高崎線の特別快速の実態(平日日中時間帯、高崎→池袋)




湘南新宿ラインといえば、首都圏でも名が知られている路線です。その花形が特別快速です。その花形の特別快速の高崎線区間に乗りました。その実態をレポートします。

湘南新宿ラインE231系(池袋)

写真1. 池袋で降りる乗客


湘南新宿ライン特別快速の概要

高崎-小田原を1日8往復(ただし、1本は平塚始発)しています。本数が少ないように感じますが、日中時間帯に1時間に1本運転されているためです。熊谷-小田原で快速運転を行います。湘南新宿ライン(大宮-大船)内以外にも通過駅があることが特徴です。特に、恵比寿を通過することはインパクトがあります。かわりに大崎に停まります。一般的なイメージでは停車駅を逆にしたほうが良さそうですが、りんかい線への乗りかえ駅なことを重視したためでしょう。

宇都宮線にはこのような種別はありません。そのかわりに宇都宮線内(大宮-小山)を快速運転する列車が設定されています。大船(一部は逗子)-宇都宮を1日7.5往復しています。大船方面行きの本数が1本少ないですが、これは夕方の上りが通勤快速として運転されているためです。この列車は新宿以南は普通ですが、宇都宮線からの利用者にはあまり関係ありません。湘南新宿ラインでは大宮-渋谷の停車駅は全て同じであり、大宮以北から渋谷以南(いずれも大宮、渋谷を除く)への利用者は多くないためです。

あくまでも、高崎線-東海道線を通して快速運転するのは、運用の都合上という考えです。高崎と小田原を直結させたのは、高崎-新宿の列車と新宿-小田原の列車をつなげた結果です。ただし、乗客の目的地は新宿に限らないため、直通運転そのものは大いに意味があります。

実際に特別快速に乗る

高崎から熊谷の地域列車

私は14時ごろの高崎駅にいました。14:14発の特別快速高崎行きに乗ることにしたのです。高崎を14:14に出発し、大宮を15:27に発車、新宿を16:00に出発、終点の小田原に17:14に到着という長距離列車です。高崎から小田原まで乗ったら実に3時間3分の長旅です。

E231系車内(高崎)

写真2. 高崎停車中の車内

そのような長距離列車ですが、そこまで乗客は多くありません。あくまでも途中駅からの乗客が主目的であることが読み取れます。ただし、両毛線との接続が悪いことはネガティブな点です。両毛線の高崎到着が毎時20分と50分です。一方、湘南新宿ラインの発車は毎時14分です。つまり、24分も待ちます。局所的なことですが、高崎線の上りは毎時23分と52分が多くここでの乗りつぎは良好ですが、14:14発の1本前は13:49分発と1分差で接続しません。これは特急があるためで待避時間が取られているぶん早めに出発しているためです。そのため、接続が悪い列車が発生してしまいます。これは改善できない?籠原での増結が原因なので、籠原での増結をやめれば良いだけです。この列車はそこまで混雑していません。ただし、これをやめると東海道線内で混雑する可能性があります。それならば、品川から平塚まで救済列車を運転すれば良いだけです。そもそも15両編成で少ない本数で運転するのであれば、10両編成で増結するほうが乗客にとっては幸せです。

このようなネガティブな点を少しでも改善したら、前橋からの需要をもう少し取りこむことができます。このような地道な改善が必須です。

そのようなことを考えながら列車は発車しました。

写真3. 上信電鉄の車両が並ぶ

上信電鉄の車両が並びます(写真3)。上信電鉄は高崎から下仁田まで結んでいる路線です。途中には富岡製糸場があり、観光名所になっています。このような人を鉄道利用に取りこむことも重要です。

写真4. 高崎を発車して最初の川を渡る

高崎を出て1駅の倉賀野を出ると、最初の川を渡ります(写真4)。この川は烏川といい、利根川水系の川です。

写真5. 八高線が分岐(左側に見えるのが北藤岡のホームです)

倉賀野で八高線が分岐します、といわれていますが実際にはもう少し先が八高線との分岐点です(写真5)。北藤岡のホームが高崎線列車から確認できるくらいです。

写真6. 川を渡って埼玉県に入る

川を渡り、群馬県から埼玉県に入ります(写真6)。神流川といい、これも利根川水系の川です。この記事を書くまでは荒川水系と勘違いしていました。

写真7. 高崎と熊谷の中間地点、本庄に停車

若干大きな街があったと思ったら、そこが本庄です。本庄ではある程度の乗り降りがありました。とはいっても、各ボックスに1人いるかいないか程度の混雑ですので、たかが知れていますが…。

写真8. 籠原手前で増結車両が見える

籠原手前で多くの車両を確認できます(写真8)。籠原からは15両編成で運転されるため、ここで増結される列車も多いです。現に私が乗っている特別快速も籠原で3分停車して15両編成に増結されます。

写真9. まもなく熊谷に停車

その籠原を出て1駅で熊谷です(写真9)。高崎線では一番の主要駅です。ここまでは空いていて、2人がけロングシート、ボックスシートともに1人しか座らない程度の混雑です。

