中央ヨーロッパの夜行列車~ナイトジェットの概要と運行形態解析




ドイツを中心としていたCNLのかわりに設定されたナイトジェット。オーストリアを中心に多くの国にそのネットワークを伸ばしています。そのナイトジェットに関する情報をまとめました。(2020年最新版)。

※2018年7月16日にナイトジェットの乗車記を記しました。別ウィンドウで開きます。
※2018年9月17日にドイツに関係しない系統もまとめました。網羅性が大幅に向上しています。
※2018年12月12日にベルリン-ウィーンの系統を追加しています(2018年12月ダイヤ改正の目玉を反映)
※2019年2月23日に路線図を最新のものに差しかえました(2018年12月ダイヤ改正の目玉を反映)
※2020年1月12日にブリュッセル発着などダイヤ改正の内容を追加

ナイトジェット2020

図1. ナイトジェットネットワーク

こちらもチェック!関連リンク
概要はわかった。では、どうやって予約するの?

・最もオーソドックスなやりかた。オーストリア連邦鉄道のサイトから予約する方法。
 ナイトジェットのネット予約方法(オーストリア連邦鉄道)
・JTBカードしか持っていない人必見。ドイツ鉄道のサイトから予約する方法。
 ドイツ鉄道からでナイトジェット(国際夜行列車)をネット予約

海外鉄道旅行全般のノウハウについては、安く海外個人旅行をするための方法(主に鉄道旅行)にまとめました。

ナイトジェットの概要

まず、ナイトジェットが経由する路線について簡単に述べたあと、設備について簡単に触れます。

ナイトジェットの運行形態概要

CNLが廃止になり、その代替としてナイトジェットが運行されています。そのため、ドイツに関係する系統(ザルツブルク-インスブルック間でドイツを通過する系統は除きます、この区間は特殊で幹線はドイツ経由なのです)を最初に述べます。

ナイトジェット2020

図2. ナイトジェットの運行系統(2020ダイヤ)

ドイツ国内を横断または縦断する系統

・ハンブルク-ベルリン-チューリッヒ(スイス)
→2018年にはハンブルク-チューリッヒ(スイス)、ベルリン-チューリッヒ(スイス)に分割され、途中駅で連結する運用に変化しています。
・ハンブルク-ウィーン(オーストリア)
・ハンブルク-インスブルック(オーストリア)
・デュッセルドルフ-ウィーン
・デュッセルドルフ-インスブルック
・ブリュッセル(ベルギー)-ウィーン(2020年新設)
・ブリュッセル(ベルギー)-インスブルック(2020年新設)

ドイツ発着で他国の距離が長いもの

・ミュンヘン-ミラノ(イタリア)
・ミュンヘン-ローマ(イタリア)
・ミュンヘン-ベネチア(イタリア)
・ミュンヘン-ブダペスト(ハンガリー)
・ミュンヘン-ザクレブ(クロアチア)
・ミュンヘン-リエーカ(クロアチア)
・ベルリン-ウィーン(オーストリア) (2018年12月新設)
・ベルリン-ブダペスト

ドイツを通らないもの

・ウィーン-ブレゲンツ
・ウィーン-チューリッヒ
・グラーツ-チューリッヒ
・チューリッヒ-ブダペスト
・チューリッヒ-ザクレブ
・ウィーン-ミラノ/ローマ
・ウィーン-ベネチア
・ウィーン-リヴォルノ(リヴォルノはイタリアの都市、ピサを通る)
・ウィーン-ワルシャワ(チェコを通過)
・ウィーン-コシツェ(コシツェはスロバキア東部の都市、チェコを通過)
・チューリッヒ-プラハ

どこかの国のように、実質1系統しかないのと大違いですね(余談ながらムーンライト信州と東武の夜行のしぶとさは意外です)。オーストリアは中欧であり高速鉄道が存在しないため、夜行が残存する余地があるのでしょう。

コブレンツを発車するナイトジェット

写真1. ウィーンからデュッセルドルフの系統(コブレンツで撮影)

DBの運営でもなく、ナイトジェットにもならないパリ-モスクワの系統はどうなるのでしょう?

