新装になった代々木八幡駅を訪問!

記事上部注釈
弊サイトでは実際に利用したサービスなどをアフィリエイトリンク付きで紹介することがあります

小田急線は2018年に複々線化が完了しましたが、この時点では新宿発着の各駅停車は10両編成にならず、2019年3月になってようやく10両編成が運転開始されました。この理由は代々木八幡のホームが10両編成対応になっていなかったためです。2019年3月にホーム移設を伴って10両編成対応のホームが完成するとともに、新駅舎も完成しました。その素顔を見てみましょう。

写真1. 駅の北側はひっそりとした出入口

復習:代々木八幡のホーム延伸

代々木八幡は急カーブ上にあることや、駅の前後に踏切があることから、単純なホーム延伸で10両編成対応はできません(南新宿と参宮橋は単純に8両編成のホームを10両編成対応にしました)。このため、以下の概要でホーム延伸を実現させました。

1) 新宿方の踏切は移設せず、小田原方の踏切を移設
2) 小田原寄りの線路脇のスペースにはゆとりがないので、従来の対向式ホームを破棄して島式ホームを新設
3) 従来は地上に駅舎があり、その駅舎からホームにアクセスする方式だったのを、島式ホームにアクセスする新しい駅舎を新設

このような大工事があったためか、2018年の複々線開始までに工事は終わりませんでした。工事の完成は2019年3月までずれこみ、新宿発着の各駅停車の10両編成の運用開始は2019年3月になったのです。

※踏切の移設については外部ページが詳しく述べています(県西の犬の日記というブログです、この場を借りて御礼申し上げます)

実際に訪問する

さて、古いホームから新しいホームに移った代々木八幡駅。その様子を実際に観察してみましょう。

図1. 代々木八幡駅周辺地図(googleマップからの引用)

まずは、どのような場所なのかご確認いただくために地図を示します(図1)。必要に応じてご覧ください。ここで重要なことはこの駅では小田急線は東西に伸びていて、北口と南口があることです。小田原方面に向かう電車に乗った場合、進行方向右側が北側で、進行方向左側が南側です。私も現地に行くまでは東口と西口だと勘違いしていました。この点にご注意ください。

駅構内を観察する

さて、駅構内を観察しましょう。

写真2. 駅の北口はひっそりとしている

北口は代々木八幡の商店街とは逆の出入口のため、けっこう閑散としています(写真2)。メインは南口なのです。さて、階段を上ってみましょう。

写真3. 南口に近いところから眺める

コンコースを渡り、南口に近いところまでやってきました。ここからコンコースを眺めましょう(写真3)。

写真4. 南口を見下ろす

南口を見下ろします(写真4)。こちらのほうがメインの感じがありますね。

写真5. 明るい駅舎にある改札口

さて、改札口を通りましょう(写真5)。駅舎全体が明るいことがわかります。

写真6. 明るい駅舎からホームに通じる階段がある

階段が手前に、エレベータが中央に、そしてエスカレータが奥にあります(写真6)。駅を歩いているときにも感じましたが、だいぶ明るいですね。これは私が晴れた4月の昼間に訪問したこともあるでしょう。

写真7. 光と風が差し込む構造

明るいと思ったのはこのような構造です(写真7)。光と風が差し込む構造なのです。ガラスが多く使われて光が差し込みます。そして、上には金属板がはめられていますが、その金属板をよく見ると穴が開いています。ここから光と風が差し込む構造になっています。ただし、嵐がきたときには不安です。隙間から雨風が入り込みそうです。その場合は雨戸を閉めるという対応ができれば良いのですが…。

写真8. ガラス越しに線路も見える

ガラス越しに線路も見えます(写真8)。ガラスの外側にテラスがあるのですが、柵があります。柵の隙間からモノを落とすと困るのか、さすがに一般客は入れません。このテラスはガラスの清掃用なのでしょうか。

写真9. ホームドアも完備されている

さて、ホームに降りてみましょう。ホームドアが完備されています。

写真10. 上り線は昔のホームがまだ残っている

このように、上り線は昔のホームがまだ残っています。なお、私が写真を撮影した箇所は8両編成の先端部分です。私の利用した時間帯には10両編成が来ませんので、警備員さんが「次は8両です」と指摘してくれました。次の電車にきちんと乗れるようにするための親切心です。その親切を仇にするわけにもいかないので、私はこの場にとどまりました(先端部に行くなよ!という牽制もあったことでしょう)。

写真11. 山手通りに直結する通路の柱がある

先ほどはホームの新宿よりに足を運びましたが、今度はホームの小田原よりに足を運びましょう。すると、ホームに用途不明な柱が立っていることに気づきます(写真11)。この柱は駅舎から山手通り(ホームの先に見える陸橋の通りの名称)まで続いているように見えます。

写真12. 山手通りに直結する通路の柱がある

少し進んで振り返ってみましょう。通路の柱はやはり駅舎部分から伸びていることがわかります(写真12)。また、駅舎が未完成であることもわかります。山手通りと駅舎を直結する通路が新設されるのです。大通りから駅舎に直結とは親切ですね!

