武蔵野線(混雑基本データ)

首都圏をぐるりと回り、半環状線を形成する武蔵野線。開業当初は40分間隔だった路線も新駅開業や沿線の宅地化により、利用が増えてきました。そんな武蔵野線の混雑データをまとめました。

写真1. 記憶の中に去っていた205系電車

武蔵野線の基本情報

武蔵野線は府中本町(東京都府中市)から時計回りに東京都心を囲うように埼玉県、千葉県を通り西船橋に至る路線です。といいたいところですが、実際の起点は鶴見(神奈川県横浜市)であり、そこから府中本町までは基本的に貨物専用です。武蔵野線は多くの路線と交差していますが、中央本線、東北本線、常磐線には接続する支線があり、貨物列車が直通しています。

武蔵野線は府中本町、西国分寺、北朝霞、南浦和、南越谷、新松戸、西船橋などで多くの放射状路線と交差していますが、いずれも市街地の中心にはありません。これはもともと武蔵野線が貨物用として建設されたため(東海道線・中央線-東北本線・常磐線の貨物列車が都心を通らないようにするため)、既存の市街地から離れた場所に駅を設置したためです。このような事情から、放射状路線の多くは速達列車が通過します。特に、南浦和、新松戸、西船橋はいずれもJRの中距離電車や快速電車は通過します。そのため、利便性が今ひとつという声もあります。

武蔵野線の混雑データ

武蔵野線の混雑データをまとめます(表1)。

表1. 武蔵野線の混雑データ

最混雑区間東浦和→南浦和
混雑率2021年137%
2020年134%
2019年166%
2018年173%
2017年170%
最混雑時間帯2021年7:05~8:05
2020年7:21~8:21
2019年7:21~8:21
2018年7:21~8:21
2017年7:21~8:21
集中率30.5%
流動最大区間南浦和-東浦和
乗客半減区間北府中-西国分寺

・流動最大区間:当該の路線で最も輸送人員の多い区間(弊サイト独自指標)

・乗客半減区間:流動最大区間の輸送力が半分以下になる、最大流動区間に最も近い駅間を指す(弊サイト独自指標)

※集中率、流動最大区間、乗客半減区間は都市交通年報(平成22年度版)を参考に独自で計算

朝ラッシュ時の武蔵野線は放射状路線に向かう電車が混み、その反対方面は比較的空いています。特に乗客が多いのが、東側から南浦和に向かう流動です。埼玉県東部から東京都心に通うことを考えた場合、南越谷で東武鉄道に乗りかえるよりも、南浦和で京浜東北線に乗りかえるか、武蔵浦和で埼京線に乗りかえるほうが便利なことが多いです。そのようなこともあり、どうしてもこの区間に乗客が集中するのです。

とはいえ、流動はそう単純ではありません。郊外方向-武蔵野線-郊外方向というニーズにも応えていますし、武蔵野線沿線に向かう需要も少なくありません。人口3000万人の大都市圏ですから、乗客流動は単純に行かないのです。

その混雑率は130%以上と近年にしてはかなり高いほうです。

やはり断面輸送量が最も多い区間は南浦和-東浦和です。ここから離れると一様に乗客が少なくなるわけではなく、放射状路線の連絡駅前後に向けて輸送量は増えます。ただし、府中本町-西国分寺は輸送量が少なく、南浦和-東浦和の半分以下です。これは、府中本町で連絡するのが南武線だけで、武蔵野線で放射方向の路線を短絡する役割が小さいためでしょう。もしも、鶴見-府中本町で旅客運転し、京王相模原線、小田急線、東急田園都市線や東急東横線との連絡駅があったらどうだったのでしょう。

集中率とはラッシュに集中する割合です。極端な話、集中率が100%であれば、ラッシュ以外に全く使われないということです。20%以下が集中率が低め(朝も日中もまんべんなく利用されている)、30%以上が集中率が高め(ラッシュ以外は空いている)と判断できます。

武蔵野線の集中率は30.5%と30%を超えており、ラッシュ時に利用が多い一方で、日中時間帯は利用がそこまで多くありません。武蔵野線は市街地の中心を通らないので、どうしても日中時間帯のニーズに合致しにくいのです。これを改善するには府中本町方面・西船橋方面両方から大宮への直通電車を頻繁に運転することです。ただし、これには関係各線とのダイヤの調整が必要です。

東京都の各路線の混雑状況のまとめ

武蔵野線以外の路線の混雑状況はどうでしょうか。路線ごとに最混雑区間と混雑率をまとめました。また、各路線についての混雑基本データへのまとめへのリンクも整備しています。

東京都の電車の混雑データまとめ(最新版)

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