金山総合駅を楽しむ

記事上部注釈
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名古屋市内の有名なターミナル駅といえば名古屋駅でしょう。しかし、名古屋市内にはサブターミナルの金山駅があります。そんな金山駅を堪能しました。

写真1. 「総合駅」の表記が新鮮

復習:金山駅の概要

まず、金山駅の概要をおさらいします。

金山駅の概要

  • 場所:愛知県名古屋市
  • 路線:JR東海道線、JR中央線、名鉄名古屋本線、地下鉄名城線、地下鉄名港線
  • 規模:6面12線(相当)

図1. 金山駅の位置(googleマップより引用)

金山駅は名古屋駅の南東側、栄の南側に位置する駅です。ちょうど東海道線と中央線が分岐する場所に位置する駅です。また、東海道線や名鉄線の岡崎・豊橋方面と栄を行き来する場合には、ここで乗りかえると、名古屋で乗りかえるよりも早く着くことができます。

また、このような結節点であることを生かし、名鉄常滑線の電車は(路線の分岐点は隣の神宮前なのに)全列車が金山に直通します。名鉄では金山の重要性を認識しているのか、快速特急やミュースカイを含めた全列車停車駅です。一方、中央線の特急の多くは金山に停車しません。これは、中央線沿線-栄の行き来には千種乗りかえが便利なためでしょう。

現在こそ名古屋市内のサブターミナルとして機能している金山駅ですが、昔はそのようなことはありませんでした。

  • 東海道線には駅はない(名古屋の次は熱田)
  • 中央線と地下鉄の駅は金山
  • 名鉄線の駅は金山橋

このように各路線の駅が離れていました。これが「総合駅」として整備されたのは1989年のことです。このときに東海道線の駅が設置され、東海道線の新快速も含む快速系の停車駅として開業したのです。従来、JRと名鉄の駅が離れているのが、このときに初めて隣接したのです。1989年ダイヤ改正で東海道線の快速系が倍増し、名鉄とさらなる競争になったのはまた別の話です。

実際に金山駅を訪れる

御託はこのあたりにして、実際に金山駅に行ってみましょう!

まず、金山駅の構内図を示します(図2)。

図2. 金山駅の構内図(JR東海ホームページより引用)

金山駅を基準にすると、南からJR東海道線、名鉄名古屋本線、JR中央線という並びです。ここで興味深いのは、名鉄線のホームが中央にあり、それをJR線のホームがはさんでいる事実です。言いかえると、JR線のホームは飛び地のようになっているということです。ある会社のホームを分断するように別の会社のホームが存在している駅は数少ないです(私の知識では同様の駅は思い浮かばずです、あえていえば高岡くらい?)。

金山駅構内と周辺を歩く

写真2. 北口の様子

北口の様子です(写真2)。若者が多い印象がありました。もっとも私がここを歩いたのは年末であり、若者以外は歌番組を見ていたのかもしれません。

写真3. 北側の駅前には商業施設がある

金山駅の北側には商業施設があります(写真3)。年末で多くの店が閉まっていましたが…。

写真4. 南口から駅を眺める

反対の南口から金山駅を眺めます(写真4)。

写真5. 金山駅南口周辺の様子

金山駅南口周辺の様子です(写真5)。どことなく関東の郊外駅の駅前のように見えます。東京の山手線の駅の駅前と雰囲気が何となく違い、郊外の駅前のように感じるのです。何だろう?

写真6. 自由通路を歩く

自由通路を歩きます(写真6)。これは北側から南側に向かっている様子です。

写真7. JRの改札と名鉄の改札が隣接

JRの改札と名鉄の改札が隣接してます(写真7)。JRの構内は名鉄をまたぐように位置していますが、東海道線と中央線の連絡はどうしているのでしょうか。その問題は意外と簡単な方法で解決しています。

全体的にJRが西側、名鉄が東側に位置し、JRのホームはやや西側にずれており、名鉄のコンコースを邪魔しないようにしているのです。

写真8. 自由通路の東側に名鉄の改札口がある

自由通路の東側に名鉄の改札口があります(写真8)。JRとの並びの改札口は「中央」ではなく「西」という位置づけです。

写真9. 金山駅には東口もある

金山駅は南口と北口しかないイメージがありますが、東口もあります(写真9)。東側は名鉄のテリトリーので、東口は名鉄専用のように見えます。

写真10. 東口から入る

東口から入ります(写真10)。駅ビルに隣接しています。目の前に名鉄の改札が見えます。

写真11. 名鉄の改札がある

名鉄の改札口が見えます(写真11)。ただし、隠し通路のような通路があり、そこを通ると先ほどの自由通路に行けます。

写真12. 隠し通路のような場所を通る

隠し通路のような場所を通ります(写真12)。

写真13. 3つの出口の位置関係

線路が東西に通っているのに、東口があるとはどういうことでしょうか。北口近くにわかりやすい案内板がありました(写真13)。中央線が分岐していますから、中央線とその他の路線の間に出口があるのです!

写真14. 名鉄の構内から見る乗りかえ改札

名鉄の構内に入りました。そこで乗りかえ改札を眺めます(写真14)。

金山駅を発着する列車を眺める

駅の主役は何でしょうか?利用する人々、そして人々の物語?それも大事でしょう。しかし、利用者やその人生にとっては駅の比重は大きくありません。そのような視点では、駅の主役はやはり列車でしょう!

写真15. 中央線の電車が見える

中央線の電車が見えます(写真15)。中央線は金山を出ると方向を変えます。そのため、駅構内でもやや別の方向を向いています。

写真16. 東海道線を眺める

名鉄線ホームから東海道線を眺めます(写真16)。東海道線は日本の大動脈だけあり、写真のような旅客列車だけでなく、貨物列車を行く姿を目にすることもしばしばあります。

写真17. 名鉄特急がやってきた

名鉄特急が停車中です(写真17)。

写真18. 逆方向の名鉄特急がやってきた

逆方向の名鉄特急がやってきました(写真18)。上手な流し撮りでしょ?

写真19. 普通河和行きがやってきた

そう思っていたら、金山始発の普通河和行きがやってきました(写真19)。名鉄常滑線方面の普通は金山始発です。名鉄唯一の複々線があり、この複々線を活用し、金山まで常滑線系統の全列車がやってきているのです。

写真20. 普通河和行きは2両編成!

東海道線や中央線は普通であっても4両編成はありますが、名鉄の普通は2両編成もざらです(写真20)。個人的な所感ですが、名古屋地区においてJRは列車、名鉄は電車という印象です。電車らしくきめ細かな輸送がなされている様子がわかります。

写真21. 名鉄の横を中央線が走る

その名鉄の横を中央線が走ります(写真21)。名鉄のホームに立っていると両隣にJR線の電車が走りaway感がありますし、JR線のホームに立っていると自社線の間に名鉄の電車が走り、やはりaway感があります。

写真22. 急行犬山行きがやってきた

そんなことを考えていたら、すぐに急行がやってきました(写真22)。名鉄の各系統こそ本数は少ないですが、多くの系統が重なる金山付近は多くの電車がやってきます。

写真23. 多くの電車が発車する様子

多くの電車が発車する様子です(写真23)。名鉄名古屋より整然としていますが、JRの大きな駅とは違う意味で初心者には難しい駅かもしれません。そう、同じホームからあらゆる方向に向かう電車がやってくるのです。

写真24. 名城線の様子

名城線も忘れてはなりません(写真24)。栄方面のホームからは(日中時間帯を中心に)名城線を回る電車と名港線からの大曽根行きが交互に発車します。日中時間帯でも金山-栄は5分間隔が確保されます。東山線ほどメジャーではないでしょうが、名城線も名古屋で重要な地下鉄路線です。

金山総合駅を訪ねてみて

1989年に大局的な視点で整備された金山駅。駅の表記では「総合駅」とあり、犬猿の仲ともいえるJRと名鉄、地下鉄が一堂に会した場所でもあります。単に便利な駅で(それは駅の機能として重要ですが)、その利便性や通路の広さに居心地の良さを感じるのも肝要ですが、ある意味「呉越同舟」でもあります。そのような「呉越同舟」を知って利用すると、この駅の革命的な側面を改めて実感します。

例え別会社であっても同じ鉄道のはずです。自動車のような別の交通機関との対抗を意識すると、このような「総合駅」の意義は非常に大きなもので、今後も「総合駅」が増えて欲しいと思います。

前後を読みたい!

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