特急やくも号の乗車記(車内と車窓を収録、出雲市→松江、21年GW)

踊り子号から185系が引退し、唯一の国鉄車による運行となった特急列車の特急やくも号。出雲市から松江という短距離ですが、実際に乗ってみました。

写真1. 出雲市にやってきた特急やくも号

復習:特急やくも号の概要

さて、まず特急やくも号の概要を紹介しましょう。

特急やくも号の概要
・運転区間:岡山-出雲市
 ※米子、松江を通ります

・所要時間:2時間57分(最短)~3時間15分(最長)

・運転本数:15往復(途中駅発着なし、全列車岡山-出雲市を運転)

・車両:381系電車
 ※世界初の振り子電車です

図1. 特急やくも号の経路(googleマップより引用)

特急やくも号は岡山と出雲市を結ぶ特急列車です(経路は図1参照)。途中、米子や松江という鳥取県西部~島根県東部の山陰地方でも人口の多い場所を通ります。

岡山はそれ自体が大きな都市ですが、岡山で新幹線に接続して関東・関西方面との連絡を行っている点も大きいです。そのため、需要はそれなりにあり、1日15往復運転されています。おおむね1時間間隔で運転されていて、利便性もそれなりです。

岡山-出雲市の最短の所要時間は2時間57分、最長のそれは3時間15分で、平均すると3時間5分程度です。岡山-米子だとこれより50分程度短くなり、所要時間は2時間少々です。

そして、充当車両は2021年時点では全列車381系電車です。381系電車は古い車両とはいえ、全車両がリニューアルされていて、そこまで古さは感じさせません。そして、381系電車は元祖振り子電車ですので、やや揺れを感じさせられます。

特急やくも号の車両を眺める

では、その381系電車というのはどのような車両なのでしょうか。

381系(出雲市)

写真2. やくも号の看板車両「パノラマグリーン車」

特急やくも号の看板車両といえば、パノラマグリーン車です(写真2)。この車両は出雲市よりの先頭車両に連結されており、運転席越しに前面展望を満喫できます。しかし、全列車に連結されているのではなく、ごく一部にしか連結されていません。そのほかの先頭車両はパノラマ型ではありません。

381系(出雲市)

写真3. 2種類のグリーン車

2種類のグリーン車が並びました(写真3)。多くのグリーン車とすべての普通車の先頭車はこの形状です。前面展望は望めません。もともとこのタイプの先頭車でしたが、一部のグリーン車をパノラマグリーン車に改造したのです。JR西日本によくあることですが、最初は気合の入った改造を施していても、やっていくうちに気力が切れて改造を中断、というシナリオでしょうか。

同じくパノラマグリーン車に改造されたくろしお号のパノラマグリーン車は2008年に廃車されています。素人考えでは、このとき、パノラマグリーン車をやくも号に連結し、パノラマグリーン車を増やせば(ほとんどがパノラマグリーン車連結になる)、グリーン車のサービスレベル向上につながったのに、という思いがあります。

写真4. 断面は丸い

381系電車は振り子電車でカーブで傾きます。そうすると、車体上部が線路の外に出てしまいます。それを防ぐために車体上部をすぼめています。それゆえに、断面は丸いです(写真4)。私が現地で見ていると、基本は4両編成で一部は3両を増結して7両編成にしています。その7号車の行先表示器だけ字幕のままに見えました(写真4、左が7号車、右が6号車)。

さて、車内に入ってみましょう!

写真5. 車内全景

写真6. 車内全景

車内全景です。深い赤い色のリクライニングシートが並んでいます(写真5、写真6)。もともと381系電車はシートピッチ910mmでした。しかし、リニューアル工事の際にシートピッチを1000mmに拡大しています。そのため、シートピッチ910mm前提の窓割と座席が合致していません。

写真7. 窓割と合っていない様子

このように窓割と合っていません(写真7)。このようなときは車両の後ろの座席を指定すれば間違いありません。JR東日本では485系をシートピッチ910mmのまま座席を改良したこともあります。窓割との合致ということを考えるのであれば、このような改造も手だったでしょう。

写真8. 床がかさ上げされている

床がかさ上げされています。通路よりもやや高い場所に座席があり、少しでも車窓を見やすくしようという配慮があります。そうであれば、窓割と合わせなかったのはダメでは?

写真9. 天井の意匠が凝っている

天井の意匠が凝っています(写真9)。直線状の照明があるのではなく、スポットライトがところどころにあり、雰囲気があります。

写真10. 座席の様子

座席の様子です(写真10)。背面テーブルが備わっています。

写真11. インアームテーブルも備わっている

インアームテーブルも備わっています(写真11)。背面テーブルとインアームテーブルの両方が備わっているのは、とても豪華です。

写真12. デッキ部分

デッキ部分です(写真12)。木目調の内装になっていて、雰囲気があります。

写真13. 洗面所

写真14. 洗面所

洗面所もあります(写真13、写真14)。ここだけレトロ感のある雰囲気です。もしかして、「ゆったりやくも」改造時に手を加えなかったのでしょうか。

特急やくも号の車窓を堪能する

出雲市から松江までの移動ですが、この区間は宍道湖を眺められるという特典があります。そのハイライトともいえる区間を堪能しましょう!

写真15. 特急が入線してくる

西出雲方面から特急やくも号がやってきました(写真15)。西出雲の車両基地から回送されてきたのでしょうか。

写真16. 出雲市のホームから眺める景色

出雲市のホームから眺める景色です(写真16)。私の生活圏の関東地方にはあまり見かけない景色のように思います。

写真17. 出雲市を発車!

出雲市を発車しました(写真17)。一畑電車が並走します。

写真18. のどかな景色が広がる

のどかな景色が広がります(写真18)。

写真19. 古い街が広がる

このあたりは民家に瓦がしっかりとあります(写真19)。昔ながらの建物が多いのでしょうか。

写真20. 水田が広がる

このときは5月上旬でした。ちょうど田植えの時期です。そのような光景が広がっています(写真20)。

写真21. カーブを曲がる

カーブを曲がります(写真21)。車体が傾いていることを感じましたが、写真にするとわかりずらいですね。

写真22. 宍道湖が広がる

宍道を出ると、宍道湖が広がります(写真22)。

写真23. 別の場所でも宍道湖が広がる

宍道湖はそれなりに広い湖であり、進行方向左側(出雲市行きだと進行方向右側)に座れば何回か見られます(写真23)。

写真24. 松江に近づいても宍道湖が車窓を飾る

松江に近づいてきても、車窓には宍道湖があります(写真24)。松江は東に中海、西に宍道湖があり、この両者から近い水の都なのです。

写真25. 高架に上がった

高架に上がりました(写真25)。効果に上がったら松江はもうすぐです。

写真26. 松江が近づいてきた

さらに建物の密度が増えてきました(写真26)。

写真27. 松江に到着!

松江に到着しました(写真27)。

特急やくも号に乗ってみて

特急やくも号はやや地味な存在ですが、山陰地方では最も本数の多い特急列車であり、夕方の上りでも多少の乗客の姿が認められました。とはいえ、4両でじゅんぶんな乗客数であり、7両は過剰なように思えました。それでも、毎時1本を確保してくれているのは助かります。

伯備線、山陰本線ともにカーブが多く、振り子電車は必須のように思えます。近いうちに新型車両が投入されるのでしょうが、速度向上・乗り心地向上とともに、パノラマグリーン車のように「乗って楽しい」車両も期待したいところです。

前後を読みたい!
さて、前後ではどこに行ったのでしょうか?

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※それぞれ別ウィンドウで開きます。

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