山口県の岩国と新山口。新幹線に岩国駅がなく、この間を山陽本線で移動することもあるでしょう。そんな両者の移動を観察しました。

写真1. 岩国に停車中の普通下関行き
復習:山口県内の山陽本線と岩国から新山口への移動
最初に山口県内の山陽本線の実態と岩国から新山口までの移動の概要を紹介します。
- 所要時間:約2時間(日中時間帯の上りは約2時間20分)
- 運転本数:毎時1本
- 運賃:1690円
図1. 岩国と新山口の位置関係(googleマップより引用)
両者の位置関係を示しました(図1)。山口県は意外と東西に長く、その東側と中西部側という位置関係です。そのためか、普通で2時間程度かかります。新幹線だと新岩国から新山口まで30分と速度差は相当です。とりわけ、岩国と徳山の間は海岸線をたどる線形だけあり、所要時間が余計にかかります。
運転本数は日中時間帯は1時間間隔、朝夕は1時間に2本が目安です。かつては広島地区から通し運用の列車が多かったですが、現在は岩国で多くの列車が折り返し、岩国を超える利用では乗りかえが必須と考えて差しさわりありません。
日中時間帯は徳山で20分停車しています。時刻を見ると毎時51分に到着し、11分に発車しています。この間にこだま号が03分に発車しているので、こだま号との相互連絡でしょうか。時刻表を見る限り、下りは5分停車だけであり、こだま号との連絡はなさそうです。
岩国から新山口まで実際に乗る
御託はこの程度にして、岩国から新山口まで実際に乗ってみましょう!

写真2. 快速広島行きと普通下関行きが表示される発車標
6番のりばに快速広島行き、7番のりばに普通下関行きが表示されています(写真2)。前者は9:34着の普通岩国行きの折り返しです。下関方面はワンマン運転であり、ローカル感を感じます。

写真3. 岩国に停車中の普通下関行き
その片割れの普通下関行きです(写真3)。昔から広島地区は行先を表示しないことが多く、この列車も例外でありません(227系では表示されますが)。今回は2ドアの115系3000番台でした。
今回乗車した車両については、車内を紹介しています。

写真4. 岩国を発車!
岩国を発車しました(写真4)。

写真5. 今津川を渡る
今津川を渡ります(写真5)。山口県で6位の人口を誇る都市だけあり、住宅も多いです。

写真6. 南岩国に停車!
南岩国に停車します(写真6)。こちら側は田園風景ですが、反対側は住宅街が広がります。

写真7. 海岸沿いを走る
海岸沿いを走ります(写真7)。

写真8. 藤生に停車!
工場も車窓に眺めながら、藤生(「ふじゅう」と読む)に停車します(写真8)。

写真9. 海岸沿いを走る
海岸沿いを走ります(写真9)。このあたりは瀬戸内海が美しいといわれますが、このときは雨が降っていてクリアに風景を眺められませんでした。乗車したのは大型連休です。1日くらいは天候が崩れます。

写真10. 海岸風景を楽しむ
海岸風景を楽しむと住宅が見えます(写真10)。

写真11. 通津に停車!
通津に停車します(写真11)。この駅も絶妙に難読駅名と思います。

写真12. 物流センターを建設しているのか?
大型の建物の建設風景が見えます(写真12)。建物の形状から大型の倉庫でしょうか。

写真13. 工場も見える
工場も見えます(写真13)。先入観ではこの区間は「のどかな海岸沿い」というものでしたが、工場も多く展開し、山口県も産業の集積地と実感します。

写真14. 建物が増えてくる
建物が増えてきます(写真14)。

写真15. 由宇に停車!
由宇に停車します(写真15)。岩国からここまで空いており、由宇から乗る人もあまり目立ちません。

写真16. 海岸沿いを走る
海岸沿いを走ります(写真16)。先より雨が穏やかになり、視界も開けてきました。

写真17. 神代に停車!
神代に停車します(写真17)。

写真18. 幻想的な海岸沿いを走る
雨が一時的にやんでおり、水分による幻想的な風景が展開していました(写真18)。私はバリ晴れの視界くっきりのほうが好みですが、このような光景も捨てがたい魅力があります。

