電車の混雑に関する用語集

記事上部注釈
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電車の混雑に関する用語をまとめました。50音順に並んでいるので、下の目次より希望の用語をご選択ください。

E233系2000番台(柏)

写真1. 直通運転する例(柏で撮影)

あ行

朝ラッシュ(あさらっしゅ)

通勤電車が最も混む時間帯。郊外の住宅から都心の職場に向かう人が集中し、1日で一番混む。多くの職場の始業時間が似通っていて(多くの組織では他の組織とやりとりをするので、ある程度はやむを得ない)、朝はまっすぐ職場に行く人が多いことから、どうしても特定の時間に集中してしまう。

オフピーク通勤(おふぴーくつうきん)

時差通勤ともいう。一般に朝の職場の始業時間は9:00ごろであり、その時間を目指す電車が混雑する。この混雑を避けるために、早めか遅めに職場に着くようにすること。これは利用者にとっては、混んだ電車に乗らなくて良い反面、鉄道会社にとっても特定の時間帯のために車両を多く用意する必要がなく、その意味でも好ましい(車両をもう1往復されれば良いので、車両の有効活用が可能)。

か行

逆ラッシュ(ぎゃくらっしゅ)

一般に、郊外に自宅があり、都心に職場がある人が多いが、その逆パターンも当然ある。一般に、朝ラッシュ時の下り、夕方ラッシュ時の上りが該当する。意外と長距離移動が多く、長距離運転の電車は意外と混雑する。

休日ダイヤ(きゅうじつだいや)

日曜と祝日は通勤客が少なく、行楽客が多いので、それに合わせたスケジュールで運転される。土曜日の扱いが微妙だが、多くの鉄道会社では土曜日も休日ダイヤで運転される。

クロスシート(くろすしーと)

進行方向に対して直角の向きの座席。一般論として、座っている人は快適だが、立っている人にとっては快適ではない。そのため、長距離移動用の車両に適した構造とされる。

減車(げんしゃ)

車両の数を減らすこと。最も顕著な例は、1980年代の地方都市圏である。乗客としては本数が多いほうが便利なので、6両編成を4両編成に減らしつつ、本数を増やした。この施策は「短編成化・高頻度政策」といわれる。近年では新京成電鉄が8両編成から6両編成に減らした。
対義語は増結。

減便(げんびん)

運転本数を減らすこと。運転本数を減らすと不便になることが多いので、利便性を保ちつつ減便することが肝要である。
対義語は増発。

混雑率(こんざつりつ)

混雑の激しさを示す指標。[%]で表すことがほとんど。定員140人の車両に210人が乗っている場合は、210/140×100=150%と求められる。ここで、混雑率を求めるための分母である定員は、ある程度人が立っていることが前提であることに注意。

さ行

最混雑区間(さいこんざつくかん)

ある路線で一番混む区間のこと。一般には、朝ラッシュ時のことを指すことが多い。そのため、乗客の多い区間と必ずしも一致しないことに注意。例えば、地下鉄南北線で朝ラッシュ時に最も混む区間は駒込→本駒込である。一方、終日にわたって乗客の多い区間は、東大前-後楽園である。これは、東大前-後楽園のほうが都心に近く、朝以外やラッシュの逆方向でも乗る人が多いためである。

最混雑時間帯(さいこんざつじかんたい)

一般に朝ラッシュ時の混雑の統計は最も混んでいる60分で集計される。路線によって、どの1時間を抽出するかは異なるが、これは都心への距離などで混む時間帯が微妙に異なるためである。ピーク時間と同じ意味。なお、弊サイトではこの60分の間で最も混んでいる10分なり30分なりを最ピーク時間帯と定義している。

最ピーク時間帯(さいぴーくじかんたい)

弊サイト独自の用語(かもしれない)。一般に朝ラッシュ時の混雑の統計は最も混んでいる60分で集計されるが、その60分間の混雑状況は一定ではなく、60分の間で比較的混んでいる時間と空いている時間がある。その「本当に混んでいる時間帯」を区別するための概念。弊サイトでは、最も混んでいる10分なり30分なりを抽出することがある。この10分なり30分を指す。

時差通勤(じさつうきん)

オフピーク通勤ともいう。一般に朝の職場の始業時間は9:00ごろであり、その時間を目指す電車が混雑する。この混雑を避けるために、早めか遅めに職場に着くようにすること。これは利用者にとっては、混んだ電車に乗らなくて良い反面、鉄道会社にとっても特定の時間帯のために車両を多く用意する必要がなく、その意味でも好ましい(車両をもう1往復されれば良いので、車両の有効活用が可能)。

集中率(しゅうちゅうりつ)

1日の輸送量のうち、朝ラッシュ時の輸送量の割合を示した指標。この指標が高ければ高いほどラッシュ時に混雑が集中することを示す。一般に郊外のニュータウンと都心を結ぶ路線が高く、都心の路線は低い。これは、郊外のニュータウンだと沿線は車社会なので、昼間に使う人が少ない一方、都心だと昼間でも多くの人が使うためである。

増結(ぞうけつ)

