いつも弊サイト鉄道ラボをご覧いただきありがとうございます。このたび、個人的に初の試みとなる同人誌を発行いたしました。

ドイツ鉄道大全の概要
販売先などの概要は以下の通りです。
- 題名:ドイツ鉄道大全
- 本文量:194ページ(本文のみのページ数、フルカラー)
- 販売先:BOOTH
- 販売形態:PDFファイル
- 販売価格:1700円
- 特記事項:いわゆる萌え絵は皆無です(絵そのものがない)
※ペーパーブックについてはAmazonから販売しています。
詳細は以下に記します。
全体の目次と内容のあらまし
本書はドイツの鉄道に関して何も知らない人にもわかりやすく内容が入るよう、あえて初歩的な内容から触れています。
第1章 ドイツのあらまし | 3 |
第2章 ドイツの鉄道網 | 13 |
第3章 ドイツの列車種別 | 29 |
第4章 ドイツの運賃制度 | 61 |
第5章 ドイツの鉄道車両 | 70 |
第6章 ドイツの駅 | 91 |
第7章 ドイツの鉄道旅行 | 128 |
第8章 インターネット活用術 | 179 |
私が乗り鉄、ダイヤ鉄、車両鉄のバランス型ということもあり、それぞれがうまくミックスしたバランス型の内容となっています。
ただし、それぞれの内容について一般的な書籍が触れる範囲について触れたうえで、個人発行の強みを生かし、一部の内容について深堀しています。特に、第5章の車両、第6章の駅、第7章の鉄道旅行については一般的な書籍が触れない題材まで言及しています(一部弊サイトに書かれている内容がありますが、弊サイトでも独立した記事として書いていない題材にも触れています)。
最後の章でドイツの鉄道に関するインターネット活用術も触れています。また、DX化を踏まえ、本文中のリンクについては二次元コード(QRコード)でもリンク先を示しています。
一部ページの紹介
一部ページを紹介いたします。


豊富な写真(あるいは図)を含んだしっかりした解説があることが伝わると思います。また、右側には脚注を入れることで、さらにわかりやすくなったと自負しています。


列車乗車記については到着したドイツの都市の雰囲気を伝える写真を入れるとともに、マイナーな場所であっても地図を示すことで頭に入りやすいように工夫しました。
全てのページで妥協のない内容に仕上がったことが伝わると思います。
ドイツ鉄道大全を作ったきっかけ
では、ドイツ鉄道大全を作成しようと思ったきっかけを簡単に記します。
ひとことでいうと、海外の鉄道で最も興味があったのがドイツだったから、に尽きます。
では、なぜこのような書籍を作ろうと思ったのでしょうか。これには現在の出版物への不満が大いにあります。まず、欧州の鉄道に関する書籍が非常に少ないことです。あったとしても、欧州鉄道旅行に関するものです。個人的には内容が浅いと感じました(もちろんきっかけとしては良書と思います)。
そして、このような欧州鉄道旅行の書籍は登山鉄道や蒸気鉄道のような観光鉄道が多く取り上げられ、一般列車(長距離列車から短距離電車までを含め、乗ることが目的でない列車)にスポットライトが当たらないことが多いです。鉄道旅行や鉄道趣味にとっては、観光鉄道よりも一般列車のほうが重要に感じます。そのような観点から既存のムック本に不満を感じていたのです。
書店に行っても、そのような観点で記された新刊本はなかなか現れず、自分が作ったほうが早いと思うようになりました。
ドイツ鉄道大全を作成するにあたって苦労したこと
サイトに書いている内容を編集するだけで終了すると想定しており、難易度はそう高くないとたかをくくっていました。しかし、Webサイトを作る作法と書籍を作る作法(といってもWordを使っただけですが)が異なり、レイアウトに苦労しました。
それより苦労したのが、いわゆるブログと書籍の性質の違いです。ブログは興味のおもむくまま書く一方、書籍は一定のテーマを網羅するためにまとめたものです。書籍にするには、自分が興味ない内容も取り入れ、網羅性を満たさねばなりません。あるいは、興味のある内容でも多少削って、他に合わせるかです。この作業が発生したので、弊サイトの記事をコピーして終了ではありません。改めて調べなおしたり、リンク先を正確に記録したりという水面下の作業が多かった印象です。
また、少しでも読みやすくするために文章を削る作業も苦労しました(最初に書くよりも文章の校正に時間がかかりました)。ただし、文章を削り過ぎると意味不明になった箇所もあり、当該の箇所は別途追加しました。
単に網羅性だけ考えると味気ない作品になると考え、一部の内容については狭く深い記述として、広さと深さを両立した内容になっています。この点は弊サイトでも一部の内容で取り組んでいる姿勢が生きた格好です。
このような苦労があったことと引き換えで、サイトとは異なる新しい価値を創造できたと自負しています。
書籍は発行しないの?
重要電子版と異なるサイト(Amazon)から出版しました。印刷コストを加味し、電子版よりやや高い価格とさせていただきました。
このような質問が出るでしょう。理由の1つが旅行先でも携帯できるようにしたことです。もう1つが印刷物発行の難しさです。「同人誌印刷」で検索した結果の概算を示します(表2)。
表2. 印刷費用の概算
部数 | 総額 [円] | 単価 [円/冊] |
---|---|---|
1部 | 8,450 | 8,450 |
5部 | 19,650 | 3,930 |
10部 | 33,660 | 3,366 |
20部 | 59,570 | 2,979 |
50部 | 124,600 | 2,492 |
100部 | 192,720 | 1,927 |
200部 | 280,710 | 1,403 |
500部 | 490,710 | 982 |
※印刷会社により異なるため、あくまでも目安
本書の適正価格は2,500円と推定しました。2,500円で売るには、50部~100部印刷しないと割に合いません。では、そこまでの需要はあるのでしょうか。
ここで簡単な計算で市場規模を試算します。世の中の鉄道ファンは50人に1人(※)、そのうち欧州の鉄道に興味ある人は50人に1人でしょう(鉄道ジャーナルのページ数より推測)。つまり、欧州の鉄道に興味ある人は2500人に1人という計算です。
※世の中の縮図と思われる公立小学校・公立中学校時代、40人程度のクラスに鉄道ファンが1人いるかどうかという記憶から算出
では、同人誌を買おうという人はどの程度でしょうか。直近のコミックマーケットの入場者数は20万人~30万人とされています。同人誌を買う層はこの程度でしょう。
同人誌を買う層が25万人程度、そのうち2500人に1人が欧州の鉄道に興味あると予想され、その全員が購入したとしても100部です。この前提は、私の作品が完全無欠で欧州の鉄道に興味ある人の全員が買うというものです。実際はこのうちの何割だけが購入するでしょうから、100部は夢物語で10部が関の山でしょう。
このような考えがあり、印刷費用がかからない電子データでの提供としたのです。ただし、PDF版の売れ行きを勘案し、印刷物での提供も将来的な課題といたします。
- 題名:ドイツ鉄道大全
- 本文量:194ページ(本文のみのページ数、フルカラー)
- 販売先:BOOTH
- 販売形態:PDFファイル
- 販売価格:1700円
- 特記事項:いわゆる萌え絵は皆無です(絵そのものがない)
※ペーパーブックについてはAmazonから販売しています。