沖縄観光でも有名な場所の1つが美ら海水族館です。しかし、那覇市内から遠く、アクセスを事前に調べることは必須です。そんな美ら海水族館への公共交通機関(バス)でのアクセス方法をまとめました。
写真1. 美ら海水族館は海の近く
前提知識:美ら海水族館の位置
まず、美ら海水族館の位置を紹介します(図1)。
図1. 美ら海水族館の位置(googleマップ)
沖縄本島の北側に位置し、沖縄本島の南側に位置する那覇市からは離れています。沖縄本島北部の中心地の名護市にもなく、本部町(もとぶちょう)にあります。
那覇市からは90km以上も離れていて、すぐに行ける場所ではありません。アクセスは不便ですが、自然が多い沖縄本島北部に位置することもあり、周囲の環境は素晴らしいものがあります。
美ら海水族館のアクセス概要
那覇市内から90km以上も離れているので、アクセスはそれなりに大変です。また、沖縄本島には長距離鉄道路線がなく、バスでのアクセスが常識です。一般に鉄道よりもバスのほうが所要時間がかかりますから、本州の感覚よりも所要時間が多くかかる点を受け入れる必要があります。
では、どのようなバス路線で向かえば良いのでしょうか。一般的には、以下の3路線があります。
・高速バスの117系統:1日9往復設定(那覇空港から2550円)
・やんばる急行バス(888系統):1日9往復設定(那覇空港から2000円)
・沖縄エアポートシャトル:1日8往復(那覇空港から2000円)
上記の3系統は会社が異なれば、経由地も異なります。細かな内容を抜きにして、3社をまとめた時刻表を掲載します(表1、表2)。なお、最寄の停留所は記念公園前です。
表1. 那覇市内から美ら海水族館のバス時刻表
※BT=バスターミナル
直通バスの間隔が開く時間帯については、名護BTで乗りかえる便についても記しました。111系統は自動車道の走行距離が短いために、所要時間がかかります。よって、場合によっては117系統が先着します。これは、一部の沖縄エアポートシャトルも同様です。
表2. 美ら海水族館から那覇市内のバス時刻表
美ら海水族館発の最終は18:00です。それに乗り遅れると、那覇市内に向かうバスはありません。ただし、名護BTから111系統が2本運転されています。これに間に合う65系統や66系統はありません。そのため、美ら海水族館から名護BTまでタクシーで向かう必要があります。そのような「最終手段」を掲載したほうが親切と考え、あえてここに掲載いたしました。
各系統のバスについて
以上で3系統のバスの総括時刻表をまとめましたが、それぞれの系統について補足します。
117系統バス(111系統)
沖縄本島のバスは基本的に系統番号が付いています。117系統は那覇空港-名護BT-美ら海水族館の直通便、111系統は那覇空港-名護BTの区間系統です。沖縄本島の大手バス会社の4社による共同運航です。沖縄バスの公式サイトの時刻表(※)に他社運行ぶんも含めて時刻が掲載されています。
※2017年のダイヤから改正されていません。
沖縄の路線バス乗り放題のチケットがありますが、この117系統(と111系統)は例外とされています。つまり、沖縄の路線バス乗り放題チケットは使えないということです。
那覇空港始発で、那覇市内は那覇バスターミナル(図1)にとまります。那覇市中心部の国際通りを経由しませんので、その点は注意が必要です。
図1. 那覇バスターミナルの位置(googleマップより引用)
那覇バスターミナルはゆいレールの旭橋駅のすぐ近くにあります。
やんばる急行バス
やんばる急行バスは808系統の名前で運行されています。もともとの大手4社ではないためか、那覇バスターミナルを経由しません。かわりに県庁北口を経由します。
図2. 県庁北口の位置(googleマップより引用)
このほかに古島駅前などを経由します。那覇市中心部の道路は混雑しますので、ゆいレールとの組み合わせで渋滞を少しでも回避することも1つの手です。詳しいバス停の位置はやんばる急行バスの専用ページに記載されていますので、ご参照ください。
沖縄エアポートシャトル