車両の数を増やすこと。一般に、車両の数を増やせば増やすほど電車の車内は空くが、駅ホームを延長や車両の増加などの莫大な設備投資が必要となる。増結の最も顕著な例がJR化後の常磐線快速であろう。最大10両編成から最大15両編成に増やした。これは、他線区からの中古車が発生したことや、多くの駅ホームの長さが15両対応だったのが幸いした。
対義語は減車。

増発(ぞうはつ)

本数を増やすこと。一般に、本数を増やせば増やすほど電車の車内は空くが、ノロノロ運転になる(急行が各駅停車を抜かせなくなる)。この対処として、複々線化などの線増や、速達列車の停車駅の工夫などがある。
対義語は減便。

た行

ダイヤ改正(だいやかいせい)

運行スケジュールの変更のこと。社会情勢や鉄道会社自身の変化に応じて行われる。JRでは毎年3月の土曜に行われることが多い。これは、土曜、日曜と新しいダイヤに慣れていって、3日目に最大の山場の平日の朝ラッシュ時を迎えるためと思われる。なお、JRと直通していない路線でもこの日に行われることが多いが、これはどこかでJRと線路がつながっていることが多いためである。例えば、東急東横線はJRと線路がつながっていないが、直通先の西武線は秩父鉄道と直通しており、その秩父鉄道はJRと直通している(貨物列車の設定があります)。ダイヤ改正前後では辻褄が合っているが、ダイヤ改正前と改正後が混在すると辻褄が合わなくなる。そのため、きちんと整合性をとるために、多くの路線がJRとダイヤ改正日を合わせるのである。

着席列車

1980年代から徐々に発生してきた概念。一般にラッシュ時では着席は保証されないが、これは、指定席ではないためである。これに対し、指定席券(着席整理券の場合もある)を発行して、座席を確保する。一般に、速度はそこまで一般列車とは変わらないことが多い。会社によって特急だったり、ライナーだったりする。夕方のサービスが多いが、これは朝ラッシュ時は本数が多く、この類の列車を挿入する余裕がないためである。したがって、朝の設定は最混雑時間帯を外すことが多い。

直通運転(ちょくつううんてん)

異なる路線どうしを乗りかえなしで結ぶこと。現代のように都心構造が複雑になっていると、多くの人のニーズに応えるには便利な運転体系である。JRや私鉄と地下鉄を1本のように結んでいることが多い(例.常磐線各駅停車と地下鉄千代田線)。ただし、遠方での人身事故等の影響が及んだり、都心での着席が困難になるなど、デメリットもある。
余談だが、ドイツの首都ベルリンではほとんどが都心での折り返しはなく、直通運転の形態をとっている(フランクフルトオーダーからブランデンブルクまでのRE1など)。

定員(ていいん)

1両なり1編成にどれだけ人を乗せられるかを示す指標。通勤電車の場合、座席数だけでなく、ある程度人が立っていることが前提で算出される。国土交通省の計算方法では、客室面積を0.35m2で割った値(ロングシート車の場合、クロスシートの場合は0.40m2で割った値)としているが、実際に混雑率を算出する段階では、各社の車両スペックの定員としている。

な行

は行

平日ダイヤ(へいじつだいや)

一般的なカレンダーで黒の日に実施されるダイヤ。多くの職場が稼働しているので、通勤客が多く、通勤客に合わせたスケジュールで運転される。

ピーク時間(ぴーくじかん)

一般に朝ラッシュ時の混雑の統計は最も混んでいる60分で集計される。路線によって、どの1時間を抽出するかは異なるが、これは都心への距離などで混む時間帯が微妙に異なるためである。最混雑時間帯と同じ意味。なお、弊サイトではこの60分の間で最も混んでいる10分なり30分なりを最ピーク時間帯と定義している。

ま行

や行

夕方ラッシュ時(ゆうがたらっしゅじ)

夕ラッシュ時とも。夕方に職場を出て自宅に帰る人で混雑する。ただし、朝ラッシュ時よりも混雑は分散する。これは職場から自宅に帰るまでにどこかに寄る人と寄らない人がいるなどの事情で、各自で電車に乗る時刻が異なるためである。

輸送量(ゆそうりょう)

実際に輸送した量を定義する指標。こと鉄道の混雑でいうと、単位は[人]であるが、巨視的な統計を取る際には[人キロ]という概念が導入される。1人キロは、1人が1km移動したことを示す。同じ10人キロであっても、1人が10km移動したのか、10人が1km移動したのかという内訳が異なるので、その数値の扱いには注意が必要である。
輸送力との違いに注意。

輸送力(ゆそうりょく)

どの程度の輸送のキャパシティがあるかどうかの指標。同じ10両編成であれば、超満員だろうと、乗客ゼロだとが、輸送のキャパシティは変わらない。輸送力を増やす一般的な方法は増発と増結である。複々線化などの線路増強は結局、増発するための手段であることが多い。
輸送量との違いに注意。

ら行

ラッシュ(時)(らっしゅじ)

電車の混雑は時間によって異なる。このうち、利用の集中した状態のことを指す概念。朝ラッシュ、夕方ラッシュ、帰省ラッシュなどがよく使われる。

ロングシート(ろんぐしーと)

進行方向に対して平行な向きの座席。一般論としては、客室に多くの人を収容し、座席への出入りが容易だが、長い間座るのには適さない。そのため、短距離移動用の車両に適した構造とされる。

わ行以降

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