マクデブルクの街歩き(市内観光)

記事上部注釈
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ドイツ中部に位置するマクデブルク。中世から歴史ある都市ですが、戦後に再開発された街でもあり、その姿には一定の魅力があります。そんなマクデブルクを街歩きという形で観光しました。

写真1. マクデブルクの象徴、マクデブルク大聖堂

復習:マクデブルクの概要

まず、マクデブルクの概要を紹介します。

マクデブルクの概要

  • 州:ザクセンアンハルト州
  • 人口:約24万人
  • 名所:マクデブルク大聖堂、緑の砦など

マクデブルクはザクセンアンハルト州の州都です。ドイツには16の州があります(3つの都市州を含む)から、ある意味ドイツを代表する16の都市の一員です。ただし、ザクセンアンハルト州にはハレというマクデブルクより人口のわずかに多い都市があり、人口はザクセンアンハルト州トップではありません。

図1. マクデブルクの位置

そのマクデブルクの位置を示しました(図1)。ドイツのほぼ中央に位置します。近隣にはベルリン、ハノーファー、ライプツィヒなどがあり、これらの都市から列車で向かうことができます。

ドイツ中部に位置する都市のマクデブルク。その中央駅はマクデブルク中央駅です。現在の交通のメインルートは通りませんが、依然として大きなジャンクション駅です。そんなマクデブルク中央駅を楽しみました。

マクデブルクは中世から発達した都市ですが、街を歩くとそのような感想は抱けません。第二次世界大戦の戦災で古くからの建物が被災したためです。また、戦後の東ドイツ政府は街並を原型で復興するのではなく、新生社会主義国家にふさわしい新たな街並を作り上げたのです。戦災と社会主義政権という2つの単語がキーワードとなりましょう。

実際にマクデブルクを歩く

御託はこの程度にして、実際にマクデブルクを歩いてみましょう!

序章:マクデブルクの市街地の配置

歩く前に、現代のマクデブルクの市街地の配置を軽くおさらいします。

図2. マクデブルクの中心街の範囲

私がマクデブルクを歩いた限り、中心街の範囲は上記の通りです(図2)。中心街の南端にマクデブルク大聖堂があり、中心街の北側にアルターマルクト電停があります。この両者を結ぶのがブライター通りです。この通りの西側にマクデブルク中央駅があります。いいかたを変えると、マクデブルク中央駅マクデブルク大聖堂アルターマルクトの3点を頂点とする三角形の範囲内がマクデブルクの中心街です。

以下の記述ではマクデブルク大聖堂から北に進むことにしましょう!

マクデブルク大聖堂とその周辺

マクデブルクといえばマクデブルク大聖堂です。路面電車のDomplatzからすぐですが、中心部を散策するだけであれば(中央駅からのアクセスも含め)徒歩でことたります。ただし、googleマップを見ながらのほうがスムーズですから、旅行前にインターネット環境を整えるのが前提です。

写真2. マクデブルク大聖堂

現存するドイツ最古の教会ともいわれる、マクデブルク大聖堂の全体像です(写真2)。荘厳なゴシック様式の教会です。もう少し近づいてみましょう!

写真3. マクデブルク大聖堂に近づく

マクデブルク大聖堂に近づきました(写真3)。教会前は広場があり、入口はそちら側です。私が訪問した際は教会で宗教的な催しものが開催されており(=教会本来の役割)、観光客は中に入ることはできませんでした。

写真4. 塔がデーン!

塔がデーンと伸びています(写真4)。

写真5. 塔がデーン

塔は1つと思いきや、2つでした(写真5)。写真2の右側から撮影しています。

写真6. 裏手に回る

裏手に回りました(写真6)。こちら側から中に入る裏道を探るのが目的でしたが、そのような裏道はありませんでした!

写真7. さらに進む

さらに進みます(写真7)。このまま教会を1周できそうです。

写真8. 周囲を歩く

周囲を歩きます(写真8)。

写真9. 風情ある建物がある

風情ある建物があります(写真9)。

写真10. さらに進む

さらに進みます(写真10)。ここにも美しい建物がありますね!

写真11. 工事中!

一部のエリアは工事中でした(写真11)。古い建物を改修しながら使うか、いっそのこと新しい建物に切り替えるか、は永遠のテーマでしょう。ここに限らず現代のドイツは前者を選択しているように見えます。

写真12. 紋章?

独特の紋章のようなものがありました(写真12)。

写真13. マクデブルク大聖堂前の広場

マクデブルク大聖堂前には広場があります。その広場の様子です(写真13)。こちらは東側を眺めています。

写真14. ザクセンアンハルト州の庁舎

広場の北側を眺めます。ザクセンアンハルト州の庁舎があります(写真14)。ドイツの古風な建物の外観です。これはこれで私は好きな外観です。

写真15. 広場の北西側を眺める

広場の北西側を眺めます(写真15)。ピンク色の独特な外観の建物が見えます。こちらの方向がアルターマルクト方面です。実際に歩いてみましょう!

結局、マクデブルク大聖堂の中には入りませんでした。今回の旅行では数都市めぐり、各都市ごとに行く場所を決める旅のマトリックス図(表1)を脳内に描いていました。そのマトリックス図に従い、マクデブルクでは教会の中を見なくても良いことになっていたのです(変なルール…)。

表1. 旅のマトリックス図(イメージ)

周遊旅行、特に海外の周遊旅行の際に大変なことは、見るべき観光地が多すぎて旅程があわただしくなることです。旅程があわただしくならないようにするための1つの考えを提唱しましょう!

ブライター通りを進む

ブライター通りが見えてきました。北に進みましょう!

写真16. 緑の砦が見える

目を惹くのがこのピンク色の建物です。緑の砦といい、21世紀に完成した比較的新しい建物です。この緑の砦はホテルも併設されています。1Fにカフェがあったりしますが、せっかくならば宿泊するとより楽しめると思います。

ドイツ中部のマクデブルクに位置するアートホテルマクデブルク。このホテルは独特のホテルであり、宿泊するだけでも特別な体験を味わえます。そんなアートホテルマクデブルクを堪能しました。

さて、緑の砦から北に向かいましょう!

写真17. ブライター通りを南に見る

まず、「こんな場所から出発しました」という意味でアルターマルクト方面と逆方向を眺めます(写真17)。通りの反対側に見える赤い屋根の建物は銀行です。ドイツではこのような荘厳な建物が現役の施設として利用されています。これは良いことです!

写真18. ブライター通りを北に進む

ブライター通りを北に進みます(写真18)。やや殺風景な風景が広がり、社会主義時代を彷彿とさせます。

写真19. なぞの店がある

なぞの店があります(写真19)。ここマクデブルクに限らず、欧州では中国系のお茶などを出す店が点在していました。

写真20. さまざまな店がある

さまざまな店があります(写真20)。住宅の1Fに店があるのはどこの国でも同じですね!

写真21. 飲食店もある

飲食店もあります(写真21)。マクデブルクに限らず、カジュアルな外食はイタリアンとケバブの印象がありました。飲食店の素敵な外観に気を取られますが、飲食店の入っている建物はやはり社会主義時代の団地です。社会主義の明るい未来を予感させる素敵な建物群です(そしてその社会主義国家はなくなりました)

写真22. アルターマルクトに近づいてきた

アルターマルクトに近づいてきました。このあたりがマクデブルクの1つの中心です。

図4. ショッピングセンターの位置

マクデブルク中心街の南北軸がブライター通りだとすると、マクデブルク中心街の東西軸がエルンスト=ロイター通りといえます。この両者の交差点付近に大型ショッピングセンターがあります(写真22、図4)。

中にはフードコートもあり、そこで食事をとることもできます。連日の欧州料理からの変化を目的とし、試しにアジアンフードを買ってみましたが、味が非常に個性的で私の好みにはそぐわなかったです。

アルターマルクト周辺

さて、マクデブルク大聖堂付近が観光スポットとすると、アルターマルクト周辺は現代の市街地で、人通りの中心です。そのアルターマルクト周辺を散策しましょう!

写真23. 交差点の南東側

ブライター通りとエルンスト=ロイター通りの交差点付近の光景です(写真23)。交差点の南東側から北側を眺めました。東西軸を通る路面電車の線路が見えます。この建物は古い荘厳な建物に見えますが、戦後の建物です。社会主義国家がイケイケドンドンだったときに意匠性にこだわった、スターリン様式といわれる建物です。

このあたりはもともとの中心街であることから、早めに復興したのでしょうか。

写真24. ブライター通りとエルンスト=ロイター通りの交差点

その交差点を南側に眺めました(写真24)。南北方向の路面電車の線路(画面の奥と手前方向を結ぶ)と東西方向の路面電車の線路(画面の左右方向を結ぶ)があり、別方向に向かう系統のために分岐器もあります。

写真25. 分岐器を行く路面電車

その分岐器を路面電車が走ります(写真25)。街の北側と中央駅付近を結ぶためにはこの分岐器を通らねばなりません!ドイツは自動車も鉄道も右側通行ですので、この電車はこちらにやってきます。

図5. アルターマルクト(便宜上市場にフォーカスしました)

アルターマルクトという広場があります(図5)。この付近はのんびりしているので、マクデブルクに行ったら必ず寄るべき場所です。

写真26. アルターマルクトを眺める

アルターマルクトを眺めます(写真26)。正面に見えるのが市役所です。このあたりは昔の雰囲気を現代に伝えているように感じます。

写真27. アルターマルクトの雰囲気

アルターマルクトの雰囲気です(写真27)。

写真28. 市役所の様子

市役所の様子です(写真28)。州の庁舎といい、市役所といい、公共施設は昔ながらの建物を意識しているのでしょうか。

写真29. マーケット開催中

土曜日の午前中にこのあたりを散策したのですが、マーケットが開催されていました。朝食用に買っても良かったのですが、小分けで売っている様子がありませんでした。まさに地元の人が家族にふるまうためのマーケットという印象を受けました。

写真30. マーケットの様子

マーケットの様子です(写真30)。うまそー。

写真31. アルターマルクトからブライター通りを振り返る

アルターマルクトからブライター通りを振り返りました(写真31)。ガラス張りの建物はちょっとしたショッピングセンターです。

アルターマルクト付近の雰囲気

このあたりは実際に歩いて見るとおもしろいです。雰囲気をつかんでいただくために周辺の写真を紹介します。

写真32. アルターマルクト電停付近の光景(南側を眺める)

写真33. アルターマルクト電停付近の光景(南側を眺める)

写真34. 電停のやや北側の様子

写真35. アルターマルクト広場の裏手付近

写真36. アルターマルクト電停から北側を眺める

写真37. 電停付近の薬局

写真38. 別のショッピングセンター

写真39. 路面電車が縦列停車していた

写真40. その正体はデモ(ホテルの人に聞いたら戦争反対や物価高騰に対するデモとのこと)

写真41. 交差点の光景(東向き)

写真42. 交差点の様子

写真43. 小休止にふさわしかったカフェ

写真44. その店内の様子

写真45. アルターマルクト広場の東側の裏手

駅周辺の様子

ブライター通りとマクデブルク中央駅の間も中心です。その雰囲気を紹介しましょう!本章の出発地点であるマクデブルク大聖堂近くの緑の砦からマクデブルク中央駅に向かいましょう!

写真46. 団地の中を進む

団地の中を進みます(写真46)。このあたりにパン屋があったと記憶しています。

写真47. 噴水がある

図7. 噴水の位置(googleマップより引用)

噴水があります(写真47、図7)。このあたりはちょっとした広場です。自動車が来ることは基本的になく、歩行者としては安心して歩けます。

写真48. 噴水前の広場

噴水前に広場があります(写真48)。もっとも現在は水は出ていないようですが…。

写真49. 広場の北側を眺める

広場の北側(アルターマルクト方面)を眺めます(写真49)。

写真50. 1本西側の通りが見える

1本西側の通りが見えます(写真50)。この通りを境に、社会主義時代の建物は姿を消し、さらに新しい(ように見える)建物が並びます。

写真51. 通りを北に進む

通りを北に進みます(写真51)。このあたりには社会主義時代の団地はありません。

写真52. 振り返る

振り返ってみました(写真52)。まあ、実際には別日に撮影したものです。

写真53. 駅に向かうために道を左に曲がる

駅に向かうためには道を左に曲がります(写真53)。このあたりも現代的なビルが並びます。

写真54. 立派なホテルが見える

このあたりで振り返ります(写真54、実際には別日に撮影したものですが)。立派なホテルが見えますが、これはマリティムホテルマクデブルクです。

写真55. マクデブルク中央駅近くまでやってきた

マクデブルク中央駅近くまでやってきました(写真55)。目の前に見える建物はショッピングセンターです。マクデブルクの中心街にはいくつかショッピングセンターがあり、駅周辺が目的地として重視されていることがわかります。人通りが少ないように見えますが、日曜の午前中という事情がありましょう。ドイツの法律の関係で、日曜は小売店が閉まっており、ショッピングセンターに用はないのです。

写真56. 駅前の様子

駅前の様子です(写真56)。左側の建物と右側の建物は別々の建物に見えますが、両者はつながっているので1つの建物です。

マクデブルクの雰囲気

ここまで中心街について書きましたが、別の箇所にも行きました。その雰囲気をお伝えするために、ギャラリー形式で風景を紹介しましょう。

写真57. 聖ペトリ教会(エルベ川沿いの教会)

写真58. 聖ペトリ教会

写真59. エルベ川対岸(右岸)の遠景

(聖ペトリ教会近くから撮影)

写真60. 遊覧船から眺めた聖ペトリ教会

図8. 聖ペトリ教会の位置(googleマップより引用)

図9. 展望レストランの位置(googleマップより引用)

写真61. エルベ川沿いの展望レストラン

(エルベ川の遊覧船の下見でトイレに行きたくて駆け込んだ…)

写真62. 展望レストランの内装

写真63. 展望レストランで出たスープ

(野菜が多くておいしかった)

写真64. エルベ川近くにあるイベント会場

写真65. イベント会場北側に位置する団地群

写真66. 団地群の近くにある看板

文章1. 写真66の内容(要約版)

現在のヤコブ地区は、聖ペトリ、聖ヤコブの古い教区と、聖カタリネン、聖ヨハニスの教区の一部で構成され、1230年頃にレイアウトされました。1959 年まで、マクデブルク最大の教区教会でした。聖ヤコブ周辺の特に建物が密集した地区は、ワロナーベルクの狭く曲がりくねった通りが特に絵のように美しい光景を伝えていました。
その後、1961 年から 1974 年にかけて、標準化された工法 (グロールブロックとプレハブ建築) を使用した最初の旧市街建築エリアとして、現在の建物が建設されました。

写真67. アルターマルクトと中央駅の間の様子

※スターリン様式の建物が多い、デモ隊の行進に警戒するパトロールカーが目立つ

写真68. City Carré / Hauptbahnhof電停付近の様子

※デモの影響で道路をスムーズに動けずに路面電車がなかなか進めない

写真69. City Carré / Hauptbahnhof電停付近の様子

※写真68から道を渡った様子

写真70. デモ行進に出くわした

※ホテルはこの道の向こうだったがなかなか渡れない…(強引に横切ったが)

写真71. ブライター通りを南に眺める(デモ行進とは別日に撮影)

写真72. マクデブルクノイシュタット駅

※マクデブルクからSバーン等で北に1駅の位置

写真73. S-Bahnhof Neustadt電停

図9. マクデブルクノイシュタット駅の位置(googleマップより引用)

図10. S-Bahnhof Neustadt電停の位置(googleマップより引用)

写真74. ノイシュタット地区の風景

写真75. ノイシュタット地区の風景

マクデブルクを訪問してみて

写真76. アルターマルクトは優雅な空間が広がる

今回、旅程の都合でマクデブルクを訪問することになりました。予備知識があまりない状態で向かいましたが、古くからの建造物(マクデブルク大聖堂)、スターリン様式の建物、社会主義時代の団地群、そして現代的な建物(緑の砦や駅前付近)という新旧の建物が混在する都市でした。昔からの建物がそのまま保存される観光地(クヴェードリンブルクなど)も良いですが、建物の新旧が混在するのも1つの良さでしょう。このように変化し続けるのはまさに都市が生きている証拠であり、マクデブルクがまさに生きている都市であることの証左でしょう。

ただし、放っておくと古い建物はなくなってしまいます。マクデブルクに限らず都市の魅力を維持するには古い建物を維持することも肝要なのでしょう。

重要

今回の旅行でクレジットカードとインターネット環境の重要性を認識しました。私は以下の2つを手配しましたが、類似のサービスであれば問題ないと思います。

補足

本記事ではマクデブルクの概要を紹介したのみです。細かな情報は以下の記事をご覧ください。

ドイツ中部のマクデブルクに位置するアートホテルマクデブルク。このホテルは独特のホテルであり、宿泊するだけでも特別な体験を味わえます。そんなアートホテルマクデブルクを堪能しました。
川と運河。通常、これらは交差したり分岐したりするものです。しかし、世界には川と運河が立体交差する場所もあります。ドイツに大規模な立体交差があります。その立体交差を訪問してみました。
ドイツ中部に位置する都市のマクデブルク。その中央駅はマクデブルク中央駅です。現在の交通のメインルートは通りませんが、依然として大きなジャンクション駅です。そんなマクデブルク中央駅を楽しみました。
前後を読みたい!

(←前) マクデブルク水路橋

マクデブルクの街歩き:現在地

マクデブルクの市内交通(次→)

★全体のまとめ:23年GWドイツ・スイス旅行のまとめと振り返り

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