列車でのベルリンとミュンヘンの移動(時刻表あり、19年最新)

記事上部注釈
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2017年冬に高速化がされて本数も増加したベルリンとミュンヘン。このあいだの時刻表を解析してどの程度の時間がかかるのか、そして本数がどの程度なのか見ていきましょう。2019年の時刻表も示しています。

ICEとフランクフルト中央駅

写真1. 美しいICEの車体(2016年フランクフルト中央駅で撮影)

2019年ダイヤの概要

2019年ダイヤを示します。このダイヤ改正でベルリン-ウィーン直通のICEが設定されましたが、大部分がベルリン-ミュンヘンの経路を走行します。また、ニュルンベルク-ミュンヘン間はこの系統以外にも、ICEが設定されています。具体的には、ハンブルクやフランクフルト経由のミュンヘン系統があるということです。今回示す時刻表には参考までに乗りかえ列車も示しました。ただし、ニュルンベルクでの乗りかえ時間は5分程度ですので、遅れがあった場合に間に合うか保証の限りではありません。

表1. ベルリンからミュンヘンの時刻表

19冬ダイヤ ベルリン→ミュンヘン

おおむね2時間に3本運転されます。内訳は、速達タイプが2時間に1本、多停車型が2時間に2本です。多停車型のうち半数は旧東ドイツで一番の大都市であるライプツィヒに寄ります。ライプツィヒは行き止まり式の駅ですので、この列車は必ず方向転換をします。また、ニュルンベルク-ミュンヘンの所要時間が長い列車(灰色の網掛けで示した列車)があります。これは、この区間で大回りをしているためです。最速列車で所要時間は3時間56分です。ただし、この列車は土曜運休ですので、毎日運転の列車に限れば最速列車の所要時間は3時間57分です。

2017年12月ダイヤ改正時と比較して、わずかながら乗車チャンスは増加しています。また、最速列車の所要時間は短縮され、ベルリン-ニュルンベルクではおおむね2時間サイクルのパターンダイヤが実現しています。曜日によって運休する列車があるので不便ですが、確実に使いやすいダイヤにブラッシュアップされていることがわかります。

可能であれば、ニュルンベルク-ミュンヘンで速達経路を行く列車と、大回りする列車を相互に接続させて欲しいものです。例えば、フランクフルト-ミュンヘンの大回りの列車とベルリン-ミュンヘンの速達経路の列車を相互に接続させるということです。

この区間には夜行列車はありません。2015年12月に廃止されています。

表2. ミュンヘンからベルリンの時刻表

19冬ダイヤ ミュンヘン→ベルリン

こちらも同様のダイヤです。こちらは最速列車の所要時間は3時間54分となっています。2017年冬ダイヤでは最速が3時間55分だったことから、若干ながらスピードアップしています。また、乗車チャンスもわずかながら増加しています。こちらも、ニュルンベルク-ベルリンは2時間サイクルのパターンダイヤが実現しています。

以上、19年ダイヤを追記しました。

17年12月ダイヤ改正の概要

2017年暮れにドイツで大幅な高速化が実施されました。区間はエアフルト-ニュルンベルクです。エアフルト?ニュルンベルク?何それおいしいの?という方も多くいらっしゃるでしょう。
まずは本家本元のサイトに掲載された地図を見てもらいましょう(図1)。

ベルリン-ミュンヘン概念図、中央付近にあるのがエアフルト

図1. エアフルト(Erfurt)とニュルンベルク(Nuremberg)の位置関係

両者はベルリン(ドイツの首都、ドイツで人口第一位の都市)とミュンヘン(南部の中心、ドイツで人口第三位の都市)を結ぶ経路上にあります。ここの中間地点のエアフルトと南側のニュルンベルクが高速化がなされたのです。エアフルト-ニュルンベルクの区間全てが高速化なされたわけではありませんが、高速化された区間は300km/h運転に対応しています。
※ドイツやフランスは「新幹線」方式ではなく、日本の考えでいえば「スーパー特急」方式です。そのため、昔ながらの線路も走ります。日本でいえば、中央線の高尾-甲府だけ高速新線を建設して、その区間に最高速度200~300km/hのあずさ号を走らせる(そして新宿-高尾、甲府-松本は従来の線路を走り最高速度も従来通り)ようなイメージです。
本家本元のサイトにもあるとおり、従来は6時間かかったベルリン-ミュンヘンが4時間を切った(ただし最速のみ)のです。最速ではない列車も5時間足らずで結んでいます。航空機と鉄道のシェアが半々になるのが4時間といいますから、シェアが半々になる素地が整ったといえます。

