別府から大阪への船旅(さんふらわあ、九州と本州の長距離フェリーの概要も掲載)

九州と本州を結ぶフェリーは多くあります。そのうちの1つのさんふらわあで別府から大分に移動しました。九州と本州を結ぶ長距離フェリーもまとめています。

写真1. 大阪に着いたさんふらわあ

復習:本州と九州を結ぶ長距離フェリー

本州と九州を結ぶ長距離フェリーには多くの種類があります。さんふらわあの乗船記の前に本州と九州を結ぶ長距離フェリーを紹介しましょう(表1)。

表1. 本州と九州を結ぶ長距離フェリー

九州関東関西
門司(北九州)東京大阪
門司(北九州)横須賀泉大津
門司(北九州)神戸
別府大阪
大分神戸
宮崎神戸
志布志(鹿児島県)大阪

本州と四国を結ぶ長距離フェリーを並べてみました。九州の発着地を左に、そして関東地区と関西地区の発着地ごとに表にしました。そして、それぞれの詳細は公式サイトに掲載されています(公式サイトへのリンクを貼っています)。

例えば、門司(北九州)と東京を結ぶ長距離フェリーがあり、その詳細は公式サイト(オーシャン東九フェリー)を確かめていただくという要領です。そして、空白のところは該当なしということを示します。

これを見ると、関東と九州を結ぶ長距離フェリーは2系統しかなく、多くは関西地区(大阪や神戸が多い)と東九州を結ぶ長距離フェリーであることがわかります。そして、どの系統にも共通ですが、長距離フェリーは夜行便です。また、自動車を載せて移動できる点も大きな特徴です(もちろん自動車なしで乗ることも可能です)。

さんふらわあの概要

本州と九州を結ぶ船の概要について理解したところで、さんふらわあの概要を紹介しましょう。

さんふらわあはフェリーの名称ではなく、会社名です。このさんふらわあでは3つの航路を運航しています。

  • 大阪-別府
  • 神戸-大分
  • 大阪-志布志

志布志は鹿児島県の(本土の)南東部にある都市です。他の都市は大分県に固まっています。志布志発着ならば、宮崎発着のほうが良さそうですが、何か理由はあるのでしょうか。

いずれも夜行便で、所要時間は12時間~14時間程度です。では、私が乗った大阪-別府便の詳細を見てみましょう。

図1. さんふらわあ(大阪-別府)の概要

公式サイトに掲載されている時刻表です。曜日によって出発時刻が異なることや徒歩利用(自動車を載せない利用形態のことをこのように呼びます)の場合でも60分前に乗船せねばならないなど、いくつか注意が必要です。

船内はいくつかの等級に分かれています。

写真2. ツーリストタイプ

もっとも安いのがツーリストタイプです(写真2)。この雑魚寝タイプの等級です。

写真3. スタンダードタイプ

最も一般的な部屋がスタンダードタイプでしょう(写真3)。個室として区切られている一方、窓はなく景色も楽しめません(大半が夜なので景色が見られなくとも問題ないという考えもありますが)。1人用と2人用があります。

写真4. デラックスタイプ

一番豪華な設備を誇るのがデラックスタイプです(写真4)。風景が見られて広い部屋です。

このほかに、ツーリストとスタンダードタイプの間にツーリストベッド(4、8人用)が、スタンダードタイプとデラックスタイプの間にファーストタイプ(4人用)が設定されています。

なお、予約はさんふらわあの公式サイトで日付、出発地、目的地を入力するだけです。

さんふらわあに乗る

さて、実際にさんふらわあに乗ってみましょう。

別府中心街から別府港までの移動

別府港は別府の中心街から離れています。

図2. 別府駅から別府港までの経路(googleマップより引用)

別府駅から別府港までは2.6kmほどあり、歩くのは現実的ではありません。別府駅前(別府駅東口)や別府北浜から路線バスに乗れば行けます。

別府駅前から向かう系統は以下の通りです。

  • 亀の井バス20系統(毎時1本)、亀の井バス26系統(毎時2本):第3埠頭入口で下車
  • 亀の井バス26系統(毎時1本、16時台は設定なし):港中央通りで下車
  • 大分交通APU50系統(毎時2~3本、APU51系統は通らない):第3埠頭入口で下車

また、別府北浜(別府駅前のトキハに隣接したバス停)からは別府駅を通らない、大分交通のバスも通ります。別府北浜から乗れるバス路線は以下の通りです。

  • 亀の井バス20系統(毎時1本)、亀の井バス26系統(毎時2本):トキハの駅前通り側から発車、第3埠頭入口で下車
  • 亀の井バス26系統(毎時1本、16時台は設定なし):トキハの駅前通り側から発車、港中央通りで下車
  • 大分交通APU50系統(毎時2~3本、APU51系統は通らない):トキハの駅前通り側から発車、第3埠頭入口で下車
  • 大分交通AS54、AS70、AS71系統(合わせて毎時1本):トキハの国道側から発車、第3埠頭入口で下車

