チェコ鉄道旅行の基本情報

記事上部注釈
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中央ヨーロッパに位置しているチェコ。知名度はそこまで高くないですが、雰囲気のある街、中央ヨーロッパらしい良好な治安など、旅行先としてはおすすめです。また、戦前から工業国であったこともあり、鉄道も発達しています。そんなチェコの鉄道旅行の基本情報をまとめました。

写真1. 旧市街が美しい!

チェコとその鉄道の基本知識

まず、チェコの概要について簡単にまとめます。概要といっても多くの側面がありますが、ここでは鉄道旅行に関する内容をまとめます。

・首都:プラハ(チェコスロバキア時代から変わりません)

・鉄道の営業キロ:9593km(2013年のデータ、世界の鉄道より引用)

・主な都市:プラハ、ブルノ、オストラバ

・主な観光地:プラハ旧市街、チェスキークルムロフ

現在のチェコが成立したのは1993年で、それまではチェコスロバキアという国でした。とはいえ、チェコスロバキア時代も含めて現在のチェコを語る部分が多いですので、そのような意味では1918年から続いていると考えて差しさわりありません。1945年~1989年まではソビエト連邦の友好国として存在していました。1918年まではオーストリア帝国にありましたので、鉄道網はウィーンを向いています。

また、多くの都市で昔ながらの旧市街が保存されていて、チェコらしいカラフルな街を楽しめます。特に、昔ながらの都市のプラハはその傾向が顕著です。

そんなチェコは工業国であったことから、鉄道がそれなりに発達しています。隣国のドイツほどではありませんが、近隣諸国への直通列車も運転されています。特に、プラハ-ベルリン(ドイツ)、プラハ-ウィーン(オーストリア)、プラハ-ブダペスト(ハンガリー)は比較的本数が多いです。

なお、チェコに限らず、世界各国の鉄道に関する基本情報がまとめられた優良書籍(世界の鉄道)があります。チェコの鉄道に興味がわいたら、下記の書籍で周辺国の知識を広げることも重要です!

一般社団法人 海外鉄道技術協力協会 ダイヤモンド社

チェコの鉄道利用について

プラハ本駅ホーム

写真2. チェコの鉄道の中心、プラハ本駅のホーム

では、チェコの鉄道利用の実践的な内容について紹介しましょう!

チェコの列車種別

チェコは比較的鉄道が発達しており、多くの列車種別があります。その列車種別は基本的に以下の通りです。便宜上、日本に相当する列車種別を挙げていますが、日本とチェコは異なる国です!そのため、完全に対応するわけではありません。

・SC(スーパーシティ):日本の在来線の高速特急に相当。1等、2等ともに全席指定制
 ※プラハ-オストラバなど一部の系統のみの運転です

・IC(インターシティ):日本の在来線特急に相当。おおむね任意指定制
 ※この国際列車版がEC(ユーロシティ)です。また、ポーランド直通、ハンガリー直通については、ポーランド国内やハンガリー国内は全席指定制となります。ECのオーストリア直通はRJ(レイルジェット)で運転されます。

機関車を付け替えた

写真3. ドイツ直通のEC(ドレスデン中央駅で撮影)

・Ex、R:日本の在来線特急(多停車型)に相当。任意指定制

・Sp:日本の在来線快速に相当。自由席のみ

写真4. プラハ市内を走る国鉄電車

・Os:日本の在来線普通に相当。自由席のみ

チェコの国内列車の多くはExであり、任意指定制ということもあり、気軽に乗ることができます。プラハ-オストラバにはScも運転されていて、この列車は全車指定席です。この他の長距離列車は任意指定制ですが、ポーランドとハンガリーに入ると全席指定席扱いです。これは、両国の長距離列車では任意指定制ではなく、全席指定制が導入されているためです。そのため、チェコから国際列車で両国に行くときには座席を指定してもらいましょう。

※ドイツ、オーストリア直通については、任意指定制です。

コラム.座席の任意指定制とは?

