小竹向原での4方向の接続を考察する

記事上部注釈
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小竹向原で急行森林公園行きと各停和光市行きが接続

写真1. 小竹向原で東上線方面どうしが接続

小竹向原の位置付け

小竹向原についての復習しましょう。ここは鉄道ブログですから、街がどうだの家賃相場がどうだのという内容は省略しましょう。

読者のみなさんならよくご存じと思いますが、小竹向原は路線網において以下の特徴を有します。

・南側は有楽町線と副都心線に分岐
・北側は地下鉄線と西武線に分岐

小竹向原を中心に4方向に伸びており、小竹向原を軸にして都心から郊外に向かう際に4通りのパターンが存在します。

1) 副都心線(渋谷方面)から小竹向原を経由して地下鉄線(和光市方面)に向かうパターン

2) 副都心線(渋谷方面)から小竹向原を経由して西武線(練馬方面)に向かうパターン

3) 有楽町線(有楽町方面)から小竹向原を経由して地下鉄線(和光市方面)に向かうパターン

4) 有楽町線(有楽町方面)から小竹向原を経由して西武線(練馬方面)に向かうパターン

この4通りの移動パターンを網羅するために、小竹向原での接続が重要になるのです。

実際のパターンを解析する

日中時間帯下り

平日(12時台)のダイヤを解析しましょう。副都心線は15分サイクルに急行1本と各停2本が走っています(この他に30分間隔で渋谷-池袋の各停が走りますが、小竹向原断面では関係ありません)。有楽町線は6分間隔で各停が走っています。そのため、両線は30分サイクルのパターンとなります。ただし、西武線内は快速急行や各停の行先の関係で60分サイクルとなります。

実際の到着・発車時刻を見てみましょう(表1)。

表1. 下り小竹向原のダイヤ
小竹向原下りの接続ダイヤ

12:02に副都心線-和光市の列車が着きます。この列車は12:05に発車します。その間に12:03に有楽町線-練馬方面の列車が着きます。この列車は12:04に発車します。

その後、12:08に副都心線-和光市の列車が着き、接続列車もなく12:09に発車します。

12:10に有楽町線-和光市方面の列車が着き、12:13に発車します。その間に副都心線-西武線の列車(地下鉄線内急行/西武線内快速急行)が着き、同じ時刻に発車します。

その後、12:15に有楽町線-西武線の列車が着き、12:17に発車します。その12:17に副都心線-和光市方面の列車が着き、12:18に発車します。

12:22になると副都心線-西武線の列車が着き、12:24に発車します。その間の12:23に有楽町線-和光市の列車が到着し、12:25に発車します。
12:27になると副都心線、有楽町線の双方から列車が到着し、12:28と12:29に連続して和光市方面に発車します。このうち副都心線からの列車は急行です。

ここで気づくことは、なるべく接続をとっていることと、和光市方面は急行と各停の連続発車があることでしょう。

日中時間帯上り

次に、上りのダイヤについてみてみましょう(表2)。

表2. 小竹向原での接続状況
小竹向原上りの接続ダイヤ

12:00に練馬方面からの有楽町線と、和光市からの副都心線が同時に到着し、12:01に発車します。

発車後すぐ(12:03)に和光市からの有楽町線が到着し、12:07まで停車します。その間の12:05に和光市方面からの副都心線急行が到着し、12:06に発車します。ここでは練馬方面と和光市方面の接続ではなく、和光市方面の緩急結合を実施しているのです。

12:08に練馬方面から副都心線への列車が到着し、12:10に発車します。その直後の12:11に和光市から有楽町線に向かう列車が発車し、12:13に発車します。前者(練馬方面)から後者(有楽町線)に乗り換えは可能ですが、その逆(和光市方面→副都心線)は不可能です。

12:16に和光市からの副都心線と、練馬方面からの有楽町線が同時に到着します。副都心線はすぐに発車します。一方、有楽町線は12:19まで停車しています。

その後、12:21に和光市方面からの有楽町線と、練馬方面からの快速急行が到着します。練馬方面からの快速急行は副都心線に入ると急行に変わります。副都心線の急行は12:22に、有楽町線は12:24に発車します。

最後に12:25に和光市からの有楽町線が到着し、接続を取らずに12:26に発車します。

ダイヤ改良案の提案

列車によって異なりますが、上下ともに1.7分停車しています。通常の停車時間は30秒(西武直通は乗務員交代があるのでもう少し必要ですが)で充分ですので、差し引き1.2分のロスタイムが発生しています。平均1.2分間余計に停車することによって接続を確保しているとも考えることが可能ですが、それでも接続できないパターンが発生しています。

この大きな要因は、副都心線と有楽町線の本数が異なることが挙げられます。有楽町線は平均6分間隔、副都心線は平均5分間隔となっています。この本数の差があることで、微妙に接続パターンを固定できないのです。たとえば、以上のパターンはどうでしょう(表3、表4)?

表3. 改良案(下り)

小竹向原改良下り

表4. 改良案(上り)

小竹向原改良上り

たとえば、以上のパターンはどうでしょう?小竹向原での接続を確保するために、有楽町線を毎時2本増発しました。副都心線の急行と接続するために同数の有楽町線を急行(池袋以南は各駅に停車)としています。小竹向原-和光市は急行が15分間隔で運転されることになりますので、東上線急行-有楽町線の急行-副都心線の急行の速達リレーが可能になります(東上線内ではFライナーと東上線急行は合わせておおむね15分間隔です)。

また、西武線直通の有楽町線急行(以前のように準急という名称でも良いかな?)は下りは練馬で準急に接続、上りは石神井公園で急行に接続できます。新設された有楽町線の速達列車が西武線内での接続が異なるのは親切ではありませんね…。

なお、東急線との直通を考慮して、副都心線小竹向原以南の時刻はいじっていません。また、増発ぶん以外は西武線内の時刻もいじりません。地下鉄では時刻は異なりますが、東上線内の時刻もほぼいじらずに済むでしょう。

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