ユーレイルグローバルパスの購入方法

記事上部注釈
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欧州鉄道旅行の強い味方のユーレイルグローバルパス。これを使えば欧州鉄道旅行は非常にやりやすいのですが、購入方法がやや面倒です。そこで購入方法についてまとめました。

写真1. このような駅にも行ける(スイスのバーゼル駅、ドイツやフランスにも近い、19年夏に撮影)

重要

本記事で詳細に解説しますが、ドイツの鉄道に関する内容を一通り、そして詳しく解説した書籍を出版いたしました。同人誌の流通ルートで販売していますが、いわゆる萌え絵は一切なく一般的な同人誌に嫌悪感を示す人でも抵抗ない内容・体裁になっています。

復習:ユーレイルグローバルパスとは?

図1. ユーレイルグローバルパスの適用範囲

まず、ユーレイルパスについて簡単にまとめます。

  • 有効範囲:欧州33か国
  • 有効期間:1日単位(夜行列車は「到着して降りるまで」1日を延長)
  • 乗れる列車:国鉄線全線(国によっては民営化した全国鉄道網-日本でいうJRのような存在-)の全列車(国によっては特急系が全席指定席で、指定席券が必要な場合あり)
  • 発売単位:任意の4日~15日(4,5,7,10,15日)または連続15日~3か月(15日,22日,1-3か月)
  • 等級:1等または2等
  • 資格:33か国非在住者(在住者はインターレイルパスがあります)

ユーレイルパスは欧州(トルコは欧州かどうか議論はあると思いますが)の33か国で使用できる、鉄道の乗り放題チケットです。非常に大ざっぱな書きかたをすると、「欧州33か国で利用でき、特急にも乗れる青春18きっぷ」というイメージです。

「青春18きっぷ」と同じく、任意の1日が有効です。夜行列車については、1日が延長されます。具体的には、夜行列車を降りる駅まで有効です。ジャーマンレイルパスなどでは夜行列車には「19時ルール」があり、19時以降に夜行列車に乗る場合は、翌日にカウントされるのですが、この「19時ルール」とは異なりますので、ご留意ください。

そして、「青春18きっぷ」と同じく、適用期間と適用日があります。青春18きっぷであれば、「12/10~1/10の任意の5日間有効」というような規定があります。それと同じです。4~7日有効のものは1か月間、10日・15日有効のものは2か月有効です。つまり、15日有効のものは任意の2か月(約60日の間の任意の15日で効力を発揮)の間に使えるということです。

有効な路線や列車は該当国の国鉄の原則全列車です。夜行列車も含みます。ドイツのように民営化した国では、国鉄相当(日本でいうJR相当)に乗ることができます。ただし、都市内交通では使えないところが多いです。パリのメトロやドイツ語圏のUバーンでは使えません。とはいえ、国鉄で運営しているSバーンでは使えますし、パリのRERは北駅より郊外よりで使えます(北駅より郊外はフランス国鉄の運営)。

※使用可能な国と鉄道会社のリストは公式サイトのリストをご覧ください。オーストリアから並んでいるのは、英語のアルファベット順のためです(オーストリアはAustriaと書きます)。

1等用と2等用が用意されています。2等用は2等車(日本の普通車相当)、1等用は1等車(日本のグリーン車相当)に乗ることができます。

ユーレイルパスが得になるかはコースによります。乗る列車が事前に決まっており、それが変わらないという確証があるのであれば、個別に列車を予約したほうが安いこともあります。

ユーレイルグローバルパスの購入方法

写真2. ハンガリーも鉄道パスの対象!(19年夏に撮影)

では、実際の購入方法を解説しましょう!手数料の取られる旅行代理店ではなく、手数料のかからない公式サイトより入手しています。

1) ユーレイルパスのページを開く

私はケチですから、旅行代理店ではなく、公式サイトを開きます。あらかじめご自身で基本プランを立てていることでしょうから、それに合致したパスを選ぶと良いでしょう!