ナイトジェットの設備概要

大本営発表資料を参照しますと、6人がけのコンパートメント(見知らぬ人と相席)、6人寝台(日本でいう3段B寝台です)、4人寝台(日本でいう2段B寝台)、1-3人用個室が存在するようです。個室といっても、あくまでも「豪華」な存在ではなく、昔のシングルデラックスに相当するレベルのようです。

私が御託を並べ立てるよりもオーストリア連邦鉄道のサイトに掲載されている写真を掲載したほうがよいでしょう。

ナイトジェット6人がけ座席の内装

写真2. 6人がけのコンパートメント

ナイトジェット6人簡易寝台

写真3. 6人用簡易寝台

ナイトジェット2人用寝台

写真4. 2人用のコンパートメント

中欧はそれなりに夜行列車が発達していると解釈できます。西欧の夜行列車はほとんどないはずです。私の記憶が正しければ、パリ-スペイン、パリ-イタリア、スペイン国内くらいだったように思います。

各系統の運行形態解析

それでは、各系統の運行形態を簡単に解析いたします。

ドイツ国内を横断または縦断する系統

ハンブルク・ベルリン-チューリッヒ

ハンブルク-チューリッヒの系統とベルリン-チューリッヒの系統です。

表1. ハンブルク・ベルリン-チューリッヒの時刻表

ナイトジェット2020(ベルリン・ハンブルク-チューリッヒ)

以前はハンブルクからベルリンを経由してチューリッヒに向かっていましたが、ハンブルク系統はベルリンを通らないように改められました。上りと下り(そんな概念はないでしょうが)でフランクフルトの停車駅が異なるので、注意しましょう。チューリッヒ行きはフランクフルト南駅に、チューリッヒ発はフランクフルト中央駅に停車します。

(以前の運転系統)
ナイトジェットネットワーク-1(ハンブルク~チューリッヒ)

図2. ハンブルク-ベルリン-チューリッヒの運転区間

ナイトジェットの時刻:ハンブルク-チューリッヒ
図3. ハンブルク-ベルリン-チューリッヒの運転時刻

ハンブルクからまっすぐスイスには向かわず、1回ベルリンに立ち寄る点が興味深いです。ハンブルクを20:52、ベルリンを23:02に出発し、チューリヒに到着するのは9:05です。逆にチューリヒを20:00に出発し、ベルリンに6:06、ハンブルクに8:30に到着します。ドイツ国内の利用にはちょっと厳しい(深夜出発か早朝到着)ような印象を抱きました。

<追記>
2018年冬ダイヤではハンブルク-チューリッヒの系統とベルリン-チューリッヒの系統が分離されて、フルダで連結されているようです。ベルリン発車時刻は21:06、ベルリン到着時刻は7:54となっています。

ウィーン/インスブルック-ハンブルク/デュッセルドルフ

正式には4系統ですが、ここでは便宜上まとめて紹介します。

ナイトジェットネットワーク(ウィーン-ハンブルク等)

図4. ウィーン/インスブルック-ハンブルク/デュッセルドルフの運転区間

表2. デュセルドルフ-ウィーンの時刻表

ナイトジェット2020(デュセルドルフ-ウィーン)

表3. デュセルドルフ-インスブルックの時刻表

ナイトジェット2020(デュセルドルフ-インスブルック)

表4. ハンブルク-ウィーンの時刻表

ナイトジェット2020(ハンブルク-ウィーン)

表5. ハンブルク-インスブルックの時刻表

ナイトジェット2020(ハンブルク-インスブルック)

