沖縄本島の公共交通で重要な機能を有する那覇バスターミナル。その那覇バスターミナルを実際に使いましたので、その様子を紹介します。
写真1. ライトアップがイカしている那覇バスターミナル
那覇バスターミナルの概要
まず、那覇バスターミナルの概要を紹介します。
図1. 那覇バスターミナルの位置(googleマップより引用)
那覇バスターミナルはモノレールの旭橋駅と直結しています。また、2Fより上は商業施設や図書館などの施設もあり、単にバスターミナルにとどまらず、さまざまな機能が集約されている場所でもあります。周囲は都心のちょっと外れという感覚です。
那覇バスターミナルは那覇のバスが集結する場所です。那覇は沖縄県で最も人口の多い都市で、政治・経済的な観点でも沖縄県の中枢を担う都市ですから、那覇のバスが集結するということは、沖縄のバス交通の中心ということです。大手バス会社の遠距離便の多くがここにやってきますから、那覇から長距離を移動したい場合は那覇バスターミナルに向かうのが無難です。
のりばは11あり、それぞれバスの系統ごとにのりばが定まっています。そのため、乗る系統番号が決まっていたら(※)、11あるのりばから探せば簡単です。なお、バスマップ沖縄に那覇バスターミナルののりば一覧がありますので、そちらもご参考にご活用ください。
※大手4社の路線バスについては、運行するバス会社によらず、通しで系統番号が付いています。
実際にバスターミナルを歩く
では、実際の様子を見てみましょう!
写真2. 那覇バスターミナル全景
南側から見た那覇バスターミナルです(写真2)。この写真の左側にモノレールの旭橋駅があります。1Fはバス発着場、2Fは商業施設が入り、その上は図書館などが入居しています。商業施設は一般的なテナントが多いように思いますが、見る人が見ると何か感じるのかな?
写真3. 2Fを歩く
2Fを歩きます(写真3)。2Fの商業施設エリアから1Fに下るのはそこまで便利ではないので、素直に外から1Fに向かうほうが無難です。なお、ここまでは歩道橋が整備されていますので、旭橋駅などからのアクセスは2Fのほうが便利です。
写真4. バスターミナルマップ
バスターミナルマップもあります(写真4)。これだと写真が細かくてわかりにくいですね…。
写真5. バスターミナルマップの拡大図
バスターミナルマップを拡大してみました(写真5)。乗車エリアと降車エリアに分けられています。降車エリアの近くには大手バス会社の営業所もあります。大手4社は表向き協調姿勢をとっている(ように見える)ので、別のバス会社の問い合わせであっても、正しいバス会社の窓口を案内してくれます。
写真6. 乗車ホームの案内
それぞれののりばにやってくるバス系統も掲示されています。沖縄の路線バスは系統番号が付いていますので、系統番号を予習しておけばどのホームに行けば良いかはすぐにわかります。まあ、系統番号を予習するのがけっこうしんどいのですが。
写真7. 各社の営業所もある
このように降車エリアの奥には各社の営業所があります(写真7)。私は目についたバスの営業所に向かい、1日乗車券を購入しましたが、最初に訪問した会社さんの営業所では売ってくれず、別の会社さんに案内してもらいました。
写真8. 各社の営業所もある
別会社といえども、営業所は近くにあるので、問題ありません(写真8)。私はこのときに1日乗車券を買いましたが、12/30の営業時間は19:00まで、さらに12/31~1/3は休業というタイミングでした(私が購入したのは12/30の18時台と記憶しています)。このようなことがありますので、問い合わせは早めのタイミングが鉄則と実感しました。
私は名護から那覇までの移動に路線バスを使う計画(そして万座毛に寄る計画)でしたので、1日乗車券を活用しました。このとき名護に行く交通手段を聞かれましたが、あえて「高速バス」とごまかしました。那覇から名護までやんばる急行バスに乗る予定で、やんばる急行バスは「新興勢力」であり、「大手4社」の縄張りである那覇バスターミナルでは禁句と判断したのです(余計な気遣いだったかな)?
写真9. 各社の営業所もある
このように営業所が並んでいるのです(写真9)。
那覇と名護の移動方法についてはかなり詳細にまとめています。那覇と名護の位置関係、高速バス3系統と路線バス2系統の概要(そして高速バスの時刻表も!)、実際の乗車記と盛りだくさんの内容です。
長距離バス移動の主な目的地は、名護そのものではなく、こちらの施設かもしれません。
どうせバス旅をするのであれば、もっと奥地に向かうのも良いかもしれません!
なお、待合室は別に用意されており、通常であれば案内所が機能しています(私が行った際はずっと無人でした)。
写真10. バスターミナルの待合室
バスターミナルの待合室です(写真10)。2Fから1Fに向かうエスカレータの近くにあります。
写真11. 待合室
待合スペースです(写真11)。総合的な情報案内や乗車券の発売はなく、単に待つだけのスペースです。すぐ近くにコンビニエンスストアもあります。
写真12. 一応案内所はある
案内所はあります。ただし、ずっと休憩中で機能していませんでした。お昼も夕方も「休憩中」とは休憩のし過ぎのように感じました。もしかして、年末はずっと案内所は休みなのかな?困ったら、(前述の)バス会社の営業所で聞けば良いでしょう!
なお、那覇バスターミナルは国際通りから歩いても向かえます。道がわからない?そのようなときは自らの眼を頼ってみましょう!
写真13. 県庁近く(=国際通りの西端)からバスターミナルが見える
県庁近くからバスターミナルが見えます(写真13)。県庁北口からバス停で1つぶんです。歩いて那覇の街を感じることも面白いでしょう。私はそのようなノリで地図もなしで歩きました。旅行はこのようなノリで歩いた場所のほうが記憶に残るものです。
那覇駅に思いをはせて
実は、那覇バスターミナルはもともと那覇駅があった場所です。
図2. 那覇駅跡(googleマップより引用)
戦前、沖縄県には鉄道があり、那覇から糸満、嘉手納、与那原の3方向に伸びていました。しかし、沖縄戦で破壊され、戦後に復興することはありませんでした。その3方向の起点は那覇駅でした。その那覇駅は現在の那覇バスターミナルの近くに位置します(図2)。
現在、「将来の検討課題」という位置づけで那覇-名護の鉄道建設が構想されています。その中でも旭橋周辺は「那覇駅」として計画されています。将来的にもここが交通の中心足りえるということです。
さて、前後ではどこに行ったのでしょうか?
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