ICについて任意指定制と記しましたが、そもそも任意指定制とは何でしょうか。常磐線特急や中央線特急と同じといえば簡単ですが、もう少し細かく説明しましょう。

日本ではJRの多くの特急に指定席と自由席が連結されています。1号車は指定席、2号車は自由席という具合に、それらは厳格に区分けされています。しかし、これでは自由席だけ混んだり、指定席だけ満席だったりと不合理です。

そのようなことがあるのか、チェコの長距離列車には「自由席」「指定席」という区分けはありません。予約された席が指定席で、そうでない席は自由席です。

わかりやすくするために、日本の新幹線のぞみ号で例えましょう。今、のぞみ1号博多行きに乗っているとしましょう。目の前の1A席は東京から名古屋までの予約が入っていますが、隣の1B席は京都から広島までの予約が入っています。この場合、1A席は東京から名古屋は指定席、名古屋からは自由席です。一方、1B席は東京から京都と広島から博多までは自由席、間の京都から広島までは指定席です。ご自身が座席を予約していない場合は、東京から名古屋までは1B席に座り、名古屋からは1A席を使うのです。

このように座席を指定しない場合は座席を移動する可能性があります。これが嫌であれば、手数料を払って座席を予約するば良いですし、手数料が惜しければ座席を予約しないだけのことです。

レイルジェットの車内

写真5. 座席の予約状況を示す表示(オーストリア国鉄の列車での撮影ですが、基本原理は同じです)

では、どのように特定の席に予約が入っているか確認するのでしょうか。きちんと車内に座席予約状況が表示されています(写真5)。この場合、ザンクトペルテンからリンツまでは座席予約済、他の区間は予約なしということです。このとき私はウィーンからザンクトペルテンまでの乗車でしたから、この座席は気兼ねなく使えます。

チェコの列車には食堂車が付いていて、食堂車から戻ってくると見ず知らずの人が(予約したご自身の)座席に座っていることがあります。この場合は、「This is my seat」と英単語の羅列を発するだけでどいてくれます。きっと、予約済の席でも実際の乗客が現れないことがあるのでしょう。

チェコの列車利用方法

(我々外国人にとって)長距離列車の使いかたは2通りあります。1つは鉄道パスを利用して、気ままに乗ること。もう1つは事前に安い金額で予約して利用する方法です。チェコの鉄道がありがたいのは、乗車券なしで座席指定券だけ購入できることです。

鉄道パスを利用して座席を予約するのは、「その列車に乗ることがおおむね確定しているが、行動にある程度の自由度を与えたい」場合が良いでしょう。また、事前に乗車券込みで予約するのは、「その列車に乗ることがほぼ確定している」場合が良いでしょう。

でも、座席指定や乗車券の入手が大変?そんな声があると思い、事前に座席指定する方法や、事前に乗車券を手配する方法を詳しくまとめています。

乗車券込みで座席を手配する方法

国際列車のうち、プラハからウィーンまで乗る機会に恵まれました。その際の予約方法をまとめています。

プラハからウィーンまでの列車をネットで予約する

プラハ(チェコ)からウィーン(オーストリア)までの列車を予約する人がいると思います。旅行代理店で予約すれば簡単でしょうが、費用はかかるは座席を選択できないは、であまり良いものではありません。しかし、自力で予約することも大変です。そこで、私がとても親切にネットでの手配方法を紹介しましょう。ここでは、その前提の知識から懇切丁寧に解説します。

※逆方向のウィーンからプラハの予約であれば、出発国のオーストリア国鉄から予約したほうが良いでしょう。

座席のみの指定

上記と同じ方法です。上記記事の7でI want a reservation onlyの箇所を選択するだけです。

チェコの多くの路線では1時間間隔で列車が運転されています。また、プラハ-ブルノはオーストリア直通、ハンガリー直通がそれぞれ2時間間隔で運転され、速達列車が毎時1本確保されています。また、このほかに2時間間隔で快速も運転されています。

隣国のドイツやオーストリアほどではありませんが、ダイヤがそれなりにパターン化されていて、本数もそれなりに確保されているため、比較的鉄道が使いやすい印象です。

チェコの鉄道旅行で印象に残った場所

写真6. 歴史的なエピソードも多いバーツラフ広場

チェコの鉄道旅行で印象に残った場所を記します。クリックいただくと、実際の旅行記を読むことができます。

首都プラハの路面電車

写真7. プラハの路面電車は絵本の世界のような場所も走る

首都プラハには多くの路面電車が走っています。ソビエトの友好国はみんなそうでした。ソビエトの車両(※)から現代の車両がレトロな旧市街に共存しています。そんなプラハの路面電車を楽しみました。

※ソビエトの友好国の路面電車はみんなラトビアのリガで製造されていました。そんなラトビアも今やEUの時代です!

