福塩線に乗る(26年GW)

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広島県東部を南北に貫く福塩線。北側の非電化区間と南側の電化区間で異なる表情を持つ点も特徴です。そんな福塩線に乗りました。

写真1. この日の福塩線列車はオールロングシート車だった

復習:福塩線の概要

最初に福塩線の概要を紹介します。

福塩線の概要

  • 区間:福山-塩町(列車は三次に乗り入れ)
  • 営業キロ:78.0km
  • 所要時間:2時間半程度
  • 備考:府中で運転系統が分かれる、府中-塩町(三次)は1日5往復
Google Map
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図1. 福山と塩町の位置関係(googleマップより引用)

福塩線は福山と塩町を結ぶ路線です(図1)。福山-府中の23.6kmは電化区間で所要時間約50分、毎時1本~2本運転というそれなりに利用されている路線です。この区間は駅間も短く、電化された地方私鉄という風情もあります。

一方、府中-塩町は1日5往復(塩町-吉舎は1日6往復あるが)と本数が少なく、同じくローカル線とされている芸備線の三次-備後落合と同等の本数です(芸備線も三次-備後庄原は平日は1日7往復ですが)。この区間は所要時間1時間40分程度です。もっとも、福塩線で塩町を通る列車は全列車三次に直通します。

府中での乗りかえはある程度考慮されていますが、それでも10分程度待つこともあり、全体的な所要時間は2時間半程度かかります。福山-三次の所要時間は2時間40分程度です。路線図上は(廃止された三江線と合わせ)福山と江津を結ぶ中国地方の南北軸に見えますが、三次-江津で4時間程度かかっていたことを考慮すると、福塩線が南北軸として機能することは難しいのでしょう。

ともかく、福塩線は府中以南は都市近郊路線(福山は広島県第2の都市)、府中以北はローカル線というのが実態でしょう。また、三次と広島の間は芸備線や高速バスも走っており、三次から都市圏へのアクセスは福塩線に必ずしも頼らない公共交通網が存在している点も事実です。

福塩線に実際に乗る

御託はこの程度にして、福塩線に実際に乗りましょう!今回は(塩町でありませんが)三次から福山まで乗りました。

Stage1. 非電化区間(三次→府中)

三次から府中までの非電化区間に乗りました。この区間は全列車120系気動車による運転で、0番台(オールロングシート車)か300番台(一部ボックス席あり)のどちらかが充当されます。

写真2. 三次に停車中の普通府中行き

三次に停車中の普通府中行きです(写真2)。これは山陰線からの転属車かな?

写真3. ロングシートに着席!

この車両はオールロングシートの0番台です。ここまで空いているのですから、ボックス席があっても良いとは思います。三次発車時には半分程度の座席が埋まりました。

写真4. 三次を発車!

三次を発車しました(写真4)。

写真5. 東向きに進む

東向きに進みます(写真5)。

写真6. 神杉に停車!

神杉に停車します(写真6)。このあたりは福塩線列車と芸備線列車の双方が走り、1日13往復が確保されます。もっとも両線ともに乗客の多い時間帯に運転されますので、5時間以上運転間隔が開く時間帯もあります。

写真7. 塩町に停車!

塩町に停車します(写真7)。ここで芸備線と福塩線が分岐します。

写真8. 三良坂に停車!

次の駅の三良坂までやってきました(写真8)。福塩線最初の停車駅ですが、意外とここで下車する人が目立ちました。路線図を見ると乗りとおすことを考えてしまいますが、途中駅乗降のウエイトが高く、このような路線の存在意義は乗りとおしにないことを感じます。

写真9. 田園風景を走る

田園風景を走ります(写真9)。

写真10. 吉舎に停車!

吉舎(きさと読みます)に停車します(写真10)。

写真11. 川を渡る

川を渡ります(写真11)。このように山奥を走る区間もあります。

写真12. 上下に停車!

さらに進み、上下に停車します(写真12)。ここで下り列車とすれ違います。

写真13. 周囲が少し開けてきた

周囲が少し開けてきました(写真13)。

写真14. 川と並走する

川と並走する区間もあります(写真14)。

写真15. キャンプ場のような施設もある

キャンプ場のような施設もあります(写真15)。

写真16. 再び山がちな区間に入る

再び山がちな区間に入ります(写真16)。このあたりはトンネルもあり、そこではそれなりの速度を出します。この区間が新線に移設された理由はダム建設のためですが、そのような動機であっても速度を出せる新線への移設は福塩線の価値を(わずかであっても)向上させたでしょう。

写真17. 河佐に停車

河佐に停車します(写真17)。

写真18. のどかな風景が広がる

のどかな風景が広がります(写真18)。

写真19. と思ったら渓谷沿いを走る

と思ったら渓谷沿いを走ります(写真19)。

写真20. 山あいを走る

山あいを走ります(写真20)。地図を見ると、塩町と府中の間はうねうねしています。このような山を避けて建設した様子が伝わります。

写真21. 渓谷沿いを走る

渓谷沿いを走ります(写真21)。

写真22. 少し開けてきた

少し開けてきました(写真22)。

写真23. 府中の市街地が見える

府中の市街地が見えます(写真23)。

写真24. 府中の市街地を走る

府中の市街地を走ります(写真24)。

写真25. 府中に到着!