南行きの発車時刻は
デュッセルドルフ20:54、ケルン21:21、ハンブルク20:12。

南行きの到着時刻は
ミュンヘン7:09、インスブルック9:14、ウィーン8:27。

北行きの発車時刻は
インスブルック20:44、ミュンヘン22:52、ウィーン20:38。

北行きの到着時刻は
ケルン8:15、デュッセルドルフ8:42、ハンブルク8:47。

興味深いことは、これら4系統は単独運転ではなく、途中駅で相手を変えながら併結運転することです。停車時間の長いニュルンベルクで連結・切離します。

わかりやすく有楽町・副都心線系統で例えると、以下のようになるでしょう(余計わかりにくい?それを言わないのが大人の約束ですよ)。

a) 新木場時点では西武線飯能行きと東武線川越市行きを連結
b) 渋谷時点では西武線飯能行きと東武線川越市行きを連結
c) 両系統が合流する小竹向原で連結相手を変更
d) 西武線に入る時点では新木場方面始発と渋谷方面始発を連結
e) 東武線に入る時点では新木場方面始発と渋谷方面始発を連結

デュッセルドルフ行きに乗れば、朝にライン川沿い(マインツ→コブレンツ)を走りますから、車窓も期待できます。ミュンヘンとドイツ北部を連絡する夜行列車としても利用価値はありそうです。

ライン川沿いの景色(偽ローレライ))

写真5. ライン川沿いの美しい景色(2016年に撮影)

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深夜のニュルンベルクの連結・切り離しが気になったこともあり、実際に乗ってみました。コブレンツはフランクフルトとケルンの間の小都市です。

ナイトジェットに乗る(18年、ウィーンからコブレンツ)

(参考:ナイトジェット運行開始当初の運転時刻)
ナイトジェットの時刻:ウィーン-デュッセルドルフ

図5. ウィーン-デュッセルドルフの運転時刻

ナイトジェットの時刻:インスブルック-デュッセルドルフ

図6. インスブルック-デュッセルドルフの運転時刻

ナイトジェットの時刻:ウィーン-ハンブルク

図7. ウィーン-ハンブルクの運転時刻

ナイトジェットの時刻:インスブルック-ハンブルク

図8. インスブルック-ハンブルクの運転時刻

ブリュッセル-インスブルック・ウィーン

ナイトジェットの歴史上はじめてベルギーに乗り入れます。ケルンから南側は先ほど紹介したデュセルドルフ-ウィーン・インスブルックの系統と連結されて走ります。アーヘンでドイツからベルギーに入ります。ベルギーに乗り入れた瞬間、ナイトジェットの歴史上はじめて西ヨーロッパに乗り入れることになるのです。

ただし、運転日に注意です。ブリュッセル行きは日曜と水曜のみ運転、ブリュッセル発は月曜と木曜のみ運転です。最低限毎日運転するべきでしょうが、ブリュッセル-ケルンはタリスを利用せよということでしょうか。

表6. ブリュッセル-ウィーンの時刻表

ナイトジェット2020(ブリュッセル-ウィーン)

表7. ブリュッセル-インスブルックの時刻表

ナイトジェット2020(ブリュッセル-インスブルック)

ブリュッセル-インスブルックの系統はブリュッセルとミュンヘンの行き来に便利でしょう。小便小僧からのノイシュバンシュタイン城でしょうか。これもニュルンベルクで切り離しされます。

ドイツ発着で他国の距離が長いもの

ウィーン-ベルリン

2018年に設定されて以来、定着しています。個室もあります。

ナイトジェット ウィーン-ベルリン(地図)

図9. ウィーン-ベルリンの運転区間

表8. ベルリン-ウィーンの時刻表
ナイトジェット2020(ベルリン-ウィーン)

このような経路でベルリンとウィーンを結びます(図9)。途中、ポーランドを通過する点がミソです。ポーランド南部のヴロツワフ(ポーランド第4の都市)やチェコ東部のオストラバ(チェコ第3の都市)という、有名ではない都市を通ります。ベルリンは中央駅を通りますが、その始発駅はシャルロッテンブルク駅です。この駅を出て、中央駅、東駅を通って、ドイツ東部国境からポーランドに進みます。どうせなら、ベルリン動物園駅やアレクサンダー広場駅に停車すれば便利なのに、と思います。

