下関から小倉までの移動(関門トンネル通過)(26年GW)

記事上部注釈
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本州の下関と九州の小倉。両者は1つの都市圏ともいえるほど密接なつながりがあります。そんな両駅の間は関門トンネルを経由して普通列車が運転されています。関門トンネルを通って下関から小倉まで移動しました。

写真1. 下関からの列車が小倉に到着

復習:関門トンネルと鉄道での移動

写真2. 関門トンネルを結ぶ車両は415系電車

最初に関門トンネルと鉄道での移動方法について述べます。

関門トンネルの概要
  • 区間:下関-門司
  • トンネル長:約3.6km
  • 路線:山陽本線
  • 所要時間:7分(下関-門司)、14分(下関-小倉)
  • 運転間隔:毎時2本(朝夕は毎時4本)
Google Map
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図1. 門司駅と下関駅の位置関係(googleマップより引用)

関門海峡や関門トンネルという用語が使われます。その「関門」とは何でしょうか?これは下司を指します。下関と門司の間の海峡だから関門海峡、下関と門司を結ぶトンネルだから関門トンネルということです。

ただし、門司のもともとの位置は現在でいう門司港であり、門司駅ではない点に注意が必要です。トンネルを建設するために、大里(だいり)駅を門司駅と改称したのです。

その関門トンネルは3.6kmの長さですが、本州と九州の輸送にとって重要なトンネルです。関門トンネル開通前は、本州から九州への輸送は船への積み替えが必要でした(旅客、貨物とも)。これを解消するためのトンネルでした。路線名は本州側の山陽本線と九州側の鹿児島本線のどちらでも良い気がしますが、現実的には山陽本線です。九州側の鹿児島本線を命名すると、門司から門司港方面、下関方面双方が同じ鹿児島本線という名称になって不都合があったのでしょう。ただし、国鉄の分割民営化で関門トンネルはJR九州の所属とされました。

現在は在来線の関門トンネルのほか、新幹線の新関門トンネルの2本のトンネルで鉄道が通され、かつ道路のトンネルと橋で本州と九州を結んでいます。

瀬戸大橋と異なり、関門トンネルは鉄道と道路は共用していません。つまり、鉄道トンネルと道路トンネルは独立して存在しています。

その関門トンネルは下関-小倉を中心として列車が運転されています。朝夕は下関-門司の区間運転もありますが、門司-小倉駅の発着本数が多く、全列車を小倉まで運転できないと解釈しています。例えば、朝に1往復設定されている区間運転の時刻を抜き出すと以下の通りです。

  • 下関8:49→門司8:56/8:58→小倉9:04
  • 小倉8:59→門司9:05/9:08→下関9:15

市販のJR時刻表を見ると鹿児島本線の欄に接続する列車が表示されず、日豊本線の欄に接続する列車が表示されています。この点は注意が必要です(朝の鹿児島本線の欄を見ると門司港断面で1時間のダイヤホールがあり、違和感があったため、駅別時刻を参照してこの事実に気づきました)。

この区間はJR九州の所属ですが、JR九州が新造した独創性の高い車両群は一切使用されず、国鉄末期に導入(一部はJR九州とJR東日本が継続的に投入した車両もあるが)された415系電車が使われています。これは、山陽本線区間がほぼ直流電化区間、門司駅だけ交流電化区間と、両方の電化方式に対応する必要があります。JR九州としては会社全体に占める直流電化区間の割合が少なく、そのために2つの電化方式に対応した車両を製造するのは合理的ではありません。そのため、この区間の車両は415系電車に一任しているのです。

もっとも、隣のJR西日本は521系電車という交直流電車を導入しています。この車両をJR九州が導入すれば良いとは感じました(そして朝夕の宇部新川発着などを小倉直通とし521系電車でまかなう)。交直流対応という「特殊」な車を導入するわけですから、その基本設計がJR西日本車でも良いと素人目には感じてしまうのです(現在は415系電車による下関以東への直通は廃絶されています)。

下関から小倉まで実際に乗る

御託はこの程度にして、下関から小倉まで実際に乗ってみましょう!

写真3. 下関に停車していた普通小倉行き

普通小倉行きが停車しています(写真3)。のりばの記憶がありませんが、それもそのはずです。小野田から下関まで乗った3323Mの下関到着が14:19、乗り継いだ5169Mの下関発車が14:21です。同じホームで2分乗りかえなので、のりばのことを気にする必要がないのです。

余談ですが、車両の番号はクハ411-1514と書かれています。415系電車の附番方法ではクハ415でなくクハ411です。詳しい人のサイトによると401系電車や403系電車の形式変更に備えていたということですが。確かに411系や413系を飛び越え、415系電車と命名されています(北陸地区への413系電車の投入ははるかに後)。そして、401系、403系、415系の各形式の違いは平たくいうと電動機関係であり、それ以外は形式を分けないのも理解できます。もっともJR東日本はクハ415という形式名を命名しています。遠く離れた常磐線と北九州地区だけで同じような車両が設計/投入したのは、大都市近郊で交流電化区間があったのがこの両者だけだったという共通点があります。

写真3. 車内は適正~やや空いている乗車率

415系電車は4両編成が最短であり(JR西日本に在籍していた800番台は亜流なのでカウントしません)、必然的にこの列車も4両編成です。その先頭車は座席に空きがあり、適正かやや空いているレベルです(写真3)。ただし、3323Mの乗り継ぎ客がもう少し加わり、結局座席は埋まりました。

415系電車らしい内装に見えますが、よく見るとドアの窓が着色ガラスになっています。私の知る415系電車とは異なります。いつの間にかリニューアルされていたのでしょうか?

