イタリアでも有名な観光地のベネチア(英語読み:ベニス)。ここは多くの観光名所がありますが、移動するのも1つの観光です。そんなベネチアの移動方法をまとめました。

写真1. ベネチアの観光スポットめぐりの主力は水上バス
復習:ベネチアの位置と現代における特異性
最初にベネチアの位置と歴史について簡単に紹介します。
図1. ベネチアの位置(googleマップより引用)
最初にベネチアの位置を示しました(図1)。イタリア北東部の海沿いに位置します。このベネチアは、昔から海上貿易で栄えました。運河沿いに建物が多いのも、その当時の名残です。
他方、現代の都市交通や地域交通は陸上交通です。そのため、ベネチアの歴史的な姿とそぐわない部分もあります。この違いが現代のベネチアの公共交通を決めています。
観点1. ベネチアのターミナル駅(サンタルチア駅とメストレ駅)

写真2. ベネチアのサンタルチア駅
ここから具体的に記します。最初はベネチアのターミナル駅(長距離列車がやってくる駅)について記します。
図2. ベネチアのメストレ駅とサンタルチア駅の位置関係
ベネチアの2つのターミナル駅(メストレ駅とサンタルチア駅)の位置関係を示しました。ベネチアを中心に見ると、メストレ駅から西方向、北東方向、北方向に伸びています。そして、そのメストレ駅(本土側)からサンタルチア駅(島側)に向かって、海上に線路が伸びています。
他方、トリエステ方面とミラノ方面の行き来において、ベネチアは単なる通過点に過ぎません。そのベネチアでいちいち本土と島を行き来しては、移動時間が余計にかかってしまいます。そのため、メストレ駅だけ通り、サンタルチア駅を通らない列車も存在します。ベネチア観光において、サンタルチア駅はそのスタートとなる駅とも表現できます。
観点2. ベネチアの都市交通

写真3. 満員の水上バスで移動することが多い
次に、ベネチアの都市交通について紹介します。都市交通はそれぞれの都市に最適化されたモードで設計されます。例えば、人口の多い東京23区は地下鉄やそれに匹敵する輸送力の都市鉄道が普及し、人口の少ない地方都市ではバスが都市交通の役割を果たす、という具合です。
ベネチアでは、運河が張り巡らされており、陸上交通の台頭は不可能です。そのため、ベネチアの都市交通は船(水上バス)です。

図2. ベネチアの水上バス(vaporetto)の路線図(AVM公式サイトより引用)
水上バスの路線図を示しました(図2)。図の白色部分が水路、灰色部分が陸上(といっても多くの運河があるが)です。

(参考)図3. メストレ駅方面の路線網(公式サイトより引用)
参考にメストレ駅方面の路線図も示しました(図3)。レールが1本のトラムなど、興味深い交通機関もあります。
ベネチアには24時間券があり、25ユーロします。前日に訪問したウィーンでは24時間券が8ユーロでしたから、ウィーンの3倍の価格ということです(この比較は必要か?)。券面の説明は下記の通りでした。
AVM/Actv Venezia – Trenitalia Integrated ticket (several contracts of carriage)
Passengers can travel freely for 24 hours from the initial validation on all AVM/Actv routes of the waterborne services network (excluding routes 16 and 19, the Casinò and Alilaguna routes), of the Lido and Pellestrina bus network, of the Mestre bus/tram network (excluding services to and from Venice Marco Polo Airport), on board the People Mover, as well as the Trenitalia railway service on Regional (R) and Fast Regional (RV) trains within the municipality of Venice (Venezia S. Lucia, Venezia P.to Marghera, Venezia Mestre, Venezia Carpenedo and Venezia Mestre Ospedale).
Tickets must be activated before boarding the train, bus, tram or waterborne service.(bingによる翻訳)
Trenitalia(イタリア国鉄) 統合チケット(複数の運送契約を含む)乗客は、最初のチケット有効化から24時間、以下のサービスを自由に利用できます
・ AVM/Actv 路線網の水上交通サービス(16番および19番路線、カジノおよびアリラグーナ路線を除く)
・リドおよびペッレストリーナのバスネットワーク-:メストレのバス/トラムネットワーク(ヴェネツィア・マルコポーロ空港への路線を除く)- ピープルムーバー-
・Trenitalia 鉄道サービス(地域列車 R および快速地域列車 RV):ヴェネツィア市内(ヴェネツィア・サンタルチア、ヴェネツィア・ポルト・マルゲーラ、ヴェネツィア・メストレ、ヴェネツィア・カルペネド、ヴェネツィア・メストレ・オスピターレ)内に限る
チケットは、列車、バス、トラム、または水上交通サービスに乗車する前に有効化する必要があります。
Integrated faresより引用
ベネチアの水上バスに実際に乗る
御託はこの程度にして、ベネチアの水上バスに実際に乗りましょう!

写真4. サンタルチア駅前の光景
サンタルチア駅前の光景です(写真4)。さっそく水路がお出ましです。

写真5. サンタルチア駅前のチケット売り場に並ぶ
サンタルチア駅前のチケット売り場に並びます(写真5)。朝の9:30ごろだったためか、そこまで混んでいませんでした。夜行列車でベネチアに着いた意味はあったのでした。

写真6. 2系統に並ぶ
2系統に並びます(写真6)。あこがれのベネチアのそのまたあこがれの場所、サンマルコ広場に向かうためには1系統か2系統が良いでしょう。1系統が各駅停車、2系統が快速ととらえれば、そう失敗しません。

写真7. 水上バスは満員!
水上バスは満員です(写真7)。救いは、乗っている人たちが楽しそうにしていることです。

写真8. 途中から前よりの屋外席に座れた!
途中から前側の屋外席に座れました(写真8)。夏の暑い日でしたが、水面を流れる風は涼しさを感じました。

写真9. 色とりどりの建物が現れる
色とりどりの建物が現れます(写真9)。

写真10. 水路が分岐する
水路が分岐します(写真10)。この風景はなかなかのものです!スゲー!!

写真11. 水路を行く
水路を行きます(写真11)。

写真12. サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂が見える
サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂が見えました(写真12)。最初はここがベネチアの最有力観光地かと思いました。
別の機会に1系統にも乗りましたが、こちらのほうが走りは良く、「各駅停車」のハンディキャップを走りで埋めている感じがしました。
ベネチアで移動してみて

写真13. 水路から眺めるサンタルチア駅近くの光景
今回は、ベネチアへ訪問する観光客の視点で交通機関を紹介しました。サンタルチア駅を境界に、陸上モードと水上モードに分かれ、使い分けがやや特殊に感じました。そして、水上バスの価格の高さと混雑度合いが印象に残りました。この価格の高さがベネチアのいわば「入場料」といったところでしょう。足の遅さも感じ、輸送機関としては現代的な陸上交通に劣ることも改めて実感しました。
これが現代の水上交通の弱点であり(大量輸送に優れるなど船舶が現代にも不可欠なことは理解しているつもりです)、結果として港湾商業都市として発達したベネチアの衰退の理由が1つわかった気がします。
そのような堅苦しいことを考えた一方、水沿いに広がる建物群など、交通機関から眺めるベネチアもまた一興でした。
補足今回、ベネチアで宿泊したホテルです。
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果たして前後はどこに行ったのでしょうか?
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ベネチア(ヴェネツィア)の移動方法の概要:現在地
※この旅行の全体像は25年夏中欧・イタリア旅行のまとめをご覧ください。