台湾の在来線の特急列車相当の自強号。日本でいう特急に相当する種別です。流動の多い西部幹線は並行して高速鉄道(高鐵)が完成していますが、依然として在来線特急も設定されています。その西部幹線の台北から高雄まで自強号に乗りました。

写真1. EMU3000がさん然と台北駅に入線!
復習:西部幹線と自強号
最初に西部幹線と自強号について簡単に紹介します。

図1. 台湾の鉄道路線図(台湾鉄道時刻表より引用)
台湾の平野部は台湾島の西側にあり、人口も西側に集中しています。その西側には西部幹線があり、自強号(日本での特急に相当)も運転されています。
自強号も新しい車両から古豪までいくつかの車両が運転されています。

写真2. 自強号で最も新しい車両
自強号で最も新しい車両です(写真2)。無座に対応するためか、車体傾斜装置は省略されています。

写真3. 自強(普悠瑪)号
このほかに車体傾斜装置付きの普悠瑪号(写真3)や振り子車両の太魯閣号も運転されています。これらはカーブでの通過速度向上に寄与し、スピードアップに貢献しています。

写真4. 客車列車による運転
昔ながらの客車列車による自強号もあります(写真4)。
ともかく、自強号とひとことでまとめても使用車両はバラエティーに富むということです。
台湾の鉄道旅行の基礎的な情報をまとめています。
参考.自強号の予約方法
参考に自強号の予約方法を簡単に紹介します。
1) 台鉄公式サイト(https://tip.railway.gov.tw/tra-tip-web/tip)にアクセス

図2. 台鉄公式サイトのトップページ
最初に台鉄公式サイトにアクセスします(図2)。日本語版もありますので、手軽です。
2) 一般乗車券の予約から選択

図3. 列車検索のトップ画面
上のグローバルナビゲーションから「希望に合う列車を照会する」をクリックします(図3)。
3) 駅名を入力

図4. 駅名入力画面
駅名を入力します(図4)。駅番号が求められると思い、ややあわてましたが、駅名を入力すると自動的に変換してくれるので特に問題ありません。
4) 列車検索結果表示

図5. 検索結果一覧の表示
条件に合致する列車が一覧形式で表示されます(図5)。車両はいくつか使われていますが、いずれも料金は同じです。時たま高くて遅い列車が表示されますが、東部幹線経由(迂回する経路)の列車です。東部幹線に乗りたいという動機がない限り、選択する必要はありません。
ここでは8:00発を選択し、右側の乗車券を予約をクリックします。
5) 乗車券の予約画面

図6. 乗車券の予約画面
乗車券の予約画面です(図6)。もしも商務車を希望するなら、ビジネス車両をクリックします。弁当を購入することも可能です(商務車はセットで付いています、画面上ではおいしそうに見えました)。
6) 乗車券確保画面

図7. 乗車券確保画面
乗車券確保画面です(図7)。このあと、支払ページに遷移し、インターネット通販の流れの通りクレジットカード番号などを入力します。
なお、シートマップから座席を選べる機能はありません。台湾の場合、座席割と窓割が合致した前方方向向きの座席なので、「外れ席」がありません。そのため、シートマップから座席を選択する必要が小さいという事情はあります。
7) 台鉄の公式サイトからPDFファイルをダウンロード
支払いが完了すると、公式サイトからPDFファイルをダウンロードできます。PDFファイルはメールで届きませんので、その点を注意する必要があります。
発券方法は以下の通りに書いています。
チケットをお受け取りになるには、「ID カードまたはパスポート」と「予約コード」をステーションウィンドウにご持参ください。
また、予約の詳細で次のバーコードを検索し、チケットのピッキングプロセスをスピードアップするために、このバーコードを提示することができます。台鉄から送信のPDFファイルの案内より引用
ここで注意するべきことは、発券が必要なことです。ヨーロッパ地区だとPDFファイルそのままに列車に乗ることができますが、台湾ではそうはいきません。1人ずつ改札口を通る仕様のためでしょうか(PDFファイルは1組に1つのため)。このあたりは改善点と思いました。
窓口はそこまで混んでいないので、時間的ロスは小さいのですが…。
台北から高雄まで自強号に実際に乗る
御託はこの程度にして、実際に乗ってみましょう!
Stage1. 乗車まで