2) プランに合致したパスを選ぶ

パスの種類を変更するには手数料がかかります(※)から、「これが最終プランだ!」と決めてから買うことです。有効期間は4、5、7、10日、15日、22日、…と連続していません。この点に注意が必要です。私は5日間を選択しました。

※厳密には買い直しです。買ったパスを払い戻し(これに手数料がかかる)、別のパスを購入するという流れです。

3) ショッピングカートに進み、確定させる

このあたりはインターネットでの買い物とさしたる差はありません。自分で買おうとした商品をクリックしてチェックアウトに進みます。え?チェックアウト?と思いましたが、手元の英和辞典を見ると「勘定を合計する」という意味があり、購入という意味もあるようです。

4) チケット形式を選択

チケットの形式を選択します。紙のパスだと時間がかかり、送料もかかります。入手まで時間もかからず、金銭的に有利モバイルパスを選択するのが良いと思います。私もモバイルパスを選択しました。

5) モバイルパスを選択

前述の通りモバイルパスを選択しました。

6) Plusの誘惑を断ち切る

商売上手なのでしょうか。ここで上級メニューを提示してきます。でも50ユーロも出せば払戻手数料のいくらかは負担できるのでは?払戻手数料は15%です。私が買った676ユーロの場合だと101.4ユーロです。正直、メリットは小さいです(乗る際の効力に差異はありません)。そのため、ここではPlusの誘惑を断ち切るのが良いです。

7) モバイルパスを使用する個人を登録

鉄道パスを使えるのは本人のみです。そこで、本人の情報をあらかじめ登録します。その「旅行者情報に移動」をクリックします。

8) ログイン画面が登場!

登録しようと思ったら、いきなりログイン画面が登場しました。不安になりますが、下に「今すぐ登録」とあります。初めての利用であれば、今すぐ登録をクリックします。

9) アカウントの作成

次にアカウントを作成します。メールアドレスを登録しますが、モバイルパスを購入しようと考えている人であれば、メールアドレスを持っていることでしょう。外国で使うことを考えるとGmailが良いでしょう!

割引やお得な情報~にはチェックする必要はありません(いわゆる販促メールを受信するかの確認です)。

10) 旅行者情報を登録

次に旅行者情報を登録します。鉄道パスはパスポート携行が前提となりますから、性と名はパスポートと一致させる必要があります。今回の例ではありませんが、清水をShimizuと書くか、Simizuと書くかという違いに要注意です。

11) 支払い方法の選択

支払い方法を選択します。基本的にクレジットカードが良いと思います。私はエポスカードを使いました(年会費無料なので損しないカードです)。この手順は一般的なインターネットでの買い物と同じです。

12) 購入完了!

これで購入が完了しました。登録したメールアドレスにメールが届きます。

13) 登録したメールアドレスにメールが届く

登録したメールアドレスにメールが届きます。本文に書かれるというよりも定型の内容が届くという感じです。ちょっとわかりにくいのは、横に対応する内容が書かれているのではなく、下に対応する内容が書かれている点です。

購入後の手順の概要

購入後の手順はそう難しくありません。以下の手順です。

  1. Rail Plannerのアプリを入手(無料のアプリケーションです)
  2. アプリに購入したチケットを紐づける
  3. 旅行計画を立てる(乗換案内のようなサービスがあり、容易に検索できます)
  4. 3の計画を有効化する(パスを使う前の手続き)

個人的には、「○月×日使用」とだけチェックする方式で良いように思いますが、従前の神のパスから旅程を書くことがルールでした。それと同じと考えれば納得できます。

ここまで詳細に解説しました。公式サイトから予約できると思いますが、日本語で予約できないことに不安を感じる人もいるかもしれません。下記のサイトであれば、日本語で予約できるので安心です。


Omio:ヨーロッパ鉄道旅行交通予約サイト

また、その予約にはクレジットカードが便利です。

個人的にはエポスカード がおすすめです。

海外旅行に使えるカード:エポスカードで詳細を紹介しています。

補足

列車が遅延した場合、いくらか払い戻しされます。主要な条件は以下の通りです。

  1. 60分~119分の場合は12ユーロ
  2. 120分の場合は24ユーロ
  3. ただし、最高額は発売額の50%が上限

モバイルパスの場合はスクリーンショットを残すことが重要です。詳細は公式サイトをご覧ください。