プラハのトラム・地下鉄の利用方法と実乗(18年プラハ旅行記)

個人でプラハを観光する際に重要になるのが、トラムや地下鉄を活用して移動することです。ここでは、その利用方法の基本を述べるとともに、実際に乗った場面を紹介します。

真のプラハへの訪問

プラハ市民はみんな旧市街に行くのでしょうか。答えは否でしょう。そんなプラハ市民が多く住んでいるであろう、真のプラハの素顔に探ってみました。

プラハトラム22系統で真のプラハに行く+国鉄に見る日常(18年プラハ旅行記)

プラハの見どころは旧市街、新市街、プラハ城周辺とありますが、真のプラハがあるところはここばかりではありません。これらの地区はあくまでも「テーマパークプラハ」でしかありません。そこで、私はトラム22系統に乗って、真のプラハを見学することにしました。

カレル橋の訪問

写真8. カレル橋は歴史的な建造物!

プラハでも有名な観光名所がカレル橋です。社会主義時代は観光客も少なかったと聞いていますが、私が訪問した時は多くの人でにぎわっていました。そんなカレル橋は気に入ってしまいました(私は橋が好きみたいです)。

プラハのカレル橋の観光(アクセスも紹介、18年プラハ旅行記)

プラハでも有名な観光スポットの1つがカレル橋です。カレル橋の概要から穴場スポット、そして実際のアクセス方法まで詳しく記しました。また、私が訪問したときのリアルな情報も織り込んでおります。

チェコの列車乗車記

チェコの列車の乗車記を記しています。いずれも国際列車の乗車記で、国境を越えて景色が変わることに驚きました。

ドイツからチェコへの列車

美しい食堂車

写真9. エキゾチックな内装の食堂車が連結される

ドイツの首都ベルリンから、チェコの首都プラハまでの列車旅です。車両は昔ながらの内装で、「中欧のエキゾチック」な車内も楽しめました。

ベルリンからプラハまでEC(国際特急列車)に乗る

ベルリンからプラハまで国際特急列車(ユーロシティ、EC)に乗りました。事前の情報収集ではわからなかった点(食堂車の割引や進行方向)に触れております。かなり詳しい内容になっています。

チェコからオーストリアへの列車

写真10. 美しい車窓をすすけた窓から眺める旅!

隣国からチェコに入る場合のメインルートではないのでしょうか。そんなメインルートの列車に乗りました。(私にとっては)オーストリア国鉄の素晴らしい車両に初めて触れた瞬間でもあります。

プラハからウィーンまで列車(レイルジェット)で移動

プラハからウィーンまで列車(レイルジェット)で移動しました。乗車レポートにまとめるとともに、事前の情報収集ではわからなかった点に触れてみましょう。

チェコの鉄道旅行に関する細かくて深い情報のごあんない

プラハには24時間券といって、公共交通機関のどれにも乗れるものがあります。ガイドブックを見ると地下鉄、路面電車は乗れると書いていますが、国鉄のプラハ市内については何ら記述がありません。そんな国鉄で24時間券が使えるか実際に試しました。

プラハトラム22系統で真のプラハに行く+国鉄に見る日常(18年プラハ旅行記)

プラハの見どころは旧市街、新市街、プラハ城周辺とありますが、真のプラハがあるところはここばかりではありません。これらの地区はあくまでも「テーマパークプラハ」でしかありません。そこで、私はトラム22系統に乗って、真のプラハを見学することにしました。