ウィーンの滞在時間を重視していることがわかります。というより、ウィーン-ワルシャワ系統と連結して走るために、これらの系統と時刻を合わせています。何となく、ウィーン-ヴロツワフの系統を設定しつつ、ヴロツワフだけだと需要が少ないのでベルリンまで伸ばした感触があります。

(以前の時刻表)
2016年12月から2017年12月までベルリン-ウィーンをプラハ経由で結んでいました。2018年12月まではベルリン-ウィーンの直結列車はなかったということです。

ナイトジェットネットワーク ウィーン-ベルリン

図9. ウィーン-ベルリンの運転区間

ナイトジェットの時刻:ウィーン-ベルリン

図10. ウィーン-ベルリンの運転時刻

ドイツとオーストリアという2つのドイツ圏国家(オーストリアもドイツ語を話します)の首都を結ぶ系統です。途中でチェコを通るのが興味深いといえます。途中駅からの利用はしんどそうです。

ベルリン-ブダペスト

ベルリンからブダペストまで運転している系統です。正式にはナイトジェットではなく、ナイトジェットパートナーという扱いです。

表9. ベルリン-ブダぺストの運転時刻

ナイトジェット2020(ベルリン-ブダペスト)

さきほど紹介したベルリン-ウィーンの系統に連結して走ります。昼間のベルリン-ブダペストの列車はプラハを経由しますが、この列車はプラハを経由しません。ドイツ、ポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリーの5か国を通る列車です。国数稼ぎにはちょうど良いですね!

ブダペスト-ミュンヘン

ナイトジェットネットワーク

図11. ブダペスト-ミュンヘンの運転区間

ドイツからオーストリアを経由してハンガリーまで結ぶ系統です。ミュンヘンとウィーンの移動にも活用できます。この列車はオーストリアのザルツブルクでパートナーチェンジを行います。

表10. ブダペスト-ミュンヘンの運転時刻

ナイトジェット2020(ブダペスト-ミュンヘン)

(以前の運転時刻)

ナイトジェットの時刻:ブダペスト-ミュンヘン

図12. ブダペスト-ミュンヘンの運転時刻

ミュンヘン-ローマ/ミラノ

ここでもミュンヘン-ローマとミュンヘン-ミラノをまとめて紹介します。理由は途中まで併結運転しているためです。

ナイトジェットネットワーク 南欧

図12. ミュンヘン-イタリアの運転区間

表11. ミュンヘン-ミラノの運転時刻

ナイトジェット2020(ミュンヘン-ミラノ)

表12. ミュンヘン-ローマの運転時刻

ナイトジェット2020(ミュンヘン-ローマ)

これらはミュンヘン断面では連結され、途中で切り離すという芸当を行います。ミラノやローマではウィーン発着編成としれっと連結しています。どこかで見たような気がしますが…。

(以前の運転時刻)
ナイトジェットの時刻:ミュンヘン-ミラノ

図13. ミュンヘン-ミラノの運転時刻

ナイトジェットの時刻:ミュンヘン-ローマ

図14. ミュンヘン-ローマの運転時刻

ミュンヘン-ベネチア/ザクレブ/リエーカ

ベネチアがイタリアの都市であることはわかると思いますが、ザクレブ?リエーカ?っていう感じでしょう。ザクレブはクロアチアの首都、リエーカはクロアチア北部の海沿いの都市です。

ナイトジェットネットワーク 南欧

図15. ミュンヘン-ベネチア/ザクレブ/リエーカの運転区間

表13. ミュンヘン-ベネチアの運転時刻

ナイトジェット2020(ミュンヘン-ベネチア)

表14. ミュンヘン-ザクレブの運転時刻

ナイトジェット2020(ミュンヘン-ザクレブ)

表15. ミュンヘン-リエカの運転時刻

ナイトジェット2020(ミュンヘン-リエカ)

(以前の運転時刻)