基本的に第3埠頭入口に行けるバスは別府駅を通りますので、別府北浜から乗るときでも駅前通り側(図3)からのほうが乗車チャンスに恵まれています。ただし、毎時1回だけ乗車チャンスが増えますので、トキハの国道側(図4)を確認するのも手です。

図3. 別府北浜の駅前通り側の1番のりば(googleマップより引用)

図4. 別府北浜の国道側の2番のりば(googleマップより引用)

私はこのことを知らず、駅から歩いて別府港まで行きました。

写真5. 国道10号線の光景

国道10号線の光景です(写真5)。この国道を北側に向かって進むと別府港に着けます。体力を使う一方で頭は使わない方法です。いわば足で稼ぐ方法です。今思うと、国道10号線を反対に歩いていたら終わりでした…。年末に2.5kmも歩くほうもどうかと思います。

写真6. ロードサイド的な風景が続く

別府は温泉街というイメージがありますが、大分市に近く、それなりに人口も多い場所です。そのためか、道路の両側にチェーン店が並びます(写真6)。

写真7. 山が見える

そんな風景ですが、横を見ると山が見えます(写真7)。一見、東京近郊の国道沿いを歩いているようですが、ここが東京近郊と異なる地であることを感じさせます。もっとも、東京近郊で見かけないチェーン店が多いのですが。

写真8. 西海岸という店名がある

西海岸という店名があります(写真8)。でも、ここは九州の東海岸だぜ?

写真9. 別府港が近づいてきた

別府港が近づいてきました(写真9)。船があるのでわかりやすいですね!

写真10. 船のりばに到着!

船のりばに到着しました(写真10)。ここのカウンターで乗船手続きを行い、乗船時刻まで待ちます。

さんふらわあに入る

張り切って、出港1時間以上前に港に着いていました。

写真11. ロビーを通る

ロビーを通ります(写真11)。

写真12. さんふらわあのお出まし!

太陽をイメージした塗装なのでしょうか。暗闇に浮かぶ大型客船が印象的です(写真12)。

写真13. 船内に入った!

船内は2Fが駐車場(自動車持ち込みのスペース)、3Fが共用スペース中心、4Fが各部屋中心という配置です。その3Fに入った直後の様子です。ロビーがあり、交通手段というよりちょっとしたホテルという印象です。

スタンダードタイプの内装

私が入ったスタンダードタイプの内装を紹介しましょう。

写真14. ベッドがある

夜行便ですから、ベッドが主要な設備です(写真14)。どんなに安いランクであっても、体を横に向けて寝ることができます。これは航空便(国内線であれば不要ですが)やバスにはない船舶のアドバンテージです。

写真15. ハンガーがある

ベッドわきにハンガーがあります(写真15)。ここに上着を掛けることができます。ここには扉がありませんので、見た目はすっきりしない一方、見えない場所に上着を忘れるリスクは減らせます。

写真16. 出入口付近を振り返る

出入口付近を振り返ります(写真16)。存在感の強い扉です。

写真17. 入口に洗面所がある

入口に洗面所があります(写真17)。歯磨きや洗顔などは自室でできます。

写真18. テレビとテーブルがある

テレビとテーブルもあります(写真18)。瀬戸内海とはいえ、電波が入らない場所も多いので、テレビを見られる時間は限られていますが、船の楽しみは海の眺めです!まあ、この部屋には窓はありませんがね!

トイレとシャワーはついていません。それぞれ共用設備を使います

客室を楽しむ

このような大型客船は共用設備が充実しています。バイキングレストラン、売店、大浴場、ゲームセンターでしょうか。

写真19. 4Fから3Fを眺める

4Fから3Fを眺めます(写真19)。交通機関の中にこのような吹き抜けがあるのが驚きです。

写真20. ロビーを眺める

ロビーを眺めます(写真20)。乗船直後に見たので空いていますが、夕食をとった後に通ったら、多くの席が埋まっていました。

写真21. 大浴場の混雑状況

大浴場の混雑状況です(写真21)。時間帯によって混雑状況が異なるので、空いている時間帯に行きたいものです。

夕食を楽しむ

私は別府で夕食を食べてきませんでした。12時間程度も食事なしでどうするの?そんな疑問が浮かぶかもしれませんが、何のことはありません。船にレストランが付いているのです。

私は出航前に夕食に入りました。20分前に大きな音量で鐘が鳴ったことに驚きました。

写真22. バイキングレストランの価格

バイキングレストランの価格です(写真22)。通常2000円のところを1500円で提供しています。行くしかないでしょう!食券を入口の券売機で購入します。

バイキングレストランや売店でお金を支払う場面がありますが、クレジットカードは使えません!近年ではクレジットカードを照合していますが、それには外部との通信が必要です。しかし、海上では通信ができないことがあります。そのため、通信できないリスクを考慮して現金のみの取り扱いとしたのでしょう。

このようなことがあるので、長距離フェリーには現金は必須です。

余談ですが、地上の港で乗船料金を支払いますが、このときにはクレジットカードを使えます。

写真23. バイキングレストランの様子

バイキングレストランの様子です(写真23)。

写真24. バイキングレストランの様子

別の角度からも撮影してみました(写真24)。

では、どのようなラインナップなのでしょうか。それらを見てみましょう(写真25~写真29)。

写真25. バイキングのメニュー

魚が提供されています(写真25)。これは何の魚だったかな?

