JR227系(広島地区)の車内

JR西日本の広島地区の主力の電車、227系電車。その車内を見てみました。

写真1. 227系電車の外観(あき亀山で撮影)

227系電車の概要

まず、227系電車の概要を紹介しましょう。最初に概要を箇条書きでまとめます。

JR227系(広島地区)の概要
・車体:3ドア転換クロスシート(車端部ロングシート)

・製造初年:2014年(2019年に当面の増備予定終了)
 ※2017年からは40000系に移行しています

・編成両数:2両編成、3両編成
 ※2両編成、3両編成を連結して最大8両編成で運転

・車体:ステンレス製(川崎重工業製)

227系電車は2014年当時国鉄型しか走っていなかった広島地区の、老朽車両の一新のために設計・製造された車両です。当時最新だった225系電車の設計を踏襲した車両です。広島地区は国鉄型といえども転換クロスシートに内装が一新された車両が多かった地域です(参考写真:写真2、写真3)。そのためか、新型車両も転換クロスシートを基本とした車両として投入(※)されました。ただし、都市圏を使用することを前提に、車端部はロングシートが配置されています。

※和歌山地区に導入された車両は1000番台と呼び、ロングシート車です。

当時の国鉄型車両は4両編成が基本(105系電車は2両)でしたが、227系電車は2両編成か3両編成が投入されました。需要に応じて柔軟に両数を変化させて最長8両編成を確保すれば良いという考えです。

113系電車(岩国)

写真2. 113系電車のリニューアル車(岩国で撮影)

113系リニューアル車車内

写真3. 113系電車のリニューアル車の車内(岩国で撮影)

227系電車の外観を眺める

227系電車の外観を眺めてみましょう!

写真4. 227系電車の外観(尾道-東尾道で撮影)

写真5. 227系電車の外観(尾道-東尾道で撮影)

JR西日本らしいステンレス車+シックな茶色の飾りがベースですが、窓下の帯に赤色を採用し、厳島神社や地元のプロ野球チームのような「広島らしさ」を前面に押し出しています(写真4、写真5)。そして、転落防止幌を先頭に採用していますが、これを逆手にとって「Red Wing」と称する開き直り表現を工夫する姿勢もあります。

動画1. 2編成以上が連結されたときの様子(広島で撮影)

先頭車両に転落防止幌を採用したのは、2編成以上連結した際に先頭車が編成中間にやってきます。このときに乗客がホームから転落しないようにするための工夫です(動画1)。

227系(あき亀山)

写真6. 227系の正面

227系の正面です(写真6)。最初は転落防止幌に対して良い印象はありませんでしたが、目が慣れるにつれて、こんなデザインもありと思うようになりました。助手席側の前面展望をもっと改善してほしいという気持ちもありますが…。

JR227系の車内を確認する

さて、227系電車の車内を見てみましょう!

227系のドア

写真7. 227系電車のドア部分

227系電車のドアです(写真7)。化粧板が貼られている複層ガラスのドアです。

写真8. 227系の車内全体

227系の車内全景を撮影してみました(写真8)。赤い座席が並びます。車端部のロングシートは目立ちません。下関・あき亀山よりの車両の車端部はトイレと車いすスペースなので、シートそのものがありません!

写真9. 車端部の様子

その車端部の座席を含めた全体の様子です(写真9)。4人掛けのロングシートが配置されています。関西地区ではこの区画にボックスが配置されていますが、こちらのほうが良いかもしれません。

写真10. クロスシート

クロスシートの様子です(写真10)。ドアから2列目の座席は窓割と一致しておらず、景色を眺めにくい「外れ席」です。これは225系からの伝統です。ここに柱がくるのは車体強度上仕方ないとされていますが、どうにかならなかったのでしょうか。

写真11. 2列目は本当に窓割が合わない

本当に窓割が合わないところを強調してみました(写真11)。223系同様の窓割に戻すことを利用者としては望みたいところです。

写真12. ドア寄りはボックスシートができる

ドア付近の1列です(写真12)。ドア寄りの1列は固定座席ですので、どうしてもボックスシートの区画ができてしまいます。ドア付近にはある程度のスペースがあるように思いますので、シートピッチを910mmから875mmに縮小して、ドア寄りの座席も転換可能にしたほうが良さそうです。究極をいうと、京急2100形のようにシートピッチを850mmにして手動転換不可にすると、2列目の窓割もだいぶ合いそうです。

私はあき亀山で撮影していましたが、車掌さんがちゃんとシートの向きを変えていました。これは非常に良いことだと思います。

写真13. 車両の端部のロングシート

車両の端部にはロングシートが配置されています(写真13)。袖仕切りもそれなりに大きく、立客との干渉を防いでくれます。

写真14. ロングシートの様子

ロングシートは4人掛けです(写真14)。関東では中央にポールを立てるのでしょうが、この車両にはそのようなものはありません。ポールはつかむところを確保してくれる一方、デザイン上はうっとおしいです。そのため、混雑度に合わせてポールの有無を判断しているのでしょう。

写真15. 下関より先頭車の車端部

下関よりの車両の先頭車にはトイレが付いており、車端部の処理は異なります(写真15)。車いす対応トイレと車いすスペースがセットで配置されています。

写真16. 天井の様子

写真17. 天井の様子

天井の様子です(写真16、写真17)。蛍光灯にはカバーはなく、シンプルなものです。LED式照明であれば、カバーなしでもカバーありと同様の意匠を演出できます。しかし、そこまではやっていません。つかむ場所を増やすという目的でつり革は多めです。

写真18. 運転席後ろの様子

運転席後ろの仕切窓です(写真18)。それなりに前面展望は望めますが、微妙に前面の窓と合致しておらず、意外と前面展望は悪いです。右側が前面展望は良好です。もう少し下まで窓を伸ばすと、乗客としてはありがたいです。

JR227系の車内の様子のまとめ

JR227系は、「安全性を考慮した車両構造」という制約の中で、それなりの快適性を確保した車両という印象を受けました。また、全てをクロスシートにするのではなく、車端部の座席にロングシートを選択するなど、バランスを確保しようという工夫も確認できました(広島から糸崎までロングシートで仲良さげに移動しているカップルも確認できました)。全体として、大きなライバル鉄道が存在しない地方都市の車両の中では快適性は高いほうと感じました。

今後も同様のコンセプトの車両はJR西日本の幹線に広がっていくでしょう。このように目立たないものの快適な車両が広まるのは良いことでしょう。そして、広島近辺では3両編成はそこまで多くなく、山陽本線中心に4~6両編成も多く見かけ、投入当初に指摘のあった短編成化という問題もそれなりに解決されているように見られました(呉線は日中時間帯の普通を30分間隔にすれば輸送力の問題は解消されましょう)。このように、現実的な運用も重要なのです。

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