松浦鉄道の乗車記(有田→伊万里)

記事上部注釈
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長崎県と佐賀県を通り、長崎県内では海岸線を通る松浦鉄道。その佐賀県内区間に乗りました。

写真1. 有田に停車中の松浦鉄道

復習:有田と伊万里の移動

有田と伊万里の移動方法について述べます。

有田と伊万里の移動方法概要

  • 所要時間:25分
  • 運転間隔:日中は60分間隔、朝夕は30~60分間隔
  • 運賃:450円(ICカード利用可能)

図1. 有田と伊万里の位置関係(googleマップより引用)

有田と伊万里の位置関係を示しました(図1)。同じ佐賀県に位置し、20kmも離れていません。有田は博多と佐世保を結ぶ特急が停車しますので、この移動経路は伊万里と福岡の行き来にも重要な部分です。もっとも、博多と伊万里は直通の高速バスがあり、こちらのほうが乗りかえがなく、天神地区との行き来には所要時間も短いのも事実です。

博多から伊万里での有田での接続は良好(5分程度の乗りかえ時間)であり、反対方向の接続は可もなく不可もなく(20分程度の乗りかえ時間)、有田での接続に一定の配慮がなされている点が読み取れます。

非常に先進的な試みに見えたのは、ICカードが利用可能であり、ICカードを持っていれば車内で現金で精算する必要がないことです。キャッシュレス社会に移行しつつある社会の風を読んだ施策であり、停車時間削減に効果的でしょう。

実際に松浦鉄道に乗る

御託はこの程度にして、実際に乗ってみましょう!

写真2. 有田に停車中の普通伊万里行き

有田に停車中の普通伊万里行きです(写真2)。この日は有田で陶器市が開かれている関係か、上有田に特急が臨時停車し、やや遅れていました。その遅れに対応し、待っていてくれました。

写真3. 車内は混雑!

有田陶器市が開催されている関係か、車内は混雑していました(写真3)。ボックス席と1人がけ転換クロスシートの組み合わせという興味深い座席配列です。旅行者としては残念ですが、ロングシートに格納されました。

写真4. JRの特急が発車!

遅れているJRの特急が発車しました(写真4)。佐世保線特急との接続は松浦鉄道の有田側では生命線なのでしょうか。

写真5. 有田の光景

有田の光景です(写真5)。どちらかというと駅の裏側なのか、栄えているとはいいがたい風景です。

写真6. のどかな風景を走る

のどかな風景を走ります(写真6)。西日本らしい風景に感じます。

写真7. 古い住宅が多い

古い住宅が多いエリアを走ります(写真7)。

写真8. 蔵宿に停車!

蔵宿に停車します(写真8)。レトロな駅舎のまま建て替えられていないと解釈するか、レトロな駅舎を残してくれていると解釈するか、それは各自の価値観に委ねられましょう。

写真9. 昔ながらの住宅が広がる

比較的年季の経っている住宅の横を走ります(写真9)。都会か田舎といえば田舎に分類されるのでしょうが、人気がある程度ある場所です。

写真10. 住宅は意外と多い

住宅は意外に多く感じます(写真10)。この区間は1時間間隔ですが、それが維持されるのも納得できる車窓です。

写真11. 夫婦石に停車!

夫婦石に停車します(写真11)。駅は比較的多く設置されており、地域の需要を細かく集めている様子が伝わります。

写真12. 伊万里の市街地が近づいてきた

伊万里の市街地が近づいてきました(写真12)。

写真13. 川東に停車!

川東に停車します(写真13)。有田川の東に位置するからといえ、安直な駅名にも感じます。ただし、シンプルな駅名で、それが地域で定着しているのであれば、部外者がとやかくいうのは避けるべきかもしれません。

写真14. 伊万里の市街地を走る

伊万里の市街地を走ります(写真14)。2020年代の地方都市の郊外らしい風景です。

写真15. 松浦方面からの線路が近づく

松浦方面からの線路が近づきます(写真15)。松浦方面とは伊万里で運転系統が分断され、まるで別の路線という錯覚を起こします。

写真16. 伊万里に停車!

伊万里に停車します(写真16)。車両がおおくとまっており、運転上の拠点とも感じます。

写真17. 伊万里に到着!

伊万里に到着しました(写真17)。松浦方面は乗りかえです。伊万里から松浦方面はかつては30分間隔でしたが、今や1時間間隔です。それでも多くのローカル線が2~3時間間隔なことを考えると、(今回乗った有田-伊万里を含め)ローカル線としては運転本数は及第点といえるものです。

松浦鉄道(有田-伊万里)に乗ってみて

今回、松浦鉄道(有田-伊万里)に乗ってみて、予想外の乗車率の高さに驚きました。GW中で有田陶器市が開催されているというブーストがかかっているとはいえ、普段から交通機関として意識されていないと、このような上積みは望めません。

また、乗りつぎ時間によっては、福岡市と伊万里市の最速交通手段としても機能する点も無視できません。その機能があるからこそ、ある程度のJR特急の遅れにも対応し、発車を待つ姿勢にもつながるのでしょう。

ただし、伊万里から博多への乗りつぎ時間は良好ではありません。12時台の例を示します。

  • (参考)博多10:31→有田11:53/12:00→伊万里12:24
  • 伊万里12:30→有田12:54/13:12→博多14:35

伊万里発を15分繰り下げたら、接続は良好になりますが、蔵宿での行き違いが必須となり2運用必要です。また、JR側のダイヤ改正で発車時刻が繰り上がった場合の対応が難しいことや、松浦鉄道側の遅れ対応という事情もありましょう。それでも、伊万里発を2分程度繰り下げ、接続時間をわずかに短縮することは可能に見えます。今回のようにJR側の遅れを接続待ちすることを考慮すると、有田発も含めて3分程度繰り下げるのも得策でしょう。つまり、以下のように組み替えるということです。

  • 博多10:31→有田11:53/12:03→伊万里12:27
  • 伊万里12:35→有田12:59/13:12→博多14:35

また、伊万里での松浦方面の乗りつぎも考慮し、伊万里を越える需要への対応や、伊万里以西と博多との行き来により配慮することも肝要でしょう。

沿線はそれなりに人口もあるように見え、もう少しのポテンシャルもあるように見えます。かつてほどではありませんが、優等生の姿は今もとどめているように見えます。松浦鉄道単体だけでなく、沿線の総合交通ネットワークの姿を発揮いただきたいものです。

前後を読みたい!

果たして前後はどこに行ったのでしょうか?

(←前)武雄温泉での接続風景

松浦鉄道の乗車記(有田→伊万里):現在地

筑肥線非電化区間の乗車記(伊万里→唐津)(→次)

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