イギリスの夜行列車まとめ(カレドニアン・スリーパーとナイト・リベエラ)

記事上部注釈
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西ヨーロッパには夜行列車が少ないと言います。では、西ヨーロッパの主要国イギリスの夜行列車事情はどうでしょうか。イギリスで運行されている2系統についてまとめました。経路、時刻表など基本的な内容からしっかりと記しています。

イギリスの夜行列車の運転経路概論

西ヨーロッパの夜行列車はイギリス、フランス、スペイン、ポルトガルで運転されています。イギリスは国内便だけ(英仏海峡を渡る列車は存在しない)です。

イギリスの夜行列車はカレドニアン・スリーパーナイト・リベエラがあります。

カレドニアン・スリーパーはロンドンとスコットランド(イギリスの一地方)を結ぶ系統で2つあります。1つがロンドンとスコットランド北部を結ぶ系統、そしてもう1つがロンドンとスコットランド南部を結ぶ系統です。なお、始発駅基準で土曜日の運転はありません

カレドニアンスリーパーの運転系統

図1. カレドニアン・スリーパーの運転系統(公式サイトから引用)

また、イギリス西部に足を延ばすナイト・リベエラも運行されています。この列車はロンドンとペンザンスを結んでおり、連結や切り離しはありません。ペンザンスはイングランド南西部にある都市です。

ナイトリベリアの経路

図2. ナイトリベエラの経路(公式サイトから引用)

カレドニアンスリーパー:詳細な運転時刻

さきほど、2系統あると記しましたが、実際は5系統あります。スコットランド北部に向かう系統は途中で3方向に分割され、スコットランド南部に向かう系統は2方向に分割されるためです。サンライズ瀬戸とサンライズ出雲が途中の岡山で分割されることと同じといえばわかりやすいでしょうか。ここでは便宜上、北部系統と南部系統に分けて記すことにします。なお、時刻表は公式サイトから引用しています。

北部系統

本家の時刻表はスコットランド発から書いていますが、この記事を読む人の多くは日本→ロンドンの旅程で行くと想定されます。そのため、ロンドン発から先に書きます。

ロンドン-フォートウィリアム

表1. フォートウィリアム行きの運転時刻

カレドニアンスリーパーの運転時刻(フォートウィリアム行き)

表2. フォートウィリアム発の運転時刻

カレドニアンスリーパーの運転時刻(フォートウィリアム発)

一番運転時間の長い系統です。グラスゴー以北は人口が少なく、人口10万人以上の都市はありませんね。フォートウィリアムは観光の拠点なのですね。Aとあるのは、2019年3月31日~5月12日までのことを指します。

ロンドン-インヴァーネス

表3. インヴァーネス行きの運転時刻

カレドニアンスリーパーの運転時刻(インヴァーネス行き)

表4. インヴァーネス発の運転時刻

カレドニアンスリーパーの運転時刻(インヴァーネス発)

スコットランド中部の人口密集地帯(※スコットランドの中での話です)を通る系統です。インヴァーネスは西ヨーロッパの成長都市と言われています。そのため、需要もそれなりにあるのでしょう。

3) ロンドン-アバディーン

表5. アバディーン行きの運転時刻

カレドニアンスリーパーの運転時刻(アバディーン行き)

表6. アバディーン発の運転時刻

カレドニアンスリーパーの運転時刻(アバディーン発)

アバディーンはスコットランド第3の都市です(1位:グラスゴー、2位:エディンバラ)。ヨーロッパ石油の首都と呼ばれています。そのため、この都市はビジネス需要が多いと想定できます。

南部系統

スコットランドは北部より南部のほうが人口が多いです。スコットランドの首都は南部のエディンバラですし、スコットランドで人口が最も多い都市はグラスゴーでこれまたスコットランドの南部に属します。

ロンドン-エディンバラ

イギリス(そしてイングランド)の首都ロンドンと、スコットランドの首都エディンバラを結ぶ系統です。ここからはロンドン発を下にしています。

表7. エディンバラ系統の運転時刻

カレドニアンスリーパーの運転時刻(エディンバラ系統)

ロンドン-グラスゴー

ロンドンとスコットランドの最大都市のグラスゴーを結ぶ系統です。

表8. グラスゴー系統の運転時刻

カレドニアンスリーパーの運転時刻(グラスゴー系統)

カレドニアン・スリーパーの車内設備

カレドニアン・スリーパーの車内設備は1等個室、2等個室、座席車の3つのグレードがあります。文字でくどくどと説明するのも伝わらないと思いますので、公式サイトの車内設備を紹介します。

座席車の設備

公式サイトの説明は以下の通りです(イギリスの企業なので英語の説明です)。

Amenities include:

Individual reading lights
Counter service available for food and drink

Day coaches are currently operating on our Fort William seated service between Fort William and Edinburgh, with Sleeper seated coaches operating between London and Edinburgh.

