東武東上線(混雑基本データ)

記事上部注釈
弊サイトでは実際に利用したサービスなどをアフィリエイトリンク付きで紹介することがあります

このページでは東武東上線の混雑状況について基本的なデータをまとめています。また、私が実際に現場で調査した結果へのリンクも記しています。

東武10030系(池袋)

写真1. 池袋は山手線にほど近い場所にある

東武東上線の基本情報

東武東上線は池袋から寄居(小川町ではない!)までの路線です。池袋から小川町までは東京と埼玉県の住宅街を結ぶ路線、小川町から寄居はローカル線という感じの路線という性格があります。途中は志木、川越、坂戸などを通っています。小川町でそれぞれ折り返ししており、池袋から寄居までの直通はありません。

池袋よりでは地下鉄と直通運転をしています。和光市で地下鉄有楽町線と副都心線とつながっています。そのため、都心部(永田町や有楽町)や副都心の各地(新宿地区と渋谷)から志木や川越などへも乗りかえなしで向かえます。川越市(川越の1つ先の駅)より先は本数が減り、日中時間帯は有楽町線から川越市より先の駅への直通はありません。地下鉄直通電車は基本的には森林公園までの運転です(土日は一部小川町までの直通があります)。

その和光市から志木までは複々線区間です。もともと池袋-森林公園(現在は小川町の手前)は複線区間でしたが、地下鉄経由の別線を池袋-和光市で新設、和光市-志木で線路を増やして、池袋-志木の輸送力増強を完成させました。

東武東上線の混雑基本データ

では、混雑状況データを簡単にまとめます(表1)。

表1. 東武東上線の混雑基本データ

最混雑区間北池袋→池袋
混雑率2022年106%
2021年98%
2020年94%
2019年135%
2018年136%
2017年137%
2016年138%
最混雑時間帯7:40~8:40
集中率22.1%
流動最大区間池袋-北池袋
乗客半減区間川越市-霞ヶ関

・流動最大区間:当該の路線で最も輸送人員の多い区間(弊サイト独自指標)

・乗客半減区間:流動最大区間の輸送力が半分以下になる、最大流動区間に最も近い駅間を指す(弊サイト独自指標)

※集中率、流動最大区間、乗客半減区間は都市・地域交通年報(平成30年度版)を参考に独自で計算

混雑率の出典は国土交通省発表の資料(2022年2021年2020年2019年2018年2017年)、2016年は都市・地域交通年報(平成30年度版)

東武東上線の混雑率は130%少々(2019年以前、2020年以降は100%未満)と首都圏の中では混雑はゆるいほうです。これは、地下鉄経由に乗客がシフトしたことも要因としてありますし、以前に見られた8両編成の電車がなくなり、池袋発着全てが10両編成に増強されたことも大きいです(首都圏の私鉄で全てが10両編成なのは東急田園都市線と東武東上線だけです)。最混雑区間は北池袋→池袋です。川越、志木と乗客を集めて和光市でいったん空きますが、成増から北池袋でまた乗客が乗ってきて、この区間が最も混むのです。とはいえ、これらのバイパス線の意味がないということではありません。バイパス線がなければ、池袋到着時の混雑は今よりもっとひどいでしょうから。

集中率とはラッシュに集中する割合です。極端な話、集中率が100%であれば、ラッシュ以外に全く使われないということです。20%以下が集中率が低め(朝も日中もまんべんなく利用されている)、30%以上が集中率が高め(ラッシュ以外は空いている)と判断できます。集中率は23%程度とやや低いです。

これは通勤客と日中の買い物客の志向の違いで説明できます。通勤客は都心部のオフィス街に向かいます。オフィス街は地下鉄沿線にあることが多いので、有楽町線直通電車を使うことでしょう。一方、日中時間帯の買い物客は池袋を目指しますので、池袋まで早く着ける東上線を利用します。したがって、日中時間帯の利用客は和光市-池袋で地下鉄を利用しません。そのため、日中時間帯は相対的に東上線を利用されて、集中率が低いのです。

乗客半減区間は、川越-川越市です。現在のダイヤでは半数程度の電車が川越市で折り返します。乗客流動的には川越で折り返すところ、設備の関係で川越市で折り返すことになったと考えると納得できます。現在のダイヤの川越市折り返しの多さはそれなりに理にかなっています。とはいえ、2006年以前は川越市-霞ヶ関は毎時4本だったのは、2016年以降は毎時8本と徐々に利便性は向上しています。

東武東上線の混雑状況の現場調査

ここまでは公式の統計データから解析してきました。実際の調査結果は以下のリンクにあります。

東武東上線の混雑状況(平日朝ラッシュ現場調査、コロナ影響下、北池袋→池袋)

東上線の朝ラッシュ時の最混雑区間について実際に調査しています。普通と速達列車のどちらがより混むのか、速達列車どうしではどうか、そして車両ごとの混雑状況はどうなのか、という一般的な疑問に対する答えを提供している自負があります。

【逆ラッシュ】7時ごろの東上線下り急行の混雑【実際に乗車】
弊サイトの混雑調査の多くは「特定の駅で全列車の混雑を1両1両確認する」というものです。これは、その例とは異なり、朝ラッシュ時の下りの急行3本の一部車両の混雑状況を長い区間で観察するというものです。朝ラッシュ時の混雑はどうしても上り方向に視点が向きがちですが、下りもそれなりに混雑しています。その様子を記した貴重なレポートです。

【逆ラッシュ】18時台の東上線上り急行・快速の混雑【乗車】
朝ラッシュ下りはそれなりに混んでいましたが、夕方の上りはどうでしょうか。その様子もきちんと収録しています。これも貴重なレポートです。

夕方ラッシュ時の東上線の混雑状況(池袋-北池袋、現場調査)
弊サイトでメジャーな形態の特定の駅で全列車の混雑を1両1両確認する」タイプの混雑調査も行っています。急行の混雑はそれなりに見られますが、それでも他の路線に比べればだいぶゆとりがあることがわかります。

休日日中時間帯の東武東上線の混雑状況(池袋-北池袋、現場調査結果)

東上線の日中時間帯の混雑を調べています。実際に現場で混雑状況を確認すると意外なことがわかりました。

東京都の各路線の混雑状況のまとめ

東武東上線以外の路線の混雑状況はどうでしょうか。路線ごとに最混雑区間と混雑率をまとめました。また、各路線についての混雑基本データへのまとめへのリンクも整備しています。

東京都の電車の混雑データまとめ(最新版)

簡易検索システム

都内から都心の勤務地に勤務する場合の経路と最混雑区間を簡単に判定するシステムを作成しました。

混雑データ検索システム

※東武東上線沿線の人は「板橋区」とご選択いただくと、スムーズに検索できます。

都市鉄道に関する統計データは以下の書籍を参考にしています。本記事の内容を深く知りたい人はぜひ購入してみてください。(2022年時点で平成30年度版が最新です)

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする