スイス西部の保養地、モントルー。レマン湖のほとりの美しい都市ですが、山までは遠いイメージがあります。しかし、そのモントルーから手軽に訪問できる山があります。そんな山まで登山鉄道で行ってみました。
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写真1. レ・プレイアードにはラックレール鉄道でアクセス
レ・プライアードの場所とアクセス
いきなりレ・プライアードと言われてもチンプンカンプンでしょう。そこで、レ・プレイアードの位置とアクセスを紹介します。
図1. モントルーとレ・プレイアードの位置関係(googleマップより引用)
レ・プレイアードはスイスの山の名前で、レマン湖の近くに位置するヴォー州の観光リゾートです。頂上は標高 1,362 mで頂点に達します。
wikipedia先生
Wikipedia先生に解説してもらいました。標高1362mとスイスではあまり標高の高い山ではありませんが、レマン湖近くの山です。ここでのポイントは登山鉄道で山頂近くまで登ることができ、その登山鉄道はスイストラベルパス(スイス国内で通用する鉄道パス)やユーレイルグローバルパス(欧州30か国以上で利用できる鉄道パス)で追加料金なしで乗れることでしょう。追加料金なしで行けるからここに行ったわけではありません…
スイス国内におけるスイストラベルパスとユーレイルグローバルパスの適用範囲の違いについて詳細に解説しています。
鉄道パスでのスイス旅行の比較(スイストラベルパスとグローバルパスを比較)
その登山鉄道の概要を以下に示します。
- 運営会社:Transports Montreux–Vevey–Riviera (MVR)
- 区間:ヴヴェイ(Vevey)-レ・プライアード(Les Pléiades)
- 運転間隔:60分間隔
- 所要時間:38分
- 運賃:片道18.6スイスフラン
概要を示しました。登山鉄道の入口はヴヴェイ(ブベーとも表記、フランス語ではVevey)にあります。モントルーの隣町です。ヴヴェイはモントルーとローザンヌの幹線上にあり、両駅の行き来はそれほど難しくありません。そのヴヴェイからは毎時1本の登山鉄道でおおよそ40分で行くことができます。
鉄道の運営はMVR社ですが、営業的にはMOB鉄道が主導権を握っているように見えます。現に時刻表や運賃はMOB公式サイトに掲載されています。また、路線図もMOB鉄道に掲載されています(図2)。
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図2. MOB公式サイトに掲載されている路線図
やや左のほうに描かれている赤茶色の線(R35系統)が当該の路線です。途中のBLONAYまでは毎時2本ですが、山頂までは毎時1本だけです。モントルー(Montreux)からロッシェ・ド・ネー(Rochers-de-Naye)までの路線はスイストラベルでは半額負担、ユーレイルグローバルパスでは全額負担する必要がありますが、ヴヴェイ(Vevey)-レ・プライアード(Les Pléiades)は鉄道パス類が使えます。
※スイストラベルパス、ユーレイルグローバルパスそれぞれ公式サイトの路線図を参照しました。
モントルーからヴヴェイへの移動は大して大変ではありません。公式サイトで時刻表を作ってもらえるのですが、10~20分間隔で運転されています。
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図3. (参考)ヴォ―州の地域鉄道の運転系統(CFF公式サイトより引用)
基本的に各系統が毎時1本運転ですが、モントルーとヴヴェイはREやIRが停車します(イタリア直通のECはヴヴェイを通過します)ので、乗車チャンスが多いです。30分間隔のIRに合わせ、約30分間隔のREとS3、そして毎時1本のS4という格好です。S3やS4といいながら、RERと称しているのはフランス語圏としてのアイデンティティでしょうか(都市近郊鉄道をフランス語圏ではRER、ドイツ語圏ではS-bahnと呼びます)。
ここまで詳細に解説しました。公式サイトから予約できると思いますが、日本語で予約できないことに不安を感じる人もいるかもしれません。下記のサイトであれば、日本語で予約できるので安心です。
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Omio:ヨーロッパ鉄道旅行交通予約サイト
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また、その予約にはクレジットカードが便利です。
個人的にはエポスカード![](https://tetsudoulab.com/wp-content/themes/simplicity2/images/1x1.trans.gif)
海外旅行に使えるカード:エポスカードで詳細を紹介しています。
モントルーからレ・プレイアードへの列車旅
御託はこの程度にして、実際に乗ってみましょう!
序章:モントルーからヴヴェイ
モントルーからヴヴェイに移動します。このとき、私はユーレイルグローバルパスを使いましたが、モバイルパスでしたので(そのほうが安い!)インターネット環境は必須でした。私は海外WiFiレンタル【WiFiBOX】にしましたが類似のサービスであれば問題ないと思います。
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写真2. ローザンヌ方面のREに乗る
ローザンヌ方面のREに乗ります(写真2)。レマン湖寄りのホームから発車します。
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写真3. REがやってきた
REがやってきました(写真3)。
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写真4. レマン湖沿いを走る
レマン湖沿いを走ります(写真4)。南国風の雰囲気で、(行ったことはありませんが)フランス南部にいるように錯覚させられます。
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写真5. 市街地になってきた
市街地になってきました(写真5)。小都市が連続して立地している場所ですので、ある程度列車本数が気確保されているわけです。
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写真6. まもなくヴヴェイ
まもなくヴヴェイです(写真6)。レ・プレイアード行きは7番線と表示されています。他の鉄道会社であっても乗りかえ案内を表示するのは日本も見習ってほしいです。
ヴヴェイからレ・プレイアードへの登山鉄道
ヴヴェイからいよいよ登山鉄道への乗車です。
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写真7. 7番線に停車中
7番線に停車中の電車です(写真7)。2両編成のコンパクトな電車です。
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写真8. 車内の様子
車内はボックス席が主体です(写真8)。スイスらしい座席配置です。
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写真9. 連結部は床が高い
連結部は床が高いです(写真9)。欧州の駅はホームが低いので、最近の車両は基本的に低床タイプですが、台車などがある車両端部は床が高いのです。
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写真10. 1等車といえども特別感はない
1等車を選択しましたが、特別感はありません(写真10)。1等車に乗る実益としては着席チャンスが増加するくらいでしょうか。
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写真11. ヴヴェイを発車
ヴヴェイを発車しました(写真11)。郊外的な風景です。
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写真12. 住宅街を走る
住宅街を走ります(写真12)。ヴヴェイ周辺は平野部ではありませんから、レマン湖から広がる斜面を徐々に登ります。
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写真13. 反対側の窓からレマン湖が見える
反対側の窓からレマン湖が見えます(写真13)。
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写真14. 美しい家の横を通る
よく手入れされている家の横を通ります(写真14)。別にこの家が特段手入れされているわけではなく、全体的にこのような感じです。このあたりの生活の優雅さが伝わります。
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写真15. 現在地表記
現在地が表記されています(写真15)。欧州に土地勘がなく、フランス語もさっぱりな私にはどこなのかさっぱりです。
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写真16. 優雅な住宅地を走る
優雅な住宅地を走ります(写真16)。
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写真17. 反対のレマン湖側を眺める
反対のレマン湖側を眺めます(写真17)。
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写真18. お城のような建物がある
城跡のような建物があります(写真18)。今は営業していないようです。
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写真19. Château de Blonayに停車
Château de Blonayに停車します(写真19)。
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写真20. ラックレールが登場!
ラックレールが登場しました(写真20)。路線中間のBlonayからはラックレールを使います。
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写真21. 左にカーブする
左にカーブします(写真21)。
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写真22. ぐんぐんカーブを曲がる
カーブを曲がります(写真22)。
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写真23. レマン湖側を眺める
レマン湖側を眺めます(写真23)。先ほどの城跡も見えます。
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写真24. 坂道を登る
坂道を登ります(写真24)。
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写真25. 雰囲気が変わってきた
雰囲気が変わってきました(写真25)。住宅街から山の上と周囲が変わってきたことに気づきます。
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写真26. 眼下には大パノラマが広がる
眼下には大パノラマが広がります(写真26)。
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写真27. レ・プレイアードに到着!
終点のレ・プレイアードに到着しました(写真27)。
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写真28. レ・プレイアードに停車中の電車
レ・プレイアードに停車中の電車です(写真28)。
レ・プレイアードの山頂付近の散策
登山鉄道に乗ってせっかくここまでやってきたので、すぐに折り返すのではなく、1時間滞在しました。
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写真29. レマン湖とは反対側を眺める
レマン湖と反対側を眺めます(写真29)。
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写真30. 山頂のほうに道がある
山頂のほうに道がありますので進んでみましょう(写真30)。
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写真31. 周囲が開けている
山頂付近でしょうか。周囲が開けています(写真31)。
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写真32. レマン湖側を眺める
レマン湖側を眺めます(写真32)。
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写真33. 高い山が一気に見える
高い山が見えます(写真33)。ここがスイスであることを思い出させる風景です。
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写真34. 天体に関する内容
この山は天体に関する命名です。そのためか、天体に関する展示もありました(写真34)。フランス語で書かれているので、全くわかりません。
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写真35. 山小屋風の建物がある
山小屋風の建物があります(写真35)。
図5. 山小屋風の建物の正体(googleマップより引用)
正体を示しました(図5)。Restaurant des Pléiadesです。この日は移動だらけでしたので、少し休みましょう!
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写真36. 店内はガラガラ
店内はガラガラです(写真36)。
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写真37. テラス席に陣取る
テラス席に陣取ります(写真37)。こちらにはある程度人がいました。確かに晴れた山頂です。テラス席に行きたくなる気持ちもわかります。
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写真38. レマン湖を眺める
レマン湖を眺めます(写真38)。ここはパラグライダーの名所なのか、パラグライダーを何回か見かけました。
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写真39. 少し異なる角度で風景を撮影
少し異なる角度で風景を撮影しました(写真39)。
山を下る登山鉄道
さて、レ・プレイアードから下山しましょう!
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写真40. ヴヴェイ行きがやってきた
ヴヴェイ行きがやってきました(写真40)。往路と復路で同じルートをとり芸がありませんが、せめてもの芸として反対向きの車窓を堪能しましょう!
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写真41. レ・プレイアードを発車!
レ・プレイアードを発車しました(写真41)。このあたりにはスキー場があり、むしろ冬のほうが人が来るのかもしれません。
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写真42. 眼下に大パノラマが広がる
眼下には大パノラマが広がります(写真42)。
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写真43. レマン湖が見える
レマン湖が見えます(写真43)。
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写真44. 住宅が見えてきた
高度を下げ、人が住んでいる場所に戻ってきました(写真44)。
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写真45. 優雅な住宅街を走る
優雅な住宅街を走ります(写真45)。
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写真46. 急に建物が増える
急に建物が増えました(写真46)。ここBlonayから30分間隔になるのも納得できます。
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写真47. 優雅な住宅街を走る
優雅な住宅街を走ります(写真47)。
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写真48. 遠くに山が見える
遠くに山が見えます(写真48)。
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写真49. 美しい風景!
美しい風景です(写真49)。
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写真50. ふもとに近づいてきた
ふもとに近づいてきました(写真50)。
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写真51. 建物が増えてきた
建物も増えてきました(写真51)。ヴヴェイが近づいてきたのです。
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写真52. スイスの都市部の光景
スイス都市部らしい、単純な造形の建物が増えてきます(写真52)。
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写真53. ヴヴェイに到着!
ヴヴェイに着きました(写真53)。向こうにちょうど電車がやってきたということは乗りかえが不可能ということです…。
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写真54. ヴヴェイに着いた登山電車
ヴヴェイに着いた登山電車です(写真54)。ただし、ヴヴェイ近くでは登山電車の風情はなく、都市近郊電車でした。
レ・プレイアードを堪能してみて
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写真55. レ・プレイアードの山頂付近
今回、宿泊地のモントルーに近いという理由だけでレ・プレイアードに行ってみました。晴天に恵まれたという事情もありますが、思いのほか楽しめる場所という印象です。メジャーな観光地でないぶん混雑とも無縁で、待たされるということもありません。
有名観光地ばかり行くのが旅行ではありません。そのような真理にたどり着いた気がしました。
重要旅行にはクレジットカードとインターネット環境が重要です。特にエポスカードは年会費無料・最初に商品券相当ぶんの還元があるので、持って損はないと思います。
私は以下の2つを手配しましたが、類似のサービスであれば問題ないと思います。
- エポスカード(VISAブランドが使える年会費無料のカード)
- 海外WiFiレンタル【WiFiBOX】(余計な付属品がないので軽く、通信速度も満足できるコストパフォーマンス良好な通信環境)
(←前) ホテルパーク&ラック(Hôtel Parc et Lac)の宿泊記(モントルーのホテル)
モントルーからレ・プレイアード(Les Pléiades)への小旅行:現在地
★全体のまとめ:23年GWドイツ・スイス旅行のまとめと振り返り