写真19. 海岸沿いの絶景ポジションを道路と交代
岩国市から柳井市に入るあたりで、道路より海岸沿いに出ます(写真19)。
動画1. 海岸沿いを走る様子
海岸沿いを走る様子を動画で撮影しました(動画1)。

写真20. 大島大橋が見える
大島大橋が見えます(写真20)。

写真21. 大畠に停車!
大畠に停車します(写真21)。

写真22. 海岸沿いを走る
海岸沿いを走ります(写真22)。

写真23. 柳井港付近の風景
柳井港付近の風景です(写真23)。このあたりになると建物も増えてきました。また、柳井港で電車を待つ人も多く、このあたりから少しずつ混んできました。柳井港からは松山方面の航路もあります。

写真24. 建物も多くなる
柳井の市街地に近づき、建物も増えてきます(写真24)。

写真25. 柳井に停車!
岩国と徳山の間のなかでは主要駅の柳井に停車します(写真25)。ここで降りる人もいましたし、乗る人もいました。10:20ごろとあり、日常の流動もそれなりにある時間帯でしょう。

写真26. 柳井を発車!
柳井を発車しました(写真26)。柳井までとは変わって、山のなかのような区間を走ります。
動画2. なかなかの速度で走る
なかなかの速度で走ります(動画2)。

写真27. 山あいの風景が広がる
柳井の市街地を抜け、山あいの風景が広がります(写真27)。

写真28. 田布施に停車!
田布施に停車します(写真28)。意外と乗り降りがありました。

写真29. 低い山が見える
低い山が見えます(写真29)。

写真30. 島田に停車!
島田に停車します(写真30)。しまだと濁らず、しまたと読みます。

写真31. のどかな風景が広がる
のどかな風景が広がります(写真31)。

写真32. 線路が増える
線路が増えます(写真32)。

写真33. 光に停車!
光に停車します(写真33)。ここでも乗る人はそれなりに見かけました。

写真34. 再び海が見えてきた
再び海が見えてきました(写真34)。

写真35. 製造業の存在を感じさせる風景
製造業の存在感を感じる風景が展開します(写真35)。

写真36. 下松に停車!
下松に停車します(写真36)。人口5万人でありながら、日立製作所の事業所もあり、そのような製造業の存在が利用に結びついているように感じます。

写真37. 住宅街を走る
住宅街を走ります(写真37)。

写真38. 櫛ヶ浜に停車
櫛ヶ浜に停車します(写真38)。前駅の下松から4.6kmとされていますが、時刻表の営業キロを眺めると-16.9kmに見えます。これは、岩国-櫛ヶ浜は山陽本線経由でも(短絡する形の)岩徳線経由で計算することになっており、時刻表ではその距離が書かれているためです。

写真39. 新幹線の高架橋が近づく
新幹線の高架橋が近づいてきます(写真39)。

写真40. 岩徳線の車両も見える
岩徳線の車両も見えます(写真40)。岩徳線は非電化ですので、電車は使われません。

写真41. 徳山で多くの乗客が下車
徳山で多くの乗客が下車しました(写真41)。10:55に到着し、10:58の発車まで3分停車します。時刻表を見ると11:03発のこだま948号や11:11発のさくら746号と接続できます。また、下りのこだま941号は徳山に10:42に到着しますので、ここから乗りかえることも可能です。
この乗客のどれだけが新幹線に乗り換えるのかわかりませんが、そのような接続は鉄道網の維持には重要でしょう。

写真42. 乗る人も多い
乗る人もそれなりに見かけます(写真42)。岩国-下関の比較的長距離運用でありながら、乗客は徳山などの中規模な拠点駅で入れ替わります。

写真43. 徳山を発車!
徳山を発車します(写真43)。

写真44. 新南陽付近の様子
新南陽付近の様子です(写真44)。貨物駅も併設され、物流の1つの拠点です。製造業が立地する山口県の瀬戸内海側らしさを示す風景とも感じます。

写真45. 道路と並走する
道路と並走します(写真45)。

写真46. しばらく走るとのどかな風景に変わる
しばらく走るとのどかな風景に変わります(写真46)。

写真47. 戸田に停車!
戸田に停車します(写真47)。埼玉県の戸田駅はとだと読みますが、ここはへたと読みます。山口県という本州最西端の都道府県という知識とこの風景が合わさり、果ての地に来たという印象があります。

