仙台から大宮まで東北新幹線の「はやぶさ」に乗る機会に恵まれました。夕方の西日が厳しい条件ですが、車窓を堪能できました。仙台と大宮の移動方法の概要、仙台駅での乗りかたや普通車の車内も簡単に紹介してます。
写真1. 仙台駅に入線するはやぶさ号
復習:仙台と大宮の移動概要
まず、仙台と大宮の移動方法の概要を示しましょう(表1)。
表1. 仙台と大宮の移動方法概要
新幹線 | 高速バス | |
---|---|---|
所要時間 | 1時間6分~1時間10分 | 5時間20分程度 |
運賃+料金 | 10870円 | 3700円~6700円 |
運転間隔 | 毎時1~2本 | 1日1往復(夜行便) |
※運賃+料金の合計は通常期で算出
簡単に仙台と大宮の移動方法の概要を示しました。東北新幹線の「はやぶさ」号を利用すると、ノンストップで1時間10分足らずで到着できます。東京・大宮-仙台のはやぶさ号は毎時1~2本運転されています。ただし、はやぶさ号ははやぶさ料金がかかり、なおかつ全車指定席です。少しでも安く済ませたい場合は、同じ東北新幹線でも「やまびこ」号を利用すると、自由席で10020円で済みます。やまびこ号は途中に停まるので、仙台から大宮までは1時間30~1時間40分かかります。
えきねっとにははやぶさ号の東京・大宮-仙台の設定はなく、やまびこ号のみに割引の設定があります。乗車券を連続させない場合(今回の私は連続させているので該当しません)、このようなテクニックもありでしょう。
ここまで新幹線が圧倒的に速いと、競合の高速バスのほとんど運転されません(東京都内-仙台市内の便はありますが、大宮駅にとまりません)。
仙台駅の東北新幹線
仙台駅の西口(市街地に近いほうの出入口)から入ってみましょう。
写真2. 仙台駅の西口
茶色の立派な建物です(写真2)。仙台駅の場合、西口に近いほうに新幹線があります。東北新幹線は16両編成400m(※)の電車がとまれるようになっているのが基本です。そのため、駅の外から見ても立派です。
※現在は17両編成が主体という人がいるかもしれません。しかし、17両編成中7両は20m車ですから、現在の東北新幹線17両編成は390mと(想定されていた)16両編成よりも短いです。
写真3. 仙台駅の構内図
仙台駅の構内図です(写真3)。細かなことまで知る必要はありませんが、駅の入口は2F、新幹線のコンコースは3F、新幹線のホームは4Fにあることは重要だと思います。
写真4. 2Fの入口に入る
2Fの入口に入ります(写真4)。このまままっすぐ向かうと、在来線の改札に入ってしまいます(実際には在来線の改札からも新幹線に入ることができますが)。そのため、3Fに昇ります。
写真5. 3Fのコンコース
3Fに昇りました(写真5)。
新幹線の特急券を持っていない場合は、3Fの自動券売機で買うことができます。夏休み期間にも関わらず、直近のはやぶさ号の指定席を買うことができました。それも窓側です。これは、新型肺炎ウィルスの脅威が語られて、多くの人が外出を控えていたためでしょう。
1号車よりは南改札から、10号車よりは中央改札から入るのが便利です(仙台基準で南側が1号車、北側が16号車)。
写真6. 南改札から入る
南改札から入ってみましょう(写真6)。たいていの場合は自動改札から通れます。ただし、私のような東京都区内→東京都区内という特殊な乗車券の場合は、有人改札を通る必要があります。
写真7. 仙台駅4F(新幹線)ホーム
南改札から入って、4Fのホームに上がります(写真7)。原則として上り東京方面は13番線か14番線から発車しますが、例外もあります。電光掲示板でホームを確認する必要があります。私鉄であれば引上線を活用してでもホームを統一するのですが、新幹線にはそのような工夫がありません。
写真8. E5系がやってきた
「はやぶさ」にも使われるE5系がやってきました(写真8)。今やはやぶさ号以外にも使われます。このグリーンの車体だからといって、はやぶさ号と早とちりしないでください(※)。
※逆に、はやぶさ号は必ずこの車両です。(数学の概念ですが)対偶が真・偽が一致するという法則を利用すると、この車両でない車両がやってきたら、それは必ずはやぶさ号ではないということです。
写真9. E5系が停車中
E5系は320km/h運転が可能な車両です。そのため、鼻が長いです。320km/h運転が可能な車両はドイツ、フランスにもあり、スイス(※)などでも乗ることができます。
