新潟県の西部と中部を結ぶ信越本線。新潟市、長岡市、上越市という新潟県の3大都市を結ぶ路線でもあります。しかし、実際はのんびりとした景色も展開し、旅行にはふさわしい路線でもあります。
写真1. 直江津から長岡は2両編成
信越本線新潟県区間の概要
いきなり私の旅行記を見てもわけがわからない人もいることでしょう。そこで、簡単に新潟県内の信越本線についておさらいしましょう。
・区間:直江津-新潟
※信越本線はこのほかに高崎-横川が該当します
・距離:136.3km
・主な経由駅:柏崎、長岡、新津
・主な速達列車
特急しらゆき:1日5往復
有料の快速:1日1往復
快速:1日1往復
図1. 直江津と新潟の距離感(googleマップより引用)
同じ県内なので、直江津と新潟は近いイメージがあるかもしれません。しかし、そのようなことはなく、実際には136.3kmもあります。同じ距離を東京から移動すると沼津や渋川よりも遠い場所です。途中の長岡-新潟は上越新幹線と並走しています。
新潟県の3大都市を結ぶだけあり、JRもきちんと速達列車を運転しています。その代表格が特急しらゆき号です。特急しらゆき号は直江津と新潟を1時間45分前後で結んでいます。また、朝はおはようライナー信越として直江津発新潟行きが、夜間はらくらくトレイン信越として新潟発直江津行きが運転されています。
このほかに、午後の時間帯に快速列車が1日1往復が運転されています。快速列車だと所要時間は2時間を超えます。
なお、直江津-長岡、長岡-新潟それぞれに料金不要の快速列車も設定されています。
このようにして合計1日7往復の速達列車が運転されています。とはいえ、1日7往復しかありませんから、直江津と新潟の行き来をする際に普通列車を使う場面も発生します。今回の私はその場面に当たったのです。決して特急料金をケチったわけではありません!
直江津から新潟への旅
では、実際に普通列車に乗って、直江津から新潟に向かいましょう。普通列車の直通はありませんので、途中の長岡で乗りかえです。
直江津から長岡
直江津で始発の普通長岡行きを待ちます。
写真2. 特急しらゆき号がやってきた
普通長岡行きは3番線から発車しますが、その前に特急しらゆき号がやってきました(写真2)。これは新潟行きではなく、新潟発ですので、乗っても意味がありません。
写真3. 普通列車がやってきた
普通長岡行きがやってきました(写真3)。沿線の人口もそう多くないので、2両編成です。コスト削減のため、ワンマン運転です。
写真4. E129系の車内
転換クロスシート車でも乗客はさばけそうですが、ロングシートとボックスシートの組み合わせです(写真4)。JR東日本の一般車両には転換クロスシート車はありません。これはどうかしています。ロングシートを好む人もいるでしょうから、現在のボックスシートの区画を転換クロスシートにすれば良かったといえます。
海側の座席が埋まってしまったので、山側の座席に座ります。ここで素晴らしい光景が見られました。ある親子が山側のボックスシートに、地元の女性(40代程度と見受けました)が海側のボックスシートに座っていました。親子連れの子供は海側に座りたそうにしていました。そこで、地元の女性が親子に海側の席を譲っていました。
そして、誰も私には海側の席を譲りませんでした…。
気を取り直して、山側の光景を楽しみましょう。ほくほく線の分岐など興味深い光景もありますからね!
写真5. 直江津を発車!
直江津はえちごトキめき鉄道の管理下にある駅ですが、直江津を出るとJRの管理下に入ります(写真5)。もちろん、JR線から直江津に向かう人はJR線の乗車券で下車可能です。
写真6. 川を渡る
川を渡ります(写真6)。川の向こうには山も見えます。日本の多くの場所は山が見えます。そのことを実感するときでもあります。
写真7. 犀潟に停車!
直江津から2駅めの犀潟に停車します(写真7)。ここでほくほく線と分岐します。
写真8. 北越急行車が見える
北越急行車がいました(写真8)。あちらは1両編成で、座席数に焦点を絞った2ドア車です。直江津-長岡の実態を眺めると、こちらも2ドアでも良さそうですが、新潟都市圏と共通運用することを考えると、3ドア車にせざるを得ません。
写真9. のどかな景色が広がる
のどかな景色が広がります(写真9)。緑が美しく、夏の旅行の良さを実感します。E129系は冷房がちゃんと効いていますので、夏でも快適な旅が楽しめます。
写真10. 柿崎に停車!