実際のダイヤを見る

それでは、実際のダイヤを見てみましょう。時刻はトーマスクック時刻表の2018年冬バージョンから抜き出しました。ネット広しといえども、ここまでするのは私くらいでしょう。今回はベルリン-ミュンヘンのみの抜粋です。列車によってはベルリン経由のハンブルク発着があっり、ミュンヘン以南で延長運転される系統があるのですが、今回は省略しています。

ベルリンからミュンヘン

まずは、ベルリンからミュンヘンへの時刻表を眺めてみましょう(表3)。

表3. ベルリン→ミュンヘンの時刻表

ベルリン→ミュンヘンの時刻表(18冬ダイヤ)

ベルリンはベルリン中央駅の他に、ベルリンズュートクロイツ駅にも停車します。しかし、新市街地に位置するポツダム広場駅には停車しません。通るのにもったいない…。

そのベルリン中央からミュンヘン中央まで最短で3時間58分(ICE1005、ICE1007)です。一部の列車(表で網掛けした列車)はニュルンベルク-ミュンヘンで最短のルートを経由しない(他の都市を経由)ため、同区間で時間がかかっています。また、沿線の主要都市のライプツィヒ(旧東ドイツで第2の都市です)を経由する便はこれもまた時間がかかっています。ニュルンベルク-ミュンヘンで迂回する系統は5時間10分程度、そうでない系統は4時間30分程度で結んでいます。私が乗車した際は12:27に発車して18:41に到着する(しかも大幅に遅れた)ダイヤでしたから、3分遅い12:30に出ても17:17に着くということですか。良い時代になりましたね。

本数はおおむね1時間に1本程度となっています。

ミュンヘンからベルリン

では、逆方向(ミュンヘン→ベルリン)の時刻表も眺めてみましょう(表4)。

表4. ミュンヘン→ベルリンの時刻表

ミュンヘン→ベルリンの時刻表(18冬ダイヤ)

本家本元のサイトには最短3時間55分と出ていましたが、ようやく3時間55分で結ぶ便が発見できました。しかし、平日のみ運転の列車を最短として宣伝するのはいかがかと思います。元々本数が少ないのですから、原則的に毎日運転すべきですね(笑)。
ミュンヘン-ニュルンベルクで迂回するため遅い便(網掛け表示)があったり、ライプツィヒを経由するために数分所要時間が余計にかかる便があることは、逆方向と同じです。

本数はおおむね1時間に1本程度となっています。

17年12月ダイヤ改正後のICE路線網

最後にICEネットワークを図示して終わることにしましょう。

ICEネットワーク2018

図3. ICEネットワーク

ICEは高速列車であるため、ドイツ国内に網目状にネットワークが広がっていることが特徴です。この記事で記したのは、ICE18、ICE28、ICE29のようですね。

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【ドイツ列車ネット予約】フランクフルトからベルリンの列車チケット手配
こちらのページでは、ネット予約方法について懇切丁寧に解説しています。区間は異なりますが、予約方法については同様です。出発駅と到着駅の駅名だけ読み替えてご活用ください。

なんで、ここまで詳細にまとめられたのかって?ヨーロッパ時刻表を購入したからです。本記事の内容を再確認したり、乗りかえ列車の時刻を確認するために、購入を強くおすすめします。私も海外旅行の際に非常に助けられました。

参考リンク

今回、旅行した国、ドイツ。そのドイツを鉄道で旅行するうえでの基本的なノウハウをまとめました。

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