ナイトジェットの時刻:ミュンヘン-ベネチア

図16. ミュンヘン-ベネチアの運転時刻

ナイトジェットの時刻:ミュンヘン-ザクレブ

図17. ミュンヘン-ザクレブの運転時刻

ナイトジェットの時刻:ミュンヘン-リエーカ

図18. ミュンヘン-リエーカの運転時刻

ドイツを通らない系統

もともと、このページはシティナイトラインの代替を紹介するという意図で紹介しましたが、ナイトジェットをきちんと紹介したほうが親切でしょう。そこで、ドイツを通らない系統を紹介します。

ウィーン-ブレゲンツ

オーストリア東部のウィーンと、オーストリア西部で3国の国境に近いブレゲンツを結んでいます。ブレゲンツはボーデン湖に近い小都市です。2018年冬ダイヤでは、以下の時刻で運転されています。

ウィーン22:55 → ブレゲンツ8:29
ブレゲンツ21:40 → ウィーン6:54

ウィーン-ブレゲンツ

図19. ウィーン-ブレゲンツの運転区間

表16. ウィーン-ブレゲンツの運転時刻

ナイトジェット2020(ウィーン-ブレゲンツ)

(以前の運転時刻)

ウィーン-ブレゲンツの時刻

図20. ウィーン-ブレゲンツの運転時刻

フェルトキルヒ-フィラッハ(チューリッヒ-ザクレブ)

フィラッハ-フェルトキルヒ(路線図)

図21. フェルトキルヒ-フィラッハの運転区間

実際はチューリッヒからザクレブの系統の一部です。ここで、チューリッヒ-ザクレブ間の補足をしましょう。ザクレブとはクロアチアの首都です。

表17. チューリッヒ-ザクレブの運転時刻

ナイトジェット2020(チューリッヒ-ザクレブ)

(以前の運転時刻)

キルヒ-フィラッハの時刻

図22. フェルトキルヒ-フィラッハの運転時刻

ザクレブ-チューリッヒの運転時刻

図23. ザクレブ-チューリッヒの運転時刻

ウィーン-チューリッヒ

オーストリアの首都ウィーンとスイスの代表都市チューリッヒを結ぶ系統です(注.スイスの首都はベルンです)。

ウィーン-チュリッヒの運転系統

図24. ウィーン-チューリッヒの運転系統

表18. ウィーン-チューリッヒの運転時刻

ナイトジェット2020(ウィーン-チューリッヒ)

(以前の運転時刻)

ウィーン-チューリッヒの運転時刻

図25. ウィーン-チューリッヒの運転時刻

後で述べますが、チューリッヒ-ブダペストの系統もウィーンを通りますが、ウィーンとチューリッヒの行き来はこちらのほうが快適です。この系統は2階建ての車両も使われます。

写真5. チューリッヒ中央駅に停車中のナイトジェット(ウィーン始発)

チューリッヒ-ブダペスト

さきほどの系統をブダペストまで延長したような格好です。2017年にナイトジェット運行開始時のPDFファイルには記述がありませんが、れっきとして存在します(2020年のPDFファイルにも記載されていません、一応ナイトジェットパートナーなのですが…)。

チューリッヒ21:40 → ブダペスト9:24(ウィーン着6:35)
ブダペスト20:40 → チューリッヒ8:20(ウィーン発23:25)

ナイトジェットパートナーとして運転されるようですから、ナイトジェット運転開始時のPDFファイルには記載がないのかもしれません。ウィーン発着の時刻が中途半端ですから、上記の系統が別にあると理解しています。

この系統はザルツブルクでミュンヘン-ブダペストと連結・切り離しをしつつ、チューリッヒ-ウィーンと連結・切り離しをしています。ミュンヘン-ウィーンの系統もあればザルツブルクでパートナーチェンジができたのに残念ですね。

写真6. ナイトジェットとは異なるクラシックな車内

こちらもチェック!関連リンク
実際にブダペストからチューリッヒまで乗っています。

ユーロナイトに乗る(ブダペスト→チューリッヒ、19年夏)

