世界遺産の街、クヴェードリンブルクからマクデブルク(ザクセンアンハルト州の州都)までは列車1本で向かうことができます。どのくらいの本数でどのくらいの所要時間なのでしょうか。その様子を紹介します。
写真1. クヴェードリンブルクからマクデブルクまではRE11系統が毎時1本運転される
重要本記事で詳細に解説しますが、ドイツの鉄道に関する内容を一通り、そして詳しく解説した書籍を出版いたしました。同人誌の流通ルートで販売していますが、いわゆる萌え絵は一切なく、一般的な同人誌に嫌悪感を示す人でも抵抗ない内容・体裁になっています。
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復習:クヴェードリンブルクからマクデブルクまでの移動
クヴェードリンブルクからマクデブルクまでの移動についてまとめます。
- 距離:77km
- 所要時間:75分前後
- 本数:毎時1本(RE11系統)
- 運営:abellio
図1. クヴェードリンブルクとマクデブルクの位置関係(googleマップより引用)
両者の位置関係を示しました(図1)。クヴェードリンブルクとマクデブルクは列車1本で行くことができます(ドイツあるあるで、時たま工事でバス代行になることはありますが)。それも快速列車に相当するREです。この経路はベルリンからクヴェードリンブルクに行く際のメインルートでもあります(ベルリン直通の快速は1日1往復、ほかはマクデブルクのりかえ)。
ドイツの地域交通はそれなりの利便性が確保されており、1時間間隔で運転されるところが多いです。この路線(RE11系統)も例外ではありません。また、2時間間隔でマクデブルクとゴスラーを結ぶ便も運転されています。この列車は途中で切り離しされますから、列車の前のほうに乗る必要があります(ゴスラー行きは編成後部に連結し、切り離し駅のハルバーシュタットで進行方向を変えます)。クヴェードリンブルクからマクデブルクに向かう際はその点の注意は不要です。
写真2. クヴェードリンブルク(Quedlinburg)とマクデブルク(Magdeburg)周辺の路線図(ハレで撮影)
ベルリンとの行き来を簡単に時刻表にまとめると以下の通りです。
- ベルリン中央8:03→マクデブルク中央9:47/10:07→クヴェードリンブルク11:23(ベルリン発5:03~19:03まで同パターン)
- クヴェードリンブルク6:33→マクデブルク中央7:46/8:12→ベルリン中央10:56(クヴェードリンブルク発18:33まで同等のパターン、19:36と20:33の設定もあり)
また、マクデブルクにはドレスデン-ライプツィヒ-ハノーファー-ブレーメン/ケルンのIC(ドイツの特急相当)も1時間間隔で走っているので、これらの都市からクヴェードリンブルクへの経路もマクデブルク乗りかえが便利でしょう。
あらゆるドイツの都市からクヴェードリンブルクへの経路になるのが、マクデブルクとクヴェードリンブルクの間なのです(フランクフルトやミュンヘンとの行き来ではハレ経由が良い)。
クヴェードリンブルクからマクデブルクに向かう
御託はこの程度にして、実際に乗ってみましょう!(クヴェードリンブルク入りはハレ経由だったので、その模様は別の記事に記しています)
写真3. マクデブルク行きがやってきた
クヴェードリンブルクの2番線にやってきます(写真3)。ここには基本的に快速列車のRE11系統しかやってきませんが、途中までは各駅に停車します。
写真4. 農村地帯を走る
農村地帯を走ります(写真4)。ハレからも感じたことですが、ザクセンアンハルト州は農村が広がっています。
写真5. Wegelebenに停車!
Wegelebenに停車します(写真5)。ここからハレ方面に乗りかえられますが、ここにとまるRB47は少なく(とまらないREは1時間間隔だがRBは4時間待ちもある)、次のハルバーシュタットでの乗りかえが無難です。
写真6. ハルバーシュタットに停車!
このあたりの交通結節点のハルバーシュタットに停車します。
図2. ハルバーシュタット周辺の線路配置(OpenRailwayMapより引用)
ハルバーシュタットを基準とすると、ゴスラー方面とマクデブルク方面は西側にあり、ハレ方面とターレ方面は東側にあります(図2)。私の乗っている列車はターレ始発のマクデブルク行きですから、進行方向は変わりません。
写真7. ターレ行きとすれ違う
ターレ行きとすれ違います(写真7)。ここでハレ方面-ゴスラー方面もすれ違い、結果として4方向から4方向への接続が成立しています。
写真8. ハルバーシュタットを発車!
ハルバーシュタットを発車しました(写真8)。すぐにこのようなのどかな風景が広がります。ハルバーシュタットからマクデブルクまでは最高速度が100km/hです。日本基準ならば幹線に準じるレベルでしょうか。
写真9. 湖が広がる
湖が広がります(写真9)。地図を見ると鉱山とも書いてあるのですが…。
写真10. Nienhagenに停車!
