上野東京ラインについて考える~東京駅改良と改良ダイヤの基本

前回の記事で上野駅を改良し、常磐線列車が東京に直通しやすくなることを述べました。
(文章よりも図面に時間がかかりました…。あんな程度ですけど)


上野駅改良後の問題点と東京直通の重要性

そこで問題になるのが、上野以南の列車大幅に増加することです。これで大丈夫なのでしょうか?
それに対する私の回答は、「東京駅を改良すれば部分的なら問題ない」というものです。
上野以南での宇都宮・高崎・常磐線の乗客の主たる目的地はやはり東京駅周辺でしょう。
※何度か東京で列車の様子を見ると、入れ替わりが目立っていたように思います。
ここで、上野~東京の配線を確認しましょう。前回に述べた改良工事の結果を反映させています (図1、左が東京駅)。
※妄想とか言わないのが、大人の約束ですね!

上野付近の配線図(全面改良後)

図1. 上野改良後の東京~上野間の配線

ここでpointなのは、東京・上野ともに2面4線(上野はそれ以上)あり、交互発着できるということです。
現状の技術では15両編成で何分間隔で運転できるか考えてみましょう。
この考察に当たって、田園都市線の渋谷をモデルに考えます。田園都市線の渋谷では朝ラッシュ時のピーク時に以下の運用を行っています。

0秒(基準時):田園都市線の先発列車到着
60秒後:田園都市線の先発列車出発
125秒後:田園都市線の次発列車到着
そう、発車~到着まで65秒なのです。ここで、田園都市線と上野東京ラインの相違点についてまとめます。

・田園都市線は10両編成、上野東京ラインは15両編成
・田園都市線の加速性能は3.3km/h/s、上野東京ラインの加速性能は2.3km/h/s(ですよね?)
これらから、東京駅基準では、95秒超であると推測できます。つまり、1分40秒間隔が可能です。

東京駅改良の必要性

上で1分40秒間隔が可能と述べましたが、重要な点を見逃していました。そう、新橋は交互発着できない配線です。東京で折り返しせねばなりません。しかし、そのようなスペースはありません。困りましたね…。ここで、東京の南側に引上線を設置してみましょう (図2)。これで東京-上野の列車本数を大幅に増加させることができます。上野の折り返し機能を東京の引上線が担うという認識ですね。

東京(変更案)~上野(変更後)

図2. 東京駅の配線変更案(赤字が新設)

これで、東京駅南側(図2では左側)で折り返しが可能となりました。幸いなことに、東京駅南側の東海道線と東海道新幹線の間に距離があるので、東海道線下り線を東側(図では下側)に移設できるでしょう。
朝ラッシュ時のダイヤを簡単に考えると、以下のようになるでしょう。
上野以北 : 2分30秒間隔
上野-東京 : 1分40秒間隔
東京以南 : 2分30秒間隔

※東京で3本に1本が折り返し、東京での停車時間は1分30秒程度を見込んでいます。

東京で始発の通勤快速を待つ人々

写真1. 東京駅で列車を待つ人々(上野東京ライン開業後の姿です、しかしこれは東京始発だったような)

補足. 田園都市線渋谷から上野東京ライン東京への変換

本来ならば、線路条件や車両性能などの多種多様な要因を考慮する必要があるでしょう。ただし、我々は近似解を把握すれば良いので(手抜きと呼んではいけません)、単純に考えましょう。

前の列車がホームを抜けるのにかかる時間を単純な等加速度運動に近似して考えます。物理学の教えるところによると、等加速度運動を行う場合、進む距離xは加速度aに比例し、加速する時間tの2乗に比例します。これを、時間tに変形すると、進む距離xの平方根、加速度aの逆数の2乗に比例することになります。

ここで、田園都市線の条件(編成長200m、加速度3.3km/h/s)から上野東京ラインの条件(編成長300m、加速度2.3km/h/s)に変換しましょう。編成長は1.5倍(300/200)に、加速度の逆数は1.435倍です。これを掛け合わせた後にその平方根を求めると、1.47倍となります。元々の値は65秒ですから、65×1.47=95.5秒となります。余談ですが、加速度2.5km/h/sだと、この値は91.5秒(1分35秒間隔が可能)、加速度2.7km/h/sだと、この値は88.1秒(1分30秒間隔が可能)。できたら、加速度を2.5km/h/sにして欲しいものですね。

珍しく頭を使ったので、疲れてしまいました。


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