写真4. 雨の下関駅

ここまで着席してきたので、気分転換に前面展望を満喫しようと思いました。雨の下関駅です(写真4)。

写真5. 雨のなか関門トンネルに近づく

雨のなか関門トンネルに近づきます(写真5)。

写真6. 関門トンネルを出ると照明が消える(写真を一部加工)

関門トンネルを出ると照明が消えます(写真6)。これは直流電化区間から交流電化区間に入る間のデッドセクション(電気が流れない区間)の1つの証拠です。だれも驚いていません。それだけ日常利用ということです。

写真7. 門司に到着!

関門トンネルを出て門司に到着します(写真7)。下関からJR九州の区間とされていますが、下関駅そのものの管理はJR西日本です。トンネルを出てようやくJR九州管轄という実感が湧きました。

写真8. 雨の鹿児島本線を走る

門司で山陽本線の旅は終了し、門司からは鹿児島本線の旅です(写真8)。しかし、車内はそのようなステージの転換を感じません。そんななか、運転の要衝らしい線路の多い環境を走ります。鹿児島本線は門司-折尾は複々線区間です。本州との接続点、かつての産業の中枢という歴史を感じます。

写真9. 雨の小倉に停車!

雨の小倉に停車します(写真9)。

写真10. 小倉に到着!

小倉に到着しました(写真10)。多くの乗客は足早に去っていきました。211系電車に近い外観とそれより古い機器の組み合わせを堪能した人は多くないように見えました。それだけ下関と小倉の間の利用は日常的に定着しているのです。

(参考)写真11. 211系電車(八王子で撮影)

参考に211系電車の写真を示しました(写真11)。似ているでしょ?

下関から小倉までの移動を通じて

写真12. 小倉で折り返す間の様子

今回、在来線で下関から小倉まで移動しました。この区間の長距離輸送は新幹線に移って久しく、地域輸送が主体に見えました。下関市が人口23万人、北九州市が人口90万人と、両者の輸送も一定のニーズが見られましょう。とはいえ、下関で乗りかえる人も多く、全列車を下関で運転系統を分断することも乱暴に感じました。

車両新製費用の面を無視するのであれば、JR西日本/JR九州共通の交直流車(521系のような)車両を製造し、岩国-小倉で短編成・高頻度化に転換するのが良いでしょう。例えば、3両編成の岩国-小倉を毎時2本運転、さらに小月-小倉を毎時2本加えるという具合です。さらにこれらの列車が小倉を超えて中津方面に向かえば小倉駅のやりくりも楽になるでしょう(朝夕は6両編成に増結したり、下関-小倉の10分間隔化なども手です)。

もっとも現実には下関で運営会社が分割され(その割に接続時間や接続のために乗客が歩く距離に配慮されていて良心的と感じました)、このような一体化した運営は難しいでしょう。分割しているがゆえに分割されたブロックの中心付近は実情に合いつつ、ブロックの境界付近では弊害が生じがちになる、そんな当たり前の事実を再認識しました。

前後を読みたい!

果たして前後はどこに行ったのでしょうか?

(←前)小野田から下関までの山陽本線

小野田から下関までの山陽本線:現在地

小倉駅を歩く(→次)

※本旅行の全体像(旅程、費用など)については26年GW九州旅行のまとめをご覧ください。

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コメント

  1. より:

    521系電車を両者で作って岩国ー小倉間の運用にってくだりが有りますが、実現はほぼ皆無ですよ。
    理由は単純にIC乗車券の関所である下関駅がICOCAの西端兼SUGOCAの東端で、昨今下関駅は双方専用の出口用自動改札機が色分けまでしてあり、下関跨ぎのIC定期券の区間内下車以外の跨ぎ利用不可と跨線橋ならぬ地下道併設の出口に大きく注意喚起のポスターが出ています。
    跨いだ先で乗り越し精算出来ないならば、下関駅で改札入り直しを喚起の意図もあり列車分断ですよ。

    • tc1151234 より:

      寅さま、コメントありがとうございます。

      現地の事情をご教示いただきありがとうございます。本州末端と九州末端である以上、その境界の下関付近で現状のような処理があるのも納得できます。

      他方、利用者にとってみたら「同じJR」でありながら、ICカードでまたぐことは不可能かつ、必ず乗りかえというのはやや納得できないかもしれません。
      そのような利用者側の目線で指摘させていただきました。
      (本当にそうかは別として)理想像を掲げることと、その理想像が現実的かという2つの視点が必要だと再認識しました。