グラーツ-チューリッヒ

グラーツはオーストリア第2の都市です。そのグラーツとチューリッヒを結ぶ系統です。

グラーツ-チューリッヒの運転系統

図26. グラーツ-チューリッヒの運転系統

表19. グラーツ-チューリッヒの運転時刻

ナイトジェット2020(グラーツ-チューリッヒ)

(以前の運転時刻)
グラーツ-チューリッヒの運転時刻

図27. グラーツ-チューリッヒの運転時刻

ウィーン-ミラノ/ローマ

ウィーンから南に向かう系統です。この系統は途中まで連結運転されるので、ここではひとまとめにして紹介します。

ナイトジェットネットワーク イタリア

図28. ウィーン-ミラノ/ローマの運転系統

表20. ウィーン-ミラノの運転時刻

ナイトジェット2020(ウィーン-ミラノ)

表21. ウィーン-ローマの運転時刻

ナイトジェット2020(ウィーン-ローマ)

(以前の運転時刻)

ウィーン-ローマの運転時刻

図29. ウィーン-ローマの運転時刻

ウィーン-ミラノの運転時刻

図30. ウィーン-ミラノの運転時刻

ウィーン-ベネチア

イタリアでも人気の観光地であるベネチアと、古都ウィーンを結ぶ系統です。

ウィーン-ベネチアの運転系統

図31. ウィーン-ベネチアの運転系統

ベネチアまで近いとはいえ、ウィーンからまっすぐイタリアに向かわずに、ザルツブルクに寄っています。ミュンヘンからの系統と連結するためでしょう。

表22. ウィーン-ベネチアの運転時刻

ナイトジェット2020(ウィーン-ベネチア)

(以前の運転時刻)
ウィーン-ベネチアの運転時刻

図32. ウィーン-ベネチアの運転時刻

ウィーン-リヴィルノ

リヴォルノというとあまり有名でないかもしれませんが、簡単にいうとピサを通る系統です。

ウィーン-リヴォルノの運転系統

図33. ウィーン-リヴォルノの運転系統

リヴォルノ系統はミュンヘン発着がないので、(ミュンヘン発着のある)ミラノやローマより需要が少ないのでしょう。

表23. ウィーン-リヴォルノの運転時刻

ナイトジェット2020(ウィーン-リヴォルノ)

(以前の運転時刻)
ウィーン-リヴォルノの運転時刻

図34. ウィーン-リヴォルノの運転時刻

ウィーン-ワルシャワ

今までは、ウィーンを中心に西方向、南方向、東方向が中心でしたが、北方向にはないのでしょうか。答えは「あります」です。ウィーンからクラクフを通り、ワルシャワまで結ぶ系統です。ナイトジェット運転当初はワルシャワ行きとクラクフ行きを連結していましたが、現在はクラクフ経由となっており、クラクフ系統とワルシャワ系統の途中で連結・切り離しはありません。

表24. ウィーン-ワルシャワの運転時刻

ナイトジェット2020(ウィーン-ワルシャワ)

この系統は途中ボフミンでスロバキア東部のコシツェ発着の系統と切り離しします。

ウィーン22:10 → コシツェ9:08
コシツェ20:35 → ウィーン7:00

経路を見ればわかりますが、とても大回りしています。オーストリアとスロバキアは接しているのに、わざわざチェコを通り、ポーランド国境近くまで迂回するのです。

チューリッヒ-プラハ

この他の運転系統に、スイスのチューリッヒからチェコのプラハまでの系統もあります。この系統のおかげでプラハもナイトジェット(パートナー)のネットワークに入れましたね!この系統はチューリッヒではウィーン系統、ブダペスト系統に連結されますが、私がブダペストからチューリッヒまで乗ったときには連結されていませんでした。どうしてだろう?