熊谷から大宮までの高崎線内の快速運転

その熊谷からは快速運転です。ここから需要が多くなることがわかります。現に私が乗っていた特別快速でもロングシートが埋まってきました。端部で不便な2号車でも20名以上の乗客が乗っていることになります。ここから各都市の代表駅だけに停車します。熊谷からは鴻巣、北本、桶川、上尾だけに停車して大宮に向かいます。時刻表で見ると感じませんが、34kmの間で4駅しか停車しないのです。約7kmも停車しないのです。

写真10. 桶川で上野・東京方面普通平塚行きに接続

鴻巣、北本、桶川と乗客を拾い、1ボックスに2人座る程度まで混雑します。その途中駅、桶川で普通と接続します(写真10)。桶川は2面4線の配線ではありませんから、特別快速と普通の乗りかえは階段を渡る必要があります。下りは鴻巣で接続します。桶川で接続しようと、鴻巣で接続しようと、特別快速に乗れる通過駅は同じです。鴻巣と桶川の間に北本がありますが、北本は特別快速が停車するためです。さらに、上尾で乗客が増えて、おおむね75%の席が埋まった状態で走ります。

写真11. 宮原を過ぎると川越線が合流

高崎線最後の駅、宮原を通過すると、川越線が合流します(写真11)。

写真12. 鉄道博物館前を通過!

鉄道博物館を通過すると(写真12)、大宮はもうすぐです。大宮ではそれなりに降りました。

大宮からの湘南新宿ライン

大宮で降りたぶんの乗客が乗って、全体的な混雑は変わりませんでした。大宮からはいわゆる湘南新宿ラインを走ります。ここから急にスピードが乗ってきました。

写真13. 大宮を過ぎて武蔵野線大宮支線が分岐

さいたま新都心を通過(湘南新宿ラインが通る貨物線にはホームがない)すると、武蔵野線への連絡線が分岐します(写真13)。武蔵野線への貨物列車には重宝する線路です。浦和にも停車します。ここでも多くの乗客が待っていました。

写真14. 荒川を渡り埼玉県から東京都に入る

荒川を渡ると東京都です(写真14)。湘南新宿ラインの一番の目的地である新宿も東京都です。いよいよ首都に入りました。

写真15. 上中里を通過すると中里トンネルに入る

赤羽を過ぎると若干空きました。これは、私が乗っている2号車が池袋、新宿、渋谷と駅の出口に遠いためでしょう。赤羽を過ぎると、京浜東北線と並走し、上中里を通過した直後にトンネルに入ります(写真15)。このトンネルは中里トンネルといいます。この近辺に中里駅はありませんが、中里トンネルは北区中里にあるので、そう呼ばれます。

写真16. 中里トンネルを出ると山手線沿いに走る

中里トンネルを出ると、今まで見なかった車両が見えてきます(写真16)。並走するのが京浜東北線から山手線に変わったのです。ここから駒込、巣鴨、大塚と山手線の駅を通過して、湘南新宿ラインの1つの目的地である池袋に達します。ここまでの営業運転が開始されたのは1988年のことでした。湘南新宿ラインの影も形もない頃から定期列車が運転されていた区間です。その頃はこの区間は高崎線なり宇都宮線と認識されていました。今回は元祖池袋乗り入れの区間-昔は高崎線と認識されていた区間-に絞って乗ることにしました。そのため、池袋で降りることにしました。

高崎線特別快速の今後

高崎線の特別快速に乗ることができました。私が乗ったのが2号車ということもあるでしょうが、終始空いていました。これは乗る側からしたらありがたいことですが、この空きっぷりは気になります。埼京線と湘南新宿ラインの混雑状況(平日、休日日中時間帯、現地調査)で調査していますが、2号車は空いている部類に入ります。このため、10両編成に減車しても良さそうな状況です。そのぶん、本数を増やします。乗客にはこのほうが好ましいです。

また、熊谷以北の乗降の少なさが気になりました。高崎発14時台の上りと空いている条件の列車でしょうが、わが2号車には乗り降りのない駅も見られました。具体的には、倉賀野、神保原、岡部の3駅です。これらの駅は昔は快速アーバンが通過していた駅です。30分の等間隔が保証されるのであれば、これらの3駅は毎時2本でも問題なさそうという感触を抱きました。そのぶん、高崎までの所要時間を短縮します。高崎線内はのんびりとした速度で運転されています。この速度を湘南新宿ライン並みの速度とすれば、高崎まで5分は短縮されましょう。特別快速を毎時2本に増発し、10両編成(=籠原での増結を廃止)で運転すれば、さらなるスピードアップになりましょう。

ただ1回の乗車なので具体的な提言をしてもしょうがないでしょう。ただし、1つ思ったのは、熊谷(実際には籠原)-高崎は毎時3本~4本でじゅうぶんであることです。ますます便利になる自動車交通に対抗するために、拠点駅とそうでない駅のメリハリを付けて(=スピード面で対抗できるようにする)、若干の増発をすることがこの区間の生き残る道のように思います。そして、接続をきっちり取って、1回乗ったらスムーズに移動できることが重要でしょう。



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