高鐵(台湾の高速鉄道)の乗車(左営→台北)(25年年末)

記事上部注釈
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台湾の高速鉄道の高鐵。その高鐵は新幹線に似ている部分があるものの、日本国外の鉄道であるゆえに違いも見られます。そんな高鐵に乗りました。

写真1. 左営に入線する高速鉄道列車

復習:高鐵の概要

最初に台湾の鉄道網における高鐵の役割を簡単に紹介します。

台湾の鉄道の概要について簡単に紹介します。

図1. 台湾の鉄道路線図(台湾鉄道時刻表より引用)

非常に簡単に述べると、在来線に相当する台鐵(台鉄)、新幹線に相当する高鐵(高鉄)が存在します。ここで重要な点は、両者の運営主体が異なることや、台北を除き高鐵の駅が市街地から離れていることです。高雄についても左営(台鉄は新左営)に位置します。

左営と台北の移動概要は以下の通りです。

左営と台北の移動の概要
  • 所要時間:1時間40分程度~2時間15分程度
  • 運賃:標準1490元(自由席1445元、商務車2440元)
  • 運転本数:毎時3本以上(最速達タイプ、主要駅停車タイプ、各駅停車タイプそれぞれ毎時1本確保)

図2. 高鐵の列車検索結果(台湾高鐵公式サイトより引用)

図3. 高鐵の運賃体系(台湾高鐵公式サイトより引用)

高鐵は見たところ、パターンダイヤが基本です。最低限最速達タイプが毎時1本(台中に停車が基本)、っ主要的停車タイプ(通過駅のほうが少ない)、各駅停車タイプが毎時1本それぞれが確実に運行されます。このほか、需要に応じ、いくつかの列車が追加で運転されます。左営と台北の有効列車は毎時2回とやや少なく感じます。

日本の新幹線のダイヤに慣れると毎時3本が基本というのは本数が少なく感じますが、欧州の高速列車は毎時1本~毎時3本というのが多く、それよりは本数が多いのが特徴です。

日本の新幹線と同様、全線で専用の高速新線を走行し、欧州の高速列車(高速線と在来線を縦横無尽に走る)とは一線を画します。

車内は自由席、指定席、商務車の3本建てです。商務車は6号車に連結されており、公式サイトの説明では6号車はグリーン車と案内されています。

車両は全部で12両編成です。6号車はグリーン車(66席)で、残りの11両は普通車(911席)となっています。

高鐵公式サイト(座席・車内設備のご案内)より引用

通常は自由席が最も安いですが、需要の少ない列車に関しては「早割」のような性質で、普通車指定席が安価で売られています。ぷらっとこだまのような性質の企画商品と考えればわかりやすいでしょう。

インターネットで予約することも可能ですが、以下の点に注意する必要を感じました。

  • インターネットでの予約では、シートマップから座席の位置を指定できない
  • 予約後、駅で紙形式のチケットに引き換える必要がある

いずれも日本の少し前のJR系のインターネット予約システムに似ています。とりわけ、紙形式のチケットに引き換えることは乗車直前に窓口や券売機に向かう必要があり、実質的な所要時間が増えるという意味でデメリットを感じました。

高鐵に実際に乗る

御託はこの程度にして、高鐵に実際に乗ってみましょう!

Stage1. 高鐵へのアクセス

高雄側の高鐵の駅は中心部になく、左営にあります。

図4. 左営駅の位置(googleマップより引用)

左営駅の位置を示しました(図4)。幸い左営駅は地下鉄も通っており、市内中心部からのアクセスはそう不便ではありません。

(参考)図5. 高雄の路線図(高雄MRT公式サイトより引用)

高雄の路線図を示しました(図5)。必要に応じご活用ください。

写真2. 高雄駅のMRTのりば

高雄駅のMRTのりばです(写真2)。ここから左営方面行きに乗ります。

写真3. 左営で高鐵方面に向かう

左営駅の改札口を出たら左手の高鐵方面に向かいます(写真3)。

写真4. 上りのエスカレータに向かう

上りのエスカレータに向かいます(写真4)。

写真5. 地上に出る

地上に出ます(写真5)。ここからさらに上に向かいます。

写真6. 高鐵左営駅の駅構内

そして、高鐵左営駅の駅構内にやってきました(写真6)。MRT地下ホーム(または改札階)から高鐵のホームに直結する動線を用意したほうが良いとは感じました。

写真7. 発車標

発車標です(写真7)。インターネットで予約していても、窓口で乗車券に引き換える必要があります(前日に台北駅で引き換えました)。自動改札はQRコードですから、わざわざ紙形式のチケットに引き換える必要はあるのでしょうか?

写真8. 駅構内は広々としている

駅構内は広々としています(写真8)。

写真9. ホームで列車を待つ

ホームの様子は新幹線駅にかなり似ています(写真9)。

写真10. 列車がやってきた

列車がやってきました(写真10)。これも700系新幹線に似た車両であり、塗装がレールスター用に似ていると感じます。

写真11. 南港行きの表示

南港行きの表示です(写真11)。台北の少し先に向かうということです。

Stage2. 高鐵の車内の様子

今回は指定席を選択しました(乗車時間が限られるなか、上級クラスを選択する積極的理由がないと感じました)。

写真12. 横5列配列

車内は横5列配列で、新幹線と同じです(写真12)。専用の線路を通るゆえの幅広車両を使用する輸送力が発揮される場面です。

写真13. 青系が印象の車内

青系が印象に残る車内です(写真13)。本家の700系よりも色相が黄色よりに向いています。

写真14. 3人がけの座席

3人がけの座席です(写真14)。

写真15. 座席からの視点

座席からの視点です(写真15)。

写真16. 空調の吹き出し口が荷棚下にある

空調の吹き出し口が荷棚下にあります(写真16)。これは本家の700系だとどこでした?