写真5. 台北駅の窓口
台北駅の窓口です(写真5)。ここで身分証明書のパスポートと、予約したPDFファイルを見せました。乗車券を渡されます。この乗車券で改札に入ります。2枚渡されましたが、1枚は車内での食事用です(弁当が配られた際に回収されました)。

写真6. 南下方向のホームに向かう
台北駅は2面4線で、南方向(西部幹線方面)と東方向(東部幹線方面)でホームが分かれており、向かう方向でホームが固定されているのは分かりやすいです(写真6)。

写真7. 最新型が入線!
最新型が入線します(写真7)。

写真8. 自強号がやってきた
各座席に対し、窓が1つ用意されています(写真8)。台湾の鉄道車両は窓の下辺が高いように見え、この車両(EMU3000系)も例外ではありません。

写真9. 行先表示に日本語はない
行先表示に日本語表記はありません(写真9)。
Stage2. 車内の紹介
EMU3000系の車内を紹介します。

写真10. 普通車の車内
普通車の車内です(写真10)。全般的に彩度は抑えられており、モダンな印象です。

写真11. 普通車の車内
反対方向から車内を眺めました(写真11)。落ち着いている雰囲気です。

写真12. トイレの様子
トイレの様子です(写真12)。ここも機能的で落ち着いています。

写真13. 商務車の様子
商務車の様子です(写真13)。横3列配列です。普通車の配色がグレー系に対し、商務車は黒系を使っています。壁面の白色と合わせ、よりモダンな印象です。また、天井の照明は普通車と同様に間接照明ですが、わずかに電球色寄り(色温度が低い)で、高級さを感じます。

写真14. 商務車の座席
商務車の座席です(写真14)。シートピッチは意外と狭く、私の実測では1100mm未満でした。

写真15. 商務車の座席
商務車の座席を少しだけ角度を変えて撮影しました(写真15)。

写真16. 商務車の座席
商務車の座席です(写真16)。1人がけがあるとグレードが高く見えます。商務車では弁当と飲みものが支給され、実際の価格面の差異は小さく感じました。
Stage3. 台北から高雄までの車窓
せっかくの列車です。車窓を堪能しましょう!

写真17. すぐに板橋に停車!
すぐに板橋に停車します(写真17)。板橋で乗る人も多く、ある程度停車する意味を実感します。

写真18. 地上に上がる
地上に上がりました(写真18)。日本に似ているようで、何かが違う風景が展開します。

写真19. 緑も多い
緑も多いです(写真19)。12月下旬というのに青々としています。台湾は温暖で、日本で冬に相当する時期であることを忘れます。

写真20. 桃園に停車!
次は桃園に停車します(写真20)。既存市街地に近いためか利用者も多いです。高鐵開業後も自強号が運転されている理由の1つといえそうです。

写真21. 工事中
工事中です(写真21)。連続立体化工事なのか、線路増設なのか?

写真22. 駅を通過!
駅を通過します(写真22)。

写真23. 富岡を通過
このあたりは速度が遅く、遅れの原因になっていました。富岡通過後あたりから速度を上げました(写真23)。何があったのだろう?反対方向(北行)は順調に運転しているように見えたし…。

写真24. 周囲がややのどかになってきた
周囲がややのどかになってきました(写真24)。

写真25. 丘陵部に差しかかる
丘陵部に差しかかります(写真24)。

写真26. 川を渡る
川を渡ります(写真26)。断続的に都市風景が展開し、台湾の西海岸は都市群がひしめいていることがわかります。

写真27. 左側から複線電化の線路が近づく
左側から複線電化の線路が近づきます(写真27)。内湾線方面なので単線非電化と思い込んでいましたが、高鐵へのアクセス路線として改良されました。

