フランス鉄道旅行の基本情報

ヨーロッパでも人気の旅行先、フランス。じつはそのフランスの鉄道旅行はやや不便なところがあります。そうはいっても、日本と異なる風景の中の鉄道旅行は魅力的なものがあります。そんなフランス鉄道旅行の基本的な内容を丁寧に記しました。

写真1. 日本人があまり訪れない観光地、エトルタ

フランスとその鉄道の基本知識

まず、フランスの概要について簡単にまとめます。概要といっても多くの側面がありますが、ここでは鉄道旅行に関する内容をまとめます。

・首都:パリ

・鉄道の営業キロ:29976km(2013年のデータ、世界の鉄道より引用)

・主な都市:パリ、マルセイユ、ニース

・主な観光地:パリ、南部の素敵な海岸

フランスといえば、優雅・憧れ・おしゃれなどのイメージが先行するでしょう。確かに、宮殿の優雅さには目を見張るものがあり、美食というイメージでも語られます。

そのような素晴らしい国というイメージでフランスを訪問すると、現実とのギャップに驚き、意気消沈する場面もあるでしょう(パリ症候群という言葉があるほどです)。でも、それは事前のイメージが良すぎたためです。不便なことを理解してから現地に向かうと、不便でありながら人の優しさに触れたりできる国でもあります。

なお、パリはフランス北部にありますので、南部の地中海沿いの都市に行こうとするとかなり時間がかかります。パリからマルセイユまでは3時間以上、パリからニースまでは6時間近くかかります。旅程を組み立てる際にはその点にご注意ください。

なお、フランスに限らず、世界各国の鉄道に関する基本情報がまとめられた優良書籍(世界の鉄道)があります。フランスの鉄道に興味がわいたら、下記の書籍で周辺国の知識を広げることも重要です!

一般社団法人 海外鉄道技術協力協会 ダイヤモンド社

フランスの鉄道利用について

写真2. パリ・リヨン駅に停車中のTGV

では、フランスの鉄道利用の実践的な内容について紹介しましょう!

フランスの列車種別

フランスは日本と同じく鉄道大国です。そのため、役割に応じて列車種別があります。その列車種別は基本的に以下の通りです。便宜上、日本に相当する列車種別を挙げていますが、日本とフランスは異なる国です!そのため、完全に対応するわけではありません。

・TGV:日本の新幹線列車に相当。1等、2等ともに全席指定制
 ※ベルギー直通はタリス、イギリス直通はユーロスターですが、車両の所有が異なるだけで実質的にはTGVとみなせます
 ※ドイツ直通はICEとTGVがあります。ドイツ所有がICEで、フランス所有がTGVで、これも実質的にはTGVとみなせます

写真3. ベルギー方面に向かうタリス(パリ北駅で撮影)

・INTERCITÉS:日本の快速~特急に相当。全車自由席のことが多いが、全車指定席の列車もある。

写真4. ノルマンディー地方に向かうINTERCITÉS(サンラザール駅で撮影)

・TER:日本の在来線普通に相当。全車自由席。ただし快速運転を行う場合もある。

・RER:パリ近郊の国鉄電車(一部区間はパリ市運営)。日本の山手線に例えられることも多いが、実態は本数や駅間は総武線快速のようなイメージ(都心部で地下区間を走るのも類似)

フランスの長距離移動の主体はTGVで、全席指定制です。また、フランス国鉄にはパターンダイヤで本数を確保するという概念はありません。この傾向はTGVでも同様で、主要区間でも本数はそこまで多くありません。そのため、新幹線のように駅に行ったらフラッと乗れるということはなく(数少ない列車が満席ならば移動さえもできない!)、事前のプランニングが重要な国といえましょう。

フランスの列車利用方法

フランスの鉄道旅行で認識したほうが良い基本は以下の2つです。

・ダイヤがパターン化されておらず、本数もそこまで多くない

・長距離列車は全席指定で、当日にふらりと乗ることが難しい

このように便利ではないのが、フランスの鉄道です(フランスは鉄道に限らず「不便」な国です)。そのため、事前に計画し、事前に予約するのが得策です。また、インターネットで座席のみの予約ができません。鉄道パスを持っていても、駅で座席予約をせねばなりません。鉄道パスの利点は自由度の高い行動が可能な点ですが、その利点を生かすことは難しいです。

そうであれば、鉄道パスを利用する必要はなく、利用する列車を乗車券ごと予約したほうが良いです。

その予約方法は以下の記事で紹介しています。カードが利用できなかった場合の対応策も記しています。

TGVの予約方法(フランス国鉄から直接予約、座席選択自由、手数料なし)

