室戸岬への旅
奈半利から室戸岬への旅
奈半利で列車を降りた私は、大荷物を抱えたまま、コインロッカーを探します。結局奈半利駅にはコインロッカーはありませんでした。
写真1. コインロッカーが存在しない奈半利駅
写真2. 室戸岬に行けるバス
長距離移動ですので、良いタイプのバスを期待しましたが、結局通常の路線バスタイプの車両がきました(写真2)。バスは美しい海岸線を走ります。
写真3. 美しい海岸線
写真4. 美しい海岸線
写真5. 室戸市の中心街を走る
海岸線を通るので、景色は良いといえます(写真3、4)。その後、室戸市の中心部を走ります(写真5)。室戸高校前を通るので時間はかかります(1回折り返す形態です)が、区間利用客もいるので仕方ないでしょう。
写真6. 客にちゃんと食事を提供するから信頼してね!
このようにして、室戸岬といういかにもその名前のバス停に到着し、私はバスを降りました。私は観光よりも前に食事を撮ることにしたのです。選択肢は1つしかないため、洋食を選択しました。この店の名前は「ラポール」といって、ラポールとは「信頼関係」を意味する言葉です。だから、お客に食事を提供するから信頼してね!という意味が込められているのでしょう。
この飲食店の向かい側に休憩所が存在し、ここで大きな手荷物を預かってもらって、室戸岬探索を開始したのです。
室戸岬観光
室戸岬を探索しましょう。
写真7. 銅像
写真8. 先端への路
バス停の近くに中岡先生の銅像があります(写真7)。高知駅前といい、桂浜といい、高知県は銅像が好きなようです。銅像から先端に歩きます(写真8)。
写真9. 月見ヶ浜というらしい
写真10. 青い海
写真11. 波を撮影!
先端部分にやってきました(写真9)。青い海が広がっていました(写真10)。このとき、私の左側(東側)が晴れており、右側(西側)が曇っていました。写真は東側を撮影したものです。海が青いのは、やはり太陽光によるものなのですね(空の色を反射しているわけではありません)!この日は晴れていましたが、風はありました。その証拠に波立っていました(写真11)。何回か撮影した結果、ようやく波を捉えられたのです。
観光ガイドによると、室戸岬は灯台が有名なようです。そこで、歩いて灯台に行こうとしました。今思うと、これが悪夢の始まりでした。
図1. 室戸岬と灯台の位置関係
単純な位置関係だけを確認すると、バス停からほんの300m歩けば灯台に到着するように思えます(図1)。しかし、灯台と岬そのものには高低差が存在するため、そんな簡単にいきません。
実際の経路はもっと過酷なものでした。バス停から国道を歩き、交差点からスーパー林道(のようなもの、歩道はない!)を歩かねばならないのです。私のような無知な観光客はいないのか、バスを利用する観光客は少ないのか、同様の行動を行っている人を見かけませんでした。
実際に、その道中を写真で示しましょう(歩くことで精一杯で写真はそこまで撮れませんでした)。
写真12. 歩道のない道を歩く
写真13. カーブ部分だけは歩道がある
歩道のない道を歩かねばならない様子がお分かりおいただけると思います(写真12)。カーブだけは歩道のような何かは設定されていますが…(写真13)。写真ではキツさは伝わらないかもしれません。標高0mから標高150mまで歩くと説明すれば、(登山を想定していない)観光客には厳しいことがわかると思います。
写真14. 普通の観光客も通る道
スーパー林道(的な)の道路上に駐車場があり、そこからは通常の観光客も歩く道を歩きます(写真14)。そうこうしてようやく室戸岬灯台に到着です。
写真15. 前までしか行けない(中に入れない)灯台
写真16. 灯台を近くから眺める
写真17. 灯台についての説明
写真18. 海が見える絶景!
写真19. 海が見える絶景!