沖縄エアポートシャトルはJTBにより運行されています。JTBは既存のバス会社と関係ないという姿勢のためか、名護バスターミナルを経由しません(本記事では省略していますが、名護市役所前にとまります)。
那覇市内を経由する那覇空港発着であることは他のバスと変わりませんが、那覇市内の経由地が行先により異なる点に注意が必要です。美ら海水族館に向かうには県庁北口から乗る必要がありますし、美ら海水族館からの降車場所は那覇バスターミナルです。
沖縄エアポートシャトルには所要時間が短い便と長い便があり、所要時間が長い便は恩納村のリゾート地を走ります。「恩納村がメインでそのついでに美ら海水族館に足を延ばす」という認識のほうが実態に近いのでしょう。
図3. 沖縄エアポートシャトルの経路(公式サイトから引用)
上級者向け:一般路線バスを使用
写真2. 名護十字路に停車する66系統
ここまで直通の系統を述べましたが、上級者向けのコースを紹介します。それは、那覇市内から一般路線バスを使う、というものです。そう、一般の路線バスです。街で普通に走っているバスです。
さすがに、那覇市内から直通する便はありません。以下の経路で利用することになります。
那覇市内(120系統または20系統)名護十字路(65系統、66系統または70系統)記念公園前
那覇から名護市内まで120系統(か20系統)を利用し、名護市内から美ら海水族館までは65系統または66系統を利用する系統です。ここでの注意点は以下の2つです。
・名護市内での乗りかえは名護バスターミナルでなく、名護十字路を利用
・65系統と66系統は美ら海水族館を通らない便がある
注意点1. 名護十字路で乗りかえる理由
名護バスターミナルで乗りかえても良いですが、名護十字路で乗りかえたほうが所要時間が短くて済みます。意味がよくわからない?以下の路線図をご参照ください。
図2. 名護市内のバス路線図(沖縄バスマップより引用)
この路線図を見ると、どの路線バスであっても名護十字路を通ることがわかります。そのため、名護バスターミナルで乗りかえると、名護バスターミナルと名護十字路の間を余計に乗ることになってしまいます。そうすると、場合によってはバス1本ぶんの待ち時間だけ余計にかかることになります。
ただし、65系統、66系統ともに朝のみ名護十字路を通らない系統がありますので、場合によっては名護バスターミナル前で乗りかえる必要があります。
注意点2. 65系統と66系統のトラップ(記念公園前を通らない!)
名護十字路と記念公園前の間は65系統と66系統で向かうことができます。65系統と66系統は基本的に同じ経路を通りますが、回る順番が異なります。
図3. 65系統と66系統をピックアップ(沖縄バスマップより引用)
沖縄バスマップから65系統と66系統を拾い出してみました(図3)。名護市内が右下、記念公園前が左上、そして黄緑色のラインが65系統と66系統です。両系統は名護市内から本部半島を1周する形で名護市内まで戻る路線です。そのうち、時計回り方向を65系統、反時計回りを66系統と呼んでいます。
記念公園前はちょうど名護市内と反対側に位置しますので、65系統でも66系統でも早く来たほうに乗れば構いません。
ただし、65系統も66系統も記念公園前を通らない便があります。これは系統番号で区別されておらず、○○経由と表示があるのみです。本当であれば、65Aと65Bのように識別したほうが良いと思いますが、地元利用ばかりなのかそのような発想には至っていません。私はみごとにそのトラップに引っ掛かりました。
運悪くこのような便に乗ってしまったら、65系統では新里入口まで、66系統では浦崎まで乗り、そこで記念公園前を通る逆方面の便に乗りかえるという手があります。場合によっては、70系統がやってくるかもしれません。
名護十字路から記念公園前までは70系統も運行されています。ただし、本数はそう多くありません。
さて、前後ではどこに行ったのでしょうか?
美ら海水族館へのアクセス(バス時刻表も網羅)←今ココ!
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