ナイトジェット2020(チューリッヒ-プラハ)

ナイトジェットの運行形態まとめ

かゆいところに手が届くとまではいきませんが、それなりのネットワークを確立しているといえます。ドイツ国内では、ミュンヘンとドイツ北部を結ぶ役割を担い、国境を越えた運行も平気に行われている様子もわかります。

こちらもチェック!関連リンク
ナイトジェットのネット予約方法(オーストリア連邦鉄道)
ドイツ鉄道からナイトジェット(国際夜行列車)をネット予約

オーストリア連邦鉄道のサイト(JCB使用不可)やドイツ鉄道のサイト(JCB利用可能)からネットで予約する方法を懇切丁寧に解説いたしました。JCBを利用可能であれば、オーストリア連邦のサイトから予約すると良いと思います。

実際にウィーンからコブレンツまで個室寝台に乗車しました。室内の様子や朝食の様子などを収録しています。

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『中央ヨーロッパの夜行列車~ナイトジェットの概要と運行形態解析』へのコメント

  1. 名前:渡辺舞子 投稿日:2019/05/12(日) 21:23:21 ID:d916e63c9 返信

    こんにちは 今年夏にウィーンからベルリンに夜行を使って行きたく、電車情報を探していてこのサイトを見つけました。女性2名(1名高齢者)の予定です。夜行は廃止されたという方もいる中で、時刻表の記載があり安心しました。ウィーン→ベルリン間はナイトジェットとは異なるとのことですが、呼び名が異なるだけで、夜行と考えてよいのでしょうか?個室は1名しか利用できないのですよね?3名室を2名で使うのと2名室を使用する違うなど、教えていただけませんか?

    • 名前:tc1151234 投稿日:2019/05/12(日) 22:26:08 ID:9bcca719e 返信

      コメントありがとうございます。ご質問が2点ありましたので、それぞれ回答いたします。

      1) ナイトジェットとは異なるとのことですが、呼び名が異なるだけか?
      ちょっと記事が読みにくいと反省していますが、もともとユーロナイトが運転されていましたが、2017年に廃止されました。それから1年後に全く異なる経路でナイトジェットとして復活しています。そのため、ナイトジェットとお考えください。2018年12月に追記した部分を再度ご覧ください。

      2) 個室は1名しか利用できないのか?2人利用は無理か?
      ナイトジェットの個室は3人利用が前提の設備となっています。お2人で利用される場合は、以下の3パターンが考えられます。

      a) 3人部屋を3人用個室として利用する
      →この場合、お2人の他に第三者が1人入る可能性があります(列車の利用状況で誰も来ない場合もあります)
      b) 3人部屋を2人用個室として利用する
      →この場合、3人用設備を2人で利用するので、やや値段は高くつきます。
      c) 3人部屋を1人用個室として利用する
      →この場合、3人用設備を1人で利用するので、もっと値段は高くつきます。2人なので、2つの個室を利用することになります。

      このページの他にも予約方法をまとめたページや、実際に乗車した様子もまとめています。当ページの最後に示した関連リンクもご参照ください。

      ネット予約は以下の2つのページです。

      ・ナイトジェットのネット予約方法(オーストリア連邦鉄道)
      ・ドイツ鉄道からナイトジェット(国際夜行列車)をネット予約

      乗車記は以下のページです。

      ナイトジェットに乗る(18年、ウィーンからコブレンツ)

  2. 名前:山森有希 投稿日:2019/08/13(火) 16:00:19 ID:a885063d4 返信

    こんにちは。サイトを拝見させてナイトジェットに乗りたい気持ちがどんどん大きくなってまいりました。
    8/10(8/8の質問の追加質問)に更に追加の質問を再再送として質問させてください。
    大変恐縮ですがどうかよろしくお願いします。
    2019年12/28から1/4まで中欧へ旅行を計画しております。
    12/28はブダペストからインスブルックまで夜行列車で移動し 
    1/1にインスブルックからプラハまで日中に列車で移動しようと思っています。
    そこでお伺いさせて頂きたいことがございます。
    まず この日程の乗車券や指定券等のチケットの発売はいつですか?
    ⓵12/30ブダペスト⇒インスブルック
     下記b,cのナイトジェットの設備は「中央ヨーロッパの夜行列車~ナイトジェットの概要と運行形態解析」 の記事のナイトジェットの設備概要の写真等 設備は同じですか?
     b、cの設備に違いはありますか? 
     aのEN40462の設備はどのようになっていますか?
     aのEN40462はb,cのナイトジェットの設備と比べてどうですか?
     b、cのウィーンでナイトジェットに乗り継ぐためにブダペスト⇒ウィーンの路線でもっと効率の良い列車は  ありますか? 
     