写真26. バイキングのメニュー

おかずが並びます(写真26)。

写真27. バイキングのメニュー

麺類もあります(写真27)。これはそれなりにおいしかった記憶があります。

写真28. バイキングのメニュー

おでんも提供されます(写真28)。私はおでんはそう好きではありませんが…。

写真29. バイキングのメニュー

ご飯とみそ汁は最後にありました(写真29)。ここにカレーもありました。ちょっと酸味のある大人味のカレーでした。

大浴場を楽しむ

この日に温泉に入ったとはいえ、1日の締めに入浴は必須です。ということで、大浴場に行きました。

写真30. 大浴場の入口

大浴場の入口です(写真30)。中は何ということもない普通の浴場でしたが、印象に残ることがいくつかありました。

  • ボディソープなどは一般的なものであり、特に用意する必要はないこと
  • 浴槽は2つに分かれており、揺れると1つの浴槽からもう1つの浴槽にはねること

ホテルや温泉施設の温泉とは異なり、交通機関の大浴場ですから、よく揺れます。2分割されている浴槽の1つから、もう1つの浴槽に波のようにお湯がザブンザブン揺れている様子は面白いものでした。大みそかにこのような場所で見知らぬ人と揺れを楽しむ、また良いものです。

見知らぬ人もこの揺れを楽しんでいたように思います。

朝の瀬戸内海の航行

そんなことを考えながらよく眠り、目が覚めると2022年に変わっていました。もちろん、周囲は特に変わるわけではありません。考えてみれば、船内でこのようなTweetをしていましたね。

写真31. 夜明け前の瀬戸内海を通る

夜明け前の瀬戸内海です(写真31)。船に乗ってからずっとこのような暗闇の中を航行していました。

写真32. 空が明るくなってきた

空が明るくなってきました(写真32)。夜明けはまだでしょうか。初日の出を見るために5Fのデッキに人が集まっています。私も行ってみました。

写真33. 海が見える

神戸付近を通っていたように記憶しています。そのため、陸地も見えます(写真33)。

写真34. 大阪湾の対岸をのぞむ

大阪湾の対岸も見えます(写真34)。太陽の方角は曇っています。

写真35. 空は明るい

空は明るいです(写真35)。

写真36. もう太陽は昇ったか?

もう太陽は昇っていそうですね(写真36)!

こうして大阪港に着きました。7:35のことでした。最初に自動車持ち込みの人たちが下船し、徒歩客は少し待たされます。そのため、7:35に下船できるスケジュールを組むと旅程が破たんします。

写真37. 大阪港に到着!

大阪港に着いたさんふらわあです(写真37)。

写真38. 大阪港に到着!

大阪港に着いたさんふらわあ「こばると」です。このほかにさんふらわあ「あいぼり」で運航されることもあります。

図5. さんふらわあのりばへの経路(googleマップより引用)

ここの最寄駅はトレードセンター前です(図5)。フェリーターミナル、南港東、南港西ではありません。トレードセンター前から大阪市中心部へはニュートラム→地下鉄中央線というのが常道でしょう。

夜行の長距離フェリーに乗ってみて

今回、人生で初めて長距離フェリーに乗ってみました。航空機、鉄道、自動車といった交通手段と異なり、空間に制約が少なく、広い空間で快適に移動できます。

確かに別府から大阪まで鉄道で乗ると4時間程度で行くことができます。これに対し、船では12時間かかります。とはいえ、寝ている間に移動でき、結果として移動時間を有効に使うことができます。18時チェックイン、翌朝8時チェックアウトの宿泊施設に泊まりながら移動できるという感覚です。

個人的な懸念事項としては、高波による揺れとその船酔いです。しかし、今回は瀬戸内海を航行したためか、船の設備が良かったためか、揺れたものの船酔いで苦しんだこともありませんでした。

船には船の良さがあります。結果として移動時間を節約できて快適なことから、今後も長距離フェリーを旅行の手段に活用するとともに、鉄道にもこのような空間が得られればとも思いました。

前後を読みたい!

さて、前後でどこに行ったのでしょうか。

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※それぞれ別ウィンドウで開きます

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