フランス国鉄の誇るTGV。この列車を使用しての旅もまた良いものでしょう。ここでは、自分で希望の席を選択できて、なおかつ手数料が取られない座席予約方法を伝授いたします。また、フランス国鉄のサイトでカードが使えない場合の対応策も掲載しています。

ただし、日帰り観光の場合、観光地からの帰りの列車で、座席指定でない場合は予約しないほうが良いでしょう。観光地から駅までバス利用ならばなおさらです。

要注意事項:パリの長距離ターミナル駅

写真5. リヨン駅の駅舎は趣がある

パリは昔ながらの街で、パリの中心部には鉄道の長距離ターミナル駅はなく、中心部から離れた場所にターミナル駅が点在しています。したがって、パリには中央駅やパリ駅というものはなく、行先に応じてターミナル駅を使い分ける必要があります。主要ターミナル駅の主な行先は以下の通りです。

リヨン駅:リヨン、マルセイユ、ニース、イタリア方面(フランス南東部方面)

モンパルナス駅:ボルドー方面(フランス南西部方面)

サンラザール駅:ルーアン方面(フランス北西部方面)

北駅:リール、イギリス、ベルギー方面(フランス北部方面)

東駅:ストラスブール、ドイツ方面(フランス東部方面)

このように目的地に応じてターミナル駅を使い分けます。パリを出発地や目的地にする人は良いですが、パリを通過する人にとっては厄介です。地下鉄で各ターミナル駅を移動する必要があるためです。

個人的な所見ですが、パリ中心部に近郊電車と地下鉄のターミナル駅があります。長距離列車もここに発着させ、可能であれば、パリを通過する運転形態にしたほうが便利です。

なお、このような姿になっているのは、パリの都市交通の歴史がからんでいます。その歴史について触れた書籍があります。興味を持った人は都市交通の世界史-出現するメトロポリスとバス・鉄道網の拡大を読んでみてください。このような本は大型書店にしかありませんから、インターネットで注文するのも1つの手です。

頭端式の駅と通過式の駅

写真6. 頭端式の駅の風情(パリリヨン駅で撮影)

日本の多くの駅は通過式ですが、ヨーロッパの古いターミナル駅は頭端式といって、ホームの端に駅舎があるタイプの駅が多いです。頭端式はいいかえると、駅舎を出てホームに向かうと、正面に多くの列車の先頭車がある光景です。

フランスの場合は、パリに多くの頭端式の駅があります。ベルリン(ドイツの首都)やウィーン(オーストリアの首都)は中央駅が開設されて通過型のターミナルになりましたが、フランスは古き良きターミナルを残しています。

パリサンラザール駅を楽しむ(パリ7大ターミナル紹介、19年夏パリ旅行記)

TGVなどが乗り入れていないものの、最も中心部に近く、最も古い長距離列車のターミナル駅であるサンラザール駅。知名度はそこまで高くないものの、その歴史に積み重ねられた荘厳なターミナルは壮観です。そのようなサンラザール駅の素顔を探りました。

フランスの鉄道旅行で印象に残った場所

フランスの鉄道旅行で印象に残った場所を紹介します。

首都パリの落ち着いた中心部

写真7. シャトレ地区の落ち着いた街

フランスの首都、パリ。ブランドショップが集結し、おしゃれなイメージが強いシャンゼリゼ通り、世界的名画が集結した美術館、歴史に名を残す有名な宮殿。多くの人がパリといえばこのようなイメージがあるでしょう。

しかし、パリの魅力はそうではないと思います。パリの本当の中心部はシテ島周辺です。この地区は中心にありながら、観光客の姿はそこまで多くなく、落ち着いた街並が特徴です。私はこの地区のホテルに宿泊しましたが、とても快適に過ごせました。もう1度パリに行くとしたら、この周辺をもう1回訪問したいくらいです。

シテ島についての記事です。

シテ島の散策(ノートルダム大聖堂とポンヌフ、19年夏パリ旅行記)

パリ発祥の地はどのあたりでしょうか。エッフェル塔?凱旋門?シャンゼリゼ通り?いいえ、シテ島です。今しか見られないノートルダム大聖堂の姿もおさめています。また、アクセスやポンヌフ、そして落ち着いた街並も収録しています。

また、シテ島に隣接したシャトレ地区も落ち着いていながら活気があり、とても魅力的な場所です。

真のパリの訪問(シャトレ地区とレアール地区の魅力を紹介!19年パリ旅行記)