(参考)写真17. 本家700系も荷棚下に空調の吹き出し口がある(2025年5月に撮影)

本家700系も荷棚下に空調の吹き出し口がありました(写真17)。

写真18. 座席の造りも新幹線に似ている

座席の造りも新幹線に似ています(写真18)。日本の新幹線で実績のある座席なので、大外れはありません。どうせなら、レールスターに合わせてほしいとは感じましたが…。

Stage3. 車窓を実際に楽しむ

次に、車窓を実際に楽しみます。

写真19. 左営を発車!

左営を発車しました(写真19)。

写真20. 左営周辺は建物も多い

左営周辺は建物も多いです(写真20)。台湾には三越百貨店が多いと感じます。

写真21. 周囲がだんだんと開けてきた

周囲がだんだんと開けてきました(写真21)。

写真22. 田園風景が広がる

田園風景が広がります(写真22)。

動画1. 高速走行の様子

高速走行の様子を動画に収録しました(動画1)。走っている様子は日本の新幹線のままです。いちおう、700系の300km/h走行は日本では見られないのですが…(700系の最高速度は285km/hです)。各駅の通過線とホームの間に壁があるのが印象に残ります。

写真23. 周囲に緑が多い

12月と日本の冬に相当しますが、熱帯にも位置し、緑は多いです(写真23)。

写真24. 丘陵地帯を走る

丘陵地帯を走ります(写真24)。ここも緑の濃さが印象に残ります。

写真25. 都市圏の光景

都市圏の光景です(写真25)。

写真26. 大きな駅に停車!

大きな駅に停車します(写真26)。わが速達タイプ唯一の途中停車駅の台中です。

写真27. 台中では多くの人が乗り込む

台中に停車します(写真27)。多くの人が乗り込みます。

図6. 高鐵の台中駅の位置(googleマップより引用)

台中駅も台中の中心部から離れています(図6)。ただし、台中MRTの路線図を確認すると、中心部まで都市鉄道が通っており、中心部へのアクセスはそれなりといえそうです。郊外の駅である台中から大勢が乗る点に疑問がややありましたが、日本でも新横浜や新大阪は大都市といっても(もともとは)郊外の駅でした。台中の人口が280万人程度と考えると、この光景も日本のそれに似ていると感じました。

車内もほぼ満席になりました。自由席では立ちも生じたかもしれません。ただし、台北まで50分程度、すなわち立っても50分です。

写真27. 台中の市街地が見える

台中の市街地が見えます(写真27)。

写真28. ごつごつした山が見える

ごつごつした山が見えます(写真28)。

写真29. 再び丘陵地帯に入る

丘陵地帯に再び入ります(写真29)。

写真30. 都市開発が進む

通過駅も郊外にあるはずですが、高鐵の駅開設により都市開発が進んでいる印象があります(写真30)。

写真31. 都市的な光景が広がる

台北に近づき、都市的な光景が広がります(写真31)。

写真32. 板橋に停車!

地下区間に入り、板橋に停車します(写真32)。降車も見られました。ここは東海道新幹線の品川のような位置づけの駅でしょうか。

写真33. 台北に到着!

板橋と台北の間はそう離れていません。すぐに台北に到着です(写真33)。

写真34. 台北に到着!

台北に到着しました(写真34)。多くの人が下車します。台北駅は乗車する経路と降車する経路が異なり、場所によっては迂回することとなり、不便さを感じます。乗車専用(入場用の改札しかない)と降車専用(出場用の改札しかない)という使い分けを廃止し双方の通行を可能にすると、駅と真の目的地の移動経路が短くなります。これは、トータルの所要時間が短縮され、他の交通手段に対する競争力が強化されることを意味します。

台湾の高鐵に乗ってみて

写真35. 乗車券はQRコードが表示される

今回、高雄と台北の行き来に高鐵を使いました。日本の新幹線に似ており新鮮味は少なかったですが、座席割と窓割が合致している車両、高い定時制、所要時間の短さなど、求められている最低限のサービスをきっちり提供しているように感じました。

現状だと所要時間は2時間程度、さらに台北と台中の間は1時間足らずと、食堂車のような供食サービスを提供するまでもありません(車内販売はありました)。そのような意味でも必要十分なサービスが提供されている必要十分な交通機関という印象です。

他方、駅の立地や出入りという点で課題を感じました。今から線路を敷設するのは難しいでしょうが、台中くらいは市街地に駅を設置すれば良かったかもしれません。それはできなくとも、左営と高雄の間は建設されてしかるべきでしょう。また、台北駅の出入り方法(乗車用、降車用の経路を分けず両方向通行とする)や左営駅の地下鉄乗りかえの動線の短縮(=地下通路から3F相当の駅舎に上がらずに地下通路と高鐵のホームを直接結ぶ)という駅でのオペレーションの悪さも気になりました。

真の所要時間という意味では、インターネット予約した乗車券を紙形式のチケットに引き換える点もマイナスです。欧州では紙形式のチケットに引き換える必要がなく、そのまま乗車できます。乗車券はQRコード形式ですので、技術的にはこのような方法も可能に感じます。

インフラというハード面では充実しているものの、運用というソフト面では改良の余地があると感じた高鐵でした。

重要

公式サイトでの予約はちょっと不安であれば、以下のようなサイトから予約することも良い選択肢です!

台湾新幹線 片道乗車チケット
前後を読みたい!

果たして前後はどこに行ったのでしょうか?

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高鐵(台湾の高速鉄道)の乗車(左営→台北):現在地

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※この旅行の全体像は台湾初心者旅行のまとめ(25年年末)をご覧ください。

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