上野東京ラインについて考える~案内表示について

上野東京ラインの案内表示について気になるところがあります。そこで、その点についてまとめましょう。

2015年10月時点での表示

上野東京ラインに乗ると気になることがあります。まずは品川駅構内の案内表示を見てもらいましょう(写真1)。

品川コンコースの電光掲示板(上野東京ライン)

写真1. 品川駅構内の電光掲示板(15年10月に表示)

上野東京ラインという名称を前に押し出したいのか、行先の籠原が3方向(宇都宮線、高崎線、常磐線)のどこにあるかわかりません。何が問題なのか、考えてみましょう。


乗客のニーズに応える案内とは何か?

乗客のニーズに応える案内、簡単そうにみえてとても難しい問題です。ですが、ここでは多くの乗客に求められる案内が何か、その1点に絞ることにしましょう。上野東京ラインができて以来、北側の郊外と南側の郊外を結ぶ列車の数は増加しましたが、多くの乗客の目的地は北側の郊外-都心、南側の郊外-都心というものでしょう。つまり、高崎駅断面で熱海行きなのか沼津行きなのか、ということはあまり問題にならないのです。
上野東京ラインの関係線区のうち、高崎線・宇都宮線・東海道線はいずれも湘南新宿ラインと関わりがあります。都心を前にして東京方面と新宿方面に分岐します。つまり、郊外においては東京方面か新宿方面の案内が重要になってくるのです。湘南新宿ラインが特殊系統であると考えますと、湘南新宿ラインは湘南新宿ライン、新宿経由、××行きと特殊性を強調して「新宿に行く」と明確に示して、上野東京ラインはことさら強調しなくて良いのです。
また、都心部分で考えます。都心では湘南新宿ラインと上野東京ラインは分離されています。むしろ都心からの利用客はどの方面に向かうのか、つまり東海道線、宇都宮線、高崎線、常磐線のどこに向かうのかを知りたいのです。

乗客のニーズに応えた案内(提案)

上野東京ラインの名称は使わず、宇都宮線、高崎線の系統上の始発駅は東京、東海道線も同様に東京、これら2つは直通運転を行う、という案内にしたほうがスマートです。常磐線は運転系統上は品川始発とするのです。この扱いは現に運行情報で行われています。
ただし、都心部の駅では直通先の路線名表示(上野の南行は東海道線と表示、品川の北行は宇都宮・高崎線、常磐線と表示)としたほうが良いでしょう。上野や品川から乗車して東京までに降りる乗客の割合は少ないと見積もられるからです。

品川コンコースの電光掲示板(総武線)

写真2. 品川ですでに「総武線」表示(15年10月に撮影)

東京の北行は全て上野東京ラインとしていますが、これは愚策と言えましょう(写真3)。「上野東京ライン」と表示されている箇所に「宇都宮線」「高崎線」「常磐線」と表示させれば良いのです。

東京での案内表示

写真3. 東京駅の発車案内板(16年3月に撮影)

上野東京ライン常磐線の案内表示

写真4. 車両の表示(常磐線用E231系)

車両も上野東京ライン東海道線直通と表示しています。これも不要です。その代わり北側からの電車は都心を抜けるまで「上野・東京方面」と表示し、南側からの電車は「品川・東京方面」という表示とすれば良いのです。
こんな塩梅ですね。
北行の川崎まで「品川・東京方面」と「普通 宇都宮」の交互表示
北行の大宮まで「宇都宮線」と「普通 宇都宮」の交互表示
常磐線は上野まで「常磐線」と「快速 成田」の交互表示

補足.2017年5月での表示

今回はその補足ということで、17年5月時点の表示をまとめます。
※以前の表示は15年10月時点でしたから、その間に品川での配線変更が実施されています。

1) 電光掲示板の表示

中央のコンコースの表示です(写真5)。

品川のコンコースの表示(2017年5月、その2)

写真5. コンコースの表示(系統ごとに区分けされていない)

この写真の通り、宇都宮・高崎線と常磐線は区別されていません。上野東京ラインとしては上野までは同等の停車駅で、まだ上野までの距離が長いからなのかもしれません。個人的には品川の時点で表示を分離すべきと思っていますが、「上野東京ライン」と表示させるのではなく、「宇都宮線」「高崎線」と表示させている点に好感を覚えました。各ホームへつながる階段の電光掲示板も示します(写真6)。この電光掲示板も「上野東京ライン」と表示させるのではなく、「宇都宮線」「高崎線」と表示させています。以前と比較してわかりやすくなっているのではないのでしょうか(以前の状態は写真7に示します)。

品川のコンコースの表示(2017年5月)

写真6. 6番線につながる階段の電光掲示板

コンコースの表示

コンコースの表示は以前とそこまで変化はないと思います。運転系統の違い(宇都宮・高崎線はほとんど始発なし、常磐線は全て始発)から、使用するホームが全く異なります。そのため、常磐線系統が別個に表記されている印象があります(写真7、写真8)。

品川コンコースの番線表示

写真7. コンコースの表示(全体)

品川コンコースの番線表示(拡大)

写真8. コンコースの表示(当該部分拡大)

このように、開業当初よりも洗練された内容になっているように感じます。開業当初は「上野東京ライン」の名称を前面に出さねばならず、これは宇都宮・高崎・常磐線の東京延長だけではインパクトが薄かったためでしょう。


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