柿崎に停車します(写真10)。直江津近郊の住宅街はここで終了という感じの風情です。
写真11. 柿崎を過ぎると山が迫ってくる
柿崎を出ると海沿いを走ります。山が迫ってくる(写真11)ので、海沿いに線路を敷くしかないのです。
写真12. 美しい海が見える
美しい海が見えます(写真12)。今回の旅行で初めて間近に眺める日本海です。
写真13. やや寂しい光景が続く
やや寂しい光景のように感じます(写真13)。それでも、緑が美しいことで寂しさはだいぶ軽減されます。
写真14. 山と住宅のコラボレーション
小さな集落も現れます(写真14)。山あいに昔からある集落なのでしょうか。
写真15. 小さな駅に到着
小さな駅に着きました(写真15)。笠島です。私は新潟県に縁もゆかりもありませんから、聞いたことのない地名が続きます。
写真16. 青海川の美しい光景
日本で最も海に近い駅ともいわれる青海川に停車します(写真16)。件の親子連れが降りましたので、ちゃっかり海側の席を確保です。
ここで中間のドアから入ろうとした若者集団がいました。この列車はワンマン運転なので、1両目の後ろのドアから乗るのがルールですが、普段は自動車利用なのでしょうか。結局、最前部のドアから入り、ロングシート部分を選択していました。仲間うちで話すには、意外とロングシートが適していたりするものです。
それでは海をご覧いただきましょう!
写真17. 美しい日本海
線路のすぐそばまで海が広がります(写真17)。
写真18. 素晴らしい日本海
海水浴客も見られます(写真18)。
写真19. 素晴らしい日本海
このような砂浜もあります。夏こそ穏やかな光景が広がりますが、冬はそうはいかないでしょう。
写真20. 柏崎に停車!
青海川から2駅めが柏崎です(写真20)。直江津と長岡の間では最も大きな駅です。
写真21. 越後線は片隅から発車
越後線も分岐しますが、片隅から発車します(写真21)。昼間は3時間以上間隔が開いたりする路線ですから、車両の姿は確認できませんでしたが…。
写真22. 越後線が分岐
その越後線が分岐します(写真22)。
写真23. 緑が美しい
木々の濃い緑と水田の明るい緑が映える光景です(写真23)。
写真24. 緑が美しい
ここも緑のコラボレーションが映えます(写真24)。
写真25. 小川を渡る
私の事前のイメージでは柏崎-長岡は平地というものでした。しかし、現実には山があったりします。その中で小川を渡りました(写真25)。
写真26. 日本的な光景が広がる
さすがは新潟県、日本の米どころとあってか、水田が広がります(写真26)。越後広田、長鳥、塚山、越後岩塚、と今まで聞いたことのない駅名が続きます。自分の不勉強を恥じるばかりです。車内にはのんびりとした雰囲気が広がります。午後のけだるい空気、のどかな景色、そして早起きした疲れ…。
写真27. 来迎寺に停車!
長岡が近づいてきました。来迎寺に停車です。らいこうじと読みます。
写真28. 水田が広がる
水田が広がります(写真28)。
写真29. 信濃川を渡る
信濃川を渡ります(写真29)。日本で最も長い川といわれています。でも長野県内では信濃川といわず、千曲川といいます。信濃の国で信濃川と名乗らないのはどうかしていると思うよ!
写真30. 宮内に停車!
宮内に停車します。上越線と合流します。上越線の終点は新潟でもなく、長岡でもなく、宮内です!
写真31. 長岡の市街地が広がる
長岡の市街地が広がります(写真31)。長岡は新潟県第2の都市なので、それなりに発展している様子がうかがえます。
長岡から新潟
乗った電車は長岡までです。長岡では乗りかえが必要です。16:39着で17:02発と接続時間は23分もあります。特急しらゆき号や快速列車の間隔が開くのは仕方ないにしても、接続時間は10分程度にしてもらいたいものです。
写真32. 普通新潟行き
今度の電車は4両編成です(写真32)。E129系には2両編成と4両編成があり、今回は4両編成に当たりました(2両+2両の4両というわけではない)。新潟都市圏を走るので2両では足らないのでしょう。
4両編成の場合は車掌が乗務します。都市型ワンマン運転の2両編成で本数を2倍に増やしてもらったほうが利用者としてはありがたいですが、新潟からの折り返しを考慮するとそうもいかないのでしょう。
写真32. 長岡の住宅街が広がる
長岡からしばらくは住宅街です(写真32)。
写真33. 畑も広がる
畑も広がります(写真33)。
写真34. 小さな川を渡る
小さな川を渡ります(写真34)。
写真35. 見附に停車!
