特急きりしま号の乗車記(鹿児島中央→霧島神宮、車内と車窓を収録!)

記事上部注釈
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九州南部のローカル特急のイメージがある特急きりしま。とはいえ、2011年以降は新幹線に連絡するという新たな役割が付与されました。そんな特急きりしまに乗ってみました。普通車車内と車窓を収録しています。

787系きりしま

写真1. 鹿児島中央に停車中のきりしま号

復習:特急きりしまの概要

まず、特急きりしまの概要を復習しましょう!

特急きりしまの概要
  • 運転区間:鹿児島中央-宮崎
  • 運転本数:9往復(ほかに鹿児島中央-国分の区間便が1往復)
  • 所要時間:2時間10分前後
  • 基本停車駅:鹿児島中央、鹿児島、加治木、隼人、国分、霧島神宮、西都城、都城、清武、南宮崎、宮崎
  • 使用車両:787系4両編成(半室グリーン)

特急きりしまは鹿児島中央と宮崎を結ぶ特急です。1日9往復が運転され、地方にしては比較的本数の多いほうです。需要の多い時間帯は1時間間隔、需要の少ない時間帯は2時間間隔で運転されます。日本の鉄道網では末端部に位置し、鹿児島・宮崎の県境付近では森林地帯を走るのですが、鹿児島そのものは人口60万都市、宮崎は人口40万都市でありますから、それなりの需要があるのです。

鹿児島中央-宮崎の所要時間は2時間10分前後ですが、列車により異なります。2時間~2時間20分の程度の幅があると考えるとおおむね正確な理解です。

車両は787系4両編成です。787系はかつては九州を代表する「つばめ」に使われた車両ですが、きりしまに使われる車両は博多-熊本の短編成・高頻度化のために投入された4両編成が中心です。そのため、豪華なグリーン個室などは連結されていません(たまにそれが組み込まれた6両編成が代走することもあるようですが)。とはいえ、787系ならではのシックな内装は健在です。

なお、南宮崎-宮崎は特急券なしで普通車に座れます。

特急きりしまの内装

では、その787系の内装はどのようなものなのでしょうか。

普通車の内装

私は4号車(宮崎より先頭)に乗りましたので、その視点で紹介しましょう。

写真2. シックな内装

シックな内装です(写真2)。全体的に彩度の低い濃い色を使い、照明も抑え気味です。4号車の中央部には荷物置き場がありますが、中央部に荷物置き場がない車両もあります。どこかでこのようなレイアウトの車両に乗ったと思いましたが、ケルンからベルリンで乗ったICEでしたね。

写真3. 壁にはアクセントカラーが入る

壁にはアクセントカラーの緑色が入ります。この壁は運転席後ろのものです。この画像からわかる通り、787系は前面展望は望めません。「国内最高峰の特急車」とされる車両でありますが、前面展望がないのは惜しかったですね!

写真4. 座席の様子

座席の様子です(写真4)。星空をイメージしたモケットでしょうか。

写真5. 座席の様子

座席を横から撮影してみました(写真5)。床も独特の意匠ですね。

写真6. 座席下を眺める

座席の下を眺めます(写真6)。足のせがあり、カーペット敷きの床が見えます。普通車でカーペット敷きの車両はあまりないはずです。

写真7. 座席背面を眺める

座席背面を眺めます(写真7)。テーブルも独特の意匠ですね。

写真8. テーブルを展開

テーブルを展開します(写真8)。ドリンクにも考慮した形態のいわば「普通のテーブル」です。機能面は決して奇をてらっているわけではないのです。

デッキ部分の内装

デッキ部分の内装を紹介しましょう。

写真9. 4号車のデッキ部分の様子

その4号車のデッキ部分の様子です(写真9)。客席部分とは変わり、銀色が前面に出ている彩色です。赤のアクセントカラーがイカしていますね!

写真10. 3号車のデッキも眺めた様子

3号車のデッキも眺めました(写真10)。客席のシックな内装と、デッキ部分のインパクト重視の内装でやはり違いを感じますね。

写真11. 787という数字が書かれている

デッキから見た客室の仕切扉です。787とはこの車両の形式です。首都圏では車両形式が一般向けに案内されることが少ないので(小田急ロマンスカーも形式番号での案内はない)、新鮮ですね。

写真12. トイレの様子

トイレを使ってみました。この空間もメタリックな雰囲気が出ていますね(写真12)。

写真13. 洗面コーナーの様子

洗面コーナーの様子です(写真13)。このうえは鏡があります。

写真14. 着替え用の台がある

着替え用の台があります(写真14)。てっきりグリーン車だけの設備だと思っていましたが、普通車にもあるのですね。

写真15. 着替え用の台を出してみる

その台を出してみました(写真15)。

鹿児島中央から霧島神宮までの車窓

さて、車窓を楽しんでみましょう。鹿児島から加治木までは進行方向右側に錦江湾の車窓が展開する場所があります。そのため、こちら側を選択しました。

写真16. 鹿児島中央を発車!