※スイス国内では320km/h運転はしませんが、320km/h運転が可能な車両がスイスまで直通します。余談ですが、スイスのバーゼルからフランスのパリまでTGVに乗ったことがあります。
写真10. E2系が停車中
1990年代~2000年代に増備されたE2系を見ることもできました(写真10)。
はやぶさ号に乗る:普通車車内の簡単な紹介
そうしているうちに、はやぶさ32号がやってきました。
写真11. はやぶさ32号が入ってきた
はやぶさ32号東京行きが入ってきました(写真11)。以前に東北新幹線を利用したときと駅の接近放送が変わっていました。ファンの調べによると、仙台駅は2020年4月から変更されたとのことです。
写真12. E5系の出入口
はやぶさに使われるE5系の出入口です(写真12)。電球色の照明が特徴的です。
写真13. 普通車の車内
4号車の車内です(写真13)。電球色の照明が車内を貫いています。
写真14. 普通車の車内
椅子は一般的なリクライニングシートで1040mm間隔で展開されています(写真14)。在来線の特急列車が960mm前後ですから、8cm程度広いです。たかが8cm、されど8cmです。けっこう足元が広く感じます。
写真15. 普通車の車内
椅子の下側です。飲み物を置くスペースがあります(写真15)。
※グリーン車については、はやぶさのグリーン車に乗る(車内と車窓を紹介、新青森→上野、19年GW)に掲載しています(車窓は今回と逆の東側の景色です)
東北新幹線の車窓を楽しむ
では、車窓を紹介しましょう。
写真16. 仙台の住宅街を走る
仙台を出てしばらくは住宅街を走ります(写真16)。人口100万人の大都市ですから、相応に住宅街が広がるのです。
写真17. 仙台の住宅街を走る
やはり住宅街です(写真17)。
写真18. やや郊外のおもむきが出てきた
とはいえ、緑が広がる光景の中を走ることもあります(写真18)。
写真19. 山あいを走る
仙台平野を過ぎると、山あいを走ります(写真19)。巨視的に言うと、東北新幹線は盆地と山越えの連続なのです。
写真20. 白石蔵王を通過!
白石蔵王を通過します(写真20)。
写真21. 日本の田舎を走る
日本の田舎ともいえる風景を走ります(写真21)。
写真22. 福島付近を通過!
写真23. 福島付近を通過!
福島付近を通過します(写真23)。
写真24. 郡山付近を通過!
気づいたら、郡山です。ここも通過です(写真24)。はやぶさ号は仙台から大宮までノンストップです。郡山は福島県でも有数の都会(※)ですが、遠距離への速達性を重視しているので、郡山も通過です。
※福島県で最も人口の多い都市は郡山でも福島(県庁所在地)でも会津若松(有名な都市)でもなく、いわき市です。
写真25. そろそろ関東地方に入った?
東北地方と関東地方の間も自然豊かな景色が広がります(写真25)。
写真26. そろそろ関東地方に入った?
緑が濃く生い茂っています(写真26)。夏の自然は遠くから眺めるぶんには良い季節です。ただし、車外に出ると暑さが容赦なく襲います。
写真27. 宇都宮付近を走行中
宇都宮付近を走ります(写真27)。この付近から速度を落とし始めました。
写真28. 宇都宮付近を走行中
宇都宮もこうやってみると都会です(写真28)。北関東で最も人口が多い都市だけあります。
写真29. まもなく大宮
宇都宮から大宮までは首都圏だけあって、家々が多いです。埼玉県に入った後の光景です(写真29)。東北新幹線は埼玉県に入る前に茨城県を通ります。このことは意外と知られていないのでしょうか。
このため、関東地方で新幹線が通っていない都県は千葉県だけです。
写真30. まもなく大宮
大宮が近づいてきました(写真30)。
写真31. 大宮に到着!
大宮に着きました(写真31)。東京であっても池袋・新宿方面に用がある(池袋や新宿から私鉄沿線に用がある場合も)場合は、東京でなく大宮で降りるほうが便利なことが多いです。私は東京都民ですが、大宮で降りました。
そして、新宿駅から中央線特急で始まり、ローカル列車、ローカル線を乗りついだ思い出に浸りながら、自宅に帰ったのです。
さて、前後ではどこに行ったのでしょうか?
東北新幹線「はやぶさ」の車窓から(車内も公開、仙台→大宮、20年夏)←今ココ!
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