見附に停車します(写真35)。ここは特急停車駅とあってか、乗り降りも多いです。先ほどの直江津-長岡よりも乗り降りが多いように感じます。新潟市に近いことから、鉄道利用も多いのでしょうか。
写真36. 米どころ新潟の風景
とはいえ、駅と駅の間は水田が広がります(写真36)。
写真37. 東光寺に停車!
東光寺という駅にとまります。ここものどかな場所です(写真37)。
写真38. 三条市の市街地が広がる
水田の次は街です。三条市の市街地を走っているところです(写真38)。燕三条の「三条」です。
写真39. 普通とすれ違う
普通とすれ違います(写真39)。東三条の手前です。
写真40. 水田が広がる
三条の市街地を過ぎると、再度水田が広がります(写真40)。このあたりだったでしょうか。上り線から轟音をたてて通過する機械音が聞こえました。115系のようです。115系?と思ったら、新潟から新井の快速には115系が使われるようです。
写真41. 丘が迫ってきた
丘が迫ってきました。信越本線の長岡-新潟は平野の中央を通ると思っていましたが、平野の裾を走る区間があったのですね。この区間に入ったのです(写真41)。
写真42. 平野の裾を走る
写真43. 平野の裾を走る
平野の裾を走る区間は続きます(写真42、43)。
写真44. 古津に停車!
新津という駅名は鉄道ファンには有名ですが、隣は古津です(写真44)。ここから新潟駅までは20kmを切っています。そのためか、住宅が目立ってきます。とはいえ、古津駅そのものはそこまで便利ではありません。
写真45. 新津が近づいてきた
新津が近づいてきました。新津は信越本線上下線、磐越西線と羽越本線のジャンクションです。そのため、駅構内も広いです(写真45)。
写真46. 新津に停車!
その新津に停車します。だいぶ陽が傾いてきました(写真46)。ところで、新潟地区の多くの駅には発車音楽はありません。したがって、発車合図は車掌さんが行います。以前は笛を鳴らしていたと記憶してますが、現在は電子笛です。電子笛であれば、マスクを外さなくとも発車合図を行えます。私は動画に収録していませんが、そのような動画を撮影した人がいるので、掲載してみましょう。
写真47. 羽越本線が分岐する
日本海縦貫線を担う羽越本線が分岐します(写真47)。ただし、信越本線から羽越本線を通ると新潟を通りませんので、旅客輸送上は不利です。そのため、旅客列車の多くは白新線を経由します。とはいえ、貨物列車にとっては重要な経路です。
写真48. さつき野に停車
新津から新潟は新潟都市圏輸送を担う区間として、20分程度の間隔が確保されています。車内も人が増えてきました。隣のボックス席は1人しか乗っていませんでしたが、仲間うちの2人が乗ってきました。新潟都市圏の輸送を担うための方策として、本数を増やすこと以外にも駅を増やすことがあります。そのような意図で1990年代に設置されたのがさつき野です(写真48)。
写真49. 水田が広がる
とはいえ、新津から新潟までずっと住宅街が広がるわけでもありません。途中には雄大な水田が広がります(写真49)。
写真50. 最後の駅、越後石山に停車!
最後の途中駅の越後石山にとまります(写真50)。ここから最後の1駅は4.1kmもあります。間に車両基地があったりするためです。どうせなら、上沼垂駅を設置すれば良さそうなのに!
写真51. 車両基地が広がる
車両基地が広がります(写真51)。赤い特急車がとまっていますね。これは特急いなほ号の車両です。はまなすをイメージした塗色とされています。決して単色化によるメンテンスコスト削減ではない!
写真52. いなほの車両
いなほ号の標準色もあります!(写真52)
写真53. 一般用車両E129系もとまっている
一般用E129系もとまっています(写真53)。
写真54. 白新線が合流!
白新線が合流します(写真54)。信越本線と白新線は立体交差です。
写真55. 線路が増えてきた
新潟駅に近づくにつれて線路が増えてきます(写真55)。
写真56. 建物も増えてきた
新潟駅に近づくにつれて、建物も増えてきました(写真56)。私の乗っている普通新潟行きは地上のホームに着きます。他のホームからやや離れています。
写真57. 折り返しは回送
折り返しは回送です(写真57)。普通新潟行きの表示をとれませんでした。4両編成から降りた多くの乗客が足慣れた様子で元気に改札に向かう光景が印象に残りました。
さて、前後ではどこに行ったのでしょうか?
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★旅行記のまとめです!
新潟、宮城鉄道旅行記の計画と感想
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