ニーンハーゲンに停車します(写真10)。小さい駅ですが、ここは1時間間隔が確保されています。
写真11. 農村地帯を走る
農村地帯を走ります(写真11)。
写真12. のどかな風景を走る
のどかな風景を走ります(写真12)。
写真13. 家が増えてきた
家が増えてきました(写真13)。
写真14. Oscherslebenに停車
オーシャースレーベンに停車します(写真14)。ここから快速運転です。
写真15. のどかな風景は変わらない
ここから快速・普通が各毎時1本に増えます(普通は2時間開くことがある)が、相変わらずのどかな風景です(写真15)。
写真16. 車内の情報提供装置は親切!
車内の情報提供装置は親切で、この先の到着時刻を示してくれます(写真16)。
写真17. 接続列車の時刻も示す
接続列車の時刻も示します(写真17)。でも、反対方向の列車の時刻を示したりするだけの表示もあり、この点はやや不親切です。
写真18. のどかな風景が広がる
のどかな風景が広がります(写真18)。
写真19. Osterwedingenに停車
オスターヴェーディンゲンに停車しました(写真19)。
写真20. 住宅もある
住宅もあり、やや栄えているように見えます(写真20)。でもREを停車させるほどなのでしょうか。もしかしたらREは利用の少ない駅を特別に通過させているだけかもしれません。
写真21. 都市に近づいてきた
都市に近づいてきた感じの車窓です(写真21)。
写真22. 複線電化の線路が近づいてきた
複線電化の線路が近づいてきました(写真22)。
図4. ハルバーシュタット方面とライプツィヒ方面の分岐点付近の様子(OpenRailwayMapより引用)
マクデブルクとライプツィヒを結ぶ複線電化の線路から、非電化のハルバーシュタット方面が分岐します(図4)。
写真23. 都市近郊の風景になってきた
都市近郊の風景になってきました(写真23)。
写真24. 建物が並ぶ
クヴェードリンブルクのような民家ではなく、集合住宅が並び、都市にやってきた実感があります(写真24)。
写真25. Magdeburg-Buckauに停車!
マクデブルクブッカウに停車します(写真25)。マクデブルクの南の拠点という駅でしょうか。
写真26. マクデブルクの市街地が見える
マクデブルクの市街地が見えます(写真26)。私が乗っていたのは進行方向右側(=この時点では東側を眺める)であり、ちょうど市街地側の風景を見ていました。
写真27. マクデブルク中央駅に到着!
マクデブルク中央駅に到着しました(写真27)。
写真28. マクデブルクに到着!
ザクセンアンハルト州の州都のマクデブルクに到着しました(写真28)!多くの人で駅がにぎわっていました。
クヴェードリンブルクからマクデブルクまで乗ってみて
写真29. マクデブルクでは2編成の併結になっていた
今回、旅程の都合でクヴェードリンブルクからマクデブルクまでのローカル線に乗ってみました。ハレからの列車でも感じたことですが(両者ともに同じ鉄道会社の運営です)、主要駅どうしでは毎時1本を確保し、それを速達列車とすることで主要駅どうしの速達性も確保されています。
一方で速達列車が通過する駅(日本基準でも本数が多くなさそうな駅)であれば、2時間間隔や4時間間隔しかなく、地域輸送の厳しさも見えてきました。それでも、ローカル線に毎時1本の早い列車が運転されていることは日本のローカル線にはない強みに見えました。
車内のギャラリー
この列車の車内は撮影していませんが、同じ鉄道会社の車両の内装は別の列車で撮影してます。ハレからクヴェードリンブルクの旅行記をご覧いただいても良いのですが、面倒な人のためにギャラリー形式で紹介しましょう!
写真30. ボックス席
写真31. ボックス席と2人掛け席
写真32. 連結部分は床が高い
写真33. 出入口付近は床が低い
写真34. 運転席後ろのサロン席
写真35. 運転席後ろのサロン席
写真36. ホームと車両の段差
ここまでの乗車ではザクセンアンハルト州チケット(ザクセンアンハルト州のドイツ鉄道系の交通機関の普通・快速列車が1日使える、ただし平日は朝9時以降のみ)を使いました。
ここまで詳細に解説しました。公式サイトから予約できると思いますが、日本語で予約できないことに不安を感じる人もいるかもしれません。下記のサイトであれば、日本語で予約できるので安心です。
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また、その予約にはクレジットカードが便利です。
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クヴェードリンブルクからマクデブルクまでの列車旅(23年GW):現在地
マクデブルク中央駅を楽しむ(路線図や構内図も収録、ドイツ連邦共和国)(次→)
★全体のまとめ:23年GWドイツ・スイス旅行のまとめと振り返り