こうして府中市のJR府中駅に到着しました(写真25)。このように書くと、「府中市の府中駅は京王電鉄の駅だ!」と反論されそうですね(東京都、広島県それぞれに府中市があります)。

Stage2. 電化区間(府中→福山)

ここから電化区間に入ります。2026年5月時点では105系電車が主力で115系電車が補助的に入ります。前者はオールロングシート車、後者は転換クロスシート車です。

写真26. 府中の駅名標

府中の駅名標です(写真26)。

写真27. 府中を発車!

府中を発車しました(写真27)。市街地は見えるものの、周囲はあまり発展していない、車窓からはそのように見えてしまいます。

写真28. 住宅街を走る

住宅街を走ります(写真28)。

写真29. 新市で府中行きとすれ違う

新市で府中行きとすれ違います(写真29)。府中発車時点では空いていましたが、徐々に混んできます。

写真30. 住宅街を走る

住宅街を走ります(写真30)。府中から福山までは先ほどと異なり、このような風景が続きます。オールロングシート2両編成の電車に揺られ、住宅街を走っていると地方民鉄に乗っている感覚があります。確かにこの区間はもともと私鉄が建設した区間ではあります。

動画1. 走行中の様子

走行中の様子です(動画1)。

写真31. 近田に停車!

近田に停車しました(写真31)。このあたりから徐々に人が乗ってきて、窓に向きながらの撮影は困難と判断しました。したがって、近田から福山の車窓は撮影できませんでした。動画からわかるように、土曜夕方の都市方面の列車とあって、解放感からかお話ししている人が多かったです。

そして、各駅で乗る際、整理券を取らない人が多いことも驚きました。定期券を持っているためなのでしょうか(不正乗車でないことを祈りたいです)。

写真32. 府中に到着!

府中に到着しました(写真32)。夕方とはいえ、土曜日かつ郊外から都市に向かう便なので空いていると想像していました。しかし、福山到着時には立ちも発生する程度の混雑でした。これは意外でした。

付録.福山での増結

福山到着は17:27、折り返し17:44発普通府中行きになります。ラッシュ時ですので、2両で足りるのでしょうか?

写真33. 折り返し普通府中行きは4両編成

折り返し普通府中行きは4両編成です(写真33)。

写真34. いったんすべてのドアを閉める

私を含め、福山に到着した乗客の降車を待って、いったんすべてのドアが閉まります(写真34)。

写真35. 乗客は慣れた様子で待つ

乗客もこのことをわかっているのか、慣れた様子で待っています(写真35)。

動画2. 増結の2両が走る

そして増結の2両が向かいます(動画2、山陽本線ホームから撮影)。JR側も適切な輸送力を提供しようとしている様子が伝わりました。

福塩線に乗ってみて

写真36. 電化区間と非電化区間の境界の府中の様子

今回、福塩線で中国山地を横断しました。同じ「福塩線」と称していても、1日5往復の府中以北と毎時1本~2本が確保される府中以南では全く異なる実態が見えました。ただし、いずれもオールロングシートであり、乗りとおし客の割合が少ない現状には案外合致しているとも感じました。

府中以北は陰陽連絡線としては力不足を感じました。ただし、府中と三次の間に有力な都市や観光地がなく、かつ三次そのものは広島とのアクセスがそれなりに整備されています。したがって、(芸備線三次以西の輸送改善は別途必要と思いますが)芸備線の輸送改善が重要であり、福塩線に費用をかけるくらいであれば、芸備線の改良が先でしょう。やるとすれば、徐行運転を解除し、多少なりとも所要時間を削減することと、最大4時間間隔にすべく午前中に1往復増発することでしょう。可能であれば2時間間隔運転と芸備線快速への短時間での接続を望みたいところです。

府中以南は都市近郊路線としてのポテンシャルを感じました。乗客の多い万能倉以南は終日30分間隔を確保しつつ、朝夕は(4両編成への増結でなく)15分間隔への増発が望ましく感じました。また、高加速車を導入し、100km/h程度まで速度を出すと、ダイヤ上の制約が小さくなり、かつ自動車との競争力も高まります。せっかく「乗客を拾うポイント」である駅が多いのですから、その利点を活用いただきたいと感じました。

前後を読みたい!

果たして前後はどこに行ったのでしょうか?

(←前)三次駅を眺める

福塩線に乗る:現在地

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※本旅行の全体像(旅程、費用など)については26年GW九州旅行のまとめをご覧ください。

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