写真13. 現代的な電光掲示板

電光掲示板は現代的なものです(写真13)。次の電車の現在位置もわかるようになっています。山手線でおなじみの地図式の表示ですね。なお、自動放送は簡易的なものでした。ただし、停車する場合は、「電車がまいります」と放送され、通過する場合は「電車が通過します」と放送されるので、必要最低限の情報はわかります。 今回撮影はしていませんが、ホームと電車の隙間は大きいです。そのため、警備員さんが2名配置されていました。いくらホームドアがあろうと、やはり人に勝るものはありません。

動画1. ホームドアの挙動

さて、ホームドアの挙動を観察してみましょう(動画1)。車掌さんがホームドアのスイッチを押してから車両側ドアのスイッチを押すまで10秒ほどかかっています。ホームドアと車両用ドアが同時に開けば必要のない時間です。10駅に停車すればそれだけで1分40秒の所要時間増加です。これはいただけません。ホームドアと車両用ドアを同時に開くようにするべきでしょう(東急ではほとんど時間的ロスはありませんでした)。

駅周辺を観察する

駅周辺の観察といっても、あくまでもここでは駅施設に関わるところだけの観察です。おいしいレストランや素敵な美容室、そしてセンスのあるショップのような情報は専門のサイトに委ねましょう!

写真14. 線路の南側から昔の踏切を見る

南口を出てすぐに昔の踏切が見えます(写真14)。昔はここに踏切があったので、ホームは8両編成までしか対応できませんでした。

写真15. 現在の踏切は移設された

現在は踏切が移設されています(写真15)。通常踏切の移設には道路用スペースが必要とされますが、すぐ上に山手通りがあったので、スペースの問題は生じません。うまく考えたものです。道路はやや急カーブになりますが、幹線交通は山手通りなどが担っています。そのため、この道路のカーブが急になっても影響は小さいです。踏切を考えるにはさまざまなアプローチがありますが、バイパス道路の建設でその踏切にかかる負荷を減らすことも重要な解決法です。

写真16. 現在の踏切はホームギリギリまで迫る

移設された踏切を別の角度で見てみましょう。ホームがこの踏切近くまで迫っていることがわかります(写真16)。10両編成に対応するためのホーム延伸から道路の位置を決めたことがわかります。この決定は小田急電鉄単独ではできません。地方自治体(この場合は渋谷区)との調整がなされたことはじゅうぶんに想像できます。鉄道ファンの1人としてその調整が上手にいったことは喜びたいです。

写真17. 線路の北側から昔の踏切を眺める

線路の北側に視線を移してみましょう(写真17)。やはり昔の踏切の位置に現在のホームがあることがわかります。

写真18. 上り電車が停車した

そうしているうちに、上り電車が到着しました。1000形4両編成+4両編成の8両編成でした。

新たな撮影スポット誕生!

このホームの小田原よりは新たな撮影スポットです。ホームも広くて、安全性がそれなりに高いところです。ただし、新車両の導入、旧車両の引退、種別の改廃時には混乱が予想されます。あくまでも、日常の姿を気軽に記録するには、ということです。

小田急1000形(代々木八幡)

写真19. 代々木八幡からの撮り鉄

下りの急行を撮影してみました(写真19)。若干前面が入っていないなどの不満はありますが、桜の花と共演したという建前で許してもらいましょう!

小田急70000形GSE(代々木八幡)

写真20. 代々木八幡からの撮り鉄

大人気のGSEです。さっきの写真でもさりげなくGSEを入れていますね!桜の花との共演や輝かしい太陽の光の反射などを入れた力作です!(ということにするのが大人の対応です)

小田急4000形(代々木八幡)

写真21. 代々木八幡からの撮り鉄

今度は上りの撮り鉄をしてみましょう。4000形の快速急行がやってきました。上りのほうが良い写真が撮りやすいですね。

小田急1000形(代々木八幡)

写真22. 代々木八幡からの撮り鉄

今度は各駅停車の撮り鉄です。1000形がやってきました。それにしても8両ばかりですね。

代々木八幡の新駅舎のまとめ

狭くて危険なホームが、広くて安全なホームに変わりました。上りホームと下りホームで警備員さんを兼ねられるようになったのもオペレーション上見逃せません。また、駅舎も明るくきれいになり、駅の両方から入れるようになりました。今までが非常に使いにくかったこともあるでしょうが、使い勝手や快適性で見違えるほど改善しました。このようなデザインの駅は多いかもしれませんが、駅舎は第一に使い勝手です。独創的なデザインを目指すあまり、使い勝手が悪化しては意味がありません。ましてや観光地の駅ではなく、都心にほど近い日常利用の駅です。さらに、近隣の大通りと直結するための工事もされていて、完成の暁にはさらに使い勝手が良くなります。

細かな点(雨風が駅舎に入る、ホームドアの動作による時間的ロス)という問題はあるでしょうが、このような点を少しでも克服して、さらに安全で便利で快適な駅として進化して欲しいものです。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする