ、複層ガラスのメリットである、結露防止の大きな意味を見出せなかったためかもしれません。

写真17. 乗降分離が案内される

乗降分離が案内されていました(写真17)。

写真18. LED表示がなされる

LED表示がなされています(写真18)。次の駅がわかり、最低限の案内はなされています。乗りかえは貝塚の南海線だけであり、複雑な案内はあまり必要とされていないのかもしれません。

水間鉄道1000型の車内のまとめ

写真19. 別の編成は帯色が異なる

水間鉄道1000形。地方民鉄で活躍している元東急の車両の1つです。もともとの所属がどこであれ、現在は水間鉄道の車両として定着しています。古さが目立つようにも見えますが、冷房付きであり、短距離・短時間の利用であれば3ドアロングシート車という点も過不足ないでしょう。

しかし、徐々に「時代遅れ」の車両になりつつあります。競合相手は快適な自家用車です。南海電車と良好な接続が可能な高性能車に更新し、内装も最新のものに変えたほうが良いのでしょう。一般論ですが、中古車より新車のほうが維持費は安価とされます。

これはお金がかかることです。水間鉄道だけの力ではできません(水間鉄道の貸借対照表を見ると総資産は10億円弱でした、計算上だと全ての資産をつぎ込んでも4編成を導入できるかどうか)。外部の補助金で良質な標準車両を全国で導入したほうが良いのでしょう(観光向け車両はクロスシートにアレンジするなど)。一般論では、各社が車両の部品を所有していると費用がかかります。そのような意味でも全国の地方民鉄で共通の通勤車を導入し、部品を共通化し、地方民鉄全般でコスト削減すると良いのでしょう。

のんびりと走る旧式車両も良いのですが、鉄道は輸送機関で郷愁のみを売りにすることはベストとは言いがたいです。そのようなことを再認識したのでした。

前後を読みたい!

果たして前後はどこに行ったのでしょうか?

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水間鉄道1000形の車内:現在地

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