Discover the comforts of the Caledonian Sleeper for yourself with our online virtual tour

引用元:公式サイト

簡単に和訳すると、以下の通りです(google翻訳を私なりに改変)。

寝台席は快適で経済的な旅行方法で、夜中に仕事をしたり、眠りについたりすることができます。

以下の設備があります:

個々の読書灯
飲食物のカウンターサービス

デイコーチは現在、フォートウィリアムとエジンバラ間のフォートウィリアム着席サービスを運営しており、スリーパー着席コーチはロンドンとエジンバラ間を運航しています。

私たちのオンラインバーチャルツアーで自分のためにカレドニア睡眠の快適さを発見してください。以下の図で快適さをヴァーチャルで体験してください。

私の読解力ではわからなかったので、以下の図を見てもらうことにしましょう(図3)。

カレドニアンスリーパーの車内設備(座席)

図3. カレドニアンスリーパーの車内設備(座席)

2等寝台

2等寝台は以下の内装です。ヨーロッパの寝台は見ず知らずの人と同室になる可能性がありますが、この寝台でも例外ではなく、何も指定しないと見ず知らずの人と同室になります。ただし、男女混合になることはありません。ラウンジカーの利用権もあります。なお、2人まで利用可能です。この個室は枕木方向に寝台が設置されています。

カレドニアンスリーパーの車内設備(2等、窓を向いた状態)

図4. カレドニアンスリーパーの車内設備(2等、窓を向いた状態)

カレドニアンスリーパーの車内設備(2等、通路を向いた状態)

図5. カレドニアンスリーパーの車内設備(2等、窓を向いた状態)

1等寝台

1等寝台を利用する場合は、ラウンジカーの優先利用権を得られることができ、朝食サービスもあります。

カレドニアンスリーパーの車内設備(1等、窓を向いた状態)

図6. カレドニアンスリーパーの車内設備(1等、窓を向いた状態)

カレドニアンスリーパーの車内設備(1等、通路を向いた状態)

図7. カレドニアンスリーパーの車内設備(1等、通路を向いた状態)

ナイト・リベエラの詳細

ナイト・リベエラは、ロンドンからイングランドの南西部に位置するペンザンスを結ぶ夜行列車です。まずは、時刻表を示します(表9と表10)。

表9. ナイト・リベエラの時刻表(ロンドン発)

ナイトリベリアの時刻表(ロンドン発)

表10. ナイト・リベエラの時刻表(ロンドン行)

ナイトリベリアの時刻表(ロンドン行)

時刻表の細かな時刻も重要ですが、最も重要な点は土曜発の列車の設定がないことです。このため、土曜発のプランをたてようとしても成立しません。ロンドン発の場合は22:30から車内に入れますし、ロンドン行きの場合は6:45まで車内に留まれます。でも、6:45になったら部屋を追い出されるんだ…。

ヨーロッパの夜行列車の多くは寝台車と座席車が連結されています。ナイト・リベエラもその例の通り、座席車と寝台車が連結されています。ナイト・リベエラの公式サイトには部屋の写真が掲載されていないのが残念ですが、かわりに雰囲気が伝わる動画が掲載されています。

GWR Night Riviera Sleeper service

そして、ファンのかたが撮影したと思われる動画も転がっていました。

London to Cornwall by Night Riviera sleeper train
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西ヨーロッパの夜行列車事情についてまとめています。

西ヨーロッパ夜行列車のまとめ

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コメント

  1. ごうけつぐま より:

    座席は豪華でJRのグリーン車以上かなと想像します。寝台は1等、2等とも若干狭い印象ですが、走行時間の関係からは妥当かもしれませんね。食堂車がないのも走行時間との兼ね合いなのでしょうね。

    • tc1151234 より:

      ごうげつぐまさま、コメントありがとうございます。

      本記事(イギリス)に限らず、ヨーロッパの夜行列車について調べてみましたが、北斗星のロイヤル個室なり、サンライズのシングルデラックスなりという広さの個室は見かけませんでした。私はイギリスに行った経験はありませんが、いつかこの列車にも乗ってみたいものです。