東京から大阪の夜行バスに乗る(Limon Bus)

記事上部注釈
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東京と大阪。両都市は離れており、場合によっては夜にまたがる移動もあり得ます。その手段の1つが夜行バスです。そのような夜行バスの実態を探りました。

写真1. 甲南PAで休憩中の高速バス

復習:夜間の東京と大阪の移動手段

東京地区と大阪地区の移動の主力は新幹線や航空機でしょう。しかし、両者には夜間の移動が不可能という欠点があります。例えば、深夜から早朝の新幹線の移動について考えてみます。

表1. 東京から大阪の時刻(定期列車のみ記載)

東京新横浜新大阪
21:2421:4223:45
6:008:13
6:006:188:22

※2023年より臨時列車を使うと新横浜からだと8:06到着が可能。

表2. 大阪から東京の時刻(定期列車のみ記載)

新大阪新横浜東京
21:2423:2723:45
6:008:058:23

始発付近と終電付近を示しました。JR東海の努力が見られるとはいえ(かつては新横浜始発の新幹線はなく、神奈川地区からであっても大阪着は東京発と同じで、今より遅かった)、東京を21:30以降出発かつ大阪に8:00以前到着という手段はありません

例えば、距離の近い名古屋であれば東京を22:03に出発する新幹線があり、始発の新幹線を使うと7:34到着と自由度が出ます(22:00出発で名古屋に23:33到着後、ホテルで1泊という旅程は理論上可能)。

このような隙間に入り込むのが夜行という交通手段です。急行銀河が廃止されて以来、関東と関西の夜間の行き来は夜行バスに頼るのが実態です。

その夜行バスは興隆を極め、関東のあらゆる場所から関西のあらゆる場所まで運行されています。本記事ですべてのバスを列挙するのも難しいです。したがって、下記サイトで中立的に検索するのが良いと思います。

高速バス比較サイト【バスブックマーク】

私は軟弱体質なので、横3列という枠で選びました。そのなかで時間帯や経由地などを考慮し、Limonバス103便を選定しました。バスブックマークから予約し、下記のメールが届きました。

鉄道ラボ 様

このたびは 【バスブックマーク】をご利用いただき、誠にありがとうございます。
下記の内容でお座席の≪ ご予約 ≫を承りました。

(以下詳細な内容)

【バス予約受付確認書】メールより引用

実際にLimonバスに乗る

さて、実際にLimonバスに乗りましょう!

写真2. サンシャインシティに到着!

華の金曜日、サンシャインシティに到着です。ほかは華やぐ雰囲気があるのでしょうが、ここはちょっと地味というか…。

写真3. 最寄は有楽町線の東池袋駅

最寄は有楽町線の東池袋駅です(写真3)。

図1. 都電からのアクセス(向原からの経路、googleマップより引用)

都電からもアクセス可能です(図1)。その場合は東池袋四丁目電停か向原電停です。これは出発が大塚駅前以北か鬼子母神前以南かで使い分ければ良いと思います。

写真3. 行先の異なるLimonバスも運転される

高速バスは興隆を極めており、似た行き先のバスも複数運転されます(写真3)。そのため、間違えて乗らないように注意します。

写真4. 小さな待合スペースで待つ

小さな待合スペースがあり、そこで待ちます(写真4)。バス到着までのりばは表示されず、極力バスの前で待たせたくない意図が伝わります。

写真5. 3列独立の車内

3列独立の車内です(写真5)。

写真6. 3列独立の車内

このような車内で黄色の座席が目立ちます(写真6)。

写真7. ひざかけもある

ひざかけもあります(写真7)。

写真8. 座席全景

座席全景です(写真8)。1晩過ごすにはやや狭いと感じますが、新幹線と異なり途中での乗客の入れ替わりもなく、面積も限られる車内なので、夜行バスとしてはぜいたくな部類に入るのでしょう。