パリの中心部はどこでしょうか。凱旋門付近?それともエッフェル塔付近?パリの中心部は別の場所にあります。そのパリの中心部を堪能しました。いわば真のパリへの訪問です。アクセスも詳細に記しています。

美しい海岸への訪問

写真8. 海岸線からエトルタを望む

フランス北部にノルマンディー地方と呼ばれる場所があります。ここにはエトルタという村があり、美しく、迫力のある海岸線が広がっています。そんなエトルタを訪問しました。多くのサイトさんではアクセスについてわかりやすく書いていませんが、この記事ではわかりやすく記しています。

パリからの日帰り旅行:絶景のエトルタ観光(アクセスも紹介、19年夏)

パリは魅力的ですが、遠くの国まで来たのにパリだけではもったいないです。でも、限られた日程で遠くに行くのも難しい。そんな人には絶景のエトルタが良いでしょう。マイナーな観光地だとアクセス情報がありません。そこで、アクセス方法も詳細に解説しました。

パリ中心部のターミナル駅の訪問記

写真9. 地下駅ながらも造形は美しい!

パリの長距離ターミナル駅の記述で、「パリ中心部に長距離ターミナル駅はない」と記しました。しかし、近距離電車(RER)のターミナル駅があります。この駅はフランスでは珍しい、同一ホームで別系統に乗りかえることのできる駅です。そんな隠れたパリ中央駅の素顔を観察しました。

シャトレ・レアール駅を楽しむ(パリ7大ターミナル紹介、19年夏パリ旅行記)

パリには長距離ターミナルではないものの、市の中心部に大きなターミナル駅があります。その名はシャトレ・レアールといいます。パリ中央駅というべき存在です。その隠れた中央駅を訪問してみました。

フランスの列車乗車記

フランスの列車の乗車記を記しています。

TGVの乗車記

TGVの車内(全体)

写真10. おしゃれなTGVの車内

フランスの代表的な列車といえば、TGVでしょう。そのTGVに乗り、パリに向かいました。日本人の旅行者で、TGVでスイスからフランスに入国する例は珍しいのではないのでしょうか。また、フランス東部の鉄道事情からかいま見える歴史についても述べています。

TGVでスイス(バーゼル)からパリへ向かう(乗車記、19年夏)

フランスを代表する高速列車TGV。世界でも有数の速さを誇るあこがれの列車です。ただし、利用にはちょっとしたコツが必要です。基本的な情報から実際の1等車の車内や車窓まで詳しく書いています。

フランスのINTERCITÉS

写真11. フランス国鉄の車両は青系の色のものが多い

ノルマンディー地方に行く際に乗る機会に恵まれました。その車窓を詳細に取り上げています。

パリからの日帰り旅行:絶景のエトルタ観光(アクセスも紹介、19年夏)

パリは魅力的ですが、遠くの国まで来たのにパリだけではもったいないです。でも、限られた日程で遠くに行くのも難しい。そんな人には絶景のエトルタが良いでしょう。マイナーな観光地だとアクセス情報がありません。そこで、アクセス方法も詳細に解説しました。

パリ近郊の国鉄電車

パリ近郊にはRERのほかに国鉄電車も走っています。その国鉄電車に乗ってベルサイユ宮殿に行きました。国鉄電車に乗るのであれば、単に乗るだけでなく、どこか観光地に向かったほうが締まりがあるので、その意味でもベルサイユ宮殿は良い観光地でしょう。

ベルサイユ宮殿を楽しむ(混雑回避方法、アクセスも紹介、19年夏パリ旅行記)

パリ近郊のベルサイユ(ヴェルサイユ)宮殿。混雑して入口で並びます。この回避方法はあるのでしょうか。そして、アクセスについても詳しく述べました。他のサイトよりもアクセスは一番詳しいことでしょう。そして、中の魅力もね!

