お座敷列車、展望列車、トロッコ列車。一世を風靡した観光列車の形態です。それらを組み合わせた最強の列車はないでしょうか。日本で唯一のそれらを組み合わせた観光列車に乗りました。

写真1. 楽しそうな雰囲気が伝わるお座トロ展望列車
復習:お座トロ展望列車の概要
最初にお座トロ展望列車の概要を紹介します。
- 区間:会津若松-会津田島
- 本数:1日2往復
- 車種:展望席、お座敷席、トロッコ席
- 座席指定料金:会津鉄道線内は400円
お座トロ展望列車の概要を示しました。
お座トロ展望列車は、会津若松から南に向かう観光列車であり、車内設備にお座敷、トロッコ、そして展望席(会津若松行きで先頭になる)を備えます。座席は指定ですが、その区間は西会津-会津田島であり、会津若松-会津田島ではありません。この列車は会津鉄道の列車ですが、会津若松-西若松はJR只見線であり、JR線内を指定席とすると料金面でややこしくなる(JR線内の指定席料金と合算?)ためか、JR線内では全席自由席です。この区間は短いことや、会津若松そのものが大都市でないことがJR線内自由席を許容した理由でしょう。

写真2. お座敷車両の様子(掘りごたつ式)

写真3. トロッコ車両の様子

写真4. 展望車両の様子

写真5. 展望車両の展望スペース
それぞれの車両の様子を示しました(写真2~写真5)。
お座敷車両は4人向かい合わせのボックス席です(写真2)。大人数が前提のJR車のお座敷車用とは異なり、団体列車でなくとも対応できるレイアウトです。1人利用には厳しい面がありますが…。
トロッコ車両も同様に4人向かい合わせのボックス席です(写真3)。こちらも1人利用には厳しい面がありますが、乗客の大部分が家族連れということもあり、適切なレイアウトかもしれません。
そして、鉄道ファン向けなのが展望車両です。前面展望が良好であり(写真4)、床が高いために展望も開けます。さらにうれしいのは、前面展望スペースが用意されていることです(写真5)。ここは譲り合いの精神が重要でしょう。

写真6. 展望車両とお座敷車両は同じ車両
展望車両とお座敷車両は同じ車両に連結されています(写真6)。両方とも空調が利いた車両であり、開放型のトロッコ車両と別の車両にまとめるのは合理的です。
座席は会津鉄道公式サイトの予約システム(会津鉄道お座トロ展望列車座席指定予約システム)で予約可能です。予約後は以下のメールが届きました。
ご予約確認メール
以下の内容にてご予約を承りました。発券は会津鉄道の駅の窓口にて承ります。
ご予約日
2025年7月27日(日)
ご予約内容
9311D 会津浪漫星号指定席券
ご予約番号
会津鉄道から送付の番号
※こちらのバーコードを会津鉄道の駅の窓口に提示してご購入ください
座席
トロッコ
X列Y番
展望
お座敷
ご乗車区間
西若松(13:41)~会津田島(14:57)
会津鉄道からのメールより引用後加工
ここで注意するべき点は、あくまでも西若松からの予約である点です。会津若松からの乗車を考えている場合、提示した時刻に駅に向かうと列車発車後です(会津若松行きの場合は到着時刻も西若松到着後なので、後の予定に注意!)。これは先述の通り、会津若松-西若松は只見線列車扱いであり、指定席の予約区間に入っていないためです。
会津若松は会津鉄道の駅ではありませんので、会津若松から乗る場合は車内精算です。
お座トロ展望列車に実際に乗る
御託はこの程度にして、実際に列車に乗りましょう!

写真7. 会津田島方面から列車がやってくる
会津田島方面から列車がやってきました(写真7)。トロッコ車両の楽しそうな様子も伝わります。

写真8. 子供が先頭にいる
子供が先頭にいます(写真8)。SLばんえつ物語といい、家族連れを取り込もうとしています。

写真9. 側面は一般の車両に近い印象
側面は一般の車両に近い印象です(写真9)。確かこの車両、JRの中古車です。

写真10. 会津若松を発車!
会津若松を発車しました(写真10)。風が車内に入り、なかなか迫力があります。

写真11. 住宅街を走る
住宅街を走ります(写真11)。こちらは西側の車窓であり、会津若松の中心街と反対側です。

写真12. 七日町に停車!
七日町に停車します(写真12)。「なぬかまち」と読み、地図上では会津若松の観光エリアにそれなりに近いです。部外者の印象ですが、次の西若松まで電化し、郡山直通を走らせると良さそうです。

写真13. 会津若松の市街地を走る
会津若松の市街地を走ります(写真13)。

写真14. 西若松に停車!
西若松に停車します(写真14)。トロッコ車両にも高等学校から帰る人が見られましたが、指定席券を持っていないように見えました。これで問題ないかと思っていましたが、西若松で降りました。ここまでは自由席扱いのため、彼女らの行動に問題ありません。
ここで乗る人が意外といました。会津若松の市街地外縁部という立地ゆえでしょうか?

