接続風景~エアフルト駅(ドイツ連邦共和国)

記事上部注釈
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ドイツ中部のエアフルト。ここから東部のライプツィヒ、北部のベルリン、西部のフランクフルト、南部のミュンヘンに向かうことができます。このジャンクションではどのような光景が展開するのでしょうか。

エアフルト構内

写真1. エアフルト構内

接続風景とは

異なる路線だけれども、関係が深い2路線。これらの路線の結節点ではどのような接続が行われているのか(あるいは直通しているのか)、それを探るシリーズが「接続風景」です。この2路線、そしてジャンクションの選定は私が実施いたします。

概要紹介

エアフルトの位置とドイツ鉄道網の概要


図1. エアフルトの位置

エアフルトは旧東ドイツの都市です。このエアフルトを起点に北はベルリン(ドイツの首都)、西はフランクフルト(ドイツ随一の経済都市)、南はミュンヘン(ドイツ第三の都市)、東はライプツィヒやドレスデン(旧東ドイツで有力な都市)という位置関係となっています。なお、ライプツィヒを経由してベルリンに向かう列車も運転されています。今回は趣旨からライプツィヒを経由してベルリンに向かう列車は、「ベルリン」に重点を置かず、「ライプツィヒ」に重点を置くことにしましょう。

ドイツは日本と異なり、大都市が一直線上に位置しないため、1つの列車で複数の都市をカバーすることはできず、各系統の本数は少なくなってしまいます。これを補うために、結節点を設けて、そこで複数の系統を接続しているのです。

系統紹介

今回取り上げる系統は、以下の系統です。

・ベルリン-フランクフルト (ライプツィヒを経由するものとそうでないもの)
・ベルリン-ミュンヘン(ライプツィヒを経由するものとそうでないもの)

他に、ドレスデン-フランクフルトを経由する系統もありますが、今回の接続風景には関係ありませんので、省略いたします。

(ベルリンを出発して)ライプツィヒからはエアフルトまでは(おおむね)毎時1本運転されます。また、ベルリンからエアフルトまでも(おおむね)毎時1本運転されます。これらの両者が西側のフランクフルトと南側のミュンヘンに散っていきます。

これらすべてが相互接続するわけではありません。相互接続するのはおおよそ2時間に1回です。

エアフルトでの接続風景を見る

実例紹介

南西方向行き列車での接続

ベルリンから(ライプツィヒ)を経由せずにエアフルトまで来た列車は毎時1本です。そして、(たいていベルリン始発ですけど)ライプツィヒからエアフルトまで来た列車も毎時1本です。これらの列車のうち一部が接続して、ベルリン・ライプツィヒ・フランクフルト・ミュンヘンへのチャンネルを確保しているのです。

具体的な時刻を示します。

1) ICE701(ベルリンからミュンヘンに向かう列車)がエアフルトに9:24に到着
2) ICE595(ライプツィヒ方面からフランクフルトに向かう列車)がエアフルトに9:28に到着

3) ICE595(ライプツィヒ方面からフランクフルトに向かう列車)がエアフルトを9:30に発車
4) ICE701(ベルリンからミュンヘンに向かう列車)がエアフルトを9:32に発車

このように接続を取ることで、ライプツィヒからミュンヘン、ベルリンからフランクフルトへの乗車チャンネルを確保しているのです。
※ICE595はベルリンを経由するので、ベルリンからフランクフルトへは乗り換えて数分早くなるという程度です。

北東方向行き列車での接続

これは反対方向でも実施されており、例えば以下の実例があります。

1) ICE802(ミュンヘンからベルリン方面に向かう列車)がエアフルトに10:24に到着
2) ICE694(フランクフルト方面からライプツィヒ方面に向かう列車)がエアフルトに10:26に到着

3) ICE694(フランクフルト方面からライプツィヒ方面に向かう列車)がエアフルトを10:28に発車
4) ICE802(ミュンヘンからベルリン方面に向かう列車)がエアフルトを10:31に発車

このように接続を取ることで、直通していないミュンヘンからライプツィヒ、フランクフルトからベルリンへの乗車チャンネルを確保しているのです。
※ICE694はベルリンを経由するので、フランクフルトからベルリンへは乗り換えて数分早くなるという程度です。

接続列車のまとめ

最後に、エアフルトでの接続時刻表をまとめておしまいにしましょう。

表1. エアフルト接続時刻表(東→西)

エアフルト連絡時刻表(東→西)

ベルリン・ライプツィヒからフランクフルト・ミュンヘンへの時刻表です。これを見ると、ライプツィヒを経由しないミュンヘン行きと、ライプツィヒを経由するフランクフルト行きが接続しています。

本来は2時間間隔で運転されていますが、一部時間帯に抜けていたりするため、完全な2時間間隔になっていません。日本のL特急(もうまもなく死語になりますね)のように、毎時きっかり発車のサービスを実施してもらいたいところです。

表2. エアフルト接続時刻表(西→東)

エアフルト連絡時刻表(西→東)

フランクフルト・ミュンヘンからベルリン・ライプツィヒへの時刻表です。やはり、ミュンヘン系統はライプツィヒを経由しません。
上記の時刻表を見ますと、ライプツィヒとミュンヘンを乗り換えなしで結ぶ便がないように見えてしまいますが、この他におおよそ2時間間隔でライプツィヒを経由する、ベルリン-ミュンヘンの系統が運転されています。

エアフルトでの接続のまとめ

ドイツではエアフルト以外にも相互に接続をとっている場面があります(新幹線とは異なります)。これを全国に展開し、どこからどこにでも短時間で結ぼうという姿勢、そして全国的なダイヤ調整を実施するという努力には頭が下がります。日本のJRで即時適用することは難しいでしょうが、このような努力を見習って欲しいものです。

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