     a.EN40462 ブダペスト20:40発⇒インスブルック4:23着
     b.EC148  ブダペスト18:40発⇒ウィーン21:18着
       NJ466  ウィーン21:27発⇒インスブルック4:23着
     c.EC148  ブダペスト18:40発⇒ウィーン21:18着
       NJ246  ウィーン22:55発⇒インスブルック5:19着
    ⓶1/1インスブルック⇒リンツ⇒プラハ
      リンツ発のEX1542のEXとは何という名前の列車ですか?
      またEX1542はどんな設備ですか?
     
       RJ765 インスブルック08:17発⇒リンツ 11:14着
       EX1542 リンツ11:52発⇒プラハ(中央) 15:57着
    ③12/2に乗車すると仮定して OBBの予約の画面を進んでいったのですが
    どうしても途中からドイツ語になります。
    下記の様 日本語訳を試みたのですが理解できません。
    どの様に解釈したらいいのか
    NJ466 NJ246 座席の種別を教えて下さい。
    12/2に空席がなかっただけで 他の種類の座席もあれば教えて下さい。
    また EN40462の座席は売り切れでどの様な座席があるか見ることが出来なかったのですが どの様な種類の座席があるかも教えていただけますか? 
    早割り(SparSchiene – tickets ) €29 Bestr Preis(最高の価格)
     Sitzwagen (座席者)              +€0
     Liegewagen (クシェット車)           +€20
     Schlafwagen (寝台車)            +€55.90 
    Komfort-ticket nightjet(コンフォートチケット(広い))通常運賃? €59
     Sitzwagen (座席者)               +€0 Liegewagen (クシェット車+€20
     Schlafwagen (寝台車)             +€40    
    Privatabteil(個室?)Sitzwagen(座席者)    +€99                        Sitzwagen (座席者)               +€0
    Privatabteil(個室?) Liegewagen (クシェット車)6人用かな? +€139
                                  (12/2購入の場合)
    また このスケジュールで何かアドバイスがあれば教えて下さい。
    宜しくお願いします。

    • 名前:tc1151234 投稿日:2019/08/22(木) 07:16:54 ID:b01c51bd8 返信

      山森有希さま、コメントありがとうございます。何回かコメントいただいておりましたが、最後のコメントのみを掲載させていただきます(他の2回はこのコメントがあれば網羅されるためです)。

      ①ブダペストからインスブルック
      基本的には同じような設備となりますが、やや設備が劣る車両です。具体的にはシャワーはありません。また、車両も古いものです。それがお気に召さないのであれば、ウィーンまで別の列車で移動して、ウィーンからご希望の列車に乗ってください。手前味噌となりますが、ブダペストからウィーンの列車は弊ブログに列車時刻と予約方法をまとめております(※)。なお、列車遅れを考慮して、ウィーンの乗りかえ時間は30分なり60分をかけたほうが良いでしょう。

      ウィーンからブダペストまでの列車のネット予約方法(手数料なし!)

      予約は90日前から可能と記憶しております。

      ②リンツからプラハ本駅
      ご質問の列車がどのようなものかは存じませんが、大まかには通常のユーロシティと同じと考えてもらって良いと思います。こちらも手前味噌となりますが、弊ブログにユーロシティの乗車記(※)を書いております。

      ベルリンからプラハまでEC(国際特急列車)に乗る

      ③予約の種別について
      予約画面のスクリーンショットがあれば明確になりますが、ないようですので、推測でお答えします。

      予約時には表形式になっていたはずです。基本的にはキャンセル可能で高い価格、キャンセル不可能で安い価格、の区別です。これが等級との組み合わせで最終的な価格となります。

      本コメントが参考になれば望外の喜びです。