鹿児島中央を発車しました(写真16)。特急きりしまは日豊本線の特急と思われているでしょうが、鹿児島中央から鹿児島までは鹿児島本線を走ります。

写真17. 鹿児島市内を快走!

鹿児島市内を快走します(写真17)。日豊本線の大分以南は単線ですが、ここは鹿児島本線なのか複線です。

写真18. 踏切を通る

踏切を通ります(写真18)。この近くには歴史的な散策道もありますが、古き良き街道ではなく、現代的な国道です。

写真19. 鹿児島に到着!

鹿児島に到着です。ここから単線に変わります。

写真20. 普通鹿児島中央行きがやってきた

普通鹿児島中央行きがやってきました(写真20)。この付近の普通電車の主力は817系ですが、輸送力列車には415系が使われます。

写真21. 鹿児島を発車!

鹿児島を発車します(写真21)。車窓に目に入るのは、JR貨物の駅です。

写真22. 錦江湾を眺める

鹿児島を出てしばらくすると、錦江湾沿いを走ります(写真22)。

写真23. 桜島を眺める

桜島を眺めます(写真23)。「桜島」といいますが、現実には島ではありません。1914年の噴火で大隅半島とつながりました。とはいえ、陸続きになっているのは「あちら側」ですので、ここから眺めるぶんには島に見えます。

写真24. 錦江湾を眺める

錦江湾の風景は続きます(写真24)。

写真25. 錦江湾を眺める

錦江湾を眺めます(写真25)。そろそろこの風景はおしまいです。

写真26. 重富付近を走行中

重富付近を走行中です(写真26)。

写真27. 重富に運転停車

重富に運転停車しました。この理由は簡単です。反対方向の特急きりしまとすれ違うためです(写真27)。

写真28. 川を渡る

川を渡ります(写真28)。思川でしょうか。

写真29. 駅を通過

住宅街の駅を通過します。鹿児島からすぐは家はありませんが、少し離れたこの辺りは家が多いです。

写真30. 川を渡る

再び川を渡ります(写真30)。このあたりは海岸から遠くない場所を走っています。

写真31. 加治木に停車

加治木に停車します(写真31)。ここから隼人、国分、霧島神宮と4駅連続停車です。

写真32. のどかな風景が広がる

のどかな風景が広がります(写真32)。

写真33. 隼人が近づく

隼人に近づいてきました(写真33)。ここは肥薩線との分岐点です。

写真34. 隼人に停車!

隼人に停車します(写真34)。こちらの特急は空いていますが、あちらの普通電車は混んでいます。

写真35. 川を渡る

川を渡ります(写真35)。

写真36. 国分の市街地が展開

国分の市街地が展開します(写真36)。ここは霧島市の中心です。

写真37. まもなく国分

まもなく国分です。ここまでは毎時1本程度の普通電車が確保されています。

写真38. 国分を発車!

国分を発車しました(写真38)。

写真39. 平地を抜ける

平地を抜け、徐々に高度を上げていきます(写真39)。

写真40. 国分の市街地を一望

国分の市街地を一望します(写真40)。

写真41. 信号所がある

国分と霧島神宮は1駅ですが、その距離は12.7kmもあります。身近な例でいうと、横浜-戸塚の12.1kmよりも長いのです。その長距離で行き違いができないのは輸送上不都合なのでしょう。信号所がありました(写真41)。

写真42. 森林を走る

森林地帯を走ります(写真42)。

写真43. 霧島神宮に到着

霧島神宮に到着しました(写真43)。

特急きりしまに乗ってみて

特急きりしまはローカル特急のイメージがありますが、実際にはそこそこ利用があり(昼の鹿児島中央行きはほぼ満席)、ある程度の利用がある実態がつかめました。また、座席コンセントがないとはいえ、787系はサービス水準が高い車両で、ワンマン運転・短編成・高頻度化運転がなされ、コストミニマムで一定水準のサービスを実現しようという意欲も見られました。

4両編成は長すぎるようにも見えますが、突発的な需要増加や改造費の低減(もともと4両だったのでしょう)を考えれば、納得できる部分があります。

ワンマン運転の最大の問題は特急券を買わない人が多くなることです。これに対し、ランダムな車内改札で一定の緊張感を出しています。そのため、ワンマン運転であることそのものは問題ないように感じました。

ただし、人口60万都市と40万都市を結び、沿線に一大観光スポットの霧島神宮(このあと訪問したら大変にぎわっていました)があるのに1日9往復というのは少なすぎると解釈することもできます。また、欧州であれば、鹿児島中央-国分は普通電車を30分間隔で走らせることでしょう。

このように、もう少しのサービスアップも望みたいと感じたものです。

前後を読みたい!

さて、前後でどこに行ったのでしょうか。

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※それぞれ別ウィンドウで開きます

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