熊本以南でも八代までは新幹線開業時に分離されなかった鹿児島本線。そのうち宇土から八代までは特急列車も設定されていない区間です。そんな宇土から八代まで乗りました。

写真1. 宇土にやってきた普通八代行き
復習:熊本と八代の在来線
最初に熊本と八代の在来線について簡単に紹介します(輸送体系が宇土以北も含めて一体なのでここでは熊本-宇土も含めました)。
図1. 宇土と八代の位置関係(googleマップより引用)
図2. 熊本と八代の位置関係(googleマップより引用)
表1. 熊本-八代と宇土-八代の基本情報
| 熊本-八代 | 宇土-八代 | |
| 距離 | 35.7km | 24.8km |
| 所要時間 | 40分 | 26分 |
| 運賃 | 870円 | 560円 |
| 運転本数 | 毎時2本が基本 | 毎時2本が基本 |
位置関係(図1、図2)と基本情報(表1)をまとめました。熊本は熊本県第1の都市、八代は熊本県第2の都市です。それだけに新幹線開業後も毎時2本程度が確保されています。肥薩線が長期運休となる前は熊本-人吉の特急列車も運転されていましたが、2026年現在は災害による長期運休が続き、同区間の特急の設定はありません(熊本-宇土はA列車で行こうが設定される)。
ともかく、熊本都市圏やその周辺(厳密には八代市は熊本都市圏ではない)の地域輸送を主体として機能している区間です。
熊本-八代は35km離れていますが、普通でも40分とそこまで遅くありません。これは同区間の最高速度が100km/hと地方路線としては比較的高めである点が幸いしているのでしょう。もっとも新幹線開業前の2008年(同区間の最高速度130km/h、815系は120km/h運転したと思われる)は熊本-八代の所要時間は35分であり、新幹線開業後に2駅開業したといえ、かつてより所要時間は伸びています。
もっとも現在はさらに高速運転可能な九州新幹線が開業しており、熊本-新八代を12分で結んでいます。

写真2. 821系電車
車両は私が見た限りは821系電車が主力でした。このほかに815系電車や817系電車が充当されることもありますが、いずれにしてもオールロングシート車です(817系電車は転換クロスシート車でしたが、順次ロング化改造がなされており、熊本地区は全車オールロングシート車です)。

写真3. 熊本地区の817系電車(熊本駅で撮影)
私のように車窓を楽しみたい者にとっては転換クロスシート車が圧倒的にありがたいですが、短距離だけ乗る日常利用であればドアにアクセスしやすいロングシート車が良いのでしょう。
宇土から八代まで実際に乗る
御託はこの程度にして、宇土から八代まで実際に乗りましょう!

写真4. 普通八代行きがやってきた
普通八代行きがやってきました(写真4)。wikipedia先生によると3両編成×10編成の合計30両が熊本地区に在籍しています。今までのJR九州の地方都市圏向けは2両編成でしたので、その点は実態を考慮したのでしょうか。
ロングシート車だと風景を楽しめません。どうしましょうか?

写真5. 宇土を発車!
結局先頭に立つことにしました。運賃収受式でないので、他の人の動線を邪魔しないでしょう。宇土を発車しました(写真5)。

写真6. 線形は良好!
線形は良好です(写真6)。

写真7. 松橋に停車!
松橋に停車します(写真7)。まつばしでなく、まつばせと読みます。私の認識では松橋町の駅ですが、いまや宇城市の駅です。

写真8. 直線区間を走る
直線区間を走ります(写真8)。

写真9. カーブがある
カーブがあります(写真9)。

写真10. 小川に停車!
小川に停車します(写真10)。一般名詞となっている「小川」という名称ですが、意外と小川駅は少なく、ほかの小川駅はJR線にはありません。

写真11. 普通熊本行きとすれ違う
砂川を渡るあたりで普通熊本行きとすれ違います(写真11)。あちらは815系2両編成です。熊本-八代は複線ですので、反対方向の列車にわずらわされることなく走れます。行き違い待ちがないことも所要時間が短い理由の1つです。

写真12. 直線区間を走る
直線区間を走ります(写真12)。

写真13. 有佐に停車!
有佐に停車します(写真13)。時刻表を見ると有佐行きが朝に1本、有佐発が朝に2本あります。朝の有佐発の1本目は対応する有佐行きがありませんが、熊本から回送(熊本6:07→有佐6:34)しているようです。
動画1. 走りは比較的良い
走りは比較的良いです(動画1)。最高速度が100km/hに引き下げられたとはいえ、その上限に近い速度が出ていたように感じます。

写真14. 千丁に停車!
千丁に停車します(写真14)。

写真15. 八代の市街地が見える
八代の市街地が見えます(写真15)。新八代開業前はこの次が八代でした。

写真16. 直線が多い
依然として直線が多い線路を走ります(写真16)。在来線時代の特急が俊足を生かしていた区間です。

写真17. 新しい建物が多い
新しい建物も多いです(写真17)。

写真18. 新八代に停車!
新八代に停車します(写真18)。わが5332Mの新八代発車は10:48、さくら750号は10:27発、さくら743号は10:19発とこれらからの接続と考えるのは難しいです。もしかしたら、最大29分の待ち時間を待っている人かもしれませんが。九州新幹線ともども定時隔運転とすれば、もう少し便利になる気がします(さすがに熊本-八代の15分間隔運転は過剰でしょう)。

写真19. 新八代を発車!
新八代を発車しました(写真19)。

写真20. 八代の住宅街を走る
八代の住宅街を走ります(写真20)。

写真21. 構内の広い八代
八代の構内は広いです(写真21)。

写真22. 八代に停車!
八代に停車します(写真22)。駅の北側は日本製紙の工場があります。本州方面から続いてきたJR在来線はここまでです。

写真23. 熊本方面に折り返す821系電車
八代で折り返して熊本方面に向かうために停車しています(写真23)。改札口に近い1番のりばを使っているのは親切です。熊本行きでなくその先の銀水行きです。熊本を乗りとおす需要が0でない以上、通し運転するほうが親切かつ合理的でしょう。
宇土から八代までの在来線に乗って

写真24. 1本後の熊本方面行きは熊本行きだった
今回、宇土から八代までの在来線に乗りました。午前中に都市から離れる方向とあってか、車内はそこまで混んでいませんでした(座席の半分程度が埋まるように見えました)。この混雑であればクロスシート車でも機能すると感じました。ただし、都市圏輸送の本分は平日の朝夕です。このような断面であれば、乗り降りしやすいロングシート車も適任でしょう(本来、地方都市圏は全員着席が理想像ですが)。
他方、毎時2本が基本でありながら運転間隔が均一でないなど、都市圏輸送としては不便な点は否定できません。また、最高速度100km/hは速度感はあるものの、かつて130km/h運転していた線路と考えると、もう1歩とも表現できます。
当面はきちんとした30分間隔か、九州新幹線との接続に力点を置いた毎時2本運転(九州新幹線も毎時の発車時刻を同じにすれば良い)とすれば、現行と運転コストが同等でありながら、もう少し便利になると感じました。
情報この日はここから出発しました。天草観光とセットも良いかもしれません。
果たして前後はどこに行ったのでしょうか?
宇土から八代の移動:現在地
821系電車の車内(→次)
※本旅行の全体像(旅程、費用など)については26年GW九州旅行のまとめをご覧ください。