写真48. 海岸が見える
海岸が見えます(写真48)。

写真49. 砂浜も見える
砂浜も見えます(写真49)。この風景も最果てを感じます。

写真50. 瀬戸内海らしい風景が広がる
瀬戸内海らしい風景が広がります(写真50)。

写真51. 富海に停車
富海に停車します(写真51)。

写真52. 海岸沿いを走る
海岸沿いを走ります(写真52)。

写真53. 高架線に上がる
高架線に上がります(写真53)。防府の市街地が見えます。先ほどは最果ての地と書きましたが、山口県の先には九州島があり、やはり最果てではありませんでした。岩国や徳山より建物の密度が高いように感じます。

写真54. 大型商業施設も見える
大型商業施設も見えます(写真54)。鉄道利用客を増やすためには、このような大型商業施設が駅前にあると良いでしょう。

写真55. 防府での乗り降りも目立つ
防府での乗り降りも目立ちます(写真55)。ドア周辺には若い乗客が目立ちますが、そのほかの年齢層の乗客も存在し、多くの層に利用されていることがわかります。特定の集団だけに利用されているわけでない、1つの証拠でしょう。

写真56. 防府を発車!
防府を発車しました(写真56)。

写真57. 田園風景が見える
防府の市街地を抜け、田園風景が見えてきました(写真57)。

写真58. 川を渡る
川を渡ります(写真58)。

写真59. 大道に停車!
大道に停車します(写真59)。駅近くに学校が見え、山陽本線の利用の底上げに役立っているでしょう。

写真60. のどかな風景を走る
のどかな風景を走ります(写真60)。

写真61. 四辻に停車!
四辻に停車します(写真61)。「平成の大合併」で小郡町が山口市に統合されたことで、(小郡駅を改称した)新山口駅は山口市に位置することになりました。しかし、その合併前から四辻は山口市に位置していました。

写真62. のどかな風景を走る
のどかな風景を走ります(写真62)。

写真63. 川を渡る
川を渡ります(写真63)。

写真64. 新山口に停車!
新山口に停車します(写真64)。

写真65. 新山口でも乗り降りが多い
新山口でも乗り降りが多いです(写真65)。11:42着、12:05発と実に23分停車します。新山口はのぞみやさくらの停車は定時隔運転されていませんが、下りのこだまは毎時58分発とこの接続を考慮しているのでしょうか。あるいは11:58発普通山口行きに乗りかえる人たちでしょうか。
岩国から新山口までの山陽本線に乗ってみて

写真66. 徳山での乗車も多くみられた
今回、風光明媚かつ「古き良き幹線」を求め、岩国から新山口まで山陽本線で移動しました。確かに風光明媚な風景も印象に残りました。しかし、それよりも徳山、防府、新山口での乗り降りが目立ち、それ以外にも柳井、下松などでの入れ替わりも見られたことが印象に残りました。とりわけ、徳山、防府、新山口での乗り降りを見ると、(車端部はロングシートで立スペースが取られているといえ)2ドア車だと乗り降りしにくく、現代の輸送にそぐわない面も感じました。そのような意味では3ドア車に置き換えることは妥当に感じます。
山口県内はのどかな風景が広がる一方、製造業の拠点が展開する光景も見えました。利用客の多さはこれに由来する(直接製造業に関わっていなくとも、製造業の拠点があることで人口が定着し、サービス産業もそれに比例して発達するということです)面もありましょう。そういう意味では、1時間間隔のダイヤでは力不足です。
今後は軽快な2両編成や3両編成に変わることでしょう。そうなれば、同じ動力費用でも短編成高頻度化(日中時間帯でも30分間隔化など)はじゅうぶん可能でしょう。また、途中駅での長時間停車を放棄すれば、同じ人件費でも多くの本数を運転することもできましょう。
予想外に都市圏輸送が展開している点に驚いた、山陽本線の山口県下でした。
果たして前後はどこに行ったのでしょうか?
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山陽本線の岩国から新山口への移動:現在地
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※本旅行の全体像(旅程、費用など)については26年GW九州旅行のまとめをご覧ください。