休日日中時間帯の東西線の混雑状況(大手町-日本橋、現場調査)




東京メトロでも一番利用の多いとされている東西線。沿線人口が多いこともあり、平日朝ラッシュ時の混雑は相当のものですが、日中時間帯はどうなのでしょうか。意外と知られていない実態を確認しました。

E231系800番台(大手町)

写真1. 東西線カラーだけども東西線の車両ではない(この電車はJRの車両による運転)

休日日中時間帯の東西線の混雑状況のまとめ

以下、本文を読むのが面倒な人のために概要をまとめます。

・混雑率は50%程度で座席が埋まり、若干の立ちが生じる程度の混雑である
・ただし、快速は混雑率がやや高い
・残りの各駅停車は混雑にムラがある(詳しくは後述します)
・空いているのは中間の車両(4号車~6号車付近)である

詳しい内容は、以下に書いています。

混雑調査の概要

今回の混雑調査の方法を紹介しましょう。この記事では、定点観測を行い、一定時間の全列車を対象にして各車両の混雑を目視で確認しています。これはプロも行っている調査方法です。

簡単に調査方法を紹介しましょう。一部の個人サイトでは混雑状況を書いているところもありますが、調査方法や混雑指標の言及がないのでう~んと考えてしまうところがあります。そのようなことを踏まえて、弊ブログではきちんと方法を示します(さすがー)。

弊ブログでは混雑ポイントという概念を導入しております。その概要を示します(表1)。

表1. 混雑ポイントの概要

乗車ポイントの概要

せっかくなので、120ポイント~160ポイントの様子をご覧いただきましょう(写真2-4)。いずれも個人情報を守ることを目的に、画質を落としています。

混雑ポイント120ポイント相当

写真2. 混雑ポイント120ポイントの様子(右上に私の指が写っていますね…)

混雑ポイント140ポイント相当

写真3. 混雑ポイント140ポイントの様子(右上に私の指が写っていますね…)

混雑ポイント160ポイント相当

写真4. 混雑ポイント160ポイントの様子(写真3と異なり、ドア部分が圧迫されていることがわかります)

今回は東京の地下鉄の中心、大手町で混雑を確認しました。

混雑状況の分析

混雑状況の生データから細かく分析することにします。

生データを見る

まずは、生データをさらしましょう(表2、表3)。日中時間帯の地下鉄東西線は15分に快速1本、各駅停車2本が運転されています。そのため、今回は15分の調査としました。

西船橋方面行きの混雑状況です(表2)。

表2. 休日日中時間帯の東西線の混雑状況(大手町→日本橋、生データ)

休日日中時間帯の東西線の混雑状況(大手町→日本橋、生データ)

中野方面行きの混雑状況です(表3)。

表3. 休日日中時間帯の東西線の混雑状況(日本橋→大手町、生データ)

休日日中時間帯の東西線の混雑状況(日本橋→大手町、生データ)

全体として、そこまで混んでいないけど空いているわけでもない、という混雑状況です。

データの解析

生データだけ示すだけでは不親切です。そこで、生データを解析してみましょう。東西線は15分の間に快速が1本、各駅停車が2本運転されています。各駅停車の1本は葛西で快速の通過待ちをし、もう1本は快速の待ち合わせはありません。快速と各駅停車で混雑は異なるでしょうし、快速の通過待ちをする各駅停車とそうでない各駅停車で混雑は異なるでしょう。

そこで、種別ごとに混雑状況を分析しました(表4)。

表4. 休日日中時間帯の東西線の混雑状況(日本橋-大手町、種別ごと集計)

休日日中時間帯の東西線の混雑状況(日本橋-大手町、種別ごと集計)

快速が最も混んでいます(表4)。快速に乗ると浦安や西船橋だけではなく、浦安から西船橋までの快速通過駅まで早く着くためです。西船橋方面に向かうのにたまたま来たのが快速であれば、浦安や西船橋だけではなく、妙典(浦安から西船橋の間の快速通過駅)などにも早く着けるので、快速に乗るのです。その証拠に、快速が来る直前の各駅停車西船橋行きは空いています。

では、中野方面行きは快速を待つ各駅停車のほうが混んでいる理由は何なのでしょうか。その答えの1つに快速通過駅の利用が多いということがあります。東陽町から浦安までの快速通過駅の利用客は無視できません(朝ラッシュ時に東西線の快速の運転がなくなったのは、快速が混むからではなく、快速直後の各駅停車が混むためです)。快速通過待ちをするということは、直前の各駅停車から間隔が開くということです。実際は東陽町で時刻調整が入り、そこまで運転間隔がいびつにはなりませんが、利用状況に差がつくのも納得できます。

この程度の差はあるものの、種別によって極端な混雑差があるわけではなく、全体として席に座れるかドア付近に立つ程度の混雑です。

では、車両ごとの混雑状況はどうでしょうか(表5)。

表5. 休日日中時間帯の東西線の混雑状況(大手町-日本橋、号車ごと集計)

休日日中時間帯の東西線の混雑状況(大手町-日本橋、号車ごと集計)

みごとに中間の車両が空いています。確かに東西線には端に出口がある駅が多い印象があります。多くの人が出口に近い車両を利用することを思い出すと納得できます。快速と各駅停車の差以上のものがあります。つまり、空いている移動空間を確保したいのであれば、種別よりも乗車位置に注意しようということです。

混雑状況からダイヤを考える

混雑状況からダイヤを考えてみましょう。直通先の関係から5分間隔のダイヤを崩すのは得策ではありません。現在の快速15分に1本、各駅停車が15分に2本という比率も適正です。気になるのは、快速を待避しない各駅停車(中野方面行き)も葛西で時刻調整している点です。これがなければ当該の各駅停車がスピードアップします。そうすれば、西船橋から大手町や中野まで先着する電車の間隔が現在の1分、14分の交互から3分、12分と若干利用しやすくなります。また、もう1本の各駅停車が東陽町で2分停車している点も気になります。このような時刻調整をなくすことも重要です。

今回は中野よりの混雑は確認していませんが、三鷹直通と中野どまりで混雑に差が生じることも予想できます。この原因は中野での乗りかえが必ずしも便利ではない点にあります。いいかえると、東西線の中野どまりと、中央線各駅停車が同じホームで乗りかえられないことにあります。そうであれば、東西線-中央線の直通運転を中止し、そのかわりに中央線各駅停車と必ず同じホームで乗りかえられるようにするのも手です。東急東横線と地下鉄日比谷線の中目黒のオペレーションです。

現在の東西線は日中に限れば、特に問題ないダイヤや混雑を実現させています。ただし、細かな点で改良したほうが良い点もあるのが事実です。このような細かな点を改良して、少しでも使いやすい路線にしてもらいたいものです。

東西線の混雑基本データへのリンク

ここまでは細かな調査で実態を解明しましたが、基本的なデータを基に全体的にまとめました。

地下鉄東西線(混雑基本データ)

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