写真15. 駅名標がJR東日本仕様
只見線の途中駅から会津鉄道が分岐している形態ですので、駅名標もJR東日本を感じさせるものです(写真15)。ここから全席指定の観光列車に姿を変えます。

写真16. 西若松を発車!
西若松を発車しました(写真16)。

写真17. 只見線が分岐する
只見線が分岐します(写真17)。只見線はJR線のまま残存し、こちらは会津鉄道として残存しています。結果として会津鉄道側のほうが本数が多いです。私の妄想では会津田島以北も東武規格で電化し(電気車は会津若松の只見線側と磐越西線側を直通しない)、もう1つの関東直結ルートとすることですが…。

写真18. 徐々に周囲が開けてくる
徐々に周囲が開けてきます(写真18)。

写真19. 門田で会津若松行きとすれ違う
門田で会津若松行きとすれ違います(写真19)。
動画1. 臨場感ある様子
臨場感ある様子を動画で撮影しました(動画1)。荷物の保管に気を付けますね。

写真20. 徐々にのどかな風景に変わってきた
徐々にのどかな風景に変わってきました(写真20)。このような風景を走るからこそ、トロッコ車両が生きるのでしょう。

写真21. 芦ノ牧温泉に停車!
芦ノ牧温泉に停車します(写真21)。温泉地であり、観光列車が停車するのも納得です。

写真22. 徐々に山深くなる
徐々に山深くなります(写真22)。
動画2. トンネル内の様子
トンネル内の様子を動画に収録しました(動画2)。迫力が伝わると思います。夏の暑い日でしたが、トンネルは涼しかったです。

写真23. 山奥の風景
山奥の風景です(写真23)。このような光景が見られるのはまさに観光列車らしいです。

写真24. 橋を渡る
このように橋を渡ります(写真24)。トロッコということもあり、ヒヤヒヤします。

写真25. 反対側の様子
反対側の様子です(写真25)。

写真26. 湯野上温泉に停車!
湯野上温泉に停車します(写真26)。ここも観光客向けの駅です。

写真27. 周囲がやや開ける
周囲がやや開けます(写真27)。

写真28. 民家も見える
民家も見えます(写真28)。

写真29. 阿賀川を渡る
阿賀川を渡ります(写真29)。

写真30. 再び阿賀川を渡る
阿賀川の上流に向かって進むのが会津鉄道会津線の大部分です(写真30)。

写真31. 塔のへつりに停車!
塔のへつりに停車します(写真31)。塔のへつりという景勝地の最寄駅です。ここでも下車客がいます。また、ここから数人の家族連れがやってきました。非常に迫力のある人も含まれており、家族をリードしようというパワーも感じました。

写真32. 少しなだらかになる
少しなだらかな地形になってきました(写真32)。風光明媚な区間は終わりと感じます。

写真33. 会津下郷に停車!
会津下郷に停車します(写真33)。観光要素は薄く感じますが、下郷町の代表駅だから停車するのでしょうか。

写真34. 湿地がある
湿地のような場所も見えました(写真34)。

写真35. 高原のような風景が広がる
高原のような風景が広がります(写真35)。

写真36. のどかな風景が展開
のどかな風景が広がります(写真36)。

写真37. 建物が増える
建物が増えてきます(写真37)。

写真38. 会津田島に到着!
会津田島に到着しました(写真38)。別ホームに停車中の特急浅草行きと接続時間は短く、東武特急との組み合わせで東京都内に向かうことも可能です。ここから浅草まで3時間15分です。会津若松から東京までの所要時間より長いですが…。
お座トロ展望列車に乗ってみて

写真39. 会津田島に到着したお座トロ展望列車
今回、お座敷車両、展望車両、トロッコ車両の3つが連結された、究極の観光列車ともいえるお座トロ展望列車に乗りました。夏ということもあり、トロッコ車両を選択しました。速度はそこまで速くありませんが、迫力を感じました。また、途中に風光明媚な区間もあり、風景も堪能できました。
車内は家族連れが多く、途中での入れ替わりもあり、全線通しの観光客ばかりでないとも感じました。決して派手な観光列車とは感じませんが、地元に必要とされている列車と思いました。
今後もお座トロ展望列車のような列車は(只見線も含めて)継続すると聞いています。この列車があるから会津地区に行くという機運が生まれれば(私もその1人です)、地域貢献ともなるでしょう。そのようなことを感じました。
また、会津若松と東京のサブルートとして、会津鉄道を電化し、かつ浅草発着特急を設定(活性化という意味では日比谷線直通のほうが良いのか?)すると、この地域の回遊性が向上するとも妄想しました。