フランスの鉄道旅行に関する細かくて深い情報のごあんない

ここまで大まかな内容を述べてきました。しかし、それだけでは芸がありません。そこで、ハンガリー鉄道旅行の細かな利用場面ごとにその詳細を書きました。狭くて「深い」情報を収録しています。

TGV関連の情報

フランスの代表的な列車といえば、TGVでしょう。そのTGVの予約方法を記しています。

TGVの予約方法(フランス国鉄から直接予約、座席選択自由、手数料なし)

フランス国鉄の誇るTGV。この列車を使用しての旅もまた良いものでしょう。ここでは、自分で希望の席を選択できて、なおかつ手数料が取られない座席予約方法を伝授いたします。また、フランス国鉄のサイトでカードが使えない場合の対応策も掲載しています。

夜行列車関連の情報

フランスは日本よりも広い国です。そんなスイスには夜行列車が走っています。イタリア直通のテロ、国内夜行列車です。そのような夜行列車の情報をまとめています。

フランスの夜行列車まとめ(テロと国内夜行)

西ヨーロッパからは夜行列車が消えています。フランスには、イタリア直通のtello(パリ-ヴェネツィア)、、パリ-トゥールーズ方面の系統があります。それぞれについて簡単にまとめます。そして、パリ-モスクワの系統もありますが、別の記事(欧州新ダイヤ時刻表...

鉄道旅行に当たって入手したほうが良い本

ここまでフランスの鉄道旅行に関する基本的な内容を記しましたが、実際に現地に向かう場合はガイドブックや時刻表は必須でしょう。そんな必携の本をまとめました。

まず、鉄道旅行をするには、やはり王道、地球の歩き方フランス版でしょう。カフェ情報のような「女子向け」の内容は薄いですが、旅の教科書という感じがして、頼もしいです。

旅の教科書ともいえる地球の歩き方先生だけでは機能不足です。時刻表はプランニングの際は必携です。また、現地でフレキシブルに動くことを考えると、グループで1冊は必携です。

地球の歩き方先生とは異なり、ヨーロッパ時刻表については扱っている書店も少ないことでしょう。そのため、以下のリンクから買うのも手です。

旅行の手配の際に利用したほうが良いサービス

往復の航空券、現地の宿泊施設、現地のインターネットはあらかじめ日本で手配するのが鉄則です。そうでないと、現地で貴重な観光時間の一部を割いて、手配せねばならないからです。日本であらかじめ手配すれば、現地での時間を観光などに最大限使うことができます。ここでは、そのサービスを紹介しましょう。

航空機の予約

海外旅行だと航空便の選択肢として、「直行便」「乗継便」というのが選択肢に登場します。一般的に直行便が高く、乗継便が安いです。そして、ヨーロッパ旅行の場合、乗継箇所は韓国、中国、ロシア、フィンランド、トルコなど多くの選択肢があります。でも、それだけの選択肢の情報をそれぞれ公式サイトで探すのは大変ですよね?

そこで登場するのが代理店です。代理店であれば、多くの航空会社の情報を知っています(旅行業界に限らず、商社を使うメリットです)。でも、旅行代理店に行くのは大変?そんな場合は、自宅でインターネット上で探してみましょう!

海外格安航空券予約サイト-skyticket.jp-



このサイトであれば、出発地と到着地を入力すれば、価格順だったり所要時間順に航空便を複数教えてくれます。ご自身の希望に合わせて航空便を選択すれば予約完了です!

ホテルの予約

ホテルを探すのも大変です。地球の歩き方先生にホテル情報は掲載されていますが、そこから電話予約するのも大変です。だいいち、日本語が通用しない相手です。

そこで登場するのが代理店です。ここで注意したいのが、日本の代理店を使うことです。日本の代理店であれば、いざという時に日本語で連絡できます(そして、以下のサイトでは「いざ」というときがありませんでした)。

旅行先別★海外ホテルを選ぶ!



このサイトさんは地図からホテルを選択することができますので、非常に助かります。地図上に表示された独自の★の数からホテルを選択できるのです。

私はこのサイトでパリ中心部のホテルを予約しました。予想外に良い場所で、快適な旅行になりました。

パリのおすすめホテル、シタディーヌ レアール パリの施設と感想、パリ旅行記

パリの見どころを回るのは時間がかかり、パリに宿泊する日数も長くなります。そのため、宿泊先を選ぶのは重要です。パリ中心部にあるホテルはどうでしょうか。実際に泊まった私が感想を伝えます。また、弱点に対する裏技も披露しています。

写真12. 素敵な空間が演出される

インターネット環境の整備

海外で手持ちの電話機でそのままインターネットを利用することは困難です。携帯電話会社と契約し、高額な海外利用サービスを利用せねばなりません。

そんなお金があるのであれば、日本でwifiルータを契約し、それでインターネット利用したほうが良いでしょう。以下の会社の4Gサービスを利用しましたが、特に問題なく使えました。それに本体の重さも軽かったです。

2人以上が同一行程で使う場合、全員で1台のルータを共用することとすれば、価格も抑えられます。

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