写真9. 着座時の視点から

着座時の視点です(写真9)。この日限りの秘密基地に収納された感があります。

写真10. 前席の背面

前席の背面です(写真10)。テーブルはなく、暗に食事を禁止されていることがわかります。

写真11. 座席の下部

座席の下部です(写真11)。青系の照明が夜を感じさせます。

写真12. 足のせもある

足のせもあります(写真12)。これは寝る際に重宝します。座席周りの写真をゆっくり撮影できるほど空いています。Limon Busの経営は果たして大丈夫なのでしょうか?ましてや10月中旬の金曜日です。

写真13. いつの間にか一般道を走る

高速道路に乗っていたと思ったら、いつの間にか一般道路を走っています(写真13)。

写真14. 都心部を走る

東京の都心部を走ります(写真14)。

写真15. 東京駅八重洲側に到着

東京駅の八重洲側に到着します(写真15)。

写真16. 東京駅で多くの人が乗ってきた

東京駅で多くの人が乗ってきました(写真16)。駅から離れている池袋サンシャインシティでなく、周囲にJR線や地下鉄が多く通っている東京駅のほうが便利な人が多いのでしょう。

もっともこのバスはディズニーランド始発なのに東京駅まで空いているというのも…(103便の出発時刻が22:10、京葉線で東京まで移動することを考えても東京24:05発のほうがTDR滞在時間を長くできるため?)。

写真17. 徐々に暗くなる

車内の照明が徐々に暗くなります(写真17)。トイレに立つ以外は着席しており、大きな荷物はトランクに収納されるため、暗くとも治安上の問題はないでしょう(貴重品は身に着けるべきですが)。

この先は若干寝て、そして目が覚め、…の繰り返しでした(自分の記憶では静岡県と愛知県の記憶はなく相応に寝ていたのは事実ですが)。バス会社、利用者双方が寝るために工夫しているとはいえ、座席だと寝にくいのは事実です。

写真18. 朝の甲南PA

朝の甲南PAで休憩があります(写真18)。私のほかにも乗客の数人が車外に出ており、休憩のありがたみを実感しました。

写真19. 朝のPAはトラックが多い

高速バスのほかにもトラックも多く、物流の重要性を実感します(写真19)。

写真20. 大阪駅に近づく

仮眠をまた取りながら、気づいたら大阪駅に近づいていました(写真20)。

写真21. 大阪駅に到着!

大阪駅に到着しました(写真21)。大阪駅といっても、駅の東側の御堂筋側ではなく、駅の西側の桜橋側です。ちょっと裏側というか…。こちら側は逆に「うめきた」エリアに近く、今後の発展が見込まれる有望なエリアとも表現できます。

夜行バスに乗ってみて

写真22. 夜行バスの車内は寝られるように工夫されているが…

今回、土曜の朝から時間を有効活用したいと思い、夜行バスを選択しました。池袋発車が23:30、東京駅発車が24:05と、当日の仕事が夜遅くまでたてこんでも問題ないというのがその理由です。もしも新幹線を選択したならば、東京駅を21:30に出発せざるを得ず、その点でリスクが生じます。平日夜のこの2時間の差は大きいです(実際はたいてい定時退勤、ここまで仕事が長引くことはまずないのですが)。

他方で、横になれずに疲れが蓄積したことも事実です。夜行バスがフラットにならないのは道路交通法と整合性を取れないと聞きます(フルフラットで事故に遭遇した場合のリスクも考慮する必要がある)。横になりながら移動できる列車も欲しいと思いました。

東京を23時に出発し、大阪に7時に到着するというスケジュールを考慮すると、豪華な寝台列車は不要です。横になれる座席で移動できればと妄想しました。

よく考えれば、東京に21:24に間に合えば大阪地区のホテルでしっかりと休養できます。そして私は仕事熱心ではありません。今後はこのような旅程にしようと思ったのでした。

補足

今回乗車したLimonバスはだいたい13,000円(出発日、予約時期などで異なる)、新幹線のぞみ号は15,120円(最繁忙期の指定席、長期連休以外に設定の自由席だと13,870円)と意外と価格差はありません。

よって、大きな差が出るのは宿泊施設です。8時間程度の睡眠の質のために宿泊施設の1泊分の費用をかけるかどうかが各自の価値観に合うかでしょう。

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