写真28. 北新竹を通過!
北新竹を通過します(写真28)。

写真28. 線路が多い
北新竹付近は線路も多いです(写真28)。

写真29. 自強号の車両が停車中
自強号の車両が停車中です(写真29)。

写真30. 新竹を通過!
新竹を通過します(写真30)。多くの自強号が停車しますが、わが列車は通過します。

写真31. 機関車の姿も見える
機関車の姿も見えます(写真31)。日本の機関車とスタイリングが異なり、この点も外国にいることを実感します。

写真32. 川を渡る
川を渡ります(写真32)。このあたりの風景は日本に似ているように見え、東アジアの温暖な場所にいることを感じます。
動画1. 高速走行中の様子
高速走行中の様子です(動画1)。このあたりは120km/h以上の速度が出ていたと記憶しています。

写真33. 川を渡る
川を続々と渡ります(写真33)。

写真34. 台中に停車!
台中に停車します(写真34)。

写真35. 列車を待つ人も多い
列車を待つ人も多いです。ここ台中は台湾でも有数の大都市です。

写真36. 弁当が配られる
弁当が配られます(写真36)。食堂車はありませんが、弁当が支給されるのはサービスレベルが高いです。味付けには八角(香辛料の一種)が使われ、私の好みにそぐわないですが、これは台鉄の問題ではありません。台湾料理としては普遍的なものを
台湾で八角を避けるのは難易度が高いです。この旅行は「東アジアテスト」と位置付けた3泊と比較的短い旅行期間で幸いしました。テスト段階で八角が苦手なことが発覚して良かったです。

写真37. 高鐵と交差
高鐵と交差します(写真37)。新幹線の技術が取り入れられている路線ですので、新幹線の構造物に似ているように見えます。

写真38. 暖かそうな風景が広がる
暖かそうな風景が広がります(写真38)。

写真39. 中華圏を感じさせる建物も見える
台中の都市部を離れ、郊外に来ました。このような郊外には古い建物も残り、中華圏を思わせる建物も見られます(写真39)。

写真40. 嘉義に停車!
嘉義に停車します(写真40)。

写真41. 立て看板がある
立て看板があります(写真41)。114年という表記は中華民国の暦です。西暦2025年に相当します。

写真42. 川を渡る
川を渡ります(写真42)。

写真43. 高鐵をくぐる
高鐵をくぐります(写真43)。やはり新幹線に見えます。

写真44. 台南に停車!
台南に停車します(写真44)。

写真45. ため池がある
ため池のようなものがありました(写真45)。

写真46. 古豪の自強号が停車中
高雄に近づき、周囲が都市的な風景に変わってきました。そして、古豪の自強号が停車していました(写真46)。東部幹線を南北に貫く列車でしょうか。

写真47. 高鐵の線路が見える
高鐵の線路が見えます(写真47)。

写真48. 新左営駅を通過!
新左営(高鐵は左営)を通過します(写真48)。台鉄の左営駅は1つ隣にあります。高鐵も新左営と命名すれば紛らわしくないでしょう。

写真49. 高雄に到着!
高雄に到着しました(写真49)。台湾有数の都市とあり、降りる人も多いです。
台鉄の自強号に乗ってみて
今回、台北から高雄への移動に台鉄を選択しました。台北と高雄の中心部を直結しており、その点は高鐵より有利です。このためか、途中停車駅の利用も多く、高鐵と異なる利用断面があるように感じました。また、車両の内装も洗練され、かつ道中はそれなりの速度を出す場面もあり、サービス水準が一定以上であると感じました。
他方、運転本数は毎時1本~毎時2本が基本であり、等間隔ダイヤでもないことから気軽に乗れるとはいいがたいです。国鉄系といえどパターンダイヤを実現している国もあります。このような国では利用するうえでの安心感があり、それは見えない形での競争力につながっていると想像します。
車両も代替わりしつつあり、決して懐古趣味に走ることのない、正統派の列車群と感じました。今後はパターンダイヤや等間隔運転などの民鉄的な良さも取り入れてもらいたいと思いました。
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