チェコ国鉄には食堂車の割引があります。そんなことに触れたサイトさんは全く見かけませんでした。そんな情報に触れてみました。

ベルリンからプラハまでEC(国際特急列車)に乗る

ベルリンからプラハまで国際特急列車(ユーロシティ、EC)に乗りました。事前の情報収集ではわからなかった点(食堂車の割引や進行方向)に触れております。かなり詳しい内容になっています。

鉄道旅行に当たって入手したほうが良い本

ここまでチェコの鉄道旅行に関する基本的な内容を記しましたが、実際に現地に向かう場合はガイドブックや時刻表は必須でしょう。そんな必携の本をまとめました。

鉄道旅行をするには、やはり王道、地球の歩き方チェコ版でしょう。カフェ情報のような「女子向け」の内容は薄いですが、旅の教科書という感じがして、頼もしいです。

旅の教科書ともいえる地球の歩き方先生だけでは機能不足です。現地では持ち歩く必要がないかもしれませんが、時刻表はプランニングの際は必携です。

地球の歩き方先生とは異なり、ヨーロッパ時刻表については扱っている書店も少ないことでしょう。そのため、以下のリンクから買うのも手です。

また、チェコの鉄道旅行の雰囲気を味わえる書籍(プラハ発 チェコ鉄道旅行)もあります。ワクワク感が伝わってきます。

旅行の手配の際に利用したほうが良いサービス

往復の航空券、現地の宿泊施設、現地のインターネットはあらかじめ日本で手配するのが鉄則です。そうでないと、現地で貴重な観光時間の一部を割いて、手配せねばならないからです。日本であらかじめ手配すれば、現地での時間を観光などに最大限使うことができます。ここでは、そのサービスを紹介しましょう。

航空機の予約

海外旅行だと航空便の選択肢として、「直行便」「乗継便」というのが選択肢に登場します。一般的に直行便が高く、乗継便が安いです。そして、ヨーロッパ旅行の場合、乗継箇所は韓国、中国、ロシア、フィンランド、トルコなど多くの選択肢があります。でも、それだけの選択肢の情報をそれぞれ公式サイトで探すのは大変ですよね?

そこで登場するのが代理店です。代理店であれば、多くの航空会社の情報を知っています(旅行業界に限らず、商社を使うメリットです)。でも、旅行代理店に行くのは大変?そんな場合は、自宅でインターネット上で探してみましょう!

海外格安航空券予約サイト-skyticket.jp-



このサイトであれば、出発地と到着地を入力すれば、価格順だったり所要時間順に航空便を複数教えてくれます。ご自身の希望に合わせて航空便を選択すれば予約完了です!

ホテルの予約

ホテルを探すのも大変です。地球の歩き方先生にホテル情報は掲載されていますが、そこから電話予約するのも大変です。だいいち、日本語が通用しない相手です。

そこで登場するのが代理店です。ここで注意したいのが、日本の代理店を使うことです。日本の代理店であれば、いざという時に日本語で連絡できます(そして、以下のサイトでは「いざ」というときがありませんでした)。

旅行先別★海外ホテルを選ぶ!



このサイトさんは地図からホテルを選択することができますので、非常に助かります。地図上に表示された独自の★の数からホテルを選択できるのです。

インターネット環境の整備

海外で手持ちの電話機でそのままインターネットを利用することは困難です。携帯電話会社と契約し、高額な海外利用サービスを利用せねばなりません。

そんなお金があるのであれば、日本でwifiルータを契約し、それでインターネット利用したほうが良いでしょう。以下の会社の4Gサービスを利用しましたが、特に問題なく使えました。それに本体の重さも軽かったです。

2人以上が同一行程で使う場合、全員で1台のルータを共用することとすれば、価格も抑えられます。

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チェコに関する記事一覧

チェコに関する記事一覧はこちらをご覧ください。

ここまで詳細に解説しました。公式サイトから予約できると思いますが、日本語で予約できないことに不安を感じる人もいるかもしれません。下記のサイトであれば、日本語で予約できるので安心です。


Omio:ヨーロッパ鉄道旅行交通予約サイト

また、その予約にはクレジットカードが便利です。

個人的にはエポスカード がおすすめです。

海外旅行に使えるカード:エポスカードで詳細を紹介しています。

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