夕方の混雑状況から上野東京ラインのダイヤを考える

夕方の混雑を調査しました。この結果をベースにしてどのようなダイヤが良いのかを探ることにします。なお、ここでは詳細なダイヤの検討はせずに、大枠を示すことにします。
夕方の東京に停車中のE231系宇都宮線

写真1. 東京に到着する上野東京ライン(arrowsで撮影)


宇都宮・高崎線のダイヤを考える

夕方ラッシュ時の混雑の理想論

私の思う夕方ラッシュ時の理想的な混雑は120ポイント(一部区間・車両では140ポイントまで許容)までというものです。定性的な理解では、座席間の吊革が半分程度埋まるというものが理想ということです。ただし、1駅程度であればこれを超えても構わないでしょう。宇都宮・高崎線に当てはめますと、上野-尾久は混雑するけど尾久で大量に降りるということです。
では、実際の混雑状況と理想の混雑状況のズレはどれほどなのでしょうか。

混雑状況のまとめ

私の調査結果、読者さまからのコメント(補足情報として活用させていただきます)から現実をとらえて、理想の混雑状況に近づけるための方策を考えてみましょう。

表1. 混雑状況のまとめ

上野東京ライン 夕方混雑まとめ(川崎~上野)

読者さまのコメントがあり、以下の情報が寄せられました。

その内容は
a)「宇都宮・高崎線では赤羽と大宮での乗り込みが多い」という趣旨のコメント
b)「宇都宮線の通勤快速は小山まで立ちが発生している」という趣旨のコメント
というものです。

「宇都宮・高崎線では赤羽と大宮での乗り込みが多い」という趣旨のコメント

このコメントを踏まえますと、上野からの乗客が途中駅で降りたところで、途中からの乗り込みが多いため混雑が続くことがわかります。この乗客が土呂や宮原(どちらも大宮の次の駅です)で大量に降りるとしても、上野から混雑が続くことは容易に想像できます。上野発車時点、赤羽発車時点、大宮発車時点のどこが一番混むのかはわかりません(ただし、最混雑区間は大宮発車時点とされています)が、上野発車時点の混雑が最低限土呂や宮原まで続くと理解できます。なお、上野から土呂まで30分程度かかります。

理想の乗車ポイントが120ポイント(吊革の半分が埋まる程度の混雑)ということを踏まえますと、どんなに混雑しても東京発車時点では130ポイント(乗車率90%)以内、可能であれば110ポイント以内(乗車率70%)というのが理想でしょう。東京発車時点で毎時4本設定される宇都宮・高崎線の混雑率は120%程度と計算されます。混雑率は本数に反比例しますから、混雑率を90%とするには毎時6本が必要ということです。

現在、宇都宮・高崎線ともに上野始発が毎時2本程度設定されています。東京断面で毎時6本にするだけですと、上野以北の輸送力は全く向上しません。そのため、上野東京ラインの列車の他に毎時1~2本程度は上野始発、あるいは受益者の多い東京始発を設定するのが良いでしょう。

「宇都宮線の通勤快速は小山まで立ちが発生している」という趣旨のコメント

このコメントを踏まえますと、通勤快速は毎時1本では不足気味ということでしょう。毎時1本だから乗客が集中するのです。それを解消するには速達列車を毎時2本運転して乗客を分散すれば良いでしょう。もちろん、15両編成での運転です。a)で毎時6本+東京始発を毎時1本の毎時7本運転すると述べました。この中の毎時2本を快速として運転するのです。

これらをまとめますと、宇都宮・高崎線は快速毎時2本、普通毎時4本というのが理想というものです。この他に、東京始発を各毎時1本確保すれば、着席サービスも実現できます。湘南新宿ラインの本数を増やせば、赤羽での乗り込みが減少することでしょう。赤羽での乗車の多くは、新宿・池袋から宇都宮・高崎線に向かう人が埼京線に赤羽まで乗車し、赤羽から宇都宮・高崎線に乗り換える人と想定できます。湘南新宿ラインの本数が増えれば、赤羽で埼京線から乗り換える人が減少するのです。

常磐線のダイヤを考える

次に、常磐線について考えてみましょう。東京-上野を見ると、毎時4本で混雑ポイント130ポイントです。上野での乗り込みを考慮すると、ここでの混雑ポイントを100ポイント程度にしたいところです。このことを考えると、東京-上野では毎時6本欲しいところです。また、ここまで増発すると、宇都宮・高崎線系統から上野始発の常磐線に乗りかえる層が直通列車にシフトすることも考えられます。このことも考慮すると、東京-上野は毎時8本必要といえましょう。

現在、上野断面では毎時11本運転されていますが、この全てが上野を通る必要はありません。常磐線が新宿に直通すれば、東京からの毎時8本と新宿からの毎時4本(毎時3本では少なすぎて認知されないと判断しました)という組み合わせが良いでしょう。常磐線の新宿直通の計画など全くない現在は残りの毎時3本が上野始発というのが現実的でしょう。

夕方ラッシュ時のダイヤについてのまとめ

宇都宮・高崎線、常磐線ともに一気にこの本数を設定することは絵空事です。2017年10月ダイヤ改正で着実に増発したように、可能なところから少しずつ増発して欲しいものです。


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『夕方の混雑状況から上野東京ラインのダイヤを考える』へのコメント

  1. 名前:利根川一郎 投稿日:2018/02/16(金) 10:11:29 ID:70cdf251f 返信

     私は東北本線(宇都宮線)ユーザーです。
    下りに乗ると、記事のとおりです。赤羽で増えて、浦和、新都心で少しずつ減ってきます。大宮は、降りる客も多いですがそれ以上に乗ります。ここが(土呂まで)最混雑区間です。
     通勤快速ですが。大宮からは、久喜・古河・小山が停車駅です。普通と同じく大宮での乗客が多いです。上野あるいは赤羽から乗車した客は大半が久喜で降りてしまいます。古河までの人もいますが。その先は大宮からの乗客です。つまり入れ替わりです。
    都内から小山までの乗客はほとんどいません。従って通勤快速を増やすことには反対の立場ですです。小山は新幹線があるので。

    • 名前:tc1151234 投稿日:2018/06/10(日) 23:21:04 ID:5366d6769 返信

      利根川一郎さま、コメントありがとうございます。弊ブログ移設作業に伴って、返信できていませんでした。

      さて本題ですが、通勤快速を増やす場合、蓮田に停車するのが良いと考えています。また、私の案では通勤快速は純増としています。そのため、これと引き換えに普通電車の減便はありません。したがいまして、普通停車駅についてもデメリットはありません。蓮田に停車させるのであれば、近距離客の一部は通勤快速に移行して普通電車の混雑はより緩和されるはずです。

      新幹線があるため通勤快速増発に反対されていると見受けましたが、将来的には新幹線は札幌まで伸びます。これによって、(若干かもしれませんが)新幹線は乗客が増えます。新幹線の近距離客の穏やかな在来線への誘導や自動車への対抗も含めて、在来線もスピードアップするほうが良いというのが私の考えです。