灯台の前まで着いて衝撃的な事実を知りました。そう、一部期間を除い中に入れないのです!山道を歩いたのに…。晴れていたので、きれいな景色を楽しめました。そう、晴れ。山道を歩くには暑すぎました。
きれいな景色を堪能した後は来た道(そう、山道です)を戻り、バス停まで移動しました。ただ、このような強烈な体験があると記憶によく残るんですよね。
- 室戸岬バス停からすぐのところに飲食店、手荷物を預かってくれる休憩所がある
- 室戸岬バス停からすぐ近くに海岸線などがある
- 調子に乗って室戸岬灯台に行こうとすると、上記のバス停から20分以上山道を歩く
※室戸岬灯台近くにはバス停はありません。
室戸岬から後免まで戻る
室戸岬で体力を消耗した私は、帰りのバスで寝てしまいました。奈半利からごめん・なはり線に乗車します。帰りは快速でしたが、ほどよく混んでいました。後免到着前には立ちも認められる程度までです。
写真20. (参考)阿佐海岸鉄道の悲痛なメッセージ(2014年に確認)
同じ阿佐線として建設された阿佐海岸鉄道とは大きな違いといえます。私が阿佐海岸鉄道に乗車した際に、地元小学生がメッセージを寄せていました。私は「ひがしせん きゃくがいなくて おおあかじ」というメッセージを思いつきました。なかなかひねりがきいていて、的確な内容と自負していますが、どうでしょう?
写真21. 階段を登る
写真22. 改札口
写真23. 率直な意見とその回答(一部)
話が脇にずれてしまいました。話を戻しましょう。奈半利のホームは高いところにあります。そのため、長い階段を登らねばなりません(写真21)。階段を登ったら改札口です(写真22)。利便性を考慮するならば、ホームの高さは低いほうが良いですよね。ただし、東日本大震災以降、津波対策を謳う時代に突入しましたから、そのような意味では高所に位置するホームの意義はあるのかもしれません。なお、ホームには率直な意見とその回答がありました。安くしろ!とは率直すぎますね(写真23)。
写真24. 途中ですれ違ったトロッコ車両とゆるキャラ
途中で臨時のトロッコ列車とすれ違いました(写真24)。大型連休のさなかだったためか、ゆるキャラも大忙しですね。中の人は暑くて大変だったことでしょう(余談ですが私は中の人がキャラクターに着替える場面を確認したことがあります)。このようにして後免に着いたのでした。
写真25. 阪神タイガースのラッピングをまとった車両
写真26. 0・1番乗り場から高松・奈半利方面を眺める(高架に上がるのが土佐くろしお鉄道線です)
写真27. 0・1番乗り場から高知方面を眺める
土佐くろしお鉄道には阪神タイガースのラッピングをまとった車両も存在します(写真25)。安芸市にキャンプ場があるからと認識していますが、どうでしょう?阪神電車こそ似合いそうなラッピングですね。間違っても黄色いからといって、中央・総武線に使用してはいけないカラーでしょう(笑)。
後免の配線を眺めます。土佐くろしお鉄道へは0番乗り場と1番乗り場からアクセスできます(写真26)が、0番乗り場は高知方面への線路と直結していません(写真27)。そのため、土讃線-土佐くろしお鉄道は1番乗り場しか使用できないことになります。このことは、土讃線-土佐くろしお鉄道の直通列車は後免ですれ違えないことを意味します。これではダイヤ上の制約が増すので賢明とはいえません。0番線を伸ばして高知方面とレールを直結させると良いと思います。2番乗り場から土佐くろしお鉄道に入るポイントを新設して、奈半利方面行きは2番乗り場、高知方面は0・1番乗り場から発車というように統一するのも親切といえましょう。
さて、この移動の前後はどこに行ったのでしょうか?
室戸岬への旅(公共交通での室戸岬観光のコツと落とし穴):今ココ!
※それぞれ別ウィンドウで開きます。